土曜日。小学校が休みであるこの日、桂木壮也は悩んでいた。
「うーん、うーん・・・・・・」
自室のテーブルの上には、数枚のお札とそれなりの数の硬貨がある。合わせて5000円くらいにはなるだろう。
(真由ねえちゃんへの誕生日プレゼント、どうしよう・・・・・・)
壮也は小学校に通う奔放な少年である。サッカーと鉄棒が好きで、周囲を引っ張るような明るい性格の持ち主だ。しかし、彼にも弱点があった。向かいの家に住んでいる、「真由ねえちゃん」である。
真由ねえちゃん・・・・・・神山真由は、物心ついた時から一緒に遊んだりしてくれる、まさに姉のような存在だった。勝気で男勝りな真由は、壮也の憧れで、本当の姉のように思っていた。しかし、
(でも、真由ねえちゃん、彼氏出来たって言ってたしなぁ・・・・・・)
数日前。真由の口から最近彼氏と付き合いだしたと告げられた。真由に対して淡い恋心を持っていた壮也は、自分でも信じられない程のショックを受けてしまう。
「やっぱり、俺からのプレゼントなんて迷惑かなぁ・・・・・・」
普段からは想像も出来ない弱気な呟きをこぼす。高学年とは言え、小学生と高校生だ。恋愛対象として見られたいというのが間違いだったのだろうか。
「・・・・・・いや!こっから真由ねえちゃんを振り向かせるんだ!だってねえちゃんの彼氏、冴えなさそうな奴だったし!」
壮也は、真由と一緒に下校していた彼氏の姿を思い出す。真由と幼馴染らしいその男は、ヒョロくて眼鏡をかけた、いかにもインドア派といった見た目だった。
「俺の方が運動得意だし!顔だって、きっとイケメンだし!?あのモヤシから真由ねえちゃんを取り返すんだ!」
青臭い炎を燃え上がらせる。その為に、まずは近くに迫った真由の誕生日にプレゼントをして、意識してもらうという作戦を壮也は立てていたのだ。
しかし。高校生、それも女子の流行りなど知る由もない。一人っ子である壮也は、家族に聞くわけにもいかず、悶々と悩んでいたのである。
「よーし!考えたって仕方ないしな!とりあえず見に行こう!」
真由を振り向かせるようなプレゼントを探す為、壮也は家を飛び出した。背中に、夕飯までには帰ってこいと母親の声を受けながら。
近場のデパートに来た壮也は、女の子はお洒落が好きという聞きかじった知識を元に洋服のコーナーへと向かった。しかし・・・・・・。
「い、いちまんえん!!?」
綺麗な服を見つけ、真由に似合うと思って値段を確認してみると、今の自分には決して手の届かない金額が書いてある。
「うぅ・・・・・・先月のゲームソフト我慢してればよかった・・・・・・」
他の服も探してみるが、真由に似合いそうなものとなるとどれも一様に高額で、壮也にはどうしようもない。
(で、でも!服の他にも色々あるし!)
諦めず、デパートを駆けずり回ってプレゼントに見合う品を探す壮也。だが、壮也の知識では見つけるどころか真由の好みのものが分からない。いつも一緒に遊んでくれる真由だが、何度か行った真由の部屋には壮也が好きそうな戦隊ヒーローや、漫画のキャラクターのグッズは置いてなかったのだ。
結局、今日一日ではプレゼントを決めることが出来なかった。壮也は肩を落としながら、トボトボと帰り道を歩く。
(うぅ~・・・・・・。こんなことなら、真由ねえちゃんの好きなゲームとかおもちゃ聞いておくんだった・・・・・・)
今になってはもう遅い考えを浮かべながら、壮也は夕暮れの道を歩いていく。すると、
「・・・・・・あれ?」
足を止める。壮也の目に入ったのは、古臭い店構えのおもちゃ屋だった。
「こんなとこにこんな店あったっけ・・・・・・?」
記憶では、ここは空き地だったような気がする。しかし、目の前にはおもちゃ屋がある。何かおかしい気がするが、壮也はあまり深く考えなかった。
(なんか、変な感じがする)
ふらふらと、おもちゃ屋に近付く壮也。店から放たれる妙な雰囲気に、呑まれてしまっていた。
カランカラン・・・・・・
扉に付けられたベルが鳴り、壮也が店に入ったことを示す。店内は薄暗く、所狭しとおもちゃが並んでいた。
