※この作品はR-18です。

エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥   作:夕凪カサネ

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第59話 救援者現る

「もうダメだ……」

 

 何もかも諦めて、弱気な言葉を呟いた、その時だった。

 

 魔方陣から、ワンテンポ遅れて、雷の魔法が解き放たれた。雷電はガルムへと襲いかかり、バババ! と全身を痺れさせる。

 

「ぬおおお⁉」

 

 ガルムは叫んで、抱え上げて犯していたレインのことを、手放してしまった。

 

 ドサッと落ちたレインは、涙をボロボロとこぼしながら、床を這って、俺達のほうへと逃げてこようとする。

 

「こしゃくな! 死ね!」

 

 怒号を上げて、ガルムは、倒れているレインの体を思いきり踏みつけた。

 

「ぎゃぶっ!」

 

 気持ちの悪い絶叫を上げて、グチャリとレインは圧死した。目玉が飛び出して、ひどい死に様である。

 

 ガルムの圧倒的な強さに気圧されそうになりつつも、俺は、微かな勝機を見出していた。

 

 それは、奴には雷魔法が効く、ということだ。

 

 不幸中の幸い、俺が転生したヒカリは、雷の魔法を得意とするキャラ。ならば、勝てないまでも、相手の動きを封じることは可能だろう。

 

「佐倉さん、逃げるよ」

「え、でも、さっきの人は、逃げようとして……」

「ガルムの足は俺が封じる。だから、その隙に、全速力で走るんだ」

「わ、わかった。でも、宮守君は……?」

「俺は俺でなんとかするから」

 

 どうやって雷の魔法を放てばいいのか、わからないけど、とりあえず勢いでなんとかなるだろう、と考え、頭の中でイメージを働かせてみる。たしか、ヒカリは、漫画版とかだと剣に雷を宿して、そこから相手に向かって魔法を放っていた。そんな感じで雷の魔法を使うことを想像して、俺は剣を頭の上に振りかぶってみる。

 

 来た。本当に来た。体内から力が湧き上がってくる。バチバチと全身から雷が放出され、剣に集まってゆく。

 

 俺は、剣先をガルムに向けた。

 

「んん~?」

 

 ガルムは俺のほうを見ると、首を傾げた。雑魚が何をしようとしているのか、と言いたげな顔である。

 

 その余裕の態度、いまから崩してやる!

 

「サンダーストーム!」

 

 魔法の名前を叫んで、一気に、稲妻を解き放った。

 

 ドオオオン!

 

 轟音とともに、ガルムの体へと雷が落ちる。

 

「ぐああああ⁉」

 

 見事にガルムは感電し、その場で両膝をつくと、ビリビリと痺れて動けなくなる。

 

「いまだ、佐倉さん!」

 

 俺は、アスカさんへと呼びかけた。

 

 アスカさんはきびすを返して走り出す。

 

 その後ろ姿を見送りながら、俺はもう一度剣を頭の上に振りかぶった。

 

 こんな程度で、ひとつのゲームのラスボスが、あっさりと行動不能になるとは思えない。ほら、見ろ、やっぱり、もう動き始めている。

 

「なめた真似を……!」

 

 怒りの言葉を吐きながら、ガルムはズンッと一歩前へと踏み出した。

 

 そこへ目がけて、もう一度、俺は雷の魔法を放とうとした。

 

 ところが、どういうわけか、何も変化がない。全然雷が出てこない。

 

「え⁉」

 

 俺は、そこでようやく、自分の頭の上の空間に、何かの文字と数字が浮かんでいるのに気が付いた。

 

 それは、ステータスのようだ。

 

 MPが0と表示されている。

 

「そうか、MP不足……!」

 

 よく見れば、レベルも1だ。

 

 おい、クーリアぁぁぁ⁉ ふざけんなよ! レベル1の人間に、ガルムを倒せというのかよぉぉぉ⁉

 

「ちょっと⁉ ちょっと待って! 待って!」

 

 慌てて命乞いをするも、ガルムはすっかり怒り心頭の様子で、ズンズンとこちらへ迫ってきている。

 

 やばい、殺される。犯されてから殺される。

 

 床に転がっている、無惨な死体を見て、俺はチビりそうなほどに震え上がる。

 

「覚悟しろ! 穴という穴を犯して、犯しつくして、それから手足をもぎ取って、ダルマにしてからもさらに犯して、死んだほうがマシというくらいの苦しみを与えてやる!」

 

 やめてくれええ! そんな末路、辿りたくないいい!

 

 俺はチラリと後ろを見た。アスカさんの姿はない。無事にこの玉座の間から逃げ出したようだ。

 

 こうなった以上、覚悟を決めるしかない。レベル1でも、なんとかなる! きっと!

 

「わあああああ!」

 

 半ば絶叫に近い雄叫びを上げて、俺はガルムに斬りかかった。かなりやけくそだ。

 

「ふんっ」

 

 ガルムは鼻で笑い、大剣を振り上げた。

 

 ブンッ!

 

 大剣による横薙ぎの一撃。それは、ギリギリで当たらなかったものの、風圧で俺は吹き飛ばされる。

 

「わあ!」

 

 後ろへと吹っ飛んだ俺は、床に倒れ、ゴロゴロと転がっていく。

 

「くくく! 愚か者め! わしに敵うと思っているのか!」

 

 ガルムはさらに前へと進み出てきた。

 

 もうダメだ……! やられる……!

 

 俺は観念して、ギュッと目をつむった。

 

 その時だった。

 

 何者かが、玉座の間に飛び込んできて、風のようにガルムへと突っ込んだ。

 

「斬鉄剣!」

 

 必殺技の名前を叫ぶのと同時に、鞘から刀を抜き、ガルムに斬りかかった。

 

 ズパンッ! と肉の裂ける音とともに、ガルムの両腕はちぎれ飛んだ。

 

「うごおおおお⁉」

 

 切断面から血をまき散らせて、ガルムは後退した。

 

「え⁉ え⁉ なに⁉」

 

 驚く俺の目の前で、乱入してきた謎の男――サムライ風の男は、ニヤリと笑いかけてきた。

 

「よぉ、ヒカリ。俺の名はクジャク。よろしくな」

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