転生オークの暴虐日記 作:オークポーク
魔暦1592年、厳冬の月、17日のこと
今日、いや昨日か。昨日は10日に要請していた援軍が町に来た。オークの百人隊が五つ、ゴブリンの大隊が一つ、リザードマンの中隊が一つだ。事前に俺たちの勝利は連絡していたので連中が町に入ってきた時はお祭り騒ぎで歓迎した。何せこの町はデカすぎて中々リフォームが進まないのだ。人手が増えるのは大いにありがたい。
だがそんなことよりも大変な出来事があった。援軍の中になんと俺たちの族長ガモデシュがいた。俺たちは大急ぎで前町長の屋敷のエントランスに即席で玉座の間を建ててお迎えし、俺たちの隊全員で傅いた。
族長はバスケットボールがすっぽり入りそうな杯に奴隷が三人がかりで並々と注いだワインを一息に飲み干すと、豚の丸焼きを運んできた奴隷を引っ掴んで乳から食べ始めた。ぶちまけられる丸焼き、飛び散る血飛沫、響く悲鳴、すくみ上がる奴隷ども。
族長は腹が膨れたのか飽きたのか、奴隷の首をむしり取って食い散らかした身体をペットのオークハウンドに放り投げた。オークハウンドはよだれをダラダラと垂らしてから飛びつき、骨までバキバキと噛み砕いて全て平らげた。流石は族長、俺なんかとは邪悪さの格がが違う。頭は何に使うんだろうか?
手拭いで口についた血と肉片を拭き取り、族長はまず俺たちを労った。そして今回の功績を素晴らしいと称賛し、隊長に軍団長への昇格資格を与えた。つまるところ隊長が出世するチャンスだ。軍団長は複数の百人隊を指揮する役職で次期幹部候補でもあり、とんでもない富と名誉を得られる。軍団長はエルフ種の奴隷を百人持っているとか、黄金でできた館に住んでいるとか、スケールのでかい話を聞く。
だが実績があるからと言って簡単には出世できないのがオーク文化だ。昇格の為には自身の持てる力、その全てを仲間に示す必要がある。逃げ場はなく、助けの手も入らない闘技場で強力な敵を倒して心臓を抉り出し、オークの神ラーガに捧げなければならない。隊長は今の地位に就くためにフクロウグマというモンスターを倒したらしいが、次期族長候補の試練だ。恐らくとんでもなく危険な相手との戦いを求められるだろうし、負ければ名誉だけでなく命まで失う事になるだろう。
だが隊長は両手をバッと上げて「謹んでお受けいたす!」と叫んだ。思わず声が出た。周りの奴らも声を上げた。新しい軍団長の誕生を見られる、それも俺たちの隊長がなるかもしれないのだ。興奮せずにはいられない。
昇格の試練は来週行われる。族長の側近たちが試練に相応しい獲物を連れてくるのを待つ間、リフォーム工事と並行して闘技場の建設も行われる。ビッグイベントだしゴブリンとリザードマンの観客も誘われるだろうし、出店なんかもズラリと並べるために近隣から奴隷や食い物の調達も行われるだろう。過去一忙しくなりそうだ。
解散した俺たちは隊長と爺様方、それと何人か比較的頭のいい連中を集めて誰がなにをやるかの役割分担をした。爺様と大工仕事が得意なやつは闘技場の建設を、シャーマン見習いの若手たちは出店の設置と運営を、俺は五十人くらいを率いて調達をすることになった。
話し合いが終わったのは夜で、さあ明日から忙しくなるぞと家に帰ろうとした時、隊長に呼び止められて飲みに誘われた。俺は了承し、オーク区域の東側にある酒場「血と栄光亭」に隊長と行った。酒好きバッカンズの奴が町の制圧の後に真っ先に建てた店で、一日の締めくくりに飲みにくる奴らでいっぱいだった。この店は他と違ってストリップ、女体盛り、奴隷解体ショーなんかはない、純粋に酒と料理を楽しむ店だ。
