冒険に憧れ、ロマンを求める船乗りたちが目指す海、
入り口である双子岬を超えてすぐの海域を航海中の船ゴーイング・メリー号
その船員たちは
「ルフィさん、なにか仕事などありますか?」
実質的な船の新入りのたしぎは早く船の仕事に慣れようと仕事を求めた。
しかし、船の操縦はルフィだけで十分だし食事の仕込みはマキノやノジコが先に終わらせている。
「そうだな…まあ仕事を振る前にやることがある。カヤ、たしぎに部屋割りやルールを教えてやってくれ」
「あっ、わかりました」
仕事を振るのもいいが船の中がどうなってるのかを知るのも大事な仕事だ。
それに船の決まり事は乗船してみなければわからないし、船内というある意味では治外法権ともいえる狭い空間にとって決まりごとは大事だ。
「カヤさん、よろしくお願いします!」
「…ふふっ、私の方が年下なので呼び捨てでもいいんですよ」
「いえ!この船では私が後輩なので!」
たしぎはとことん根が真面目なのだろう。
そんな女性が見せる『あの顔』はカヤはとても好きなため、少し舌なめずりをしたのだが、あくまで『ルール』のためその様子を悟らせないように「じゃあこっちです」と案内を始めた。
「ここは食堂、基本的にはマキノさんが中心ですが当番制で手伝いをして食事の準備をします」
「こっちはルフィさん用のいわば船長室兼男性部屋。隣は女性部屋です」
「後方甲板のミカンの木はナミさんとノジコさんの養母の形見なので勝手に手を出したら怒られます」
「ここは備蓄倉庫。管理の方は私がしてるので何か必要なものがあるのなら私にしてくださいね」
一通りの説明を終え、記憶力のいいたしぎはすぐに場所を覚えることができた。
しかし、その記憶力から一か所だけ教えてもらってない部屋があるのに気づいた。
「カヤさん、あの部屋は?」
船底にある一室。ほかは倉庫などだが一部屋だけ何なのか教えてもらってない部屋があった。
なにか、本能的に感じるものがあった。
「あの部屋は、今のたしぎさんには関係ないですよ」
「…? それは」
「関係ないですよ」
理由を聞こうとしたがさえぎられたカヤの言葉に、それ以上聞くことができなかった。
その日の夜。
「それじゃあ、
「「「かんぱーい!!」」」
「よ、よろしくお願いします!」
ノジコの音頭で始まった歓迎会。
テーブルにはいろんな料理が並んでおり、そのほとんどがマキノが作ったということで彼女の料理の腕に圧倒されていた。
一同はジョッキをコンッとぶつけると一気に酒を煽った。
「み、皆さんすごい飲みっぷりですね…私、酒は弱いので一気には…」
「この酒、ルフィさんの能力で味と風味を付けたただの水なんですよ」
「え?」
かつて自分も驚からせられたように説明すると、たしぎもその水を飲んだ。
だが、味も匂いも喉奥に感じるアルコールによる焼けるような感覚すら本物にしか感じられなかった。
「本当のアルコールみたいでひゅ…」
「…え?」
たしぎが口にしたのはほんの一口。
量で言うならマキノが調理の最中の味見で小皿で口にする程度ほどだ。
「えっと、たしぎ?」
「なんれふきゃ~」
顔を真っ赤になって視線もブレブレで呂律も回ってない。
確実にこれは酔っぱらっていた。
「いや、酒弱すぎでしょ!!」
まさか少量で酔っぱらうと思わなかったナミがそう突っ込んだ。
一方のたしぎはなにが楽しいのか「うへへへ~」とこれまでのお固い表情なんて欠片もなく笑っている。
酒場を経営していたマキノでもここまですぐに酔っぱらう人は見た事がなかった。
「ってか、ルフィの能力の酒って実際は水だから酔うことはないんじゃなかったの?」
「あ、ああ。認識を変えてるだけだから…もしかして、思い込みで酔ったのか?」
世の中にはプラシーボ効果という、思い込みで身体能力がアップしたりする一種の催眠のようなものが存在する。
今回の場合、それが『これは酒』という思い込みによって起こった現象だろう。
これにはルフィも予想外だった。
「えへへ、えへへぇ~」
