※この作品はR-18です。

海賊王に、俺は、ならない!   作:銀猫

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今回はエロ要素は少ないです


19.アラバスタ上陸(たしぎ)

リトルガーデンを出発し、途中でたしぎのケスチア熱の発覚や海底火山による海霧の遭遇などのアクシデントなどもあったが、無事に目的地へと到着した。

 

 

「島が見えたよー!」

 

 

いつものように見張り台へと昇っていたノジコの報告に一同が甲板へと出て来た。

メリー号の船首横から、その島をビビがとても感慨深そうに見つめていた。

 

 

「帰ってきた…!」

 

「アレがアラバスタか」

 

「本当に砂ね」

 

 

見えてきた島に広がるのは広大な砂漠だった。確かに砂の国とも言われてるのも納得できる光景だ。

そしてメリー号はアラバスタの玄関口ともいえる港町【ナノハナ】へと停泊した。

 

 

「よし、それじゃあこの後の動きの分担だ」

 

 

ナノハナへの停泊の理由は船の補充と情報収集などだ。

あくまで新聞で得られるクーデターの情報は数日前の出来事などだ。リアルタイムの情報はやはり現地でないとわからない。

 

 

「まずはマキノとノジコは補充の方を頼む。流石にここまで消耗しすぎた」

 

 

ローグタウンで補充してからウィスキーピークやリトルガーデンと急いで出航をしたためロクな物資の補充もできなかった。

特にこの国では王国に行くにしても反乱軍へ説得しに行くにしても水の確保が重要となるし現地に合った服装や装備も必要になる。

 

 

「たしぎは海軍へ連絡を頼む。前もって海軍元帥にはアラバスタ到着の際に話を通してもらうようにしてある」

 

「…元帥に直接ですか」

 

 

海軍の将校とはいえ東の海で勤務していたたしぎにとって海軍元帥なんて雲の上すぎる存在だ。

ただ報告して指示を仰ぐだけのはずなのに妙に緊張をしてしまっても無理はない。

 

本来なら海軍との連絡は密にすべきなのだが盗聴される可能性もあったため、到着までの行動はルフィの判断に一任されていた。

 

 

「カヤとナミは船番、ビビと俺で情報収集だ」

 

「はい」

 

「わかったわ」

 

「ええ」

 

 

いくら人の目がある港とはいえ船を完全に留守にするわけにはいかない。そのために船番も重要な仕事だ。

そして地名やクーデターの情報などを精査するためにこの国に一番詳しいビビと万が一の場合のためにルフィが情報を集めることになった。

 

 

「わかってると思うがここはすでに敵地ともいえる。十分に気を付けろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クーデターの情報を知りたいなんて、物好きな冒険者だな」

 

 

ナノハナの酒場に入ったルフィとフードを目深にかぶったビビは酒を注文して店主にクーデターについて聞いていた。

流石に首都から離れてるとはいえ「常連も反乱軍に行っちまって上がったりだよ」と愚痴を言いながら話してくれていた。

 

 

「知ってると思うが、国王軍の離反者が反乱軍と合流してる。国の連中は決戦が明日にでも起こるんじゃないかと戦々恐々としているぜ。アルバーナから他の町へ避難する住人も少なくねぇ。まあナノハナは離れてるし、カトレアからも程よく離れてるから反乱軍の家族なんかがひっそりと移り住んでるから俺としては金を落としてもらって助かってるがな」

 

「カトレアに、反乱軍が?」

 

「知らねぇのか?ユバのオアシスが枯れたんだ」

 

 

グラスを拭きながらうっかりと出てしまったビビの疑問に答えた。しかし、その返答に「ユバが!?」と身元を隠してるのにビビが大きな声を出してしまった。

だが酒場の喧騒のおかげかビビを気にしてる他の客がいなかった。

 

 

「なんだ、ユバに知り合いでもいるのか?雨が降らなくなった後に異常的な砂嵐に襲われてオアシスが枯れたらしい。流石に拠点にすることもできずに反乱軍がユバを捨てていくつかの町を渡り歩いてカトレアに流れ着いたらしい」

 

「そんな…」

 

「…じゃあ反乱軍に会いに行くにはユバじゃなくてカトレアに行けばいいんだな」

 

 

ルフィの言葉に店主は「ああ。そうだが…」とどこか歯切れが悪い反応を見せた。

何か情報があるのかとルフィはさらに1000ベリー札をスッとカウンターに置いた。

 

 

「どうやら世界政府が介入してるらしい」

 

 

