※この作品はR-18です。

エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥   作:夕凪カサネ

5 / 68
第5話 創造神クーリア

 ~BAD END~

 

 突然、目の前が真っ暗になったかと思うと、そんな文字が浮かんできた。

 

 え? なにこれ?

 

 嘘だろ、冗談だろ⁉

 

 そんなところまでゲームを再現しなくてもいいじゃないか!

 

 たしかに「稲妻の戦士ヒカリ」は、ヒカリが敵に敗北して、出だしとなる調教を受け、盛り上がってきたところで、いきなりスン……とゲームオーバー画面になって終わってしまう。その後のヒカリのことについては、一切語られない。

 

 90年代のエロRPGだから、それまでと言えば、それまでだ。

 

 だけど、ことはそう単純じゃない。

 

 一番の問題は、この先、俺はどうなってしまうのか、ということである。

 

 真っ暗闇の空間にいきなり投げ出されて、それで終了。続きはなし。体は相変わらずヒカリのままで、調教中の興奮を引きずって火照ったままだけど、その火照りを発散させる場所もない。暗闇の中でオナニーするくらいか。

 

 ……などと考えていたら、いきなり、周囲は真っ白な空間へと変化した。

 

 果てが見えないほど、広々とした白い世界。床はあるけれど、天井や壁があるのかはわからない。単純に屋内、というわけではなさそうだけど、屋外というのともちょっと違う様子だ。

 

「あー、ご苦労様でした。安心して、あの世へ行ってくださいね」

 

 背後からいきなり声をかけられ、俺はギョッとして、振り返ってみた。

 

 そこにはパソコンデスクがあり、デスクトップ型の大型パソコンが置かれている。その前の椅子に腰掛けて、眼鏡をかけた白衣の少女が、モニターとにらめっこしたまま、カタカタとキーボードを打っている。

 

「え……誰……?」

「創造神クーリア。といえば、あなたにはわかりますかね。ヒカルさん」

「クーリア⁉ あの、二作目以降に登場する⁉」

 

 「稲妻の戦士ヒカリ」一作目では、概念すら登場しないが、二作目になってから名前だけ語られる想像の女神クーリア。

 

 まさかの、目の前にいる白衣の眼鏡っ子が、そのクーリアだというのである。

 

「ちょうどよく隕石で命を落としたあなたを拾い上げ、この世界に召喚しました。で、女戦士ヒカリとなって、平和をもたらしてもらおうかと考えていたのですが……残念ですね。あなたは快楽に溺れて、スタート地点にすら立てませんでした。なので、存在をデリートします。また別の人を探しますね」

「え? え? え? じゃあ、異世界転生させてくれたのは、あなたなの?」

「です。あ、最後に言い残したいことはありますか? 一応聞いておいてあげます」

「ちょ、待ってよ!」

「『ちょ、待ってよ』――それが最後のひと言でよろしいですか?」

「じゃなくて! これで終わり⁉ リセットとか、そういう機能はないわけ⁉」

「人生にはリセットもセーブ機能もないんですよ」

「ちょっとお⁉ なんでそこだけ、リアル路線⁉ せめて、もう一回チャンスを!」

「まあ、一回くらいなら再チャレンジさせてあげてもいいですけど、無理でしょうね」

「なんで⁉」

「だって、あなた、ヒカルさんでいる時、何をしてました? まともにクリアしたのは初回だけ。以降は、ひたすらヒカリさんをわざと負けさせて、敵に肉奴隷に仕立て上げていたじゃないですか。再チャレンジしても、快楽に身を委ねてバッドエンド、が関の山です」

「そ、そんなことは、ない」

「ありますよ。いいですか。ちゃんと記録は残っているんです」

 

 と、真っ白な空間に、文字と数字が浮かび上がってきた。

 