「…とりあえず、部屋に寝かせておこう」
たしぎ、自身の歓迎会を数分でリタイア
「…あれ、私…なんで?」
目が覚めたたしぎ。そこは本日――いや、もしかしたら日付が変わって昨日から世話になる船の船室だということに気づいた。
しかし、なぜ自分がここにいるのか分からない。
「確か、歓迎会を…それで……それで…???」
完全に記憶がないたしぎ。なんかひどい発熱のように頭も重くて意識もはっきりとしない。
しかし、このまま起きていても仕方ないためハンモックから降りて部屋を出た。
「どれぐらい寝てたのでしょう…」
すっかりと暗くなっており、少人数の船とはいえ人の気配もない。
おそらくはもう他の人は寝に入ってるはず――
「…あれ?」
しかし、考えてみて違和感と感じた。
確かにこの船は自分を除いて5人だけだ。
そのために夜中も持ち回りで寝ずの番とかもしてるかもしれない。
「…全員で?それは、おかしいですね」
全員で寝ずの番をしたら日中は寝ることになる。それはそれで本末転倒だ。
だが担当ではない人なら自分が寝ていた部屋にいるはずだ。
「どこに…?あら?」
すると、目の前をカヤが横切った。向こうはこっちに気づいてないようだが、カヤが向かったのは船底の方だった。
「こんな夜中に…?倉庫へ?」
船底には備蓄倉庫があるが明日の料理の仕込みだとしても夜中にわざわざ行くような理由はないはず。
不審に思って後を追った。
「…ふふふ」
そのたしぎの後ろを追いかける影に気づかなかった。
「どこに…?」
カヤを追って船底へと降りたたしぎだが、倉庫部屋には人の気配がない。
「……、…っ、…!」
「声…?」
唯一、人の気配がしたのはカヤの案内の時に紹介されなかった部屋だ。声が漏れているということは誰かがいるはずだった。
しかし、その扉の向こうになにがあるのか、知ってはいけないとたしぎの本能が告げていた。
「っ…!」
だが、確かめれずにいられずにこっそりと、扉を少しだけ開けて中を覗いた。
「あぁっ❤きょう❤もぉぉぉ❤❤ふかいぃぃぃ❤❤❤」
「なっ…!?」
扉の向こうで動く影。それはルフィとカヤの二人でありお互いに衣服を何も身に着けていない。
寝転がるルフィの上でまるで舞うように体を上下に動かしながら喘ぐカヤの姿があった。
「あのお二人は、そのような関係を…!?」
屋外の密室ともいえる海上で異性が同船していたら男女の関係になってもおかしくはない。
しかし、海賊を一瞬で制圧する強さを持つ船長のルフィとカヤの二人がそのような関係だとは思ってもなかった。
「今日は一段と激しいな」
「だ、ってぇ❤!!だってぇ❤!!」
カヤが腰を動かすたびに成長途中の胸が揺れ、結合部からの水音と共に彼女の口から甘い声が上がる。
汗が室内のランタンの光で輝き、宝石のようにしてカヤの美しさをより一層際立たせる。
「ルフィッ❤さぁん❤だってぇ❤❤ナミさぁん❤❤使ったのにぃぃ❤❤元気でしょぉぉ❤❤」
「……え?」
ナミを使った?どういう意味なのか。その疑問を考える前に、たしぎの目に部屋の隅に横たわるナミが映った。
「ナミ、さん…?」
カヤと同じように全裸で体液にまみれているのは裏路地で乱暴をされた女性のようにも見える。
表情は彼女らしい強く整っていた顔とはかけ離れており、意識を失っても目が半開きでその瞳は揺れて、頬は歓喜してるように吊り上がっているが顎に力が入っていないためだらしなく舌が垂れている。
「アレが、使う…?それ、って…」
カヤが言っていた使うという意味は、海兵であり性経験も異性の経験もないたしぎにもすぐに分かった。
だが、それはつまりルフィはこの船の女性たちを――
「ふふっ、そうなの❤」
「な―――むぅっ!!??」
混乱してたたしぎは自分に覆いかぶさるようにマキノが接近していたことにづかなかった。
驚きで声を上げそうになるも、その口内へマキノの二本の指が突っ込まれて反射的に口を閉じて声を出せなかった。
「大きい声を出しちゃうとバレちゃうわ❤」
