「凪、最近運動が出来ていないのではないか?」
唐突にそんな事を言われて凪は目を丸くする。珍しく焔耶が自分をお茶に誘ったかと思えば突然深刻そうにそう話し出すのだ。驚きもする。
「まあ、確かに出来ていないな。お腹も大きくなってきたし、下手に動けば子に負担が掛かるだろう」
「やはりか……ワタシもいずれは子を孕むだろうと思って華陀や炎蓮達に妊娠中の注意点を聞いたのだが、適度な運動は大切らしいぞ」
「適度、と言われてもな。散歩とかか?」
「ああ。それくらいがいいらしいが、華陀曰くもっと効率的で体に負担を掛けないものとして、水泳があるという事だ」
成る程、と凪も納得した。確かに体の浮く水中ならば強い負担が掛かる事も少ないだろう。しかし何故その話をわざわざ自分に持ち掛けてきたのかが凪には分からなかった。
「だからその、一緒に海に行かないか? 龍見も誘って……」
「遠回しだな。最初からそう言えばいいじゃないか」
「いや、まあ、そうなんだが、こういうのは、馴れていなくてな」
恥ずかしげにモジモジしながら呟く焔耶の姿に凪は思わず可愛いと呟いた。それを聞いた焔耶は更に顔を赤くして俯いた。それを見て凪は次から自分も使わせてもらおうなどと考えていた。
「しかし解せないな。別に旦那様と焔耶の二人で行けばいいんじゃないか? もしくは私を誘いたいなら私と二人でも良かったと思うが。賑やかにしたいとしても三人は少ない。何故か教えてくれ」
「その、な、龍見と二人は……恥ずかしい」
「生娘か!! よくそれで旦那様と子作り出来るな!!」
「そ、それはいいんだ! そういうものと認識しているから……でも、そうでもないのに肌を晒すのがな」
「……続けて」
「だから二人なら恥ずかしさは薄れると思って……それに凪は口も固いからもし断られたとしても黙っていてくれるかな、と……」
「はぁ~」
呆れたように大きな溜め息をつく。普段の勇猛果敢な姿はどこへやら。とてもではないが目の前の女性が焔耶には見えなかった。
だが凪も龍見と一緒に過ごしたいという気持ちは日頃から持っている。恐らく龍見の事だ、妊娠している凪を気遣ってなるべく傍にいるようにするだろう。となると今回の誘いに乗っても凪は損しないだろう。
「分かった。付き合う」
「ほ、本当か! 後で嘘だったと言わないか!?」
「言わないから安心しろ」
「約束だぞ!」
「ああ、それよりも日程を決めないと。私はこの日から……」
「ふーむ、ワタシはここが……」
ーーーーーーーーー
青い空、白い砂浜、広大な海原。凪と焔耶に誘われて龍見は海へとやってきた。何か裏がありそうな予感はするが、相当久しぶりの海水浴なので何かあるまでは楽しませてもらうつもりのようだ。肝心の凪と焔耶は岩影で水着に着替えている。それを待つ間、自作の釣竿での魚釣りを楽しむ事とした。
「…………」
ーークンッ
「………………」
ーーググッ
「フィッシュ!!! チッ、ベラか」
「釣れていますか、旦那様」
「おう、雑魚が早速……」
「ど、どうですかこの水着は? 隊長から薦められたのですが、似合っているでしょうか?」
凪が着ていたのはまさかの白スクだった。体のラインがはっきりと出て、妊娠に伴って大きくなった胸とお腹が強調されている。胸元にはしっかりと『なぎ』と書かれている。
「よく、似合っているぞ。一刀君にはお礼を言わないとな」
「そうですか、良かった。実はこれ気に入っているのですよ。旦那様にも気に入ってもらえて良かったです」
「龍見、凪、待たせてしまったか?」
「お、ほほー、焔耶はそうきたか」
焔耶の着てきた水着は黒いビキニだ。大きな胸が溢れんばかりに主張しており、誰もが目を奪われるような姿をしている。
「とてもいいんだが、そんなに露出して肌は大丈夫か?」
「念入りに術は掛けてきた。余程の刺激でもない限りは大丈夫だ。それより龍見は着替えないのか?」
「ん? 言ってなかったか? 今回は泳ぐつもりはないぞ」
「「えっ!?」」
「ほら、脚がまだ完治してないだろ。流石にこれで泳ぐのは厳しいんだ。ま、浅瀬なら付き合うから安心しろ」
(龍見と一緒に泳いで溺れたふりをしたところを助けてもらう予定が……)
(旦那様と密着しながら泳ぐ予定が……)
(あっ、これなんかフラグ折ったな……)
