※この作品はR-18です。

あなたに捧ぐ恋の夢   作:雨期

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ロリは好き。巨乳も好き。でもロリ巨乳は邪道。


第二十七話

「完治していますね。もう自由にしていいですよ」

 

「ありがとさん」

 

 やっと医師から完治の報告を受けた龍見は意気揚々と歩いていた。完治前に夏候惇に手合わせを頼んだ時には曹操によって強制終了させられたが、今回はそうはならない。

 

ーーコンコン

 

「夏候惇! 手合わせしようぜ!」

 

「ま、馬淵!? 今はまだ待て!」

 

「往生際が悪いわよ春蘭…………これで上がりね」

 

「あぁぁ…………華琳様強すぎます…………」

 

「何やっとんだ」

 

「構わないわ馬淵、入ってきなさい」

 

「あいよ」

 

 部屋では曹操、夏候惇、夏候淵の三人がカードを囲んで鎮座していた。そのカードの絵柄には龍見も見覚えがあった。

 

「トランプ? 一刀君が作ったのか?」

 

「ええ。ちょっとした決め事には便利よ」

 

「馬淵ぃ! いつの間に華琳様と秋蘭に読心術を教えたのだ!」

 

「はぁ? んなもん教えてねぇよ。術による読心は難易度が高いんだ。曹操さんなら教えればやれるかも分からんが、夏候淵は絶対に無理だ。お前だって夏候淵が術はかじる程度しかやってないのは知っているだろ」

 

「だったら何故わたしがばば抜きで負けるのだ! 二人共手札が見えているかのようにばばだけを回避したぞ!」

 

「そりゃお前…………顔に書いてあるし」

 

「? 何かを書かれた覚えはないぞ」

 

「表情に出やすいって意味だよ。どうせ曹操さんも夏候淵さんもそれで判断したんだろうさ」

 

 感情が表に出やすい夏候惇は何かとあればそれが表情になる。更に好き嫌いもはっきりしているのでそれも関わっているのだろう。指摘され悔しそうな顔をしている夏候惇を見て、曹操も夏候淵も愛玩動物を見るような様子で笑っている。

 

「ぐぬぬ…………」

 

「あ、曹操さん、こいつと手合わせするんで借りるよ」

 

「その相手なら私がするわ」

 

「…………その権利を賭けたトランプだったか。目的は分からんが、オレでいいなら相手になろう」

 

「では早速やりましょう。貴方も準備は済んでいるんでしょう」

 

「おう」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 曹操は訓練場の一部を龍見との手合わせのために空けておいた。そこには誰が呼んだのか観客も集まっている。

 

「片方が敗北を認めるか、秋蘭が止めに入った時点で終わり。それでいいかしら?」

 

「手合わせだしな。そんなもんだろ。かるーく頼むぜ」

 

「ふふふ。秋蘭、合図をなさい」

 

「はっ! では、始め!!」

 

 先に動いたのは曹操。距離が離れているというのに大鎌を振りかぶり、空を切り裂いた。それによって鎌鼬が発生し、龍見へと襲い掛かる。

 その攻撃を龍見は片手を突き出しただけで反射させた。返ってきた鎌鼬を曹操は軽く掻き消す。

 

「反射するなんてね。少し驚いたわ」

 

「生徒の術に負けるわけにはいかねぇよな。それに鎌鼬ってのは、こうするもんだ!!」

 

 龍見が両手を振り上げ、まるで剣を降り下ろすかのようにすると凄まじい突風が巻き起こる。それは地面を抉りながら曹操へと突き進んでいく。範囲は広く避けるのは困難と判断した曹操は鎌鼬に大鎌をぶつけた。元は空気であるものとの衝突だというのに火花が散る。

 その間に龍見は曹操に向かって走った。元々は龍見のリハビリがてらの手合わせ。自身が動かなくては意味がない。曹操が鎌鼬を防ぎきった瞬間を狙って、龍見は短刀を突き出す。大鎌と短刀。懐に入ってしまえば圧倒的に自分が有利と龍見は考えていた。だがそれは甘い考えだった。

