「それで、ウルティマ。
この媚薬って、一体何なんだ」
ライザの元から帰ってきた俺はすぐにウルティマに尋ねた。
あと、もう少しで攻めてくるだろう王国に対抗する為に俺達はライザから受け取った媚薬の事について聞く事にした。
「そうだね。
まずは、キド君のスキルは魔力提供なのは、覚えているよね」
「まぁ一応は」
「その魔力提供を受けた人物は、その力を高める事ができる。
種族の力や持ち主のスキルを大きくレベルを上げる事ができるのは知っているよね」
「あぁ、それはまぁ」
そのおかげでこれまでの戦いを乗り越える事ができた。
だけど、それとこの媚薬がどんな関係があるのか。
「キド君自身の、魔力提供をどのように上げれば良いのか」
「その方法は」
「君の精液をより濃い物にすれば良いんだ。
その為の媚薬だよ」
そうウルティマは悪魔らしい笑みを浮かべる。
「あんた、そんな事を考えていたの」
そう、ベルベットは呆れたようにため息を吐く。
「だけど、なんでこんな状況で」
「それは、勿論。
力をより強くする為だ。
ただ、残念な事にぃ、王国が攻めてくる事も考えればぁ、1人しかできないからぁ」
そうウルティマは舌を出しながら言う。
その姿にはいつものような可愛さはない。
まるで小悪魔のようだ。
それにしても俺は目の前にある媚薬の入った瓶を見る。
確かにこれを使えば強くなる事はできるかもしれない。
でも、これを使うとどうなるか。
それを考えるだけで、背筋がゾクッとする。
しかし、それを気にする事無くウルティマは話を続ける。
「ふふっ、それじゃ誰にする?
誰にする?
勿論、僕でも良いよぉ」
そうウルティマは舌を出して笑う。
正直言って、この状況では誰を選んでもろくでもない結果になるのは間違いない。
だが、ここで選ばなければもっと酷い事になる可能性もある。
ならば選ぶしかないのだ。
「けど、この状況で」
「そんなの、私に決まっているでしょうが。
長い間のパートナーである私とね」
そう俺の言葉を遮るように言う。
「いや、それは、まだ分からないけど」
「迷っているんだったら、確か、遠くにいる子も魔方陣で呼べるよ」
そう、ウルティマはこちらに詰め寄ってくる。
その顔からは、先ほどまでのふざけた様子は無く真剣そのもの。
そしてその迫力に押されて俺は後ろに下がる。
「どちらにしても、王国が来る以上は、それに対抗する為には必要な事だから諦めるしかないよねぇっと!」
「んぐっ!!」
そう、迷っている間にも俺の口に無理矢理媚薬を捻れ込ませる。
「さぁさぁ、どうする?」
ウルティマさんはそのまま笑みを浮かべる。
どうやら、これはやばそうだ。
今年、最後の投稿となります。
次回の投稿は来年の1月2日から再開する予定です。
皆様の応募、お待ちしています。