三者三様、思うところはあれども龍見が泳がない前提で来ている以上、凪と焔耶は無理を言ってまで龍見と泳ごうとは思わなかった。結局龍見は二人の様子を眺めながら釣りをしたり、浅瀬で遊ぶ事とした。
「行きますよ、それ!」
ーーバシャッ
「わぷっ!? こーら、顔に掛けるんじゃない」
凪と龍見が浅瀬で水を掛け合っている時、焔耶は一人、海で泳いでいた。肌が人一倍敏感な彼女にとって刺激の強い海で泳ぐのは龍見と出会うまでは不可能だった。それが可能となった今、存分に泳ぎ回るつもりだ。
(ここが海中か……美しいな……)
海上からは海の表面の美しさしか見えなかった。だが内から見るとその美しさは本当に上部だけのものだったのが分かる。河では見れない彩りの魚、広くて複雑な形をした地形、そして永遠に続いているかのようにも見える深くて暗い水底。思わず息を呑む風景がそこにはあった。
「プハッ…………すぅ………」
一度浮上し、目一杯酸素を肺に送り込むと焔耶は再び潜っていく。先程よりも深く、海中を堪能するように進む。そんな時、焔耶が初めて見る生き物が泳いでいた。半透明でふわふわと海中を漂うそれはクラゲだ。不思議で美しく、また素早くもないそれに興味を持った焔耶はクラゲに近付いてしまった。
「!!? ゴポッ!?」
突然焔耶の腕に走った痺れるような痛み。細く長いクラゲの触手に触れてしまったのだ。術で守っていたとはいえそれは表面だけ。触手の毒針は皮膚を貫き痛みを与える。その痛みに思わず術が解けてしまうと、次に襲ってきたのは海水による全身への刺激。肌の弱い彼女にとって海水の塩分はあまりに強かった。
何とか海上へと出ようとするものの、痛みと痺れで体が上手く動かない。痛みを感じた時に肺の空気も一気に漏れて、いくらか海水も飲み込んでしまった。
(あぁ……まさか、こんなところで死ぬとは……情けない…………せめて、戦場で)
死を感じた焔耶が全てを諦めかけた時、彼女を空気の玉が包み込んだ。
「ゴホッゴホッ!! こ、れは…ゲホッ!」
感じるのは龍見の魔力。空気の玉は上昇していき、海上へと着くと今度は陸に向かい始めた。
「焔耶! 無事か!?」
「あ、あ、ゴホッ! す、すまない……」
「その腕、クラゲにやられたか。すぐに治してやるからな」
陸で待っていた龍見は焔耶の腕の腫れを見て何があったのか全て理解した。一先ずは治療を行い、飲み込んだ海水もある程度は吐かせる。
「旦那様、焔耶は無事ですか?」
「多少海水を飲んだようだが、これなら大丈夫だろう。ほら、これで治ったはずだ」
「ああ、もう痛みはない……ゲホッ」
「いきなりお前の術が解除されたから何かと思ったらクラゲに襲われていたとはな。海には危険な生き物が多いのを伝えておくべきだった。すまないな」
「いや、ワタシの不注意だ……」
「ま、お前がそう言うならそういう事にしておこう。よっと、少し休むぞ」
焔耶を背負って砂浜を歩く龍見。何もない平坦な場所に布を広げてその上に焔耶を寝かした。
「龍見、暫く手を握ってくれ」
「いいぞ」
「ん……」
ーーーーーーーーー
段々と日も暮れてきて、海も夕焼けに染まり始めた。結局あれから誰も海に入っていない。だが凪と焔耶は龍見と食事を取ったり、喋ってイチャイチャするだけで十分らしい。
「ん~、結構長居しちまったな。日も落ちてきたし水着じゃ寒いだろ。そろそろ帰るか」
「その前に少しだけいいか? こっちへ来てくれ」
「ささ、時間のあるうちに行きましょう」
「おう?」
焔耶に手を引かれ、凪には背中を押され、誰もいない岩影にあった小さな洞穴連れ込まれた。もとよりこの海岸に人影などないのだが、この洞穴では海からも何をしているのか分からないだろう。
「ここで何か、んむっ!?」
「ちゅ……ぴちゃ、あっ…んん、ちゅぅ……」
焔耶に顔を掴まれると少々強引に口付けをされる。じっくりと龍見の口内が舐められていく。その間に凪は背後から抱き付き、大きくなった胸を押し当てながら、逸物へと手を伸ばしてしごいていく。二人からの同時の攻めに逸物もすぐに勃起をし、それを確認した焔耶も口付けをしながら左手で亀頭をこねくり回す。
「ど、どうだ? 気持ちいいか?」
「旦那様のもの、もうこんなに立派になってしまって……一度手で出してしまいますか? それとも……」
凪は逸物から手を離すと焔耶の股へと手を伸ばした。
「ひゃっ!?」
「こちらに種付けしますか?」