(なんか、見たことないのばっかだ・・・・・・)
並んでいるおもちゃは、壮也には見覚えのないものばかりだった。どのように遊ぶか、見当のつかないものも多い。と、
「おや、珍しいね。いらっしゃい、坊主」
店の奥から声が聞こえ、壮也はビクリと体を震わせる。おそるおそる覗いてみると、そこにはカウンター越しに同い歳ぐらいの少女が鎮座していた。
「な、なんだよお前・・・・・・店番か?」
歳の頃が近いと見るや、強めの声を上げる壮也。少女は古めかしい着物の裾で口元を隠しながら、くすくすと笑う。
「ふふふ・・・・・・まぁ、そのようなもんさ。それで坊主、何かお探しかい?」
「あ、え、っと・・・・・・」
少女の纏う不可思議な雰囲気に気圧される壮也。しかし、何故か口からは言葉が漏れる。
「近所の、年上のねえちゃんの誕生日がもうすぐで・・・・・・プレゼントを探してたけど、いいのが見つからないんだ」
「ほぉ、成程、成程。小遣い握ってプレゼントを探してるとは、殊勝なことだね」
感心するような、あるいは馬鹿にしているような口調。
「べ、別に俺のことはいいだろ!」
「いやいや、お客様が何を求めているか知るのは大事なことだよ。まぁ少し待ってなさい、あんたにピッタリなものがあるんだ」
そう言って、奥に引っ込む少女。壮也は、なんだか落ち着かない気分になって辺りを見回す。ケースに入れられたフランス人形と目が合って、思わず視線を逸らしてしまった。
この店はなんなのだろう。店に入ってから、いや、見つけてから。なんだか、気持ちがずっとふわふわしている。
「待たせたね、坊主。こっちにおいで」
いつの間にか、少女が戻ってきていた。言われるままに、少女の方に向かう。
カウンターに何かが置かれている。万華鏡や望遠鏡のように見えるそれは、しかし持ち手やふちの部分に奇妙な紋様が彫られていた。
「坊主はお姉さんにぴったりのプレゼントを探したいんだろう?こいつはね、これで覗いた相手の気持ちが分かる不思議な遠眼鏡なのさ」
「相手の気持ちが、分かる?」
「そう。まるで相手自身になったかのように、心の奥まで分かるようになるものでね。いかにも珍しい逸品だが・・・・・・まぁ、坊主は初めてのお客様だ。千円で構わないよ」
相手の気持ちが分かる。眉唾にしか聞こえないが、少女の語りには真に迫るものがあった。
「これでお姉さんの気持ちを覗いて、残りの小遣いでぴったりのプレゼントを買えばいい。どうだい?悪い買い物じゃあないと思うけどね」
こちらを惑わすような口調に、店の奇妙な雰囲気。壮也は、めまいとともにどこかに落ちていくような感覚を覚えた。
結局。壮也は千円払ってその遠眼鏡を購入した。まるで夢でも見ていたかのようなおもちゃ屋での出来事に、壮也は家に着くまでぼんやりとしてしまっていた。
母親に小言を言われながらも夕ご飯を済ませ、自室のベッドに寝転ぶ。意外と思い遠眼鏡を見つめながら、溜め息をついた。
「はぁ・・・・・・なんか勢いで買っちゃったけど、どうせ嘘だよなぁ」
人の心が覗けるなんて話、普通はありえない。そう思いながら遠眼鏡を覗いてみるが、拡大された天井が映るばかりだった。
「やっぱりただの望遠鏡か」
分かってはいたが落胆し、これに千円も払ってしまったことを悔やむ壮也。残りの4000円ちょっとで買えるプレゼントを考えながら、仕方なく宿題に取り掛かるのだった。
翌日の日曜日。朝ご飯を済ませた壮也は、なにをするでもなく部屋でぼーっとしていた。あれから色々と考えたが、やっぱり真由へのプレゼントを決めることは出来ていない。
「こいつが本物ならなぁ・・・・・・」
部屋の隅に転がしておいた遠眼鏡を拾い上げる。本当に心を覗けるなら、すぐにぴったりなプレゼントを見つけられるのに。
「・・・・・・一応、試してみようかな」
窓から見える向かいの家に目を向ける。
(真由ねえちゃん、家にいるかな)
よく見てみると、遠眼鏡を使うまでも無く真由の部屋に人影があるのが分かる。そこには、真由がベッドに座って誰かと楽しそうに話しているのが見えた。
(誰かと一緒にいるのかな?)
