ーーチュンチュン
「ん………朝か。まだ眠い………」
普段朝の早い詠だが、昨晩は龍見と共に術の鍛練に励んでいたため、寝るのがかなり遅くなってしまった。そのために起きるのも遅かったのだ(詠感覚)
「むぅ………………」
「………………えっ?」
何故か横から聞こえる聞きなれた男の声。長い間油を差さずに錆び付いてしまったロボットの首のようにギギギギッと首を動かした詠はしっかりと確認してしまった。はだけた服装で眠る龍見の姿、そして姿見に写る服装の乱れた自分の姿を。
「い、いやあぁぁあぁあああああっ!!?」
ーードオォォォォンッ
詠の叫びと炸裂する高位の火術の爆音が、鶏の鳴き声よりも早く洛陽に響き渡った。
ーーーーーーーーーーーー
「えー、それでは今朝の事件について会議を始めるかんな。ねねは書記も頼むな」
「任されたのです」
「ほな被告人の刑罰は………」
「待てぃ! オレは無実だ!」
「恋もそう思う。前、手でした時に恋は襲われなかった」
『えっ』
「れーんっ! その手助けはいらなかったー! みんなドン引きじゃねぇか! ってか霞、てめぇのせいだろ。てめぇが引くな」
「ちんきゅーきーっく!!」
「ゲボラッ!?」
「よくも恋殿を………この、ド畜生がぁっ!!」
「うぶおぁっ!!?」
音々音の飛び蹴りで椅子から蹴落とされた龍見は追撃の腹への連続蹴りを喰らっていた。その様子は某吸血鬼の配下に蹴られる犬の如し。
「あんたどーいう事よー!! 答えなさーい!!」
「ちちちちち地和ぉ、揺するなぁ………」
今度は地和に首元を掴まれて前後に揺すられる。とても女性の筋力とは思えない。
「あんた不能なの!? 私が男なら恋に迫られたら即座に襲うわよ! はっ、まさか、幼女趣味!?」
「これは極刑やねぇ」
完全に犯人へと仕立てあげられてしまった龍見は、この現状を何とかせんとばかりに大声をあげた。
「先に寝たのはオレだ! 被害に遭うとしたらオレの方だ!」
「それは言い訳としては苦しすぎるで」
「いや、あながち嘘ではないかもしれん」
「華雄?」
「今回の事件の物的証拠を探すために詠の部屋を調べたらとんでもないものが見つかってな」
「ちょっ、何を勝手に」
「これを見ろ!」
『こ、これは!!?』
華雄が顔を赤くしながら机に放り出したのは春画、所謂エロ本であった。しかも逆レイプ物である。
「キャアァアァァァッ!! 何でそれを!!?」
「………………これは擁護出来んわ、賈詡っち」
「ま、待ちなさい! 確かにそれはボクのだよ! でもボクが襲うとしたら月だけだから!!」
『うわぁ』
「あああああっ! 墓穴掘った!!」
最早ここは収集のつかないカオス空間になっていた。進行役の霞はみんなを煽り、月は詠の告白にあらゆる機能を停止させ、恋とシた事実に変わりない龍見はちんきゅーキックを連打され、秘密を暴露された詠は部屋の隅で体育座りをしながらのの字を書いている。
そんな中、これまで沈黙を保っていた張角三姉妹の末っ子、人和が手をあげて発言した。
「ここで争っていても仕方がないわ。実際に詠さんの部屋に行ってみましょう」
「これ以上ボクの部屋を荒らさないでぇ」
「このまま同姓趣味の強姦変態にされてもいいならどうぞ。でも事件はここで起こっているわけではないのよ。現場で起こっているの」
「うう、分かったわよ」
みんなが出ていった部屋には人影が一つ。
「お姉ちゃん、忘れられてる?」
忘れていません。作者は天和も好きです。ただ台詞がないだけです。
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「部屋はどれだけ調べたのかしら華雄さん」
「隅々までだ。故に現場は朝のままではないな」
「ありがとう。じゃあ龍見さんと詠さん、昨晩眠るまでに何があったか教えて」
「おう」
まずは龍見の証言だ。龍見は詠に頼まれて彼女に術の指導をしていた。しかし睡魔に襲われた龍見は仮眠を取るつもりで椅子に座って眠ってしまった。
「次は私ね」
詠の証言も龍見が眠るところまでは変わりなかった。龍見が眠った後は意識が持つギリギリまで術の鍛練をし、その後倒れるように寝具で眠ってしまった。
「ん? 龍見は椅子に座っていたのにどうして詠に添い寝していたのよ。やっぱり幼女趣味」
