凪の告白から時間は遡り、稟の指南を終えた龍見が自室に戻った頃の事だ。一通の手紙を兵から手渡された。どうやら蜀かららしく、その丁寧な文字で雛里からだと龍見は一目で判断した。
『こんにちは先生。雛里です。お元気でしょうか? こちらは先生がいなくなってからは少し寂しく感じます。
この度お手紙をお送りしたのはただ文通をしたかったわけではなく、お伝えしたかった事が起こったからです。単刀直入に申し上げますと、紫苑さんに妊娠の兆候がありました。』
一瞬だが流し読みをしていた龍見の目が止まる。しかし心を落ち着かせ、続きを読み始めた。
『色々と私的に言いたい事はあります。焔耶さんも不満はあるようです。紫苑さんが幸せそうにしているのが羨ましいです。今度こちらに寄った時にはまた私達の相手をして下さいね。約束ですよ。
雛里より』
雛里の手紙はそこで終わっていたのだが、手紙自体はまだ他にもあった。どうやら紫苑かららしい。
『龍見さん、紫苑です。雛里ちゃんの手紙にも書いてあるとは思いますが、私は貴方の子を身籠りました。貴方がこの事をどう感じているかは分かりません。でも私と璃々はとても幸せです。』
再び龍見の目が止まる。先程は動揺したためだが、今度は何かが違った。
『新しい生命を宿したから幸せなのではありません。貴方の子を身籠ったから幸せなのです。貴方は雛里ちゃん達に自分以外に愛せる人を探すといいと言ったそうですね。そんな事は言わないで下さい。私達が愛したのは貴方なのです。貴方しか私達にこういった幸せを与えられないのです。龍見さん、愛しています。
紫苑より』
全て読み終わった龍見は静かに手紙を閉じ、棚の中へとしまった。そしていつもの連絡をするように詠にテレパスを送る。
「よう、聞こえるか?」
『今度は何? 誰かに手を出した?』
「あながち間違ってねぇかな。蜀の黄忠さんが妊娠したらしい」
『そう…………あんた変わったわね』
「何がだ?」
『こういう報告の時には悲観したような声じゃない。でも今はそういう雰囲気はないわ』
「なんつうか、覚悟が決まった。これまでオレは逃げてたんだよ。もし恋以外を好きになったらどうしよう。もし誰かを妊娠させて愛せなかったらどうしよう。とにかく色々と考えると怖かったんだ。でも紫苑さんが愛していると言ってくれた。それだけでなんか救われたような気がしてな」
『恋はどうするつもり?』
「変わらねぇよ。恋は一番だ。その上で他の女性を愛していこうと覚悟した……………………やっぱ我が儘だよな」
『間違いなく我が儘ね。でもいいんじゃないの? 貂蝉が言っていたけど、天には郷に入っては郷に従えって言葉があるそうじゃない。その土地の風習に合わせるって意味なんでしょ。あんたがいつか天に帰るならいいけど、恋を残していくつもりはないんでしょ。こっちの風習に合わせなさいな』
「あいつも余計なお世話を焼いてくれる。だけどありがとよ。こっちじゃ複数の相手と関係を持つくらいよくある事だもんな。こっちのやり方に従おう」
すっきりしたような気持ちで言い切った龍見。詠にもその想いは伝わったのかこれ以上何も言う事なく、テレパスを切った。そんな時に凪はやって来たのだ。
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「…………貴様何者だ!! 龍見殿をどこへやった!!」
「おいぃっ!! オレは龍見だぞ!!」
「龍見殿はあんな事言わない!!」
「いや言わねぇけど!! お前が告白を頑張ったみたいにオレだってそういう事をする覚悟を決めたんだよ!!」
「えっ、じゃあ、本当に…………と、と、伽を」
「本当だよ」