角度の問題で誰と一緒にいるかが見えない。どうにかして見えないかと、壮也は遠眼鏡を覗き込んだ。拡大される視界。肉眼よりも見やすくはなったが、やはり誰が横に座っているのかは見えない。と、
(あっ)
真由が立ち上がり、窓際に来る。カーテンを閉めようとした所で、壮也と目が合った。瞬間、
「うわっ!?」
吸い込まれるような感じがする。手足の感覚がおぼろげになって、視界が暗くなっていく。
「な、なにっ・・・・・・!?」
何が起きているのか全く分からないまま、壮也の意識は「飛んで」いった。
ドサッと、お尻に衝撃が走る。どうやら尻もちをついてしまったようだ。
「真由、大丈夫!?」
誰かが駆け寄ってくる。聞き覚えの無い声。壮也は混乱しながら、辺りを見回した。
「あれ、ここって・・・・・・」
見たことのある部屋。何度か遊びに来たことのある、真由の自室だった。
(真由ねえちゃんの、部屋・・・・・・?)
「頭とか打ったりしてない!?腰痛くない!?」
ひ弱そうな雰囲気の青年に促され、どういうことか分からないまま立ち上がると、なんだかいつもより視点が高い。心配そうな表情を向けてくる青年と同じくらいだ。と、
「・・・・・・あれ?」
姿見が目に入る。そこに映っているのはひ弱そうな青年と、いつもと違う可愛らしい服を着て、困惑しているような表情の真由だ。壮也の姿はどこにもない。
「え、あれ、どういうこと?」
思わず近寄ると、真由が姿見に近付いて凝視しているのが映る。壮也が右手を伸ばすと、同じく姿見の真由が手を伸ばして鏡に触れる。
「っ!?」
何かに思い至った壮也は、ここで初めて自分の体を確認してみた。淡いピンク色の服と、引き締まった体。胸には二つのふくらみがある。
「こ、これって・・・・・・!?」
目を見開く。間違いない、壮也は、何故か真由の体になってしまっていた。
「あの、真由。本当に大丈夫?様子が変だけど」
おずおずといった様子でひ弱そうな青年が話しかけてくるが、それどころではない。姿見を見ながら、ペタペタと体のあちこちを触る。何度確認しても、これは自分の体ではなく、真由の体だった。
(ど、どうして・・・・・・!?)
訳の分からない状況に、壮也は酷く混乱している。しかし、状況は待ってはくれなかった。
「ごめん、真由」
「えっわっうわぁっ!?」
後ろから抱きしめられる。青年は、見た目に似合わない力強さで真由の体を包み、それだけで心臓が激しく脈打つのを、壮也は感じる。
「ごめん。やっぱり俺が相手だから不安にさせちゃったんだよね。でもさ、俺頑張るから」
何を言っているのか分からない。自分は真由ではないと言うために、壮也は青年に向き合おうとして、
「んむっ!?」
唇を、奪われた。少しがさついた唇が、真由のぷるんとした唇に合わせられ、思わず吐息が漏れる。それだけではない。体の奥が熱くなり、目が潤んでいく。好きな人との接吻。それは、未だ学生の二人にとって刺激の強いものだった。
数十秒。当人達にとっては無限とも思える長い長いキスが終わり、唇が離れる。唾液の橋がかかり、酷く官能的な雰囲気だ。
真由は、トロンとした表情で青年を見つめる。何か言うことがあったはずだ。しかし、思い出せない。
(あれ・・・・・・なんだっけ・・・・・・)
目の前の青年のことが、好きで好きでたまらない。体から湧き上がる衝動に、壮也は押し流されてしまいそうになった。力が抜けてベッドに座り込んだ所で、青年がそっと真由の服に手をかける。
「脱がすよ・・・・・・」
青年がそう囁き、ゆっくりと服を脱がせようとした。
「あっ・・・・・・」
なんだか、いけないことをしている気がする。そう思った壮也は抵抗しようとするが、さっきのキスで力が入らない。されるがままに脱がされてしまう。
よく日焼けした健康的な肌と、シンプルな白のブラジャーに覆われた、控えめながら形のいい胸が露わになる。
「すごく、綺麗だ・・・・・・」
頬を赤らめながら青年が言う。愛おしさと興奮が入り混じった視線を向けられ、壮也は無性に恥ずかしくなった。
「ブラジャー、外してもいい?」
優しく聞かれる。熱に浮かされたように思考の定まらない壮也は、答えることが出来ない。
無言を肯定と受け取った青年は、手を真由の背に回し、少し手間取りながらブラジャーのホックを外す。はらりとブラジャーが下に落ち、露わになった真由のおっぱいが反動で揺れた。
「うわ・・・・・・」
声を漏らしたのはどちらだっただろう。壮也にとっても、青年にとっても、初めての生のおっぱい。壮也は自分の胸元をまじまじと見つめながら思う。
(これが・・・・・・真由ねえちゃんのおっぱい・・・・・・!)
