あ、本番は次回となります。
俺は耳を疑った。目の前にいる少女の言葉の意味を理解することができなかったからだ。ここは俺の部屋で時刻は深夜。いつものようにベッドの上で寛いでいると、突然ノック音が聞こえたので開けてみればそこにはレフィーヤがいた。
風呂上りなのか頬がほんのりと赤く染まっており、髪はまだ少し濡れていた。とりあえず部屋に入れて話を聞いてみると、とんでもない発言をしたのだ。
――私を女にして下さい、と。
一瞬聞き間違いかと思ったが、レフィーヤの顔を見る限り冗談ではなさそうだ。普段のレフィーヤからは想像もつかない言動に、動揺を隠しきれない。そもそもエルフという種族のほとんどは矜恃の高さから他部族との馴れ合いを嫌い、己の認めた者以外の肌の接触を許さない程、潔癖な性格をしている。
その中でレフィーヤは特にその傾向が強く、俺も最初は避けられていたくらいだ。そんな彼女が異性に対してこんな発言するなど誰が予想できただろうか。俺は思わず目を丸くして固まってしまった。
「……あの、ケイさん? 聞いてます?」
レフィーヤの声で我に返る。しまった。どう返事したものかと思案しているうちに少しの間黙り込んでしまっていたようだ。慌てて思考を切り換える。レフィーヤの表情には不安の色が見え隠れしており、彼女の声色にも焦燥感のようなものが感じられた。
「あ、ああ…悪い。ちょっと驚いてな……。えっと……それで、何だって?」
「だから、女にしてくださいって言ったんです」
「……何故そうなった? お前そんなキャラじゃないだろ…」
正直、理解に苦しむ。どうしていきなりそういう発想になったのか理由が全く分からない。レフィーヤとはそれなりの付き合いになるが、そんな素振りは一度も見せたことがなかった筈だ。彼女の性格上、誰かに唆されたとかそういったことではないと思うのだが、一体どういう風の吹き回しなのだろう。
「理由は……ありませんよ。ただケイさんと一緒にいるうちに、もっと貴方を知りたくなって、気づいたらこうなっていたんです。おかしいですよね?」
レフィーヤは苦笑いしながら答えた。自分でも自分がよく分かっていないのかもしれない。彼女の様子を見て、そう思った。その瞳に宿っている感情の正体が掴めない。困惑と好奇心が入り交じったような、不思議な感覚だった。
「……別におかしくはないさ。人には誰だって知られたくない部分があるし、それを無理矢理暴く必要もない。でも、俺の知ってるレフィーヤはこんなこと言わないと思ってな。正直意外だった」
「……私も、らしくないこと言ってるのは分かっています。だけど、この気持ちだけは抑えきれなかったんです。ごめんなさい」
俺の言葉にレフィーヤは顔を俯かせた。しかしすぐに顔を上げ、意を決したように口を開く。
「迷惑なのは承知しています。ですがどうかお願いします。一度だけでいいから、私を抱いてくれませんか?」
真剣な眼差しを向けてくるレフィーヤ。彼女にとって、これは勇気を振り絞った告白なのだと分かる。おそらく今までの人生の中で一番の。そして、だからこそ俺は慎重に言葉を選ぶ必要があった。ここで軽率な発言をすれば、きっと取り返しのつかないことになる。それだけは避けたかった。
だが、彼女の想いに応えることもまた、できない。俺にはアイズがいる。それに断る前に聞いとかなければならない事があった。
「さっきは流したが一応確認の為、聞いとくぞ?」
「はい」
「体云々は置いといて、俺の事を異性として好きという事でいいんだな? 恋愛的な意味で」
そう、それが一番の問題なのだ。だから彼女の発言を聞いてもいまいちピンと来なかったのだが、もし仮にそうだとしたら、それはそれで問題が生じる。何故なら──
……いや、やめておこう。これ以上考える必要はない。今はレフィーヤの真意を聞き届けるのが先だ。
「……はい。私は異性としてケイさんの事が好きです」
レフィーヤは少し間をあけた後、静かに首を縦に振った。彼女の目つきを見る限り、嘘をついているようには見えない。どうやら本気らしい。……しかし参ったな。まさかレフィーヤが俺の事が好きだったとは。完全に予想外で呆気にとられたが、既に答えは出ていた。
