エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥ 作:夕凪カサネ
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ここは、このゲーム世界における中心部。
円形の大きな室内に、ありとあらゆる世界へと移動できるポータルが設置されており、ひっきりなしに様々な者達が出入りしている。
その中心部には、アイリがいる。玉座のような椅子に座って、ぼんやりと、周りの光景を眺めている。
「ザ・ワン」と呼ばれる彼女は、異世界転生者と、ゲーム世界の魔王との間に生まれた唯一無二の存在であり、マルチバース上に同じ人間はいない、という希有な少女である。
「……ふわあ」
アイリは退屈そうにあくびをした。
どんな世界でも自在に移動できる能力を持つ彼女は、また、「ドリームウォーカー」の異名も持つ。それゆえに、各世界へのポータルを開くのに用いられ、また、その維持も任されているが、いかんせん地味である。
「あーあ、つまんなぁい」
せっかくの自分の生みの親である稲妻の戦士ヒカリは、混沌神クンルン幹部の一人ヴァレリアによって、肉の塊とされてしまった。そのことにアイリは猛抗議したものの、ヴァレリアは混沌神直属の配下であるという自負心もあり、まったく取り合ってくれなかった。
『パパはいいの⁉ ママがあんな酷い目に遭ってるのを放っておくの⁉』
アイリはそう言って、父である淫魔王ドゥームに猛抗議したが、ドゥームにとってヒカリは、数多くいる肉奴隷の一人にしか過ぎなかった。そして、そもそもドゥーム自体が、混沌神によって絶大なる力を手に入れた存在であるため、混沌神には逆らえない面があった。
『すべては混沌神様の御心のままに、だ』
それを聞いた瞬間、アイリの中で、いままでにない感情が生まれた。
反発心、である。
(せっかくこの世に生を受けたのに、これじゃあ、ちっとも面白くないじゃない!)
その思いは、消えることなく残り続け、今日もまた、悶々とした思いを抱えてポータルの維持管理を行っている。
そんな彼女の前に、ブンッと音を立て、立体映像が四つ現れた。
混沌神の幹部である四天王の映像だ。
大魔女ヴァレリア。彼女もまた「ザ・ワン」であり、マルチバースには存在しない者である。それゆえに、四天王の中でもリーダー的ポジションとなっている。
外道王ガルム。ゲーム「マドマド」のラスボス。多くの女性を肉奴隷として飼う、マドマド王国の外道な王である。
鬼瓦太蔵(おにがわらたいぞう)。ゲーム「太蔵」の主人公。さえない風体の高校用務員だが、本性は狡猾かつ鬼畜で、生徒達を脅してレイプする。
そして、淫魔王ドゥーム。ゲーム「稲妻の戦士ヒカリ」のラスボスであり、アイリの父親だ。
まず、ヴァレリアから話しかけてきた。
『アイリちゃん、調子はどうかしら』
「今日だけで三つの世界を征服したよ。だいぶ順調じゃないかな」
『あらあら、たったの三つ? 随分と遅いペースね』
「そんな風に言うなら、ヴァレリアが自分で攻め込んだらどうなの?」
『私は新兵器の開発で忙しいの。悪いわね』
続いて、ガルムがクックックッと笑い声を上げた。
『新しいガルムポーンは不要か? あるいは、マルチバースにいる別のわしに協力をあおぐ手もあるぞ。欲しいものがあればなんでも言うがよい』
「いいよ、いらない。助けてもらったら、その見返りに、抱かせろ、とか言ってきそうだもの」
『それは当然じゃろうが。いまさら、男に抱かれるのはいやなのか?』
「私にだって選ぶ権利はあるもんね」
んべ、とアイリは舌を突き出した。
そんなやり取りを、鬼瓦太蔵はニタニタといやらしい笑みを浮かべて、眺めている。
『ヒッヒッヒッ、そう仲間同士でぶつかるなって。仲良くしようぜえ』
「仲良くしたいけど、特に、あんたは無理」
『おいおい、ひどいこと言うじゃねえか。俺がお前さんに何をしたよ』
「生理的にキモい」
『ヒッヒッヒッ! 俺が犯しまくった、クソ生意気な生徒どもと似たことを言いやがる!』
最後に、ドゥームが口を開いた。
『アイリよ、我の部下達を活用しろと、何度も言っているだろう。なぜ使わない』
「えー、だって、パパの部下って、みんな弱いじゃない」
『あれからだいぶ訓練も重ねた。かなりレベルアップしているぞ』
「そういう問題じゃないの。ステータスがいくら上がっても、戦いのセンスってものがあるんだから」
アイリは苛立っていた。父を含む、この四天王達は、いったい自分に何を話そうとしているのだろうか。
『アイリちゃん。クンルン様が、あなたのことを疑っているわ』
「……は?」
ピキッ、とアイリのこめかみに、青筋が立った。
『世界侵攻の進み具合が遅いから、やる気がないんじゃないかって、思っているそうよ』
「冗談言わないでよ。私、むちゃくちゃ頑張ってるんですけど」
『だったら、ガルムやドゥームの援助を、なぜ断るの? 使える手駒はどんどん投入するべきでしょう?』
「これは私の仕事よ、私のやりたいようにやって、何が悪いの」
『とにかく……クンルン様は、こう言っていたわ。これ以上侵攻を遅らせるようなら、アイリちゃんは、自分の性奴隷とする、と』
「な、なによ、それ。これでも、最大限がんばってるんだからね!」
『私達から伝えたいことは、以上よ。せいぜい、クンルン様に見直してもらえるよう、努力しなさい。もっとも、あの方の性奴隷になりたいのなら、話は別だけど』
フフン、とヴァレリアが鼻で笑うと、その姿は一瞬にして掻き消えた。
他の三人の立体映像も、次々と消えていく。
「むっかつく!」
アイリは怒号を上げ、椅子を思いきり殴った。
バキャア! と中ほどから椅子は折れ、破片が吹き飛んでいく。
ポータルを出入りしていた兵士達は、ギョッとして、アイリのほうを見た。
「もう怒った! いいよ! そこまで言うなら、全部やめてやるから!」
そう宣言し――
アイリは、電光石火の速さで、室内のポータルを破壊しまくった。ついでに兵士達も巻きこんで、一人、また一人と肉片にしていく。
ものの一分ほどで、すべてのポータルを使い物にならなくした。
周囲には兵士達のバラバラになった遺体が転がっている。
「宣戦布告よ! 混沌神クンルン! あんたの指図なんて、受けないからね!」