エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥ 作:夕凪カサネ
「それで? これから、どうするんだよ」
俺の問いかけに対して、クジャクはニヤニヤ笑っているだけだ。
その態度にイラッとして、文句でも言ってやろうかと思ったけど、俺から漂う険悪な雰囲気を察してか、アスカさんがかぶりを振った。
「落ち着いて、ヒカリ。彼が私達を助けてくれたのは間違いないんだから、とりあえず頼るしかないわ」
ヒカリ、と呼ばれるのは、どうも慣れない。アスカさんは律儀にこのゲーム世界での俺の名前を呼んでくれているけど、俺からアスカさんのことをアストライアと呼ぶのはどうもやりづらいものがある。
「混沌神クンルンには、四人の側近がいる。いわゆる四天王ってやつだ。まずはそいつらを倒さない限りは、先へと進めないな」
「その四天王って、どんな連中なんだ?」
「大魔女ヴァレリア、外道王ガルム、鬼瓦太蔵、淫魔王ドゥームだ」
「ヴァレリアっていうのはよく知らないけど……他はみんな、エロゲの悪役キャラばっかだな」
「そいつらの一人一人が、混沌神クンルンの居城に入る鍵を持っている。全員の鍵を合わせて、初めてクンルンとご対面が可能、って感じだ。だから、全員倒す必要がある」
「じゃあ、レベルアップしないと。いまの戦闘力じゃ、誰も倒せない」
「まあ、待てよ。まずは鬼瓦太蔵を狙って攻めればいいと思うぜ。あいつはただの一般人だろ。特殊能力を持っていなければ、ステータスも凡庸だ。それでもボスキャラではあるから、倒せば多くの経験値が手に入る」
クジャクの言うことは、もっともだと思った。
鬼瓦太蔵。ゲーム「太蔵」の主人公。ヒロイン達を罠にはめて、恐喝し、次々と毒牙にかけていく鬼畜な男。頭は切れると思うが、それ以外はファンタジー世界に生きるヒカリとかの敵ではないはずだ。
「オッケー、そしたら、鬼瓦太蔵を探さないとな。どうやれば、奴のところへ移動できる?」
「ポータルを探すしかない。ワープポイントだ」
そう言って、クジャクは玉座の間をくまなく探り始めた。
「ガルムポーンだったとはいえ、一応は敵ボスが存在した部屋だ。どこかにポータルが隠されていてもおかしくねえ」
俺やアスカさんも、一緒になって探し始める。
やがて、柱の裏に、青白く輝く魔方陣が浮かんでいるのを発見した。
「これがポータル……」
「おっと、迂闊に触るなよ。ちゃんとルールに則って触らないと、変な場所に飛ばされちまう」
クジャクは、魔方陣の模様に沿って指をなぞらせ、円を描くようにした後、トンッ、とある箇所を叩いた。
すると、魔方陣の色が、青白い色からオレンジ色に変化した。
「行きたい世界をイメージしながら、操作するのがコツだ。なれりゃあ、どんな世界だって自由に行けるぜ」
「いまって、鬼瓦太蔵のいる世界へと、繋いでくれたのか?」
「ああ。奴が支配する世界。エンディング後、全ヒロインが肉奴隷として堕ちた状態の世界線になる」
「いやな世界だな……」
「我慢しろ。とにかく鬼瓦を倒せば、経験値も大量に入って、クンルンへと辿り着くための鍵も手に入る」
俺はやむを得ず、オレンジ色の魔方陣に手を触れた。
たちまち、周囲は真っ白な光に包まれた。
かと思えば、いつの間にか、俺は薄暗い校舎の中に立っていた。
(どこの学校だ……? もしかして、ここは、ゲーム「太蔵」の世界……⁉)
俺は周囲を見回してみたけど、人っ子一人いない。
時刻は夕暮れ時。もう放課後で、みんな帰ってしまったのだろうか。いや、しかし、部活で残っている生徒がいないとおかしい。この世界のこの学校は、いったい、なぜ、こんなにも人の気配を感じないのだろうか。
ペタ……ペタ……
何者かが、裸足で歩いてくる音が聞こえてきた。
俺は即座にそっちのほうを振り向き、剣を構えて、睨みつけた。
「誰だ⁉」
声をかけられた者は、ビクンと体を震わせた。
全裸の女の子だった。髪はボサボサで、全身汗ばんでおり、太ももからは白い粘液が垂れ落ちている。どう見ても、事後の様子だ。
「あ……あの……」
女の子は、両目に涙を浮かべた。
「助けてください……!」
「え?」
「このままだと、私達、一生、あいつのペットです! だから、助けて……!」
「あいつって、もしかして、鬼瓦太蔵のことか?」
「ええ、そうです。でも、どうして、その名を?」
「有名だからな」
俺は、女の子が来た方向を睨みつけた。
向こうのほうには体育館がある。あの中で、鬼瓦太蔵はやりたい放題やっているのかもしれない。
「あっち?」
俺の問いかけに、女の子は小刻みにコクンコクンと首を縦に振った。
ズンズンと大股で、俺は体育館へと向かっていく。相手がガルムとかなら、ここまで大胆に動けなかったけど、所詮は鬼瓦太蔵だ。大した強さはない。
そう思って、体育館の扉を開けた瞬間――
ブシュー! とピンク色の煙が、顔面へと吹きかかってきた。
「わっぷ⁉ なんだ、これ⁉」
驚く俺に対して、体育館の真ん中から、声が飛んできた。
「ヒッヒッヒッ、そいつは催淫ガスだ。効果はかなり強力だぜぇ」
ピンク色の煙が晴れてきたことで、目の前の光景が露わになった。
体育館の中央に、全裸の少女達が組み体操の如く積み重なって、ピラミッドを築き上げている。
その上に、やはり全裸の鬼瓦太蔵が、玉座に座るかのように鎮座している。
「ようこそ! 俺様の城へ! 歓迎するぜ!」
鬼瓦太蔵の言葉が終わるのと同時に、俺はアソコが熱くなるのを感じ始めていた。