慌てる凪を龍見は優しく抱き締めつつ頭を撫でた。とりあえず子供をあやすようなつもりでやっているのだろう。凪は自分が子供扱いされているようで少し恥ずかしくなった。
「さて凪、やるつもりなら体とかはちゃんと洗ってきたか? オレはまだだからこれから洗ってくるけど」
「あっ…………私も、まだです」
「んなこったろうと思ったよ。なら一緒に風呂入るか?」
「い、いえ! 一人で行きます!」
走って出ていく凪を呆れたように眺める龍見。これからどうせ互いの裸を見るんだから恥ずかしがる必要もないのにと思いながら龍見も自分の体を洗いにいった。
数十分後、体を洗った二人は改めて龍見の部屋に集まった。
「改めて聞くけど、覚悟は出来ているな? ぶっちゃけ初めては痛いぞ」
「だ、大丈夫です。よろしくお願いいたします」
「固いなぁ。まあそれが凪だしな。よし、脱がすぞ」
「は、はい」
手慣れた龍見の手によって凪はあっさりと下着姿にされる。凪は手で自身を隠そうとするが、龍見によって止められる。
「龍見殿、は、恥ずかしいです」
「そう恥ずかしがってたらこの先の行為が出来ないぞ?」
「しかし、私は真桜のように胸も大きくなければ、沙和のような綺麗な肌も持っていませんし…………」
「確かにそうだな。胸は普通だし、肌も傷だらけだ」
「っ…………」
はっきりと言う龍見に対し、凪は押し黙ってしまう。それでも龍見は言葉を紡ぐ。
「だからなんだ。それが凪だろ。他人との違いを恥じる必要があるならオレなんて恥だらけだ」
「龍見、殿。ありがとう、ございます」
「んな泣きそうな顔すんなって。それともうこういう関係なんだ。殿は止めようぜ」
「あ、その、でしたらどのように呼べば」
「そこは凪の好きなようにしていいぜ」
「で、では、旦那様」
「…………いきなり飛んだな」
「やっぱり駄目でしたか?」
「いいよ。ただ人前ではやめてくれよ?」
「ありがとうございます! 旦那様!」
この時龍見には喜ぶ凪に犬耳と尻尾が付いているのが見えたらしい。実際術で付けてやろうか相当悩んだようだ。
「じゃあ下着も脱がすぞ」
「お願いいたします」
下着を脱がすと小振りだが張りのある胸と、毛も生えていない未使用の陰部が晒された。まずは胸に龍見の手が伸びる。ちょうど手に収まる程度の大きさの胸は張りと弾力があり、それでいて非常に柔らかい。
「旦那様は胸が好きなのですか?」
「大好き。大きいのもいいけど、凪くらいのも揉みやすくて好きだ」
「そうなのですか。んん、ちょっと揉み方がイヤらしいのでは」
「感じてもらうために揉んでるからな。失礼するぞ 」
「何を、ひゃあっ!?」
「レロッ、チュパッ」
龍見は躊躇する事なく凪の胸にしゃぶりついた。ピンク色の小さな乳首は龍見の舌に刺激されて勃起していく。凪は初めての感覚に戸惑い、思わず龍見を押し退けようとしたが、龍見は胸に吸い付いて離れない。
「あっ、んぁっ! だ、だめ、です…………乳首、取れちゃ、ひぅ!!」
「チュウチュウ、凪のおっぱい、おいしいな」
「くぅ…………あひゃあっ!? ど、どこ触っているんです、あぁっん!」
何の前触れもなく龍見の手が凪の尻を撫で、流れるように身体中を愛撫する。次々と押し寄せる快楽に凪は身をよじらせているが、龍見の魔の手は一向に止まる気配を見せない。
「あっ、い、イク、も…………だめ! あ、ひあぁぁぁあぁぁあああっ!!!」
遂に絶頂した凪は全身の力が抜け、その場に座り込む。しかし目だけは龍見を恨めしそうに見つめていた。
「ごめんごめん、やりすぎた」
「ハァハァ…………ふんっ! 旦那様がこんな人とは思いませんでした」
「そう怒らないでくれよ。初めての凪には気持ち良くなってもらいたかったんだ」
「それは分かりますけど、やっぱり一方的なのは狡いです」
「なら今度は凪が気持ち良くしてくれるか?」
