但し、セックスは帆高のアパートで、です。
翌朝。
先に目を覚ましたのは、陽菜だった。
すぐに寝間着を脱ぐと、準備にかかる。
ほどなく、帆高が目を覚ました。
「おはよう。帆高。眠れた?」
「おはよう。陽菜…、って、なんちゅう格好しているんだ」
陽菜は裸エプロンだった。水色のショーツだけは身に着けていた。
「ウフフ。驚いた?」
「驚くも何も…。そりゃ、陽菜のうなじも背中も綺麗だし、大きなお尻も魅力的だけどね。まさかの裸エプロンだなんて」
「ご飯はもう少しで炊けるし、お味噌汁は出来ているから。おかずはハムエッグとサラダで、どうかしら」
「うん、OKだよ」
「それにしても、帆高、私のこの格好に、ムラムラしているんじゃない?」
「あのなぁ…。今日がバイトのシフト入っていないならば、そうかもしれないけど、今日は…」
「分かってる。ちょっとからかっただけ。ご飯出来たら、着替えて来るから」
「ああ」
陽菜の言葉に帆高が頷く。
米が炊けると、陽菜は私服に着替えた。
久し振りの陽菜のアパートでの、彼女との朝食は、最高の時間だった。
日曜日は、二人共に午後からアルバイトである。勤務先の近所で昼食を摂る為に、早目に陽菜のアパートを出た。
「今日も終わったら迎えに行くよ。陽菜」
「ええ、終わったら宜しくね」
「ああ。それじゃ行ってくるよ」
「ええ。帆高も、気をつけてね」
二人は手を振ると、アルバイト先のホームセンターと書店に向かう。
帆高の担当は、レジ打ちだが、品出しや店内の巡回もこなす。又、力仕事もあるが、苦にしてはいない。
一方、陽菜の担当は、レジ打ちだが、客注の対応やフェアの企画立案、商品の補充や店内の案内も担当する。
日曜日や祝祭日は、ホームセンターも書店も親子連れが多い。時には迷子の対応や店内放送をする事もある。
日曜日という事もあり、今日の二人のシフトは長いが、平日に比べ、勤務終了の時間は早い。所謂〈遅番〉〈夜番〉ではないからである。
先にシフトを終えた帆高は、いつも通り陽菜がアルバイトしている書店に向かう。
陽菜が退勤する迄は、帆高は店内をぶらつく。
「帆高。お待たせ」
「あ、お疲れ、陽菜」
「それじゃ行こうか」
「ええ」
今日は買い物の予定が無い事から、二人は真っ直ぐに帆高のアパートに向かった。
帆高のアパートにて。
「ねえ、帆高」
「ん?」
「朝の続き、しようか」
「朝の続き、って。ま、まさか…。陽菜。は、裸エプロン…」
「そう言う事」
そう言うと陽菜は水色のショーツ以外、全て脱いだ。そして帆高の部屋に置いてある、彼女用のエプロンを身に着けた。
「どうかしら」
「陽菜…。本当に魅力的で、綺麗だよ」
「ウフフ、ありがとう」
陽菜は帆高のアパートに、ある程度の生活用具は持ち込んでいる。エプロンもその一つ。休日で、二人共にアルバイトが非番の日は、帆高のアパートで一緒に料理をする為、陽菜専用のエプロンをハンガーに掛けてある。
陽菜は裸エプロンになると、流し台に立った。
「帆高の思う様に、して…」
「ああ」
陽菜の言葉に帆高は頷いた。
帆高は服を脱ぎ捨てると、陽菜の背後から抱き付いた。
「陽菜…」
「あっ…、帆高」
帆高は陽菜の右の耳朶を甘噛みした。そのまま、首筋、肩口にキスをする。
その間に、両手でエプロンの上から乳房を愛撫する。
次に、サイドから手を入れ、乳房を直に愛撫する。但し、乱暴な真似はしない。まずは指先でそっと撫でる。それから乳房を優しく揉み、乳首を指先で摘まんで転がす。次第に乳首の硬度が増していく。
「ああっ、帆高…。そ、その触り方、凄くエッチ」
「エッチなのは嫌い?」
「別に嫌いじゃないわ…。帆高は、普段から優しいもの」
「陽菜…」
そう言う帆高の男性器は、既に限界までそそり立っていた。その先端が、陽菜の尻朶に当たる。
「帆高の硬いのが、私のお尻に当たってる…」
「そりゃそうだよ。陽菜の綺麗な体や魅力的なお尻を見ていると、ね」
そう言うと、帆高は陽菜が身に着けているエプロンの紐をほどいた。そしてショーツも下ろして、全裸にした。