好きな人のおっぱいが、自分に付いている。普通ならありえない状況に後押しされてか、壮也はおそるおそる胸元に手を伸ばした。
むにゅり
「んっ・・・・・・」
柔らかい。しっとりと吸い付くような手触りと、揉んでいるのに揉まれている感触も伝わってくる。おっぱいを指先が這い回る度にぐにゅぐにゅと形を変え、じんわりとした変な感覚が揉んでいる部分から広がっていった。
「んぅ・・・・・・なんか、変な感じが・・・・・・」
青年には、まるで真由が誘っているように見えただろう。自分でおっぱいを揉んでいる真由を前に、彼の理性は限界だった。
「ま、真由っ!」
「えっあっうわっ!」
ベッドに押し倒すように覆いかぶさり、力強くおっぱいを揉みしだかれる。乳首に青年が吸い付くと、未知の快感が壮也を襲った。
「んあっ!?」
電流が走るような、鋭い快感。精通すらしていない壮也にとっては、それは強烈なものだった。
「ちょ、まっつぅっ!!??」
赤子が乳をねだるように強く吸引され、あまりの快感に制止の言葉が遮られる。もう片方のおっぱいも絶え間なく揉まれ、乳首を指先で転がされていた。
「やめ、あっんんっっ!!!」
体が熱い。真由の体は愛する者の愛撫に悶え、壮也の意志を無視して完全に発情してしまっていた。
「あんっ、あぁっ、くぅっ!」
性的な快楽に翻弄され、艶めかしい喘ぎ声を上げる壮也。青年から与えられる快感が全身に広がり、下半身が熱くなっていく。
「真由、気持ちいい?」
時折おっぱいへの愛撫を中断し、青年が聞いてくる。しかし、壮也はそれに返答出来るほどの余裕が無い。二次性徴すら迎えてない幼い心は、女子高生の体が産み出す快感で押し潰されそうだった。
しばらくおっぱいへの愛撫が続けられ、真由の体が悶えていると、青年は我慢できない様子で尋ねる。
「・・・・・・ねぇ、下も脱がすよ?」
荒い息を吐きながら、壮也はその言葉をぼんやりと聞いていた。下を脱がす、とはどういうことだろう。
青年は、真由の返事も待たずにスカートを脱がし、愛液でびしょびしょになっている白のパンツも下ろす。されるがままにされている壮也は、秘部・・・・・・おまんこが外気に晒された刺激で声を漏らした。
「あっ・・・・・・」
艶やかな喘ぎ声に、青年は焦ったようにズボンとトランクスを下ろす。そこには、ひ弱そうな見た目に似合わない立派な一物がそびえ立っていた。
(あ・・・・・・俺のと、全然違う・・・・・・)
勃起したちんこを見たことの無い壮也は、自然と青年のものに目が惹き付けられた。皮が剥け、亀頭が張り詰めているのを見ているだけで、下腹部がキュンと疼くのを感じる。
「あっ、ごめんちょっと待って」
青年は慌てながら、懐を漁って何かを取り出す。平べったい袋のようなそれは、壮也には見覚えの無いものだった。
コンドーム。薄い風船のような避妊具を、青年はもたつきながらちんこに装着する。荒い息遣いが聞こえ、壮也はこれから何をするのか理解出来ないままに、真由の体は愛液を垂らして期待をしている。
「いくよ・・・・・・いい?」
青年が覆いかぶさってくる。壮也はこの男を恋敵として見ていたはずだったが、何故か今では見ているだけで心の奥が疼き、おまんこからは愛液が溢れていく。
これから何が起きるのか分からない壮也は、しかし体の本能からか、青年の問いかけに曖昧に頷いた。くちゅりと亀頭がおまんこの入口に擦れ、痺れるような、灼けるような快感が伝わってくる。
「んうっ・・・・・・!」
青年は腰を進めようとするが、つるつると滑って上手く挿入らない。もどかしい、焦らされるような感覚に真由の体は興奮していく。
(なんか、欲しい・・・・・・っ!)
