※この作品はR-18です。

エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥   作:夕凪カサネ

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第56話 転生の時

「で、それが、佐倉さんの悩みっていうわけ? 毎晩変な夢を見る、ってことが」

「と言うよりも……いやな予感がするの」

「いやな予感?」

「もうすぐ、この世界が終わりを迎えそうな、そういう予感」

 

 アスカさんの表情は真剣そのもの。

 

 さすがに茶化す気になれず、かと言って同じテンションで同調することもできず、俺は黙った。

 

 ひたすら沈黙の時間が続く。

 

 その時――外から、大きなクラクションの音が鳴り響いてきた。

 

 え? と思って、窓のほうを振り向いた瞬間――

 

 ガシャアアアアン!

 

 窓を突き破って、暴走トラックが店内に突入してきた。

 

 グシャッ!

 

 俺とアスカさんは、トラックに轢き潰されてしまった。

 

 ※ ※ ※

 

 う、うーん……

 

 俺は呻きながら、身を起こした。

 

 トラックに潰された、にしては、どこも体は痛くないな……?

 

 不思議に思いながら、立ち上がる。

 

 そして、自分の体を見て、

 

「えええ⁉」

 

 驚きの声を上げた。

 

 いつの間にか、俺は黄色いレオタードを着ており、肉体は女体と化している。動く度に巨乳がプルンプルンと揺れる。頭に手をやれば、サラサラした赤いロングヘアが指に絡みついてくる。

 

 この姿、もしかして……⁉

 

 目が覚めた場所は、全体が石で作られている殺風景な部屋だった。広さ的には、学校の教室くらいはあるだろうか。その中に、他にも何人か床に倒れている。みんなゲームの登場人物のコスプレのような格好をしている。

 

 ちょうど壁に鏡がかかっているので、自分の姿を映してみた。

 

「うそだろ、ヒカリ……⁉」

 

 間違いない。「稲妻の戦士ヒカリ」の主人公、ヒカリに、俺は変身してしまっている。3Dグラフィック風に立体化されているものの、この見た目は、まさにヒカリだ。

 

「ど、どういうことだよ⁉ なんで……⁉」

 

 驚いている、俺の背後で、うーん、と女性の呻き声が聞こえた。

 

 振り向いてみると、やはり見覚えのあるゲームキャラが身を起こしているところだ。

 

「アストライア……⁉」

 

 ピンク色のロングヘア。白とピンクを基調とした、いかにも変身ヒロインといった風情のコスチューム。むっちりした肉体が、ただ立っているだけで健康的なエロスを醸し出している。大手ゲームメーカー・ワンダーランド社が出した傑作ゲームだけあって、アストライアは、いまだに根強いファンがいるキャラクターだ。俺も、オナニーのオカズに何度もさせてもらっている。

 

 そんなアストライアが、リアルに目の前に存在する……!

 

 だが、どうも様子がおかしい。彼女は、自分のコスチュームを何度も見ては、

 

「え⁉ えええ⁉」

 

 と驚きの声を上げている。

 

 自分がアストライアであることに戸惑っているようだ。

 

「あの、鏡、こっちにあるけど」

 

 俺に教えられたアストライアは、黙って鏡のほうへと駆け寄り、そして、自分の姿を見て、愕然とした。

 

「ほ、本当になっちゃった……! 私が、アストライアに……!」

 

 その発言を聞いて、もしや、と思った俺は、

 

「ひょっとして、佐倉さん?」

 

 と声をかけてみた。

 

 アストライアは目を見開き、びっくりした様子で、俺のほうを見てきた。

 

「どうしてわかるの⁉ あなた、誰⁉」

「俺は、俺だよ。ヒカル。宮守ヒカル」

「み、宮守君⁉」

「まさかの『稲妻の戦士ヒカリ』の格好になってるんだけどね」

「どういうこと⁉ 私達、なんで……⁉」

「俺達、トラックに轢かれたし……もしかして、これが有名な、転生ってやつじゃないの?」

「宮守君は、なんで『稲妻の戦士ヒカリ』に⁉」

「なんでだろうなあ。あんまりにも熱心にプレイしていたからかなあ。ヒカリにTS転生することになるなんて、思ってもいなかったよ」

 

 そんな会話を交わしているうちに、他の倒れている人達も起き上がってきた。

 

「なんじゃこりゃああ⁉」

 

 ボンテージ風の衣装に身を包んでいるセクシーなお姉さんが、声こそ女の人のものであるが、およそ見た目に似つかわしくない荒い言葉づかいで、自分の姿に驚いている。

 

「え……あれ……どうして……え……え……」

 

 水色のビキニ姿の、ロリ系のボブカット少女が、オロオロとうろたえている。

 

「死んだと思っていたが……どうも生かされたようだな……天に感謝せねば」

 

 渋い髭を生やした騎士風の中年男性が、やはり渋い声で、そんなことを言っている。

 

 そして、最後の一人。不敵な笑みを浮かべている紫ショートヘアの、魔法使い風のローブを着た少女が、周りを見ながら語り始めた。

 

「へええ、こいつはいいや。どうやら僕らは、転生系デスゲームに巻きこまれたようだね」

「転生系デスゲーム……?」

 

 俺が尋ねると、ショートヘアの少女はコクリと頷いた。

 

「このシチュエーション、どう考えてもデスゲームでしょ。君も、命を落として、この世界へやってきたんじゃないの?」

「そうだけど……君も?」

「うん。僕は、通り魔に刺されたんだ」

 

 通り魔、と聞いた騎士風の中年男性が、「あ、俺もだ」と手を上げた。

 

「中学生くらいの少年が目の前で刺されたから、助けに入った。だけど、通り魔に返り討ちにあって、俺も刺されてしまったんだ」

「その中学生って、僕のことだよ、きっと」

「本当か⁉ いや、しかし、お前は女の子じゃないか。見た目も全然違う」

「それが転生ってやつさ、オジサン。しかも僕の場合は、TS転生。性別も変わっちゃってるんだ」

 

 その時、何もなかったはずの空間に、突然光源が現れた。

 

 もやのような光が輝いている中、一人の少女が空中に姿を見せた。彼女はそこに実体がないのか、ホログラムのように不安定な映像として浮かんでいる。

 

 少女は、俺達一人一人を見回すと、自己紹介してきた。

 

『私は、創造神クーリア。頼みがあって来ました』

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