「天丼はあかんよ地和。でもこれは怪しいなぁ」
「詠が龍見を連れ込んだ?」
「あのね恋。ボクは女で軍師よ。こいつを引っ張れるだけの力はないの」
「逆ならあるだろうがな」
「物的証拠も状況証拠もない。そうなると可能性の高いオレが有罪になるのも仕方ないか」
この状況では何を言っても詠が有利と判断したのだろう。龍見はもう自分の無罪の主張をやめてしまった。女性ばかりの中では仕方ないとも言えるが。
んなは場面で何かを思い付いたらしく、天和が声をあげた。
「龍見さんの術で犯人は分からないの? 過去を見たりしたらすぐに分かりそうだけど」
「流石に無茶よ姉さん」
「あっ、その手があったか」
「出来るの!?」
「正確には過去じゃないがな。少し準備する」
急いで部屋を出た龍見が数分もせずに持ってきたのは、人の頭ほどの大きさがある水晶玉だ。
「部屋の中心くらいに机を置いてくれないか?」
「ん、これでいい?」
「ああ。よいしょ」
「これで過去が見れるんですか?」
「いいや、過去は見れない。見るのは物の記憶だ」
「?」
「分かんないよな。簡単に説明しようか。物にも何かを記憶する能力はある。使い慣れたものが手に馴染むのや、住み慣れた家で安心するのは人を記憶している物が人に対応しているからとも言われる。それと怖い話なんかでよくある動く人形は記憶から人格形成した結果、意思を持ってしまった人形なんだよ」
『へー』
「話はここまで。早速昨晩の記憶をこの部屋に思い出してもらおう」
水晶玉に向かって手をかざした龍見が呪文を唱える。すると水晶玉がぼんやりと光出し、部屋がまるで夜のようになる。部屋の中では椅子に座っている龍見と、寝具に潜り込んでいる詠の姿があった。
「成功だ。ってみんな黙ってどうした」
「えっ、だって眠ってますよ」
「あのなぁ、これは部屋の記憶なの。お前らが何をしたって変わらねぇよ。それにほれ、そもそも触れない」
龍見が記憶の自分に触ろうとしてもすり抜けてしまう。これでみんな安心したのか好き勝手に話始めた。
「龍見殿も証言通りの椅子で寝ていますな」
「いつ動くんやろなぁ」
「詠、寝相悪い」
「人の寝相なんてどうだっていいじゃない!」
「詠ちゃんの寝相が悪いのは昔からですよ。一緒にお昼寝してるとよく蹴っ飛ばされたなぁ」
「ゆ、月~」
「オレも詠もよく寝ているな。進展があるまで時間を進めるぞ」
再び龍見が呪文を唱えるとビデオの早送りのように時間が進んでいく。その途中で部屋の扉が突然開けられた。
「むっ!? 何者だ!」
「落ち着け華雄。これも記憶だ。しかし誰が」
『ぅぃ~。あかーん、呑みすぎたわぁ』
「うち!? あっ!!」
「霞さん、何故この部屋に?」
「あ、ははは、見ての通り呑みすぎやわ」
『はよ寝よ………』
ふらついている霞が部屋の中を歩き回り、龍見の座っている椅子の足に引っ掛かった。しかし酔っていても武人。霞が倒れるような事はなかったのだが………………
ーーガッ
『うごっ!?』
『んん、なんで龍見がうちの部屋の床で寝とるんや………』
「ねぇ、あれって気絶してない?」
「椅子から落ちたときに頭を打っていたな。こんな事があったとは。そういえば朝っぱらに詠の術を受けて忘れていたが、なんか頭痛かったな」
『んんん~………………あー、分かった。ここは龍見の部屋やったんや』
「ボクの部屋なんだけど」
『床で寝るなんて、龍見も相当呑んだんやなぁ。ちゃんと布団で寝なかん、よっ!』
「人を放り投げるとは。しかもあの中には詠殿が居るのですよ」
「よくボクに当たらなかったね」
『お休みぃ』
好き勝手やるだけやった霞はふらつきながら部屋を出ていった。寝具には寝相で服が乱れた詠と、気絶させられ投げられてボロボロにされた龍見が残った。
「………………終わろうか」
「霞さん、暫く禁酒です」
「ひどっ!?」
ーーーーーーーーーーーー
無事に無実が証明された龍見はあんな事があっても仕事はしっかりと済ませ、部屋に帰ってきた。あとは寝るだけ、というところで来訪者がやってきた。
「龍見、居る?」
「恋? ああ、居るが」
「入る」
龍見の了解を得る事もなく、恋は部屋へと入ってきた。
「何かあったのか?」
ーーギュッ
「………………どうしたんだ?」(えぇぇええええええええぇぇぇええええっ!!!?)