「(マキノ、さん…!?なんで、昼間と…)」
ルフィたちに気づかれなかったという点はいいのだが、マキノの雰囲気が昼間と違うことに新たに困惑した。
耳元で囁いて、どこか艶っぽい声色は「頼りになるお姉さん」というより「夜の妖婦」と感じた。
「たしぎちゃん❤この部屋、なんだと思う❤?答えは…ヤリ部屋❤ルフィが夜にその日溜めたザーメン❤それを女の子にドプドプ捨てるための部屋なの❤」
質問をして、考える暇も与えずに答えを出し、聞いてもいない解説をしてくる。
マキノ自身気持ちが昂っていることに気づいてないのだろう。その説明をしながら息遣いが荒く、たしぎを後ろから足を絡めさせるようにして興奮をしてるようだった。
「(やはり、ルフィさんは無理やり…!?)」
「本当はたしぎちゃんには内緒だったの❤❤私たちは好きでルフィのザーメンをもらってるの❤❤けど海軍とかにバレちゃったら一方的にルフィが悪者にされちゃうから❤❤」
海上と言う逃げ場のない空間でルフィが女性を性行為を虐げているのかと思ったがこれは同意の上だという。
しかしいくら同意の上とはいえ状況的にはルフィが性犯罪者として扱われてもおかしくはない。だから彼女たちはたしぎに隠していた。
「それに、ルフィからたしぎちゃんに手を出すことはないわ❤カヤちゃんもナミちゃんもノジコちゃんも、もちろん私も❤抱いてほしいんですから❤」
「(く、狂ってる…この船の人たち、みんな…!)」
まさか乗った船がこんな状況を受け入れてるなんて想像してなかったたしぎは航海と恐怖が襲い掛かった。
何とか抜け出そうともがくが、どういうわけかまるで力が入らない。
抵抗しようにもできないなんて悪夢でしか――
「(あく、む…)」
そう、夢。海兵となってから悪夢なんてよく見る。
たとえば、悪漢たちに襲われる夢。
たとえば、海賊との戦闘で殺される夢。
たとえば、海を漂流する夢。
一般的には夢とは記憶の整理と言われる。起こった出来事、聞いた話、読んでいた物語などが頭の中で想像されて記憶のように読み込まれることだ。
だから海軍として事件や事故の処理で戦闘や後処理、中には取り調べなんかで聞いた話が自分の実体験のようにでてくるのだ。
海軍の中にはそう言った出来事で精神的に参ってしまうためにカウンセリングができる船医が常駐してるところも珍しくはない。
「(そ、っか…)」
それまでの記憶がない状況、回転しない頭、信じられない状況
その要素がたしぎのなかで導き出したのは一つ。
「(夢かぁ)」
現実逃避ともいえる一番納得できる
夢なのだ、だからこんな状況なんてあるはずない。
「あひぃはぁぁぁぁ❤❤❤!!!!」
「あっ❤見てたしぎちゃん❤カヤちゃんの顔❤」
カヤの嬌声が聞こえてマキノに促されてもう一度部屋の中を見れば、ルフィの上で快楽に溺れた顔でカヤが体を揺らす。
表情は床で転がるナミと同じように歓喜しており、胸を上下させながらだらしなく舌を垂らして、目は虚ろで焦点が合っていない。
そんな顔を見てると、なぜか自分も変な気分になっていく。
「私、女の人がルフィに使われてああいう顔をするのを見るのが好きなの❤」
「(カヤさん…なんか……綺麗…?)」
女性としての威厳なんてまるで存在しない顔だが、それがなぜか美しく感じた。
まるでそれが雌としての幸福で、それを――
「(って、だめだめ!いくら、夢でも、カヤさんのそんな、想像を…!)」
たしぎにとってのカヤは今日、後輩である自分に対して親身に船の説明をしてくれた頼りにできる年下だった。
それなのに自分の妄想でそんな風に見てしまうなんて
「あははっ❤たしぎちゃん❤すごい洪水❤」
「っ、これ、はっ❤」
海兵として動きやすい恰好のためにジーパンをはいているたしぎだがその厚い生地の上でもわかるほどにグッショリと濡れている。
抵抗しようにも体のだるさと体への快感に力が出なかった。
「そんな嫌がらずに❤好きにしたらいいじゃないですか❤」
「好き、に…?」