それを受け取った店主は周りに気をして小声でルフィに耳打ちするかのように言った。

しかし、世界政府が関わってるのを噂して下手に目を突かれてたくないのかしきりに周囲を気にしていた。

 

 

「アルバーナから来た連中が言ってたんだが、国王に妙な三人組が謁見をしたらしい。そのうちの一人が宮殿の衛兵に自分から『世界政府の極秘任務なんだチャパパパ』って説明してたんだ」

 

「…自分から?」

 

「自分からだ」

 

 

店主が歯切れが悪かったのは世界政府の介入のうわさというより、その真偽のほうが心配だったからだ。

まさか「世界政府の極秘任務を受けてる」なんて自分から言うわけないだろうが、悪戯にしても間抜けな話だ。

 

 

―――まさか本当に世界政府の人間でうっかり口が軽いため話してしまったなんて思ってなかったが。

 

 

「それに、カトレアの反乱軍へ国王軍から秘密裏に使者が送られた、なんて噂もある。クーデターに対して世界政府が介入をして国王がその対応に追われてる、なんて言われてるが真偽は分からねぇが反乱軍がアラバスタに散らばっていたメンバーに集合をかけてるらしいから近いうちに何らかの動き…もしかしたら総攻撃があるんじゃないかって言われてる」

 

「…そうか」

 

お礼にもう1000ベリー札を置いたルフィとビビは酒場を出た。

 

町の喧騒の中を少し歩きながら誰かにつけられ手ないことを確認してビビはルフィに声をかけた。

 

 

「ルフィさん、さっきの話…」

 

 

一国のクーデターに世界政府そのものが介入することはあまりない。

世界政府は秩序の保持を目的としてる組織だ。その力は強大であり下手に介入した場合は国自体を亡ぼす可能性すらあるからだ。

だから世界政府は一国の国民のクーデターには介入しない、それが一般的な常識だ。

 

だから店主や国民はその噂に半信半疑で、もし本当なら世界政府が反乱軍へ制裁を与えるんじゃないかと思っているようだ。

 

 

 

「政府の介入はたぶん本当だ。海軍元帥からの指令があったかもしれない」

 

 

ルフィたちは世界政府が介入する別の理由を知っていた。このクーデターを裏で操るクロコダイルの存在だ。

仮にも世界政府が七武海であるクロコダイルの国家乗っ取りを阻止するために動くとしても表立っての行動はできない。

 

 

「ルフィさん、これからどうするつもりなの?」

 

「…まずは船に戻ろう。たしぎが何かしらの指示を受けてるかも…ん?」

 

 

メリー号へ戻ってから今後の動きの打ち合わせをしなければと思っていたら、ある店が騒がしいのに気づいた。

出入り口に人だかりができていて中の様子を伺っているようだった。

 

 

「騒がしいな」

 

「何かあったんですかね」

 

 

本来なら安全を考えたら騒動に関わるべきではないのだが、バロックワークスの動きなどの手がかりにできるかもと思って近くにいた住人に声をかけた。

 

 

「どうやら旅人が砂漠のイチゴを食ったらしい」

 

「砂漠のイチゴ?」

 

「猛毒のサソリです。イチゴみたいな形をしていて昔から誤飲してしまう事故が多くて、食べるとしばらくの潜伏期間の後に感染型の毒が体を巡って突然死するんです」

 

 

聞きなれない名前にビビが補足するように説明をすれば住人も「ああ、それで騒ぎになってんだ」と心配とも迷惑ともとれる様子で店を見ていた。

どうやら集まってるのも死体に感染性の毒に心配した野次馬のようだ。

 

しかし、旅人の中毒死ならバロックワークスとは関係がなさそうだった。

 

 

「あまりにも突然死んでよ、食事しながら肉が刺さったフォークを振り上げた瞬間に顔面を料理に突っ込んで…」

 

「…顔面を、料理に?」

 

 

その説明にルフィは引っかかった。すると店の中から「なんだよ!」とか「人騒がせな」と呆れたように人が出て来た。

その中の一人がルフィたちと喋っていた人の知り合いのようで「砂漠のイチゴじゃなくて寝てたんだとよ」と擦れ違いざまに言っていた。

 

 

「食事中に、寝ていた…?」

 

「なんか知らねぇが、勘違いだったみたいだな」

 

 

「…ルフィさん?」

 

そんな変な人がいるのかとビビが戸惑って、「無駄な心配だったみたいだ」と彼も行ってしまった。だが離れていく野次馬の波を逆らってルフィが店へと向かった。

カウンター席では大量の料理を食べて店主と話す件の男がいた。

 

 