空いていた席について隊長と向かい合い、取り敢えずエールとオトチバルを注文した。オトチバルは焼いた豚肉にペーストした赤と黄色の香草をまぶして塩で味付けしたオーク料理だ。一見するとアホみたいな激辛グルメに見えるが、辛味はなく清涼感のある香りが鼻を突き抜ける。塩で味付けしてあるのでエールにも良く合う俺の好物だ。
酒と料理が運ばれたところで俺と隊長はジョッキをぶつけ合い、先の勝利と隊長の昇格資格を祝ってエールを飲んだ。
それで、最初は訓練児の頃の思い出とか、この行軍で大変だったことや楽しかった事、どんな女が好みかなんて当たり障りのない話で盛り上がった。なんと意外な事に隊長はロリ趣味らしい。ガキ二人か三人の体にハチミツを塗りたくっておっ勃てたポコチンを全身コキさせたり、その状態で精液をぶっかけて互いに舐め合いさせるのを見たりするのが好きなんだと。今度俺もルーシーが合流したらあと一人か二人くらいガキを奴隷にしてやらせようかな。
で、酒もそこそこ回ってきた頃に隊長は真面目な話を始めた。どうも隊長、試練は達成するつもりではあるが、軍団長としてちゃんとやっていけるのか不安らしい。いつもなら「野郎ども突っ込め!」で済んでいたところ、俺がちゃんとした作戦で大勝利を連発したせいで軍の長としての勤めが果たせるか、自信を無くしているとのこと。いつも冷静に見せていたのは不安感が出ないように気張っていたかららしい。
しまいにはオーク泣きし始めたので、俺は「隊長がペーペーの俺の意見を取り入れてくれたからこそ、俺たちはここまで勝ってこれた。リーダーの器は自分だけで強かったり賢かったりするだけじゃなくて、他の味方の意見を取り入れて判断すること。あんたはリーダーとしてこれ以上なくふさわしい」と慰めたら店の外まで響くくらい大泣きした。他の連中の「なんだなんだ?」という視線が痛くなってきたので俺は隊長を引っ張ってお勘定し、そくささと店を出た。
中央広場まで来た頃には寒さで頭が冷えたのだろう、隊長は泣き止んで俺に感謝を告げた。そして「俺が軍団長になったら百人隊長のポストが空く。そうなったら俺はお前を推薦する」と言ってくれた。夢にまで見た百人隊長のポスト! 俺は勿論「そん時はたのんますぜ!」と叫んだ。
隊長はガハハと笑うと、ナイフを取り出して自分の掌を切った。そしてそのナイフを俺に差し出してきた。
「真の兄弟の契」。オークは部族内皆兄弟という文化であるが、血を直接混じり合わせる事で互いを真の兄弟とし、更に強固な絆を結ぶ。決して裏切らず、危機には何を差し置いても助けに赴き、互いが殺し合う時は下が上を越えたいと思った時に行う神聖な決闘の場でという契約だ。
俺は勿論ナイフを受け取って手に傷をつけて隊長、グルジュマと固い握手を交わした。そして互いに笑い合い、手を離してから拳を突き合わせた。俺たちは今日、誰よりも親密な兄弟になったのだ。
グルジュマは飲み直すぞと言って、俺たちはこの後何軒かハシゴした後に解散した。家に着いた頃にはすっかり日が変わっていた。
流石にこの時間からヤったら明日、いや今日か。今日に差し障るので奴隷どもにぶち込むのは無しだ。セイディーの調教も今日の仕事が終わってからだ。デイジーは期待していたみたいだが無しったら無しだ。セイディーの調教前に気絶するまで可愛がってやるといったら渋々大人しくなった。
グルジュマが軍団長になったら俺が百人隊長になって、そんでこれまでみたいに支えよう。俺たちは兄弟になったんだから。
いつもご愛読、ここ好き、感想、評価、誠にありがとうございます。
皆様の応援が執筆の励みになります。
これからも頑張っていきます。
意識調査アンケートです。結果が今後の内容を左右するといったものではありませんが、よければご回答ください。内容としてどれが好きですか?
-
エロ
-
グロ、リョナ
-
友情