「そうか……なら悪いがそれには応えられない。俺には好きな人が居るし、体だけの関係は不純すぎる。だから、お前の気持ちに応えることは出来ない」
何人もの女性と関係をもった俺が言える立場ではなかったが、レフィーヤの目を見据えながらハッキリと告げてやった。これでレフィーヤも諦めてくれるだろう。そう思ったのだが……
「知ってますよ? ケイさんとアイズさんが恋人同士ってことぐらい……」
レフィーヤの表情は変わらない。むしろ微笑みを浮かべている。一体何故彼女はこんなにも余裕な態度をとっているのか、理解出来ない。俺はますます困惑してしまう。それに何より――
「…知っていたのか」
俺は意外だと言わんばかりの声色で呟いた。まさかレフィーヤが気付いていたとは思わなかった。だが、その反応を見たレフィーヤの笑みが深くなる。まるでこちらの反応を楽しむかのように。
「ええ、勿論。以前3人でダンジョンに潜った際の帰りに、リヴィラの街の宿で泊まったじゃないですか。その時見ちゃったんです」
レフィーヤは言葉を続ける。その瞳は濁り、淀んでいるように見えた。それは普段の彼女では考えられないくらいに暗い目だった。
「ケイさんとアイズがまるで獣みたいに絡み合ってる所をこの目で……私、見てる内に我慢出来なくなって、気が付けば自分の指で慰めていました。あれ以来ずっと二人の事が頭から離れなくて……」
レフィーヤの言葉を聞いた瞬間、俺は思わず息を呑む。今目の前にいるエルフの少女の表情と雰囲気が明らかにおかしいからだ。いつものレフィーヤとは違う、何か別の違和感を感じざるを得なかった。
「それからずっとあの時の光景を思い出しながら一人で自分を慰めているんです。何度も何度も。でも、足りない。全然足りないんですよ。もっと欲しい。あの時みたいな快感が欲しくて仕方ないんです。だから今日、私はケイさんの所へ来たんですよ? 貴方ならきっと、私のこの渇きを、疼きを、寂しさを満たしてくれると思ったから。だから、お願いしますケイさん。どうか私と一晩だけ一緒に過ごしてくれませんか?」
レフィーヤはそう言うと俺の方へと歩み寄り、そして、俺の手を握るとそのまま自らの胸元まで持ってくる。その動きに合わせて彼女の形の良い乳房が服越しに形を変える様を見て、俺はゴクリと唾を飲み込んだ。レフィーヤはそのまま顔を赤く染めると上目遣いでこちらを見つめてくる。
「何も付き合ってくれとは言っていませんよ。ただ一夜を共に過ごすだけで良いです。それ以上は何も望みません。駄目でしょうか……?」
潤んだ瞳。火照った顔。艶のある唇。甘い吐息。レフィーヤは更に強く俺の手を握り締める。まるで懇願するように。それは今まで見たことがないくらいに妖美な表情だった。普段のお淑やかな彼女とは全く違う色香を放つレフィーヤの姿に思わず心臓の鼓動が激しくなる。
「ねぇ、ケイさん……。答えてください。どうなんですか……?」
レフィーヤはさらに体を密着させ、耳元に口を近づけて囁く。レフィーヤの柔らかい感触と熱い体温を感じながら、彼女の匂いとシャンプーの香りが鼻腔をくすぐる。彼女の柔らかさ、温かさ、声、吐息、全てに意識を奪われてしまいそうになる中、俺は必死に理性を保ちつつ、言葉を絞り出す。
「お、落ち着けレフィーヤ…お前一体何を言って……んぐっ!」
だが次の瞬間、突然レフィーヤの顔が視界いっぱいに広がり、そのままキスされた。レフィーヤの舌が口内に侵入してくる。
「ちゅぷ、れろ、ぺちゃ、じゅる、れる、ちゅうぅ……」
そしてレフィーヤは激しく情熱的に舌を絡めてきた。レフィーヤの唾液が流れ込んでくる。彼女の甘い味と匂いが脳髄まで染み渡ってくるようだった。頭がクラクラしてくる。
「……っぷぁ! はあ、はあ、はあ……」
やがて長い接吻が終わるとレフィーヤは大きく呼吸をする。彼女の顔を見ると、目は蕩け、頬を紅潮させていた。完全に発情した雌の顔だ。レフィーヤは再び俺の胸に抱きつくと、熱っぽい声で語りかけてくる。
「私、もう我慢出来ないんです。あの日からずっと体が疼いて仕方ないんです。ケイさんのせいです。責任取ってください……」