そう、夢なのだ。夢の中で遠慮をする必要なんてない。
「はい❤たしぎさんもあんな風に気持ちよさそうな顔をすればいいんです❤」
「気持ちよさそうな、顔……」
海兵になってから女性として扱われないことは覚悟していた。
だが女性であることを辞めたわけではない。
化粧なんかも興味はあるし女性としての美しさにも惹かれることはある。
しかし、かのスモーカーの元で実力を積むためにはそれは弱さでしかない。だから我慢していた。
「えいっ❤」
「ひゃうっ!!」
ブラジャーの上からコリコリと乳首を弄られて思わず喘いだ。
たしぎは当たり前だが人間だ。性欲も一般女性かそれよりも少ないぐらいだがもちろん存在する。
とはいえ、海兵である以上男娼なんて買うこともできない、若くして成った曹長と言う立場から対等に口を利けるような異性もいない。
おまけに真面目な性格から市民や部下と体を重ねたこともない。
そのためにムラムラしたときは自分で処理をしていた。少ない性知識から軽い自慰。それだけですぐに達して満足をしていた。
「な、なにいまのぉ…❤」
だが、他人の手で、事務的に性欲を処理をする自慰とはまるで違う快感。
快楽に対する耐性は生娘並みと言っても過言ではないたしぎにとってそれは刺激が強い。
「うふふふっ❤たしぎちゃん、いい顔してる❤」
「マ、マキノさん…❤」
「ほら、もっと魅せて❤」
回らない思考、抵抗できない体調、耐えれない快楽、求められる欲求。
そんな、『夢』
「マキノさぁ…ん❤もっとぉ…❤」
ひどい淫夢だ。きっと朝起きて思い出したら羞恥心でのたうち回る。
オカズにしてしまったみんなに謝罪をして困らせるかもしれない。
「もっと欲しいですぅ❤」
だが、夢だ。
なら我慢をする必要もない。
なら溺れても仕方ない。
なら抵抗なんてできない。
だった、楽しもう。
「はむぅ❤じゅる❤んぷ❤」
「んぼ❤おぶ❤じゅれ❤」
壁に寄りかかるたしぎと唇を重ねるマキノ。お互いに舌を入れて、相手の口内を舐め、唾液を交換する。
愛し合う男女が行う行為を同性で、しかも愛情ではなくただの性的欲求のために行う背徳感。
たしぎが知らない快感だ。
「ぷほ…うふふ、たしぎちゃんすっかり出来上がってる❤」
「ふぇ…❤?」
顔を離せばトロンと瞳が蕩けて、頬は赤く染まり、準備は万全だ。
優しくたしぎの服のボタンを外していくのに何も抵抗はなかった。
「あら❤流石海兵さん❤」
「やぁ…みないれ…❤」
服を脱がされてスポーツブラとショーツだけの姿になったたしぎ。
カヤは健康的に程よい肉がついて、ナミやノジコはすらりとしたモデル体型だった。
それに比べるとたしぎの身体は鍛えている分がっしりと引き締まっているが、女性らしさもあり工芸品のように整っていた。
「恥ずかしいですか?大丈夫ですよ❤この船だと裸の付き合いが常識だから❤」
「はいぃ……❤」
言葉の意味合いはそういうことではないのだが、同性であろうとも裸で交わることが多いこの一行ではお互いの肌なんて見慣れている。
つまりは裸になることも鳴れているため、たしぎを脱がせるよりも簡単に、それも一瞬でマキノは来ていた衣服を脱ぎ捨てた。
「マキノさんも、きれぇ…❤」
女性としては理想的で母性溢れるマキノの身体。それで一つの作品のようで、純粋にたしぎが褒めると少し恥ずかしそうに「ありがとう」とマキノは言った。
「さあ、愛し合いましょう❤」
「はい❤」
船底の通路の上で交わり始める二人。
たしぎはマキノの胸に吸い付くとマキノはそのたしぎのショーツの上から股を弄る。
「はああぁぁ❤マキノしゃあん❤」
「たしぎちゃん❤可愛いわ❤」
マキノの手がショーツの中に入って直接秘部を擦る。
指先が割れ目をなぞって、クリトリスに触れるたびにたしぎの腰が引かれるように前かがみになり、それに合わせてマキノも体を動かす。
「あっ❤い、いくっ❤イキますっ❤マキノさぁぁんっ❤❤」
「ええ、イッて❤たしぎちゃん❤」
ビクンっと大きく体を跳ねさせて絶頂を迎えるたしぎ。