そう言いつつ龍見はすっかり勃起した逸物を凪の前に晒した。思わず凪は息を飲む。そして恐る恐るだがそれに手を伸ばし、掴んだ。
「大きい…………熱くて、硬い…………」
「これがこの後にお前の中に入るんだぞ」
「本当に入るんでしょうか?」
「しっかりと準備すればな。さあ自由にしてみな。どうするかは凪に任せるよ」
「は、はい」
凪も性知識が全くないわけではない。龍見の逸物を様子見するようにしごき始める。その間龍見はお返しをするように頭を撫で続けていた。
徐々に感覚を掴み始めたのか凪の手の動きが早くなってきた。かなり飲み込みが早いらしい。
「どうでしょうか?」
「ああ、気持ちいいよ。もうすぐ出そうだ…………」
「このまま出してもいいですよ」
「いや、出すなら凪の中がいいな」
「ゴクリッ…………分かりました。私も準備は出来ています」
逸物から手を離した凪は自らの陰部を広げる。濡れてはいるが、初めて性行為に及ぶならばまだ足りないと龍見は感じた。
「少し濡らそうか」
「えっ、もう十分では?」
「痛いぞ」
「うっ…………お願いします」
「あいよ」
何か術を使うと龍見の手が濡れる。ただの水ではなくとろみのあるものだ。俗に言うローションをわざわざ術で作ったのだ。
「簡単にやれるもんだな。塗るぞ」
「冷たっ!」
「我慢するの。痛いのは嫌だろ。よし、こんなもんかな」
「遂に入るんですね」
「緊張してるだろうけど、力抜けよ」
龍見は凪に覆い被されるようにし、逸物をゆっくりと凪へと挿入した。
ーーズプッ
「んっ、ふっ…………いつ…………」
「まだ先っぽだぞ。おっ、膜に当たった。ここからまた痛いぞ」
「が、我慢します」
「よしよし…………いくぞ」
ブチッという音と共に凪の処女膜が破られ血が流れ出る。凪はその痛みに耐えるように龍見に抱き付いた。かなりの力で抱き付いているからか爪が龍見の背中に食い込む。龍見はそれに対し何も言わず凪を撫で続けていた。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ…………」
「初めてなんてこんなもんだ。最初から気持ちいいのなんてお話の中だけだよ」
「そ、そうですね」
「…………動いていいか? 我慢の限界だ」
「ど、どうぞ」
「ありがとう」
なるべく凪に痛みを感じさせないよう意識しながら龍見は腰を叩きつける。先程の手淫で射精感が高まっていた龍見にとって処女の締め付けは入れているだけでも十分な刺激だった。
「すまん、早いけど、出すぞ!」
「ひあっ! 熱っ!!」
早漏と言われてもおかしくないような早さで、龍見は凪の膣内へと射精してしまった。
「あー、すまん。中に出しちまった」
「い、いえ。それは嬉しいので」
「まだやるか?」
「あの、それが、やっぱり痛くて」
「そっか。初めてだもんな。なら今日はこんなもんにしよう。もしヤりたくなったらいつでも相手になるから」
「いつでもですか?」
「二言はねぇよ」
「分かりました!」
凪はとても嬉しそうに返事をした。本当に自分が恋人のようになったのが嬉しくてたまらないのだ。
「そうそう、どうせだから今日はオレの部屋で寝ていくか?」
「是非!」
「了解。ならまた体を洗ってくるか。今度は一緒に行くか?」
「お願いいたします」
「積極的になったなぁ。でもこういう凪もいいな」
お互いに先程の行為で満足したのか、一緒に体を洗っても一緒に眠っても欲情する事はなかった。
龍見がこの日の報告を詠にすると、何故そこで更に手を出さないのかと説教を受けてしまうのだった。
これから凪とは何度もヤる予定なので、まずは軽くね?
次回はこの頃暑くなってきたし、ホラーっぽいのを書きたいな。あ、どうでもいいですけど自分、先日誕生日でした