「そう言えば、お前に会いたいっていう奴がいたぞ」
そう、リョウトからの言葉に疑問に思いながら、その人物に会う事にした。
その人物は誰なのか、気になって会いに行ってみた。
そこにいたのは、俺達が身に纏っている制服と同じ女性が、そこに立っていた。
「あっもしかして、犬山か?」
「やっぱり、キド君だよね!」
その言葉と共に見てみると、そこにいたのは、俺の知り合いである犬山まなだった。
「なんで、ここに?」
「その、あの王国でのやり方が許せなかったから。
それに、なんというか、妖怪の皆と似た彼らに対しての仕打ちが」
「なるほど」
その言葉に、俺は頷いた。
俺達の国では、数年前から妖怪の存在がある程度認知されるようになった。
そして、彼女はそんな妖怪と交友関係があるらしい。
「それで、そのキド君は聞きたいけど、ここまで転移者の話って、聞いたりする」
「転移者の?
そう言われると」
その言葉と共に、俺は首を傾げながら、ここ最近で集められるだけの情報を思い出す。
その情報を俺は犬山に話すと。
「やっぱり。
そういう事かな」
「何か分かったのか?」
どうやら、その話を聞くと、何か理解したようだ。
「そのね。
数年前に仏教の力を以って国家を守護する呪術が崩れたそうなの。
その影響があったと思うの」
「影響?」
それに俺は首を傾げる。
「転移者のほとんどが私達と変わらない時代から来た人なんだ」
「そう言われたら」
確かに、転移してくる人間は俺達とほとんど同じ年代の人間が殆どだ。
それを考えると、転移者が現代人である可能性が高いのかもしれない。
「それにしても、転移者はどうしてこんなにもこの世界に来ているんだろうな」
「それは分からないよ。
ただ、それがそのさっき言った事に関係していると思うの」
「それって、その地獄の出来事が、この世界に送る何かと関係していると?」
「それは、分からないよ。でも、私はその可能性は高いと思うの」
「なるほどな」
俺はその言葉を聞きながら考える。
もし、その話が本当なら、やはり、転移者達は現代に大きく関係しているのが分かる。
「それで、聞きたいけど、キド君って、能力を上げる何かを持っているって、本当なの」
「……まぁあるよ」
それが魔力提供だと気づくと、俺は目を逸らす。
「だったら、お願い!
私にも、それをお願い!!
私の能力が強くなれば、それらを知る可能性が広がると思うの」
「えぇっと」
魔力提供を行う条件が性行為である事もあって、流石に戸惑う。
だが、犬山には色々とお世話になっている事もあり、俺は彼女に手を差し伸べる。
「分かった。
その代わり、絶対に後悔しないでくれよ」
「うん!!」
その言葉と共に、俺は犬山まなに手を出す。
「ただ、本当に、これは、その」
「もぅ、私だって、覚悟はできているんだよ。
どんな事だって、頑張るから!」
そう、未だに知らないから言える。
だからこそ、俺はため息を吐きながら、ゆっくりと説明を行う事にした。