力が抜けて床に倒れそうになるのをマキノに支えられながら呼吸を整える。
「ふー❤ふぅー❤ふぅぅぅ……❤❤」
「あら、腰が抜けちゃったのかしら❤きょうはひっぃん!!?」
「えっ!?」
今日はここまでだとマキノがお開きにしようとした瞬間、彼女の顔が大きく歪む。
「おれを置いて、ずいぶん楽しんでたみたいだな」
いつの間にか部屋から出てきたルフィが背後からマキノを貫いていた。
改めて今の位置関係を見ると壁とマキノに挟まれるようにたしぎがいる。つまり、今のたしぎは全く身動きが取れない状況でマキノのアヘ顔をみている。
「マ、マキノさんっ!?」
「ら、らいりょうびゅいぃぃ❤❤」
口ではそう言ってるつもりなのだろうが、欠片も安心できない。先ほどの女同士の交わりなんておままごとだと嗤われてるような圧倒的な性行為。
ルフィが腰を動かすたびにマキノの胸がボールのように跳ねて、赤べこのように首がガクガクと動く。
「た、たしぎひゃん❤みてぇ❤わたしたちのセックス❤❤アヘ顔をみてぇぇぇぇぇぇ❤❤❤!!!!!」
絶叫しながら膣内への射精にマキノが限界を迎えた。ルフィの射精に合わせてマキノが下腹部を震わせながらたしぎに向かって倒れこんできた。
突然の目の前の雄の性の蹂躙を目撃してたしぎは茫然とマキノを受け止めるしかできなかった。
「ふぅ…出た出た」
「(…おお、きい…❤)」
部屋の中でナミとカヤ、今ここでマキノを犯し潰したとは思えないほどの巨大な性器。経験がないたしぎでもそれはとても大きく、貫かれただけで女はイッてしまうのだと理解できた。
「あっ……ぅ…❤」
「え、ちょ、きゃぁ!!」
すると、完全に落ちてしまったマキノは膝から崩れ落ちてしまい、それに巻き込まれてたしぎも押し倒されてしまった。
狭い船底の廊下でもつれあいながら倒れてしまい、たしぎは後頭部に何かがぶつかる痛みを最後に意識を失った。
「――いたた……あさ?」
頭の痛さに顔をしかめながら目が覚めると、たしぎは女子船室のハンモックの上だった。
窓からは光が差し込んでおり、日が昇ってるのが分かった。
「…嫌な、夢」
思い出すだけで顔が赤くなるのが分かる。
これからお世話になる船の船長が船員の女性で性処理をして、さらには女性たちはそれを受け入れてかつ自分とも体を重ねるなんて。
「…ダメダメ!忘れろ忘れろ…あの人たちはそんなのじゃない。私の勝手なイメージなんですから…」
自分の見た悪夢で相手の印象を変えるなんて最低だと気を取り直して起き上がった。
夢の中では深夜の船内を歩いたが、朝では印象が違いどこか穏やかな空気が流れていた。
「あら、お寝坊さん。おはよう」
「お、おはようございます!すいません、寝坊してしまって…」
この時間だと全員朝食だろうと食堂に向かえばノジコが食事をとっており先に食べ終わって片付けと昼食の仕込みをしてるマキノが挨拶をしてくれた。
昨日の悪夢のこともあり、引きつりそうになりながら何とか笑顔を取り繕って寝坊したことを詫びた。
これが軍艦なら朝食抜きや罰則もあり、この船でも同じようなルールがあるのなら甘んじて受けるつもりだった。
「いいのよ。それよりよく頭は大丈夫?痛まない?」
「え?なんで…」
「あんた、ルフィの能力で酒の味と風味になっただけの水で酔っぱらって潰れたのよ」
なぜ頭が痛むのを知ってるのかと思ったがノジコがそう説明して思い出した。
起きてた時の記憶が自分の歓迎会と
直前でルフィの能力で酒になった水を飲んでいたから、それで酔っぱらったのだと。
「す、すいませんでした。折角の私の歓迎会だったのにすぐに寝てしまって…」
「ううん、違うわノジコちゃん。昨日の夜たしぎちゃん、船底で頭をぶつけちゃったのよ」
「あっ、そっちのもう痛みはだいじょ…う……ぶ……」
二日酔いではなく、マキノが倒れこんだときに頭をぶつけたことだというのなら少し痛むが大丈夫だと言いかけて、たしぎが固まった。
あれは、自分の悪夢のはずだ。