欲しい。腹の奥の疼きを埋めるような何かが欲しい。意味も分からないまま、ねだるように腰を押し付ける壮也。自分から飲み込むように青年の亀頭を咥え込み、ゆっくりと真由の中に導いていく。ずぶずぶと肉をかき分け、快感と痛みが同時に壮也を襲った。
「んぎっ!?!??」
体の中に何かが入っている。傷口を無理やり開こうとするような痛みと、精通も知らない子供には考えることも出来ないような快感。そして、好きな人のものを受け入れることが出来た幸福感で、壮也の情緒がドロドロに溶かされていく。
「ふーっ・・・・・・ひっぃ・・・・・・!」
結合部から、愛液と共に血が流れてくる。青年はそれを見て腰を止めようとしたが、真由の手足が彼に絡んできた。
「おねっおねがい、やめないでよ・・・・・・!もっと、もっと欲しいっ!」
女としての本能のままに、青年に抱き着く壮也。自身が真由になっていることも、相手が恋敵の青年だということも溶け落ちて、たじろいでいる青年の唇をこちらから奪う。吸い付いて、抱きしめた。
腰が動く。破瓜の血を流しながらも、真由の膣は青年のものを根本まで飲み込んだ。
「あぁ、ひっ、うひひひひ・・・・・・!」
目尻から涙を流しながら、訳も分からず変な笑いがこみ上げてくる。姿見には、覆いかぶさっている青年に抱き着く真由が映っていたが、今の壮也の目には入らなかった。
「う、動くよ」
青年が言い、ゆっくりと腰が引き抜かれ、再び突かれる。ぴりぴりとした痛みとともに、再び快楽が襲ってきた。
「くぅっんんん!」
前後の動きに合わせて、津波のように快感が送り込まれてくる。それだけで壮也の精神は吹き飛ばされてしまいそうだ。青年も徐々に遠慮が無くなり、腰の動きは徐々に速く、リズミカルになっていく。
「なっなんっかいいっ!おれこれ好きぃ!」
だらしのない笑みを浮かべながら真由が喘ぐ。普段の真由からはかけ離れた様子だが、それを変に思う余裕は青年には無かった。
「あっヤバっ出るぅ!」
急に青年が声を上げ、腰の動きが止まる。熱い何かを膣内から感じるが、その理由が壮也には分からない。ただ、気持ちいいのが止まってしまい不満げに青年を見る。
「なんで止めるんだよ」
「ご、ごめんもう出ちゃって」
そう言いながら青年が腰を引き抜くと、ちんこの先っぽの所に白い何かが溜まっているのが見えた。青年はどこか落ち込んだ様子で、ちんこからコンドームを外して中身が出ないように結ぶ。
(なにやってんだよ、もう!)
僅かな時間でも焦れてしまい、壮也は青年の手を引いてベッドに倒れ込ませた。
「うわっ!ま、真由!?」
「へへっ」
青年に馬乗りになり、ニヤけた表情を浮かべる真由。そのままちんこを掴み、自分の中に導こうとする。
「ま、待って真由、まだコンドーム付けてないから!」
「そんなのいいから、さっ!」
思いっきり腰を落とした。生のままのちんこで膣内が一気に満たされ、壮也は歓喜の声を上げる。
「あぁっくぅぅぅっっっ!!!」
さっきとは違う。余計なものが無い分、熱が、脈動が、伝わってくる気がする。何より、真由の体は愛する人と生のまま繋がれたことで、悦びがとめどなく溢れていた。
「あはっ、んあああああぁぁぁっっ!!」
痛みはもう殆ど無い。それよりも、お腹の奥が疼いて疼いてたまらない。壮也は意味も分からぬまま、子宮に精液を注がれることを、真由の体が望んでいた。
引き締まった真由の体が上下に動き、おっぱいがぷるぷると揺れる。快感を貪るように腰をくねらせ、膣内を青年のちんこで擦り上げる。青年の腰と真由の尻の肉が何度もぶつかり合い、部屋に音が響いていた。
「っぐぅぅ、あぁっ、気持ちいいっ気持ちいいよぉっ!!!」
壮也は完全に快楽に溺れ、もはや獣のように腰を振る。気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい。思考の全てがそれで染まっていた。
青年は、避妊していない危険性を知っているからこそなんとか逃れようとする。しかし、絶え間なく与えられる快感と、淫らに体の上で跳ねる真由を見て、そんな常識が溶かされていってしまっていた。