「お、おい、レフィーヤ!?」
レフィーヤはそれだけ言うと再びキスしてくる。今度は先程よりもさらに深く激しいものだった。両手が背中に回され、ぎゅっと抱きしめられ、レフィーヤの胸が押し付けられ、柔らかく潰れた。
彼女の小さな手が俺の頭を優しく撫で回すように動く。舌使いはとても巧みで、俺の歯茎や上顎を舐め回し、絡みついてきて、甘美な刺激に全身が震えてしまう。
「んむ、ふぅううん! ちゅぱ、れろ、くちゅ、ぢゅるっ!」
「……ッ!!」
レフィーヤの唾液と俺のものが混ざり合い、お互いの境界が無くなっていくような感覚に陥る。あまりの快感に耐えきれず、俺の体はビクビク痙攣し始めていた。レフィーヤはそんな俺の反応を楽しむかのようにゆっくりと舌を動かし続ける。
レフィーヤの愛液と俺の唾が入り交じったものを飲み込む度に体の芯からゾワリとしたものが込み上げてきて、頭の中が真っ白に染まっていく。もはや抵抗する気力すら湧かない。
(ああ、クソッタレ…デジャブるんだよ、この感じ……)
俺は心の中で悪態をつくも、その感情とは裏腹に下半身の一部分は正直に反応してしまっていた。
「ん、ちゅぷ、くちゅ、れろ、ぴちゃ、ちゅぽぉ……」
レフィーヤが唇を離すと、二人の間に銀色の橋がかかった。レフィーヤの瞳にはハートマークが浮かんでいる。
「えへへ……気持ちよかったですか? それに…ケイさんのここ、凄いことになってますよ?」
レフィーヤはそう言いながらズボンから俺のペニスを取り出すと、指先で円を描くようにしてなぞった。
「ぐあっ……!」
それを見てレフィーヤはクスリと笑みを浮かべると、レフィーヤの細い指先が触れている部分から電気のような衝撃が走り、手のひら全体で優しく包み込むと上下に動かした。レフィーヤの手の動きに合わせて、ペニスの先端からは透明な液体が滲み出ていく。
「ふふ、可愛いですケイさん。もっと気持ちよくしてあげますね……」
レフィーヤは妖艶な表情で言うと、そのまま顔を近づけていき、躊躇することなく口に含んだ。
「あむ、ちゅぷ、ちゅぷ、れろ、れろ、ちゅる、ちゅるるる……」
レフィーヤは小さな口を目一杯広げて俺のモノを頬張っている。レフィーヤの口内は温かく、ぬめっていてとても心地良い。レフィーヤは俺のものを根元まで飲み込んだまま、喉の奥で亀頭を刺激したり、裏筋に沿って舌を動かしたりしてくる。
「じゅる、れる、ちゅぱ、れろ、ぴちゃ、ぺちょ、れろ、ちゅる、ちゅうううっ」
レフィーヤのフェラチオはさらに激しさを増していった。レフィーヤの頭が前後に動き始め、それと同時に水音が部屋に響き渡る。レフィーヤの舌がカリ首に触れた瞬間、今までとは比べ物にならない程の快楽に襲われる。レフィーヤの柔らかい舌が何度も往復するたびに、射精欲が高まっていく。
「ん、ちゅる、くちゅ、ちゅぱ、れろ、くちゅ、ちゅる、れろ、くちゅ、ちゅる、ちゅぱ、ちゅっぱぁ……」
レフィーヤは俺のものを口から出し、再び舐める動作を繰り返す。時折先端を口に含み、舌でチロチロと刺激してきた。レフィーヤは上目遣いに俺の顔を見つめてくる。
目が合うとレフィーヤは嬉しそうな顔を見せた。
「ケイさん、気持ちいいですか?」
レフィーヤの問いに答える余裕などなかった。抗いたいのに抗えない、情けないがこれが男の性っていうやつなのか。俺は歯を食い縛り必死に堪えようとするが、そんな努力も虚しく限界を迎えようとしていた。
「そろそろイキそうですね。じゃあそろそろ……ん、ちゅぷ、くちゅ、れろ、ちゅる、ちゅぱ、くちゅ、ちゅる、ちゅぽぉ……」
レフィーヤは再び俺のものを飲み込むと、頭を激しく動かし始めた。同時に右手では陰嚢を優しく揉んでくる。
「ぐぅ……!もう出る……!」
「ひぃほらへふははい(どうぞ出して下さい)」
レフィーヤは俺の言葉を聞き取るとさらにスピードを上げた。そしてついにその時が訪れた。
「~ッ!!」
大量の精液がレフィーヤの口内へと放出されていく。レフィーヤは一瞬驚いたような表情を見せるも、すぐに全てを受け入れてくれた。