ノジコの言う通り、ルフィの能力で酒のように思った水で酔っぱらって、そのまま船室で寝いたはずなのに。
だから、マキノが夢の内容を知ってるはずがない。いや、その夢が実際にあったなんてあるわけはない。
「マキ、ノさん…?あの、私昨日の夜…って…え、その…」
「あら、やっぱり痛むのかしら?ごめんなさいね。私ったら、ルフィに使ってもらったらすぐに腰が抜けちゃうのよ」
ルフィに使ってもらう。それは昨日の悪夢の中でマキノに説明された言葉だ。
しかし、それは夢で、だが現実のマキノが同じことを、いや、こっちが夢で。
「え、あの、昨日のことは、夢なのでは…」
口から出たのはそんな間抜けな確認だった。夢の出来事なんて他人には当人の口から聞くしか理解できないはず。
だからたしぎが聞いたところでマキノが分かるはずがない。わかってはいけない。もしもそれが分かっているというのなら。
「あら、昨日はあんなに愛し合ったのに、夢だと思ってたの?」
ひどい、と笑うマキノの顔が、昨日のルフィの貫かれたときのアヘ顔と重なった。
そう、昨日の出来事は夢なんかじゃない。悪夢だと思ってたことは全部本当だった。
つまり自分は他人の性行為を見て興奮して、同性と体を重ねたということで、さらにはその行為がほぼ全員に周知されていて
「………みゅっ~…」
間抜けな声とともに、たしぎが卒倒した。
「………」
それからしばらくして、目が覚めたたしぎ。わずか二日の間で3回目となる失神からのハンモックの起床。起き上がったたしぎはまず降りると床に腰を下ろし、落ち着いて天井を見上げた。
「―――ああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!!!」
そして冷静さを失ってその場でのたうち回り始めた。この狭い船内ではおそらくたしぎの声は響いただろう。
それでも隠すことができず、いや隠せると思わない絶叫がしばらく続いた。
「わたしっ!!!乗船したばかりの船でッ!!あんな淫らな行為をぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!」
確実にたしぎの人生において黒歴史となる深夜の同性との性行為。しかも夢だと思って抵抗することもせずにノリノリで。
たしぎを運んだ人物が気を利かせてか彼女の愛刀【時雨】は離れた場所に長け掛けてあったのが幸いした。もしも腰にさしたままならその恥ずかしさで自死を選んでいたかもしれないからだ。
「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
絶叫して立ち上がったたしぎはそのまま部屋を出た。目的地は一つ。
この時の彼女は別に見聞色の覇気なんて目覚めてないのにその人物の場所が分かるかのように向かった。
「ルフィさん!!!」
それはもちろんこの船の船長で、今のたしぎの身を預かる立場の人間。
彼は昨日のあの部屋にいた。そのまま突撃したたしぎ。
「昨日のことでッ…!!!?」
しかし、冷静さを失ったたしぎは忘れていた。この部屋は【ヤリ部屋】なのだと。
そこに人がいる理由としては二つ、部屋の片づけをしてるか――利用してるか。
「あぁぁぁひぃ!!」
「んあ?たしぎか」
部屋の扉に向かって喘ぐのはノジコだった。もう長いこと使われているのかやや褐色の肌が照らされるように精液にまみれており、さらにはその匂いが部屋に充満していた。
何回も出したはずなのにルフィは余裕そうで突然の来訪者に平然としていた。
「どうした?」
「ど、どうしたって、その、こんな、ことを、海兵としては」
「同意の上の行為なんだ。何が問題だ?」
「だからって、女性の尊厳を」
「ふぅん…同性ならいいのか?」
海兵としての性の乱れを注意しようとするが、昨日のマキノとの行為を引き出されてたしぎは黙った。
このまま海兵として本部に「性犯罪者となる可能性あり」と報告してもいい。だがそうすれば自分とマキノの行為が明るみに出る。
「それに、お前自身興味があるんじゃないのか?」
