※この作品はR-18です。

エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥   作:夕凪カサネ

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第63話 クンルンへの宣戦布告

 ※ ※ ※

 

 ここは、このゲーム世界における中心部。

 

 円形の大きな室内に、ありとあらゆる世界へと移動できるポータルが設置されており、ひっきりなしに様々な者達が出入りしている。

 

 

 その中心部には、アイリがいる。玉座のような椅子に座って、ぼんやりと、周りの光景を眺めている。

 

 

 「ザ・ワン」と呼ばれる彼女は、異世界転生者と、ゲーム世界の魔王との間に生まれた唯一無二の存在であり、マルチバース上に同じ人間はいない、という希有な少女である。

 

 

「……ふわあ」

 

 

 アイリは退屈そうにあくびをした。

 

 

 どんな世界でも自在に移動できる能力を持つ彼女は、また、「ドリームウォーカー」の異名も持つ。それゆえに、各世界へのポータルを開くのに用いられ、また、その維持も任されているが、いかんせん地味である。

 

 

「あーあ、つまんなぁい」

 

 

 せっかくの自分の生みの親である稲妻の戦士ヒカリは、混沌神クンルン幹部の一人ヴァレリアによって、肉の塊とされてしまった。そのことにアイリは猛抗議したものの、ヴァレリアは混沌神直属の配下であるという自負心もあり、まったく取り合ってくれなかった。

 

 

『パパはいいの⁉ ママがあんな酷い目に遭ってるのを放っておくの⁉』

 

 

 アイリはそう言って、父である淫魔王ドゥームに猛抗議したが、ドゥームにとってヒカリは、数多くいる肉奴隷の一人にしか過ぎなかった。そして、そもそもドゥーム自体が、混沌神によって絶大なる力を手に入れた存在であるため、混沌神には逆らえない面があった。

 

 

『すべては混沌神様の御心のままに、だ』

 

 

 それを聞いた瞬間、アイリの中で、いままでにない感情が生まれた。

 

 

 反発心、である。

 

 

(せっかくこの世に生を受けたのに、これじゃあ、ちっとも面白くないじゃない!)

 

 その思いは、消えることなく残り続け、今日もまた、悶々とした思いを抱えてポータルの維持管理を行っている。

 

 そんな彼女の前に、ブンッと音を立て、立体映像が四つ現れた。

 

 混沌神の幹部である四天王の映像だ。

 

 大魔女ヴァレリア。彼女もまた「ザ・ワン」であり、マルチバースには存在しない者である。それゆえに、四天王の中でもリーダー的ポジションとなっている。

 

 外道王ガルム。ゲーム「マドマド」のラスボス。多くの女性を肉奴隷として飼う、マドマド王国の外道な王である。

 

 鬼瓦太蔵(おにがわらたいぞう)。ゲーム「太蔵」の主人公。さえない風体の高校用務員だが、本性は狡猾かつ鬼畜で、生徒達を脅してレイプする。

 

 そして、淫魔王ドゥーム。ゲーム「稲妻の戦士ヒカリ」のラスボスであり、アイリの父親だ。

 

 まず、ヴァレリアから話しかけてきた。

 

『アイリちゃん、調子はどうかしら』

「今日だけで三つの世界を征服したよ。だいぶ順調じゃないかな」

『あらあら、たったの三つ? 随分と遅いペースね』

「そんな風に言うなら、ヴァレリアが自分で攻め込んだらどうなの?」

『私は新兵器の開発で忙しいの。悪いわね』

 

 続いて、ガルムがクックックッと笑い声を上げた。

 

『新しいガルムポーンは不要か? あるいは、マルチバースにいる別のわしに協力をあおぐ手もあるぞ。欲しいものがあればなんでも言うがよい』

「いいよ、いらない。助けてもらったら、その見返りに、抱かせろ、とか言ってきそうだもの」

『それは当然じゃろうが。いまさら、男に抱かれるのはいやなのか?』

「私にだって選ぶ権利はあるもんね」

 

 んべ、とアイリは舌を突き出した。

 

 そんなやり取りを、鬼瓦太蔵はニタニタといやらしい笑みを浮かべて、眺めている。

 

『ヒッヒッヒッ、そう仲間同士でぶつかるなって。仲良くしようぜえ』

「仲良くしたいけど、特に、あんたは無理」

『おいおい、ひどいこと言うじゃねえか。俺がお前さんに何をしたよ』

「生理的にキモい」

『ヒッヒッヒッ! 俺が犯しまくった、クソ生意気な生徒どもと似たことを言いやがる!』

 

 最後に、ドゥームが口を開いた。

 

『アイリよ、我の部下達を活用しろと、何度も言っているだろう。なぜ使わない』

「えー、だって、パパの部下って、みんな弱いじゃない」

『あれからだいぶ訓練も重ねた。かなりレベルアップしているぞ』

「そういう問題じゃないの。ステータスがいくら上がっても、戦いのセンスってものがあるんだから」

 

 アイリは苛立っていた。父を含む、この四天王達は、いったい自分に何を話そうとしているのだろうか。

 

『アイリちゃん。クンルン様が、あなたのことを疑っているわ』

「……は?」

 

 ピキッ、とアイリのこめかみに、青筋が立った。

 

『世界侵攻の進み具合が遅いから、やる気がないんじゃないかって、思っているそうよ』

「冗談言わないでよ。私、むちゃくちゃ頑張ってるんですけど」

『だったら、ガルムやドゥームの援助を、なぜ断るの? 使える手駒はどんどん投入するべきでしょう?』

「これは私の仕事よ、私のやりたいようにやって、何が悪いの」

『とにかく……クンルン様は、こう言っていたわ。これ以上侵攻を遅らせるようなら、アイリちゃんは、自分の性奴隷とする、と』

「な、なによ、それ。これでも、最大限がんばってるんだからね!」

『私達から伝えたいことは、以上よ。せいぜい、クンルン様に見直してもらえるよう、努力しなさい。もっとも、あの方の性奴隷になりたいのなら、話は別だけど』

 

 フフン、とヴァレリアが鼻で笑うと、その姿は一瞬にして掻き消えた。

 

 他の三人の立体映像も、次々と消えていく。

 

「むっかつく!」

 

 アイリは怒号を上げ、椅子を思いきり殴った。

 

 バキャア! と中ほどから椅子は折れ、破片が吹き飛んでいく。

 

 ポータルを出入りしていた兵士達は、ギョッとして、アイリのほうを見た。

 

「もう怒った! いいよ! そこまで言うなら、全部やめてやるから!」

 

 そう宣言し――

 

 アイリは、電光石火の速さで、室内のポータルを破壊しまくった。ついでに兵士達も巻きこんで、一人、また一人と肉片にしていく。

 

 ものの一分ほどで、すべてのポータルを使い物にならなくした。

 

 周囲には兵士達のバラバラになった遺体が転がっている。

 

「宣戦布告よ! 混沌神クンルン! あんたの指図なんて、受けないからね!」

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