「にしても、料理喰ってる時に寝るなんて。アンタ変わってるな…」

 

「そうか?昔からの癖だからよくわからねぇな」

 

「昔からおかしいって言ってるのに自覚しねぇんだよ」

 

「んあ?…お前、ルフィ!?」

 

 

ルフィが男性の横の席に座って呆れると、ルフィに気づいた男性が驚いていた。

 

 

―ゴーイングメリー号―

 

「「「兄弟!?」」」

 

「あら、エース!」

 

 

男性――エースを連れて船に戻ればナミ達に「え、誰?」と聞かれたからルフィが「兄弟」と答えてナミ、ノジコ、カヤが声を揃えて驚いていた。

一方のエースも「なんでマキノが船に乗ってるんだ!?」と驚いていた。

 

「ルフィが海に出るのに私が待ってるわけないじゃない」

 

「いや、だからって…」

 

「エース…もしや、ポードガス・D・エース…!!」

 

 

流石にルフィの兄弟となれば同郷のマキノとも面識がありその再会に花開かせているとエースの名前に聞き覚えがあったたしぎが身元を確かめながら刀に手をかけた。

それにナミ達が「え、え!?」と驚いていた。

 

 

「たしぎ、刀から手を放せ」

 

 

「いえ、この男は白ひげ海賊団の二番隊隊長、海賊【火拳のエース】なんですよ!」

 

 

ルフィが止めようとするが、たしぎは警戒を解かずエースの正体を言い当てると、エースは「おっと、俺のこと知ってんのかい?」と笑みを浮かべた。

それにナミ達は「海賊!?」と慌てて、同じように警戒をした。

 

 

「いくらルフィさんのご兄弟とはいえ、海賊を野放しには――」

 

「おい、たしぎ」

 

「ひっぎゅ!?」

 

 

海兵としてその責務である犯罪者の捕縛をしようとしていたたしぎだが、少し苛立ったような口調でルフィが手を出した。

いや、手を出すというのには少し意味が違う。ルフィはたしぎを殴ったわけではない。ただ手を伸ばした。

 

 

「にゃにぃっおっっ❤❤」

 

 

たしぎのズボンの中、たしぎの股へと手を滑り込ませてクリトリスをした義の上から握りつぶすかのように掴んだ。

突然の快楽――しかも、急所への刺激にたしぎの身体が震えて一瞬で腰砕けになった。

 

 

「たしぎ、お前の立場は?」

 

「わっ、たしは、かいへぇのぉ❤ぎぃっ❤❤」

 

 

あくまで海兵としての責務をと答えようとするたしぎだが、その答えを否定するかのように陰核を強く握ればアクメ顔を晒してたしぎが絶頂した。

プシュプシュと愛液をまき散らし、生まれた小鹿のように膝をガクガクと鳴らして何とか立っているような状態だった。

 

 

「もう一回聞く。お前の立場はなんだ?海賊を捕まえることか?アヘ顔を晒すことか?俺の言うことを無視することか?いつから俺に反論できるほど偉くなったんだ?ん?」

 

「ぁひ……ちが……わた、わたしはっ❤❤ルフィさんのぉっ❤❤メス豚奴隷でしゅぅぅぅ❤❤」

 

 

ナノハナの町全域に聞こえるかと思えるほどの大きな声でそう宣言したたしぎ。

もう限界だったのか激しく痙攣しながら甲板に上半身を沈めるようにして倒れこんだ。

 

 

「そうか、それならエースのことを報告するか?」

 

「し…ましぇぇん…❤❤」

 

「よし、ならいいな」

 

「「いやいやいや!!!」」

 

 

満足そうに言うルフィにナミとノジコが突っ込んだ。

あまりにもパワープレイな説得もそうだし今のたしぎの宣言に変な目で見られるのではないかと心配だった。

 

 

「心配するな。メリー号周辺から響く音量のタグを外してるから外に音はなにも聞こえてない」

 

「そうなん、いや、そうじゃなくて!」

 

「なんだ、不満か?」

 

 

たしぎの奴隷宣言もそうだが、ナミとノジコの心配はそれだけではない。

 

シャンクスなどの温和な海賊やそもそもの幼少期のエースを知るマキノや、海賊の息子であるウソップと幼馴染だったカヤは「海賊」という存在自体に警戒心はあれど世間一般ほどの悪い認識はなかった。

だが、アーロンに養母を殺されて故郷を支配されていたナミとノジコは違う。

 

 

「そりゃそうよ!だって海賊なんでしょ!」

 

「海賊だから全部が悪、ってわけでもないぞ。なあ、エース」

 

