目的地である機国へと辿り着く事ができた。
その際、俺はシェリーの案内の元で、とある場所へと案内された。
その場所というのは、どこかの研究施設だった。
「えっと、シェリーさん、この俺に張り付いている機械は一体なんなんでしょうか」
「それはあなたの能力を完全に理解する為の機械よ。
私自身、この機国のスカウトを受けて、ここに来たわ」
「それにしても、俺の能力で変わった所って、あるのかな」
「それは分からないわ。
ただ、能力の中には、条件が厳しいのもあるわ」
「条件?」
そう言うと共にシェリーが目を向けたのは朝田だった。
「彼女の能力。
見れば、正確無比な射撃が行えるわ。
だけど、その為には銃が必要よ」
「なるほど、能力を十全に使うには、それに合った道具が必要よ」
「それで、俺にも、それがあると。
けど、それは魔力提供じゃないのか?」
「それは、あいつらが勝手に診断した結果よ。
それにしても、これは」
そんな言葉と共に、シェリーは、そのまま機械の診断結果を見る。
「・・・」
「えっと、シェリーさん」
なぜか、その機械の診断を見て、何やら黙っていた。
「えっと、シェリーさん」
「なるほどね、あなたの能力。
魔力提供と思われたけど、少し違うわね」
「違う?」
「あなたの能力。
それは契約よ」
「契約?」
俺はその言葉に首を傾げる。
「契約。
あなたには、どうやら何かとんでもない魔物と契約しているようね」
「とんでもない魔物?」
その言葉に俺は首を傾げる。
「能力はその魂の質によって、変わる。
この契約というのは、どうやら契約した存在の力を得る事ができるみたいね。
だけど、どうもあなたの場合は、その契約した存在と、あなた自身。
互いの魂が何度も合わせた結果、力が高まっているみたいね」
「つまりは、こいつ自身の本来の力と、その何かの力。
2つが合わさったら、とんでもない存在になるという事」
「そうね。
魔力提供も、その派生みたいな物ね。
そして、おそらく、それを十全に力を発揮する為の道具が、これという訳ね」
そう言いながら、シェリーが何やら取り出した。
それは一目で見れば何かのケースだった。
大きさは手の平に収まる程度のケースのようだ。
何も描かれていない。
一体、何を意味するのかも分からない。
「これは」
「さぁ、分からないわ。
使用方法もなにも分からない。
かつて、この国を発展させた男が作り出した物よ」
「発展させた男?」
「転移者でしょうね。
優秀な知能を持っていた彼は、その知識で、これまでにない画期的な数々の発明を行ったわ。
けど、最終的には、これを作り出したのを満足したのか、そのまま、自分の世界に帰って行ったわ」
「そんな奴がいたのか」
「まぁ、私達の業界では有名な人物よ。
そいつも、確かあなたと同じ『契約』という能力だったわ。
その契約した存在に関しても、伝説に出てくる不死鳥とも言われているわ」
「そんな奴がいたのか」
俺は、そう、疑問に思いながら、呟く。
同時にそのケースを受け取る。
すると、その表面に変化が起きる。
映し出されたマーク。
それは、まるで龍を思わせるマークだった。
それが何か、疑問に思う。
しかし、これの意味を俺はすぐに理解する事になる。