 一階のボス「虎娘」      勝利数 1回  敗北数 19回

 二階のボス「女魔法使い」   勝利数 1回  敗北数 93回

 三階のボス「サキュバス」   勝利数 1回  敗北数 54回

 四階のボス「女エルフ」    勝利数 1回  敗北数 31回

 五階のボス「女サムライ」   勝利数 1回  敗北数 15回

 六階のボス「淫魔王ドゥーム」 勝利数 1回  敗北数 212回

 

 

「わざわざ、全ボス戦の手前でのセーブデータを取っておいて、そこから再開して、わざと負けてはHシーンを見てピュッピュッと射精する……そんなことを繰り返していましたね。その結果が、これです。勝ったのは最初の1回だけ。あとはセーブデータから回想して、ひたすらヒカリさんを負けさせては、敵の玩具にしてきた」

「だ、だって、それが一番の抜きどころだから」

「これを見る限り、淫魔王ドゥームの次に、二階の女魔法使いに陵辱されるシーンが好きみたいですね。93回も、彼女で抜いている。仮に虎娘をクリアできたとしても、女魔法使いの魔法に負けて、すぐに屈服してしまうことでしょうね」

「そ、そうはならないから!」

「本当ですかね?」

 

 

 ふう、とクーリアはため息をついた。少しずれた眼鏡を、指で押して位置を直し、それから冷ややかな目を俺に向けてきた。

 

 

「じゃあ、チャンスを上げましょう。あと一回だけ」

「ありがとうございます!」

「もしも敵を全員倒し、平和をもたらすことができるのなら、元の世界のあなたを生き返らせてあげてもいいですよ」

「え⁉ 本当に⁉」

「ちゃんと、敵を倒せるのなら、ですよ」

 

 

 そこで、クーリアは、パンッと手を叩いた。

 

 

 突然、何もない空間に、ドアが出現した。まるでどこ○もドアか、すずめの戸○まりのような光景だ。

 

 

「そこのドアを開けて、行きなさい。ミストの町の宿屋のシーンから再開させてあげます。でも、こんなのは一度だけですからね」

「あああ、ありがとうございます! 感謝してます!」

 

 

 俺はとりあえず頭を下げて、ドアへと急いで駆け寄ると、ノブを回した。一刻も早く、こんな死へと直結している、おっかない空間からは抜け出したかった。

 

 

 ドアを開き、その向こう側へと飛び込んだ。

 

 

 さあ、気を取り直して、最初からリスタートだ! 今度は快楽に溺れないで、真面目にクリアを目指すぞ!

 

 

 ……と思いきや。

 

 

「ん⁉ なんだ、ここ⁉」

 

 

 俺は、なぜか宇宙空間に放り出されていた。

 

 

 背後でドアの閉まる音が聞こえる。

 

 

 え、もしかして、クーリアにだまされた? これって、あの世じゃないの?

 

 

「ねえ、クーリア! ここって、本当に元の場所に戻れるの⁉」

 

 

 慌てて振り返って、尋ねてみたけれど、その時にはすでにドアは完全に閉じられ、空間に溶けこむようにして消え去ってしまっていた。

 

 

 星々が輝く宇宙区間は、きれいではあるんだけど、それこそあの世のような光景で、純粋に楽しんでもいられない。

 

 

 ひたすら戸惑っていると、トントン、と誰かに肩を叩かれた。

 

 

「もしもーし、こっち見てちょうだーい」

 

 

 女の子の声だ。

 

 

 振り返ると、俺と同じように、宇宙空間にフヨフヨと浮かんでいる少女が一人。年齢はわからないけど、かなり幼く見える。だけど、色黒の肌に、純白のビキニという格好は、幼く見えても、なかなかそそられる。

 

 

 ……いや、そうじゃなくて。

 

 

「あなた、誰?」

「ようこそ、私の領域、破壊の宇宙へ」

 

 

 少女はニッコリとほほ笑み、それから自己紹介してきた。

 

 

「私の名前は、破壊神デストラ。名前は聞いたことあるでしょ。よろしくね♪」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。