※この作品はR-18です。

エロRPGにTS転生した俺、快楽に身を委ねるかバッドエンド回避か、気持ち♥よすぎて♥困っちゃう♥   作:夕凪カサネ

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第67話 いざラスボスへ!

「げぱあああ!」

 

 太蔵は、絶叫を上げながら、絶命した。

 

 四天王とは言っても、有名エロゲの主人公とは言っても、所詮は普通の人間のオッサンである。真っ向勝負で勝てるはずもなかった。

 

 真っ二つに割れた肉体は、床にベチャリと落ちた。すぐそばにいた肉奴隷の女の子達が、ヒイイ! と悲鳴を上げる。自分達を支配していた男が死んだのだから、喜ばしいことであるのに、やはりむごたらしい死体となったのを見ると、怯えずにはいられないようだ。

 

「やれやれ、お前ら、しっかりしてくれよ」

 

 刀に付いた血を拭き取りながら、クジャクは呆れ声を出した。

 

「こんな調子で、残りの四天王を倒せるのか?」

「悪い……催淫ガスにやられて、つい……」

「ごめんなさい……」

 

 俺とアスカさんは、素直に謝った。クジャクが助けに来てくれなかったら、このまま二人とも、太蔵の肉奴隷になっているところだった。

 

「念のため、お前らとはタイミングをずらして攻め込んで、正解だったぜ。忘れてるんじゃねえだろうな。基本的に、敵はエロゲ世界の住人だぜ。エロいトラップはデフォルトであると思って警戒しておいたほうがいい」

「それ、最初に言ってくれよ」

「実戦でおぼえるのが手っ取り早いんだよ。そのほうが、飲み込みも早いしな」

 

 そんなやり取りをしていると、俺達の真横に、急にポータルが開き始めた。

 

 ビックリして、間合いを取りながら、何が出てくるのか眺めていると、やがてポータルの向こうからショートヘアのボンテージファッションの可愛い女の子が飛び出してきた。

 

「あれ⁉ ママ⁉ 無事だったの⁉」

「え⁉ え⁉」

 

 いきなり、その子にママ呼ばわりされて、俺は困惑する。

 

 かと思うと、女の子は、俺に飛びつき、ギュッと抱き締めてきた。

 

「ママー! 会いたかった! 会いたかったよお!」

「ちょ、待って⁉ 誰⁉ いったい誰⁉」

 

 俺の反応に、違和感を抱いたのだろう。彼女は、急に険しい表情になり、俺から飛び退いて、身構えた。

 

「……あなた、誰?」

「こっちが聞きたいよ! ママってどういうこと⁉ 稲妻の戦士ヒカリに、娘なんていないはずだけど……!」

「? やっぱり、ヒカリママなの? あれ? でも、なんか様子が変……」

 

 混乱している彼女の前に、クジャクが進み出てきた。

 

「しょうがねえな。俺が説明してやるよ」

 

 それから、クジャクはマルチバースのことを話し始めた。

 

 彼女は、アイリというらしい。アイリは、マルチバースのことはよく理解していたが、まさか自分の母親と同じ存在が他の宇宙からやって来るとは、夢にも思っていなかったそうだ。

 

 そう……アイリは、稲妻の戦士ヒカリと、淫魔王ドゥームとの間に出来た、子ども。

 

 本来なら存在しないはずの存在。

 

 クジャクに言わせると、それはザ・ワンとのことだ。

 

「そっか……! じゃあ、違う世界のヒカリママだけど、戦う目的は一緒、ってことね! お願い! 私と一緒に、混沌神クンルンを倒して!」

 

 俺達は互いに顔を見合わせた。

 

 混沌神クンルンを倒すには、その居城へと入る必要がある。居城へ入るためには、四天王それぞれが持つ鍵を集めなければいけない。そして、いま太蔵を倒したばかりだ。クンルンを倒したいのはやまやまだけど、まずは四天王のうち、残る三人を倒さなければいけない。

 

 ……ということを説明したら、アイリはニッコリと笑った。

 

「あー、そんな鍵、いらない、いらない♪」

「へ⁉」

「だって、私、クンルンの城から直接ポータルを繋げてやって来たんだもの。このポータルを超えれば、もうクンルンまで目と鼻の先よ♪」

 

 いきなりラスボス直結ぅ⁉

 

 とんでもない展開に、俺達は仰天した。

 

 もっと面倒な手順を踏んでいくものだと思っていたのに、ここに来て、一気にラスボスまで到達できるルートが出てきてしまった。

 

「罠じゃないだろうな」

 

 クジャクの疑いの言葉に、アイリはプクッと頬をふくらませた。

 

「とんでもないよ! 私、ママを肉塊にされた恨みがあるから! クンルンなんて大嫌いよ! 大嫌い!」

 

 そのくだりは、先ほどアイリから教えてもらった。

 

 ショッキングな内容だった。別世界の俺は、四天王の一人、ヴァレリアとの戦いに敗れて、肉の塊になったらしい。生きながら、ただ快楽を貪るだけの、救いのない存在に。確かに、自分の母親をそんな風に改造されて、平気でいられるはずがない。

 

「クジャク、信じてもいいと思うよ」

 

 そう俺が言うと、俺だけでなく、アスカさんも頷きながら、言葉を添えてきた。

 

「チャンスだと思う。残りの四天王は、太蔵とは比較にならないほど、強いんでしょ? それらと戦わなくて済むのなら、ラッキーだと思うわ」

 

 クジャクはしばし悩んでいた。

 

 悩んだ末に、結論を出した。

 

「わかった。お前さんを信じるぜ、アイリ」

 

 こうして、俺達の次の行き先は決まった。

 

 いきなりラスボスの喉元へ。混沌神クンルンの居城へ。

 

 俺達は次々とポータルの中へ飛び込んだ。最終決戦に挑むために。ありとあらゆる世界を、マルチバースを救うために。死んでも勝つ、という覚悟を決めて。

 

 そして、気が付いたときには――俺達は、クンルンの居城の中に立っていた。

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