※この作品はR-18です。

転生オークの暴虐日記   作:オークポーク

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魔暦1592年、厳冬の月、24日

魔暦1592年、厳冬の月、24日

 勝利した俺たちは町に戻り、早速祭りを始めた。と言っても聖軍接近のゴタゴタで準備は半端だったもので、祭りというよりは宴みたいな感じになったがな。

 この日のために集められた食い物に舌鼓を打ち、浴びるほどの酒を飲み、ドンチャン騒いで、そして女どもで遊びまくる。

 だが最初、俺はグルジュマの腕が気がかりで思い切り楽しめずにいた。特別無料配布の奴隷を首を絞めながら犯していたのだが、うっかり骨を握りつぶして殺した事に気付かずにヤりまくっていた。

 奴隷が死んだ事に気づいた時にはすっかり萎えちまったもんで、適当なゴミ捨て場に捨てた後は儀式の時間までフラフラと町を歩いていた。

 

 普通に女を犯したり殺したりがその辺で行われているが、こんなものは序の口。様々な邪悪な催しがあるのが祭りだ。

 例えば飲食屋台の半分は女肉料理を出している。串刺しにした女を炙って肉を削ぎ落として食うのは種族問わず人気だ。特に人気なのは巨乳から切り取った乳だが、神話に則った聖職者の子宮のスープ、文字通りの目玉焼きの他、デイジーがいた村でリザードマンたちがやっていたみたいなガキの踊り食いなんて変わり種もある。ジャキールがそこで買ったであろうガキ二人、一人を犯しながらもう一人の腹に食いついていたのを見た。食われていたガキは悲鳴を上げていた。

 飲食店だけではない。拘束した女を的に矢や石を飛ばす射的屋、なるべく長く生かしながらの女体解体ショーなんかの遊び屋台もある。俺が好きなのは五人くらいの女の腹に焼き印で番号を刻み、一斉に吊し上げてどいつが早く死ぬかを賭ける「競死」だ。女同士でセックスさせる見せ物なんてマイルドな物もあるが少数だな。

 どこを見渡しても強姦、暴力、背徳の光景ばかりが広がる。これこそ魔族の祭りだ。聖勢力の種族を徹底的に辱め、苦しめ、殺す。そうすると魔神の力が高まるらしい。

 

 踊り食い屋台からガキを一人買い、飴みたいにペロペロ舐めた。小さく持ちやすくて肌もスベスベで舌触りがいいし、「お父さん、お母さん、助けてぇ」と震える声を発する口に舌を突っ込み、喉奥まで滑り込ませて窒息寸前まで息を止めさせるなんて遊びもできる。だから気を紛らわせることができると思っていたんだが、これも失敗だった。

 ボーッとしていたせいでタイミングを見誤り、ガキが窒息死しちまった。気づいた時には白目を剥いた状態で痙攣していて、手足の関節を逆にへし折っても全く反応しなくなった。

 俺はガキの肉を適当に齧ってからゴミ捨て場に捨てた。やっぱり焼いた肉のが好きだし、刺身にしては血が多いからあんまり舌に合わなかった。

 

 まあそんな感じで、ゴブリンたちが作った人間オルガンや人間家具、美女の剥製なんかを見たり、リザードマンの死霊術でゾンビにした女どものダンスを見たり、なんとなーくグダグダと過ごしていたら、雲に覆われた空が真っ暗になっていて、いつの間にか儀式の時間が近づいていたので慌てて闘技場まで走った。

 闘技場はローマコロッセオみたいなデザインで千人分くらいの座席がある。大部分は元々この町にあった物をそのまま利用しているが、そこはオークらしいリフォームが施されていて、巨大な獣の骨や牙で入口を飾り立て、中には人骨や人皮の装飾、そして円形舞台内の壁には生きた女どもが百人くらい釘で磔にされている。俺は東側の真ん中辺りにあるそこそこ良い席に座れた。

 22時頃になると太鼓奏者に選ばれたヤグルとサンドドが北側の特等席の下でドカドカドカドカとリズミカルに音を奏でた。東側のゲートが開いてまず入ってきたのは族長だった。ブラザー・オブ・グリンゴルドの一人を連れて杖を突きながら歩いていると、今度は西側のゲートが開き、そこから一つ目の巨人サイクロプスが出てきた。

 サイクロプスはギョロギョロと一つしかない大きな目で周囲を見渡すと、近くの壁から磔女を鷲掴みにして手足をちぎりながら引き抜き、頭だけを食べて身体を捨てた。本当ならあれがグルジュマの試練の相手だったんだろう。確かにスフィンクスの後じゃ目劣りしそうだが、俺たちオークにとっても強敵のはずだ。少なくとも俺じゃガチンコでは勝てない。

 族長はマントを脱いで杖と共に付き人に渡した。猫背でひょこひょこ歩いていたし、先の決戦でも戦っている所を俺は見ていなかったのでシャーマンかと思っていたのだが、その身体には雄々しく力強いウォーリアーの筋肉が盛り上がっていて、背筋をピンと伸ばした姿は誰よりも力強かった。

 族長は町の外に響くような雄叫びを上げた。離れていたところにいる俺の腹も殴りつけてくるようなデカい声だった。そしてサイクロプスに向けてダッシュすると、迎撃のパンチを繰り出してきた奴と拳をぶつけ合った。サイクロプスの拳は族長の十倍のデカさはあると思うのだが、吹っ飛んだのはサイクロプスの方だった。

