エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥ 作:夕凪カサネ
「クーリア⁉︎」
驚きの声を上げた俺に、みんな、一斉に注目してくる。
「知ってるの?」
アストライアの姿をしているアスカさんに尋ねられた俺は、コクリと頷いた。
「ああ、『稲妻の戦士ヒカリ』に出てくる女神だよ。創造神ってことだ」
「いい神様? 悪い神様?」
「いい神様……だと思う……主人公側の女神だったと思うし……」
などと話していると、ショートヘアの魔法使い風の少女は、フン、と鼻で笑った。
「果たしてどうだろうね。僕らをこんなところに召喚した張本人だったら、いい神様とは思えないけど」
その言葉を受けてか、クーリアはかぶりを振った。見た目は、眼鏡をかけた美少女であり、どこかクールな雰囲気がある。創造の女神というと、なんとなく優しいイメージがあったが、あまりそんな感じでもなく、どちらかというと冷ややかな眼差しを向けてきている。
『あなた達を召喚したのは、混沌神クンルン。奴は、あまたの世界を支配するため、ありとあらゆる手を使っています。そして、あなた達の肉体を使って、ドリームウォーカーを生み出そうとしているのです』
「ドリームウォーカー?」
俺に尋ねられたクーリアは、小さく頷いた。
『マルチバースを自在に行き来できる存在のことです』
「マルチバースって実在するんだ⁉︎」
俺が驚きの声を上げると、水色のビキニを来た女の子が、オズオズと手を挙げた。
「あの……マルチバースって、なんでしょう……?」
「パラレルワールドって聞いたことないかな。宇宙は一つだけじゃない。可能性の数だけ、無限に存在している。俺達が生きている宇宙と、そっくりそのまま同じような宇宙が、どこかにあるんだ」
「はあ……?」
あまりそういうことに詳しくないのか、彼女は不思議そうな顔をして、ひたすら首を傾げている。
『色々と聞きたいことはあるでしょうけど、時間がありません。あなた達にお願いしたいことがあります』
その言葉とともに、クーリアの横に、立体映像が映し出された。
それは玉座らしきものに座っている、力士体型の男。大きな腹を持っているが、全体的に筋肉質でたくましい。見るからに強そうだ。
『この男の名は、ガルム。マドマド王国の王』
「マドマドだって⁉︎」
渋い髭の中年騎士が、声を上げた。そして、鏡を見て、ギョッとした顔になる。
「おい、嘘だろ⁉︎ イフリースじゃないか! 俺が、イフリースの姿になってる⁉︎」
「えっと、どうかしたんですか?」
俺が尋ねると、中年騎士は興奮気味に語り始めた。
「『マドマド』っていうパソコンゲームがあるんだよ! その、18歳以上でなければ遊べないやつではあるが、とにかく、あのマドマド王国のガルム王も、俺がいまなっているイフリースも、その『マドマド』に登場するキャラなんだ……!」
「つまりエロゲ ってこと?」
「うぐ。まあ、そういうことだ」
そんな俺達のやり取りをしばらく眺めていたクーリアは、苛立たしげに話を遮ってきた。
『時間がないと、言ったでしょう。私語はつつしんでください』
「あ、ごめんな。それで……?」
『あなた達には、このガルムを倒してほしいのです』
「こいつを……⁉︎」
まさにデスゲーム的な展開になってきた。たぶん、ここにいるのはみんな、なんらかの形で命を落として、この世界に転生してきた連中なのだろう。
そして、いま、わけもわからないうちに、ゲームのキャラに、別のゲームのキャラを倒せと言われている。
「むちゃくちゃだ! 俺達は、この世界に来たばかりだぞ! それなのに、ガルムを倒せ、だなんて……」
「強いの? そのガルムって」
「『マドマド』のラスボスだ! 鬼畜な猛将! 主人公の父親でありながら、主人公の周りのヒロインを次々に毒牙にかけていく、絶倫外道な男でもある!」
突然、ショートヘアの魔法使い少女が、ケラケラと笑い出した。
「オジサン、ビビってるの? 情けな」
「なんだと!」
「僕はむしろワクワクしてるね。こんな面白い体験ができるなんて」
それから、少女は、鏡を見た。
「ふうん、声からしてレインだと思ってたけど、やっぱりそうか」
「それ、お前が転生したキャラの名前?」
「うんそうだよ」
「ひょっとして、それって……エロゲ?」
「一緒にすんなよ。僕は真面目な中学生だぜ。レインは、誰もが知ってる大作RPGのサブヒロインさ」
「ふうん」
俺は、他の二人も見てみた。
ボンテージ姿のお姉さんに、水色ビキニの女の子。あの二人も、何かのゲームキャラなのだろうか。
などと考えていると、いきなり、周囲が歪み始めた。
「な、なんだあ⁉︎」
『あなた達をいまから、ガルムのところへと送り込みます。そこで、力を合わせて、奴を倒してください』
「えええ⁉︎ ちょっと待って、まだ心の準備がーー!」
俺の訴えかけは、無情にもクーリアには届かなかった。
床に大きな黒い穴が空き、俺達はその中へと吸い込まれていく。
みんな絶叫を上げながら、底知れぬ暗闇へと落下していく。
「大丈夫だー! 俺がお前らを守ってやる!」
中年騎士イフリースが怒鳴った。この中で唯一の男キャラだ。俺達を守るという使命に燃えているのだろう。なんて頼もしいんだ。
「ガルムなら、ゲームの中だが、一度戦った! そして勝った! 俺なら勝てる! 勝てる!」
やがて、下のほうが明るくなってきて、ワープ先の風景が現れ始めた。
真下に玉座があり、ガルムらしき巨体が座っている。
「先手必勝ぉぉお!」
イフリースは剣を抜き、頭上から奇襲を仕掛けた。
直後。
グシャアア!
ガルムが大剣を振り上げ、空中で、イフリースの体を粉々に砕いた。
バラバラの肉の塊と化したイフリースは、ボトボトと床に落ちてゆく。
「ひ!」
ビキニの女の子が恐怖の声を上げた。次にガルムの頭上に到達するのは、彼女だ。
「ぐははは! 来たな! クーリアの刺客め!」
ガルムは大音声でそう言うと、ビキニの女の子を空中で捕まえて、そのまま自分の腰のほうへと引っ張り込んだ。
ガルムの下半身は剥き出しになっている。
たちまち、そのビール瓶のように極太のペニスが、女の子のアソコへズブリと挿入された。
「ひっぎいいいいい!」
女の子は悲鳴を上げた。
彼女が捕まったおかげで、俺達はなんとか無事に着地した。しかし、ガルムは、女の子に肉棒を突き刺したまま、剣を持って戦闘体勢に入った。