「ばっ、なにを!?セクハラですか!!」
「男女の行為を覗き見したり今も突撃したりする癖にか?」
「っっっっっ~~~!!!!!」
真面目なたしぎはルフィの正論に言い返せない。
確かに興味があると言われても仕方ない行為をしてるのはたしぎ自身。
その自覚があるために反論できないし、妙に真面目な分屁理屈を並べることもできなかった。
「ふっ…安心しろ。俺は強要も強制もしない、まあ誘うこともあるけどな?けど断るならそこまでだ。それで船を降りろなんて言わない」
「それはっ…!」
全ては合意の上。そう言われてしまったら危険性を訴えたとしても違法性を証明できずに海兵としては何もできない。
そして――たしぎ自身が言わない限りルフィは手を出してこないということだ。
「わかったら部屋から出てろ。興味がねぇって言ってるやつに見られても盛り上がらないからな」
「ッ…!!」
バタンッ!と大きな音を立ててたしぎは部屋の扉を閉めた。
苛立ったような足音が遠のく中で、2人の問答の間も腰を動かし続けていたノジコは待ち遠しかったかのようにルフィに深いキスをした。
水分補給のように唾液の交換を行うと口を離して「ねえ」とノジコが聞いた。
「いいの?たしぎをほっといて。あの子、真面目だから私たちみたいにヤッてなんて言わないんじゃないの?」
「ああ、いいんだ。そんなことよりも腰が止まってるぞ」
「あひっ❤ごめんなさぁい❤」
ルフィがノジコの尻を叩けば彼女はまた腰を振り始めた。
勝手に動いてくれるに適当に射精をしながらルフィは考えていた。
「(こっちから何もやらなくても、なぁ?)」
「はぁっ❤はぁっ❤はぁっ❤」
部屋から出たたしぎは、実はヤリ部屋の前まで戻ってきていた。
足音を立てて離れたように思わせる、と言う子供がやりそうな偽装をしてまで身を隠してるのには訳がある。
「ふかっ❤いぃぃ❤ああんっ❤きてっ、きてきてきてぇぇぇぇぇぇッ❤❤❤!!!」
「うっ…❤」
部屋の中を覗き見てノジコの絶頂を見ながら、たしぎは自分の股を弄る。
他人の性行為をおかずに、自慰をしているのだ。
「なんでっ、こんなっ…❤」
今までなら一度したら大体ムラムラは収まっていた。しかし、今は何度しても満足できない。
理由は単純で体が知ってしまったからだ。マキノに弄られる快感を、他人に触られる歓喜を、精液の匂いを。
「臭いっ…いい…❤」
最後の一線を越えないのは実際にしてないからだ。ルフィと交わってしまったらおそらくは彼女たちと同じになるだろう。
そしてルフィはそんな髪の毛ほどしかない最後の理性が切れるのを待てばいいだけだからだ。
何日でも、何週間でも、何か月でも行為を見せつけて性の匂いを嗅がせ続ければすぐに切れてしまう理性を。
はい、というわけでまだたしぎには手を出してないです。
あくまで『合意』の上での行為なので。落ちるまで秒読みってところですが。
なんとなくたしぎは催眠術とかに耐性が皆無でルフィの『認識タグ』を付けられた酒でも酔っぱらいそうだなぁと思って酒に弱い設定にしてみました。
あとなんか、マキノがレズ気味になってる…
実は最初、マキノの立場をカヤにしようと思ってたんです。
ナミとノジコのレズプレイを見て、それで自分も性欲を治めるためにルフィ以外の相手と体を重ねてみたいな感じに。
ただ、話を考えてるうちにたしぎがカヤに対して母性を感じる、みたいな感じになってきたので「それならマキノのほうがいいな」と変更したらいつの間にかその展開が消えてた。
あるぇ~?おっかしいぞ~?
本当ならそのまま「夢だと思っていっそのことルフィと体を重ねる」というのも考えてみたんですが、誰もかれも即堕ちっていうより一人ぐらいズルズルと引きずるのもいいかなと思って見逃されました。
これからしばらくはたしぎは一人寂しくルフィたちの行為を羨望しながらオナニーをして過ごします。
そして残念ながら、次回もエロ要素なしの話となります。
そのため、12日の投稿予定です。