 

「無駄ね」

 

「んなにぃ!?」

 

「この距離なら術師でも勝てると思ったかしら?」

 

 短刀による攻撃はあっさりと受け流され、 大鎌が龍見を引き裂こうと振るわれる。何とか回避しているものの、所々に切り傷を作られる。耐えきれなくなった龍見は後ろに跳んで下がるが、それはただの隙でしかなかった。

 

「そこよ!」

 

「結界起動!」

 

 決定的な隙を逃す曹操ではない。しかし龍見の行動が一歩早かった。恋との手合わせでも使った結界によって一時的に曹操の動きを封じる。

 

「! 解呪!」

 

「おいおい、簡易なものとはいえオレの結界を解くのかよ」

 

「教えたのは貴方よ。この距離は私の間合いだけど、続ける?」

 

「ああ。久しぶりにやりたい事もあってな」

 

「そう。なら死なない程度に痛め付けてあげるわ!」

 

「久々に起きろ、死霊達よ! ネクロマンシー・デスハンド!!」

 

 地面から這い出てくる骸骨の手。それを見ても曹操は怯む事なく前へ出た。龍見にとって予想外の行動だ。様子見で僅かにでも下がるだろうと思い込んでいた。その思い込みが致命的だった。

 

「喰らいなさい!」

 

「ちぃっ!」

 

 大鎌が首へと吸い込まれる。防御は間に合わない。ならばデスハンドで曹操を捕まえるしかない。最大の魔力を込めてデスハンドを最速で動かす。

 

「そこまで!!!」

 

 その一言で曹操も龍見も動きを止めた。大鎌は僅かに龍見の首に食い込み、デスハンドは曹操に触れていた。夏候淵が止めに入らなければ龍見の首は飛んで、曹操はデスハンドに握り潰されていただろう。

 

「痛み分けといったところね」

 

「オレの負けだろ。最終的にはどっちも死んでたかもしれねぇけど、先に死んだのはオレだ」

 

「私は過程より結果が大切だと思うけどね。なんであれこれで決まったわ」

 

「何が?」

 

「馬淵龍見。貴方は私の真名を預けるに価する存在よ。貴方は私の真名を受け取るだけの自信はある?」

 

「…………いやはや、そんな事を言われたのは初めてだ。受け取らせてもらおう。華琳、よろしく頼む」

 

「なら私も龍見と呼ばせてもらうわ」

 

 一部、というか荀彧のみがそれを恨めしそうに見ていたが、あまり関わってはいけないと龍見は極力気にしない事にした。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 ある山奥に逃げ出した左慈と于吉は潜んでいた。

 

「于吉! 何故馬淵龍見を殺さない!!」

 

「あの奇襲が失敗して以降は警戒を強めています。下手に手出しは出来ません」

 

「ならば数で攻めろ!」

 

「傀儡はそう簡単に増やせませんよ。何より今は馬淵龍見は各国と同盟を結んでいます。あれらの軍相手には分が悪すぎます」

 

「チッ! この役立たずが!!」

 

ーードガッ

 

「ぐっ…………」

 

 怒りに身を任せて左慈が于吉を蹴り飛ばした。壁まで飛ばされた于吉は何か言うわけでもなく、ただただ耐えていた。

 

「必ず馬淵龍見を殺すんだ! それが俺達の使命に繋がる!」

 

「ええ、分かっています…………そろそろ拠点を変えましょう。貂蝉が嗅ぎ付ける頃でしょう」

 

「ふん」

 

 左慈が出ていってから于吉は大きく息を吐いた。

 

「左慈、私達の使命は違うでしょう。ただ、正史に影響を与える外史を無くす事。そこにあの男の殺害は必要ないはずですよ。それにもう、この外史は…………」

 

 于吉は立ち上がり、変わってしまった相棒を追い掛けて歩いていった。もう彼を止めるのは不可能。ならば地獄の底まで付き合おう。それが自分の役目だと信じて。




最後のホモはいらない? 字数稼ぎだ気にするな。
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