 後ろに倒れ込むサイクロプス。だが族長はジャンプでサイクロプスの顔まで近づいて下顎から伸びる牙を掴み、倒れる方とは反対側に叩きつけた。そして一回着地し、再び大きくジャンプしてサイクロプスの腹を踏みつけ、砲弾を連射するような強烈なパンチを何発も叩きつけ、最後には目玉を抉り出して殺して見せた。

 インフレバトル漫画の世界の住民なんじゃないかってくらいの暴れっぷりだった。流石俺たちオークの族長だぜ。

 

 前座の余興が終わったところで族長は「今宵、新たな勇者が生まれる。我らオーク、そして魔族の更なる繁栄を祝おう。聖神を呪い、魔神とラーガを讃えるのだ」と祝辞を述べた。

 サイクロプスの死体は速攻で掃除され、次に東西のゲートから柱に縛り付けられた女たちが三十人くらい運ばれて円環状に並べられた。遠目だが筋肉質で威勢の良い顔つきなんで恐らく昨日の捕虜だろう。

 北ゲートからはスフィンクスの死体が運ばれて円環の中心に置かれた。そして南ゲートからは左腕に包帯を巻いたグルジュマと上級シャーマンが出てきた。

 グルジュマは真っ直ぐにスフィンクスの死体へ近づき、族長が特等席に戻ったのを確認すると上級シャーマンから短剣を受け取り、部族と魔神への忠誠、聖神への呪いの言葉を唱え、自分以外が円部隊からいなくなってからスフィンクスの死体を切り裂く。

 だいたい五分くらいだろうか。そのくらいの時間をかけて抉り出した心臓をグルジュマは夜空、大きな月に掲げた。すると突然円環状に並べられた女達が発火した。その炎は緑色で、一瞬で女たちを包み込んだ。響き渡る悲鳴の中心で今度はグルジュマの体が燃えた。俺は思わず身を乗り出しそうになったが、グルジュマは悲鳴一つ上げずに心臓を掲げた姿勢のままでいた。

 次第に炎は渦となって空の月に向かって吸い込まれていった。すると驚くべき事に月が燃えた。銀色の鏡のようだったそれは瞬く間に暗黒の緑に染まり、空を邪悪に照らした。

 そして、その炎が地上に降りてきてグルジュマに降り注いだ。肌を焼くような熱気が十秒ほど続いて晴れた。

 円環の女どもは真っ黒に焦げた骨だけになり、スフィンクスの死体も消えていた。円舞台の中で生き残ったのは俺の兄弟、グルジュマだけだった。

 燃え尽きた心臓を掲げていた手をゆっくりと下ろして、グルジュマは雄叫びを上げた。その体は今までの緑色よりも更に黒ずんだ色になっていた。すると特等席の族長が「黒き勇者だ! 千年ぶりの黒き勇者だ!」と叫んだ。

 黒き勇者はオークの伝説だ。軍団長への昇格の際、男神ラーガから特に認められた者がなるとされている黒緑の肌を有したオークだ。現実的な範囲なら緑色が更に鮮やかになる『鮮烈の戦士』、あるいは炎のような斑紋が浮かぶ『炎の闘士』になるはずだ。族長でさえ『炎の闘士』だ。

 だがそれ以上の事に俺は気づいた。体を見せつけるように両腕を上げて回るグルジュマ。その左腕だが、包帯がなくなっており花の蕾のような物があった。なんだと思って見ていると、なんと花が咲くように五つに分かれて触手になり、しかもグルジュマの身長の二倍くらいまで伸びてウネウネと動いた。正直キショかった。

 族長は「失った左腕はより強力になり帰ってきた」とか言っていたけど、もうあれ別の生き物に寄生されてるとか呪いの類だろ。

 

 儀式が終わって闘技場の外にある広場で酒を飲んでいたらグルジュマと会えた。向こうも俺を探していたらしい。

 まずは昇格と『黒い勇者』になった事を祝ったら照れ臭そうに笑った。それで、次に左腕の蕾について尋ねた。なんでも体が欠損している者が儀式を受けると魔神が新しい部位を授けてくれる場合があるらしい。それで貰ったのが普通の手じゃなくて触手? どうやら我らが魔神様は古の深いタコかもしれない。

 グルジュマの方はなんと喜んでいた。その理由だが、触手一本で腕と同じくらいのパワーがあり、単純に腕力が五倍になった他、リーチも伸びて戦いが有利になると。そしてこれが一番大事なのだがと念押しし、俺を連れてその辺の店からガキを一人買うと、そのガキに触手を巻き付けた。二本で身体を拘束して、一本を口の中に、もう一本で下の口、最後の一本でケツの穴を犯しまくった。

 俺は感動した。初めて本物の触手プレイを見たからだ。どうやら俺と今は亡きワグズとヤバンがしていた性癖の話を聞きつけて、俺の触手プレイについてずっと気になっていたらしい。グルジュマは何回もイかされて苦しむガキを眺めながら「こりゃあ良いもんだ!」と満足げに大笑いしていた。

 そして適当なところでガキを放り出して触手をしまった。そして背負っていた片刃のグレートソードを抜くと、それを俺に差し出して俺に受け取ってほしいと言った。

 今回の侵略、今までの勝利と自分の昇格は全部俺のおかげで、隊長として渡せる褒美、そして兄弟への贈り物だと言った。この剣で是非とも百人隊長になってくれと。

 俺は喜んで受け取った。そしてこの剣で絶対に百人隊長になると誓い、グルジュマと同じように背負った。

 

 俺たちは肩を抱き合って祭りに戻った。食って飲んで遊んで殺して犯して、朝になるまで楽しむつもりだ。

 オークになって本当に良かった。

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