「な、凪! こちらにも準備というものがな」
「旦那様は準備が出来ているんだ。妻である私達はそれを受け入れればいい。そうですよね、旦那様」
「流石に相手の事は気遣うぞ。稟は除くがな。しかしお前達がこんな場所でこんな事をおっ始めるなんてな。正直驚いたが、オレもお前達の姿に少し欲情していたんだ。遠慮なく抱くぞ」
龍見は焔耶を引き寄せ、水着の中へと手を突っ込んだ。そのまま僅かに濡れ始めていた陰部の愛撫を始める。
「あんっ! ひゃぁっ!? た、たつ、み……そん、んあっ!? はげし、いぃっ!!」
術によるコーティングは龍見が剥がしてしまうため意味をなさず、ただただ敏感な肌を犯され続ける。しかしながら焔耶のその表情は恍惚としていた。細かい絶頂を何度も繰り返し、何度も何度も愛液を飛び散らせていた。
「あっあっあっ、イ、イクぅぅぅぅっっ!!!」
「ふむ、十分に濡れたかな。壁に手を付け、尻をこっちに向けろ」
「はぁはぁ……こ、こうか?」
ーーズププッ
「んあぁぁぁぁああああっっっ!!?!?!」
絶頂をし、敏感になっていた陰部へと情け容赦なく逸物が挿入される。一切の躊躇なく子宮口まで突き刺さったそれの衝撃に焔耶は潮を噴き出しながら絶頂した。
「旦那様、先程気遣うと言っていたのは嘘ですか?」
「そうでもないさ。焔耶は否定するけど、激しいのも結構好きなんだよ」
「しょ、んな、こと……」
ーーパァンッ
「んひぃぃいいっっ!!?」
尻を叩かれ焔耶は声を上げる。それは悲鳴というよりも歓喜の声。凪が覗き込むと、だらしなく涎を垂らし、悦びに打ち震える焔耶の顔がそこにはあった。
ーーチョロチョロチョロ
緩んだ股からは尿が垂れ流され、脚はがくがくと震えている。岩肌に手を掛け、龍見に支えられて何とか持ちこたえているような形だ。そこへ追い打ちを掛けるように腰が叩き付けられる。
「ほら! これがいいんだろ!」
「あひっ!? あぁぁあああっっ!! いっ、いい!! もっろ、たちゅみぃぃいいいいっっっ!! イクッイクッ、あ、ああぁぁあああんっっっ♪」
「ずっと焔耶ばかりずるいですよ。私も気持ち良くして下さい」
「ああっ……悪かっ、たな」
おもむろに凪の水着をずらすと、露になった乳房にむしゃぶりついた。
「ちゅぱっ、ちゅうちゅうっ……れろっ」
「あっ、もう、赤ちゃんじゃないんですから、んっ!」
まだ母乳は出ないのだが、それを促すかのように舌で乳首を転がし、勃起すると軽く歯で挟み込む。また右手で少し強めにしゃぶっていない方の乳房を揉みしだく。餅のように柔らかなそれは龍見の手に合わせて形を変えていく。残った左手は焔耶の腰を支え、先程よりも激しく逸物を突き刺していく。
強い刺激を何度も受け、失神寸前の焔耶。膣内は痙攣をしたように逸物を強く締め付ける。龍見は一度凪の乳房をしゃぶるのを止めると、両手で焔耶を優しく抱き締めて耳元で囁き掛けた。
「愛してるよ焔耶。オレの子、しっかりと孕んでくれ」
「っっ!! はら、む、から……いっぱい、出してくれ!!!」
龍見は逸物を最奥まで突っ込み射精した。更には射精を続けながらも子宮口を抉じ開けんとばかりに腰を強く叩き付ける。そんな行為に焔耶は意識が飛び掛けるものの、絶頂の快感で意識が引き戻されるのを数度繰り返していた。
「あ、は、は……きも、ちい……」
「大丈夫か?」
「らい、じょーぶだ……」
「どう見ても大丈夫ではありませんね。旦那様、失礼します」
すっかり腰が抜けて半笑いしている焔耶の頭を撫でていた龍見だが、凪に突然押し倒された。何をされるかと思えば凪は焔耶と龍見の体液がこびりついた逸物をしゃぶり始めた。
「ずちゅ、じゅるるる……じゅぷっ、ちゅぱちゅぱ」
「お、おい。掃除してくれるのはいいが、少し、強くないか?」
「じゅぷっじゅぽっ、れろぉ……ちゅーーーっ」
「そんな吸ったら、くっ……!!」
ーービュルルルッ ドクッドクッドクンッ
「んんーー、ごくっごくっ……んくっ、ご馳走さまでした」
「……嫉妬か?」
「ほんの少し……」
平然としているようだが、少し口を尖らせている凪を抱き寄せ、口付けをした。
「ちゅっ、すまんな。凪は妊婦だから少し遠慮しちまったな。手で良ければ何度でもイカせてやるよ」
「……時間も遅いですし、一度だけお願いします」
ほの暗い洞穴で、日が落ちきるまで水音と艷声は響いていた。
焔耶、妊娠確定にございます