それから二人は互いに向き合うと、唇を重ねた。合図の為の、キス。一端唇を離すと、再度唇を重ねる。今度は互いに舌を絡める。今回は、帆高が先に舌を入れた。陽菜は怯える事なく、自然に返してくる。
唇を離す。二人の間に引かれた、妖しく光る淫らな銀の糸は、一本、又一本と切れていく。
「じゃあシャワー浴びようか、陽菜」
「ええ…」
帆高の言葉に陽菜が頷いた。
そして陽菜は、髪を解いた。
浴室では、二人は互いの身体を洗う。但し、髪は自分で洗う。又、浴室では事には及ばない。浴室ではのぼせてしまう為である。
浴室を出た二人は、丹念に身体を拭く。そして必ず、帆高は陽菜をお姫様抱っこでベッドまで運ぶ。ラブホテルで初めて結ばれた時から、ずっとそうしているが、陽菜を感じていたいという思いからでもある。
帆高はベッドに陽菜を横たえ、唇を重ねる。
唇を離すと、帆高は、右手で陽菜の左側の乳房を包み込み、指先で乳首を摘まんで転がす。次第に乳首の硬度が増し、屹立していく。
同時に、右側の乳首を舌先で転がす。陽菜の喘ぎ声が、部屋に響く。唇を離すと、帆高が言った。
「乳首、立っているよ」
「ひあっ…、あっ、ああんっ、ダ、ダメ…」
「陽菜のオッパイ、柔らかくって、暖かくって、最高だよ」
「は、恥ずかしい…。帆高の意地悪、エッチ、バカ…」
「陽菜のオッパイ、魅力的だから…」
「もう…」
そのまま帆高は、右手を背筋、腰、お尻に這わせる。同時に、左手を腋、腰、太股に這わせた。
「はあっ、んっ…、あっ、ああんっ…」
部屋に響く、陽菜の喘ぎ声は、帆高にとって媚薬になる。
それから帆高は、陽菜の脚を開かせ、女性器を晒した。恥毛は、無い。陽菜は普段から手入れをしている為だ。陰部は、艶やかな肌色をしている。但し、恥毛が生えていても、帆高は無理矢理剃る事もしないし、抜く事もしない。
帆高は、陽菜の一番大事な部分に舌を這わせる。舌先を尖らせ、クリトリスの包皮を剥き、芯や陰唇を刺激する。そして滴った蜜を吸う。
帆高は唇を離すと、今度は右手の指で陽菜の女性器を攻める。
「陽菜のエッチなおツユが、どんどん溢れてくるよ」
「ダ、ダメ…。そんなに、そんなにされたら…」
「イッて良いよ、陽菜。俺の指でイケよ」
「イ、イヤ…。このまま、このままイッたら」
髪を振り乱し、身を捩る陽菜。だが、快感から逃れる術は無い。イクしかなかった。
「あっ、あっ、ああっ…!!イ、イク。イッちゃうっ…!!」
陽菜の体が激しく痙攣すると同時に、彼女は大量の潮を吹き出した。
「は、恥ずかしい…。イッちゃったじゃない。意地悪…」
「可愛かったよ、陽菜。次は、二人で気持ち良くなる番だよ」
「うん…」
陽菜が頷く。帆高は彼女を四つん這いにさせた。
「じゃあ、きちんとおねだりして。陽菜」
「私のあそこに…、帆高を入れて…」
そう言って陽菜は、お尻を振って淫らなおねだりをする。
「それじゃお預けだよ、陽菜」
「帆高の意地悪…」
「もう少しお尻を高くして。そして指で拡げてよ」
「は、恥ずかしいよ…」
そう言う陽菜だが、帆高の意地悪な言い付けには逆らえない。
しかし、陽菜はマゾヒストではないし、帆高も又、サディストではない。
陽菜の可愛いお尻が、持ち上がる。キュッとすぼまったお尻の穴が、ヒクヒク蠢いている。
だが帆高は、陽菜のお尻の穴を犯した事は無いし、そのつもりも無い。勿論、舐めた事すら無い。指で軽く撫でるか、突く位である。又、陽菜のお尻に平手打ちをした事も無い。
帆高が陽菜のお尻の穴のバージンをそのままにしているのには、理由がある。そもそも興味が無い、というのもあるが、下手をすると切れたり裂けたりしてしまう。痛い思いや怖い思いをさせるのは、彼の趣味では無い。その分、優しくするのが彼のポリシーである。
陽菜は帆高の言い付けに従い、女性器を拡げて、淫らなおねだりをする。
「ほ、帆高が欲しいの…。早く、帆高のあれを、私のあそこに入れて…」
「じゃあ、入れるよ」
