「ここが、あいつが言っていた錬金術師がいる家?」
そうベルベットは呟きながら言う。
魔国から少し離れた村。
その村に錬金術師のがいると聞く。
「なんでも、かなり好奇心が旺盛で、それで様々な物を錬成しているらしい」
「それは確かに厄介だわ……私達が行くところなんて簡単に見当がつくでしょうしね」
「まぁそういうことだ」
俺達は目的地である家に向かう。
見渡す限りでも、のんびりとした田舎の雰囲気がある。
都会に住んでいた俺たちにとっては新鮮な光景だった。
しばらく歩いていると、目的地である家にたどり着く。
木造建築の家で、見た目だけで言えば質素に見える。
しかし扉や窓枠などはしっかりしていて、手入れも行き届いているようであった。
俺はドアノブに手をかけようとした時だった。
「んっ?」
ドアノブを握ると共に、俺はそのまま吹き飛ばされる。
そして床に転げ落ちながら、すぐに起き上がった。
「なっ何が起きたんだぁ!!」
俺は思わず起き上がって、叫んでしまう。
「あぁ、ごめん!
少し、錬金に失敗して、爆発しちゃった!」
そう、明るい声が聞こえた。
見ると、そこにいた少女には爆発の影響なのか、所々が炭で汚れているのが見えた。
「えっと、君が錬金術師のライザなの?」
そう、ベルベットがライザに尋ねる。
「……え? 誰?」
ライザも驚いていた。
「初めましてね。こっちはキドで、私はベルベットよ」
とりあえずベルベットは挨拶していた。
「よろしくね!
私はライザリン・シュタウトよ」
その言葉と共に挨拶してきた。
「それにしても、私に用って、一体何かな?」
「えっと、ウルティマが君に尋ねろって」
「あぁ、ウルティマちゃん!
けど、私に何の用かな?」
そうウルティマを知っている様子のライザ。
しかし、ライザもその事に疑問に思ったのか、首を傾げる。
「それは、俺も分からない?
なんでも、王国が侵略するから、手伝って欲しいという事だけしか」
「手伝うと言っても、私、錬金ぐらいしかできないけど。
ウルティマちゃんは、何を頼むつもりなんだろう?」
「さぁね。
ただ、あいつから手紙を預かっているけど」
「手紙?」
その言葉と共に、ベルベットはウルティマから預かった手紙を渡す。
渡された手紙をライザはそのまま見る。
すると、顔を赤くしていた。
「あっあぁ、うん。
これは、確かに」
「……んっ?」
何やら、怪しい感じがするが。
「何を書いてあるの」
「えっと、その媚薬を作って欲しいって。
その、濃度が高くなったら、効果も強くなるかもって」
「……」
その言葉の意味を理解した俺とベルベットはウルティマの意地悪な笑みが浮かびあがった。
「あの、馬鹿悪魔め!
ライザ、こういうのは断っても良いのよ」
「あぁ、だけど、私の周りって、こういう男の子との出会いはないから、まぁ、良いかなって」
そう、ライザは混乱している様子だった。
「えっと、これって」
「とりあえず、やりなさい」
既にベルベットの言葉で既にやる事は決まったようだ。