「ん、こく、ごく、んく……はぁ、美味しかったですよケイさん。ごちそうさまです」
レフィーヤは笑顔を見せながら言った。彼女の口の端には白いものが少しだけ垂れており、俺は驚きを隠せなかった。
「お、おいレフィーヤ! お前まさか飲んだのか!?」
「はい……。だって私の初めてを貰ってもらうんですから、これくらい当然じゃないですか。それに、こんな可愛いケイさんのなら喜んで飲みますよ。まあ、ちょっと苦かったけど……ふふ」
レフィーヤは照れたように笑った。その表情を見た途端、俺の中で何かが弾けた。
「え? きゃあっ!」
俺はレフィーヤを押し倒し、その上に覆い被さる。
「な、何をする気なんですか、ケイさん……?」
ああ、そうか。そういうことか。ようやく理解したよ。この女は俺の事を舐め腐っているのだ。自分が主導権を握り、俺の事を思い通りに出来ると思っている。だからこんな真似が出来るのだろう。ならば思い知らせてやる、身の程というものを。
「何をするつもりだと? 今更んなつまんねえセリフ吐かすんじゃねぇよ。こっからは俺のターンだ。覚悟しろ」
レフィーヤの顔から血の気が引いていく。怯えた様子のレフィーヤを見て、嗜虐心が湧き上がってきた。そうだ、こういう風に怯えさせるのも悪くはない。レフィーヤの服に手をかけ、一気に脱がせる。下着姿になったレフィーヤは顔を真っ赤にして手で胸を隠している。
「ケ、ケイさん、恥ずかしいです……」
俺は構わずブラジャーを外す。形の整った綺麗な乳房が現れた。乳首は既に勃起しているようだ。俺はそれを摘み上げた。
「ひゃうんっ、ケイしゃあん、そこはだめぇ……」
レフィーヤの口から甘い声が上がる。俺はそのまま手を下に滑らせていき、パンツの中に突っ込んだ。
「や、やめてくだ……あ、や、そこ触っちゃだめぇぇッ!」
レフィーヤの秘所は既に濡れていた。指を動かす度にクチュクチュという音が響く。
「や、やぁ、そんなにかき混ぜちゃやらぁ……」
嫌と言いながらも腰を動かしているレフィーヤの姿はとても淫靡だった。俺は彼女の股間に顔を埋めた。
「ひっ! そ、それは流石に汚いから駄目です!」
うるさい黙れと言わんばかりに強く吸い付く。
「ひゃんっ、す、吸わないでくださいぃ……!」
舌を使って割れ目をなぞっていく。そしてクリトリスを探し当てると、それを強く噛んでやった。
「痛いっ! ケイさん、痛いですぅ……や、やめてくらはい……ふわぁ、や、やぁん、あ、やぁ……」
痛みに悶えるような声を上げた後、すぐに快感に染まった喘ぎに変わった。どうやらレフィーヤはマゾヒストの素質があるらしい。ならばもっと責め立ててやろう。今度は膣内に舌を入れ、激しく動かし始めた。
「や、やぁ、中まで入って来てます!ダ、ダメッ、おかしくなるからもうやめてください!」
必死に懇願してくるレフィーヤを無視して、さらに強く吸い上げる。
「はうっ、や、やぁ、イク、イッちゃいますから、や、やめてぇ……!」
レフィーヤは体を震わせながら絶頂を迎えた。しかしそれでも俺は止めない。
「や、待って! まだイったばっかりで敏感になってるから、またすぐ来ちゃいますからぁ!」
再び達するレフィーヤ。彼女の表情は完全に蕩けきっており、口の端からは唾液が垂れている。
「はぁ、はぁ……ケイさん、酷いですよぉ。私初めてなのにこんなにされちゃいました……。責任取って下さいね?」
そう言ってレフィーヤは自分の方からキスしてきた。最初は触れるだけの軽いものだったが、次第に深いものに変わっていく。やがてお互いの唾液を交換し合うほどになっていた。唇を離すと銀色の糸を引く。その光景が妙に艶かしかった。
「ケイさん、大好きです。愛してます。だから、私の全てを貰ってくれませんか? お願いします……」
潤んだ瞳で見つめてくるレフィーヤ。アイズには悪いが俺も男だ。据え膳食わぬは何とやらとも言うし、ここで断る理由もない。それに俺の理性は既に崩壊していた。俺はレフィーヤの言葉に黙って首肯するとそのまま彼女をベッドに押し倒し、再び口付けを交わすのであった。
次回は恐らく年明けになると思います。
それでは皆さん、良いお年を。