そう言って帆高は陽菜の腰を軽く掴み、女性器に男性器を挿入した。
「帆高が、わ、私の奥に、あ、当たって…、き、気持ち良い…」
「お、俺も、陽菜の中、気持ち良い」
帆高は、陽菜の乳房を揉みしだきながら、律動のピッチを上げていく。
陽菜の乳房は、些か小ぶりだが、その一方で弾力と柔らかさを併せ持つ。
乳首は、綺麗なピンク色だ。
帆高は、背中にキスの雨を降らせ、汗の雫まで味わいつくす。
帆高は陽菜のお尻を撫でた後、尻朶を掴み、お尻の穴を外気に晒した。彼女の大事な部分も、丸見えである。
「凄いよ。お尻の穴までヒクヒクしてる」
「ヤ、ヤァン」
「陽菜の前も後ろも丸見えだよ」
「そ、そんなこと…、い、言わないで」
「俺は事実を言っただけだよ」
「は、恥ずかしい…。意地悪…。エッチ…。バカ…」
部屋には、二人の汗の香りが充満している。
淫らな水音と、肌がこすれる音、そして熱く、甘く、荒い吐息が部屋に響く。
ここで帆高は、一端男性器を引き抜いた。
「えっ!?」
「次は、正面からだよ」
そう言って帆高は、陽菜を仰向けにした。そして今度は、陽菜を正面から貫いた。
帆高は、律動を開始する。
帆高は、陽菜の乳房を揉みしだきかつ、乳首を摘まんで転がしながら、律動のピッチを上げていく。
陽菜の女性器は、帆高の男性器をきつく、でもどこか優しく締め付けるが、溢れ出した蜜のおかげもあり、彼はスムーズに動く事が出来る。
「凄いよ。陽菜の締め付け」
「イ、イヤン」
「後ろからする時よりもキツいよ」
「そ、そんなこと…、い、言わないで」
「俺は事実を言っただけだよ」
「や、やだ…。は、恥ずかしい…。意地悪」
陽菜は耳まで赤くした。
次第に律動のピッチを上げる帆高。それに呼応するかの如く、陽菜の女性器は吸い付かんばかりに彼の男性器を締め付ける。
「ひ、陽菜の締め付けが、更に…」
「帆高のあれが、私の中で、暴れてる」
陽菜の大事な部分の締め付けが一段ときつくなった。同時にシーツを掴んだ。イク前兆だ。
「も、もうダメ…。わ、私、壊れちゃう…。イッちゃう…」
「俺も、イキそうだ」
「お、お願い…。出して…。帆高を、感じさせてえっ…!!」
「くうっ…」
帆高は男性器を引き抜くと、陽菜の胸に、全てをぶちまけた。
「あっ…、あああああああーっ!!」
二人は、同時に絶頂に達した。
「で、出てる…。熱いのが、た、沢山…」
「陽菜の中、気持ちいいから…」
「うふふっ…、ありがとう…、大好き」
そう言って陽菜は、胸を撫で、指に付着した帆高の大量の白濁を恍惚した表情で眺めていた。そして、帆高の言葉に、微笑みながら頷いた。
愛し合った後、帆高は、陽菜の体をティッシュペーパーで丁寧に拭いた。そして言った。
「それじゃシャワーに行こうか」
「ええ…」
その後、帆高と陽菜は、二人で一緒にシャワーを浴びた。
それから、二人は丹念に体を拭いた。
体を乾かしてから、二人は陽菜のアパートに向かった。
街頭のモニターには、梅雨明けした地域と梅雨の無い北海道の夜空が中継されている。
そうこうしている内に、二人は陽菜のアパートに着いた。
今日の雨はスコールの様な強い雨ではなく、どこか優しい雨だった。雨脚レベルは、1との予報がされていた。
「ただいま」
「こんばんは。おじゃまします」
「あ、姉ちゃん、おかえり。いらっしゃい、帆高」
先に帰っていた凪が出迎える。
「今日の晩飯は…。俺達は、午後に東京に着いて、駅から学校迄バスで来て、そこで解散したんだ」
「今日は俺が作るよ、凪センパイ」
「本当?楽しみにしているよ」
「飯の後は、宿泊研修の事、少し聞かせて欲しいな。今日は疲れているだろうから。無理はするなよ」
「私も聞きたいな」
「いいよ。姉ちゃん。今日は大まかな事を話すけど、帆高を鍛えるからね」
「そうきたか、センパイ」
そう言って帆高が笑った。陽菜も笑った。
雨続きでも、平穏無事に過ごす事が幸せだと思える、三人の姿がそこにあった。
つづく
次回は「そして、それから」の第4章ベースです。