淫猥な音が部屋中に響き、二人の体液が混ざったものが辺りに飛び散る。容赦無い真由の腰使いに、青年が切羽詰まった声を上げた。
「だっ駄目、真由!出る、出ちゃうから!」
中出しは流石に不味いと制止の声を上げる青年。しかし、壮也は止まる気は無かった。
「あははっ、さっきの白いの出るっ!?いいじゃん、出せ、出せってぇっ!!!」
欲しい。さっきの白い液体が欲しい。本能のままに腰を振り、膣内はキュウキュウと青年のちんこを締め上げる。搾り取ろうとするかのような責めに、さっきまで童貞だった青年が耐えられるはずも無い。真由が深く深く腰を落とした瞬間に、青年のちんこが爆発するように射精した。
「でっ、出るぅぅぅっぐぅぅぅっぅぅぅぅ!!!!」
「ああっあぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
最奥にぶちまけられた精液が、壮也の心を染め上げていく。膣内のものがドクドクと脈動する度に、快感で脳で弾けるようだ。たぎる精液が子宮に流れ込み、真由の体は本能的にちんこを締め上げ、腰を落として深く咥え込む。少しでも、子を宿す確率を上げるために。
「えぇ、えへっ、えへへへへへ・・・・・・」
絶え間なく続く絶頂の波に飲み込まれ、壮也はとめどない快感と幸福感を刻み込まれながら、意識を手放した。
「ん・・・・・・」
壮也は自室で目を覚ました。どうやら、意識を失ってたようだ。
「・・・・・・っっ!?!!??」
跳び起きて、体を確認する。そこには未成熟な少年の体と、何故か大きくなった粗末なちんこがあった。
「えっ、あれっ!?」
さっきの、真由の体になって気持ちいいことをした記憶を壮也は覚えている。信じられないような快感が、魂に刻まれていた。
「ゆ、夢・・・・・・?」
そう呟くが、あの味わったことの無い快感が夢だったとは思えない。窓を覗いて真由の部屋を確認するが、カーテンがかかっていて様子を確認することは出来なかった。
「な、なんなんだよぉ・・・・・・!」
混乱しながら辺りを見ると、遠眼鏡が足元に転がっていた。どうやら意識を失ってしまった時に落としてしまったらしく、レンズにはヒビが入っている。
(こ、これで覗いてる時に真由ねえちゃんと目が合って、それで・・・・・・!)
確かめようにも、遠眼鏡は壊れてしまっている。そして、真由の部屋、カーテンの先で何が行われているかは知ることが出来ない。壮也は、現状にただ呆然とするしかなかった。
昼間だというのにどこか薄暗い店内で、少女は棒付きの飴を舐めながら退屈そうにしていた。店内に人気はなく、少女が飴を舐める音だけが響いている。と、
カランカラン
入店を示すベルが鳴る。少女は気だるげに目をやり、入ってきた壮也を視界に収めた。
「・・・・・・おや、坊主じゃないか。どうしたんだい、昨日の今日で?」
走ってきたからか、それ以外の理由か。壮也は火照る体のまま、カウンターまで早歩きで向かう。
「あの、これ」
先日買った遠眼鏡をカウンターに置いて言う。
「レンズ、割れちゃって。直せないかと思って持ってきたんだけど・・・・・・」
「おやまぁ、こりゃあ酷い。昨日も言ったがこいつは世にも珍しい逸品でね、直せと言われて直せる代物じゃないんだよ」
少女の物言いに、壮也は身を縮こまらせる。
「だけど、そうさね。坊主はいいお客さんになってくれそうだから特別だ。この壊れた遠眼鏡、元の半分の500円で買い直してあげよう」
「えっ?」
「代わりに、何か買ってっておくれ。ねぇ坊主、あんたはどんなおもちゃが欲しいんだい?」
そう尋ねられ、壮也はさっきのことを思い出す。憧れていた真由自身になり、女の快感を味わった白昼夢のような出来事を。ずくりと股間が疼き、ズボンが盛り上がる。
「あの、えっと」
勃起をしながらも言い淀む壮也を見て、少女はカウンターに置かれた遠眼鏡を受け取り、優しく言う。
「あぁ、いいよ。言わなくても分かるさ。あんたにぴったりのおもちゃを、用意してやるよ」
そう言って、店の奥に向かう少女。その表情は、まるで新しいおもちゃを見つけた子供のように笑っていた。