「少し、こうしたくなった」
また事件でもあったのかと心配する龍見に対して、恋は唐突に抱き付いた。想定外過ぎる出来事に逆に冷静に質問する龍見だが、その心中はとんでもなくテンパっていた。
「龍見が詠と寝てるって聞いて、なんだかここが苦しくなった。どうして?」
ーームニュ
「おい、こんな事するもんじゃない」(胸柔けぇえええええっ!!)
「興奮しない?」
「興奮します」
「良かった」
恋のような大きな胸を触って興奮しないほど龍見は悟りを開いていない。龍見の素直な感想を聞いた恋の笑顔はとても愛らしいものであった。
「恋、ここが苦しくなったんだよな」
「うん」
もしかしたらそれは恋かもしれないと龍見は言おうとしたが、それは自分で気付き、知るものだろうとあえて口を閉じた。
「龍見も分からないの?」
「まあ、な」
「そう………ねぇ、お願いがある」
「言ってみてくれ」
「今日一緒に寝て」
「ああ、いいぞ」
恋のこの手の発言は純粋にそうしたいからだと龍見は知っている。もし以前のように霞からの入れ知恵があったのならば話は別だが、それはそれでいいと考えていた。そんな事だから部屋の外の気配には気付かなかったのだ。
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恋が龍見の部屋に入っていくのを一人の少女が見ていた。今日は龍見が疲れただろうと様子を見に来た月だ。恋もきっと自分と同じ事をするのだろうと月は部屋を覗いた。
「えっ、えぇっ!?」
そんな月が見たのは龍見に抱き付き、胸を触らせている恋の姿だ。しかも次に聞こえてきた言葉に月は耳を疑った。
「今日一緒に寝て」
「ああ、いいぞ」
「………………あ」
一緒に寝る。それを男女の営みと判断した月は逃げ出すようにその場を立ち去り、自室に戻った。
「二人が、そんな関係だったなんて。即答だった………………どんな事をするんだろ」
この時代で考えれば美男の龍見と、大人びた容姿で豊満な肉体を持つ美女の恋は月にはお似合いのカップルに見えてしまった。そんな二人がどんな夜の営みをするのかイメージをした月の手は自然に陰部へ伸びていた。
ーークチュ
「んっ!」
抱き合って一緒に寝る二人。互いに陰部を触り、口付けをする。
「ハァ、あっん………あぁっ」
ーークチュ
龍見の手が恋の胸へと伸びていき、おもいっきり揉みしだく。そんなイメージをして月は自身の胸も弄る。控えめな胸を揉み、硬くなった乳首をキュッと摘まむ。
「ふぁっ! あぅ」
更に月のイメージは続く。存分に弄り回し、濡れた陰部に龍見が自身の逸物を捩じ込んでいく。そのイメージに合わせるように月は陰部に指を捩じ込んだ。
ーーつぷっ クチュクチュッ
「ああっ!! あ、あっ、ん………いい、いっ、くぅ!!」
龍見は何度も何度も力強く腰を打ち付ける。逸物が子宮に響く度に恋は艶やかな喘ぎ声を上げる。限界が近いのか腰の動きがどんどん激しくなり、子宮に捩じ込まんとばかりに逸物は叩き付けられ、精を吐き出した。という妄想に合わせて月も絶頂した。
「はぁはぁ………………うぅ、私の馬鹿」
人の艶姿を妄想し、それで自慰をしていた自分に自己嫌悪した月は、後処理をしてからは布団を頭から被って眠りについた。
まだもう少し拠点でのネタを続けようと思います