「まあ、略奪とかはガラじゃねぇよ。せいぜい同業から宝を奪う程度だ」

 

 

ちなみにほかに細かい犯罪としては食い逃げなどもあるが、それは置いておこう。

しかし、やはり『海賊』というレッテルが悪いイメージしかないためか、ナミとノジコはそれでも警戒をしていた。

 

幼少の頃から知るルフィやマキノはエースが危害を加えるつもりはないことをよく知ってる。

だから彼が「モーガニア」と呼ばれる世間一般で「海賊」と言われてイメージする無法者の側面が強い海賊ではなく「ピースメイン」という冒険者に近い海賊であることは理解していた。

 

 

「心配すんな。長居するつもりはねぇよ。嫌われてるのには慣れてる」

 

「もう、エースったら」

 

 

自虐気味に笑うエースにマキノが呆れたように肩をすくめた。その出生を知るマキノはその過去も知っている。

そのために彼自身、幼少の頃からその正体を知らない大人たちに心無い言葉を言われたことだって聞いていた。

 

今ではそれを笑い飛ばせるのだが、彼の養母ともいえる山賊からは当時はそれで手が付けられないと聞いてもいた。

 

 

「ところでエース、なんでアラバスタに?再会するにしてももっと後の方で会うことになると思ってたけど」

 

「ああ。さっきその、そこの奴が行ってたけど今白ひげ海賊団の2番隊を任されている」

 

 

そう言って少し遠慮気味に見たのはいまだに甲板に倒れて細かく痙攣しているたしぎだった。そう言えばさっき刀を向けたときにそのようなことを言っていた。

白ひげと言えばかの有名な四皇の一角、世界最強の海賊とも言われてる。

 

 

「俺は今、黒ひげと名乗る海賊を追っている。そいつは元々は白ひげにいたんだが最悪の裏切り…仲間殺しをして逃げた。二番隊に所属していたってことで俺がそのケジメを付けに偉大なる航路(グランドライン)を逆走をしているってわけだ」

 

「黒ひげか……聞いたことないな」

 

 

ルフィがそう言って知っているか?と聞くようにナミ達を見るが全員知らないようだった。

とはいえ、偉大なる航路(グランドライン)に入ってからまだ2週間も経過してない。それに人がいた島はウィスキーピークだけでまともに滞在してない。

知らなくても無理はないかもしれない。

 

 

「集めた情報だとここからそう遠くないドラム王国って国を滅ぼしたりしてたらしい。方向的にこっちに来てるかとも思ったが、どうやら空振りだったみてぇけどな」

 

 

海賊としてのケジメがどう言うものかは簡単に想像がつくだろう。

しかしこの国にいないとなると滞在する理由はない。

おそらくそう言う意味も込めて「長居はしない」と言ったのだろう。

 

 

「っと、そうだ。忘れるところだった。ほれ、ルフィ!」

 

「!」

 

 

エースは持っていた荷物から砂時計のようなもの――永久指針(エターナルポース)をルフィに渡した。

アラバスタではないある場所が記されたそれを見てルフィは驚いたようにエースを見た。

 

 

「エース…!」

 

「なに、白ひげ海賊団にいるといろんな伝手ができるもんだ。必要ねぇのなら捨てといてくれ」

 

 

 

「行っちゃった」

 

エースはその後、ストライカーという大きなサーフボードのような彼の船に乗ってアラバスタから出港していった。

その際に『火拳のエース』の首を獲って名乗りを上げようとするバロックワークスの下っ端が乗った軍艦5隻を一撃で沈めていったのは余談だ。

 

 

「それにしても、アンタの兄が海賊ってね」

 

「別に隠してたわけじゃない。ただ言う必要もなかっただけだ。広大な偉大なる航路(グランドライン)で出会えるかどうかも分からなかったし」

 

「でもエースはルフィに会えるって思ってたんじゃないかな?それを渡してくれたんだし」

 

 

マキノがそう言ってルフィの手にある永久指針(エターナルポース)を見る。それにナミ達も「そう、それよ!」と改めてエースが渡したものを指さした。

 

 

「それってどこの永久指針(エターナルポース)なのよ」

 

「…俺の旅の目的地の一つだ」

 

 

そう言って永久指針(エターナルポース)を片付けたルフィは、「さて」と言って未だに甲板で潰れたカエルのようにうつ伏せで倒れたままのたしぎの尻を叩いた。

 

「んひぃいい❤」

 

「いい加減起きろ」

 

 

「………あの娘、変なイキ癖ついてないかしら」

 

 

たしぎがルフィに使われるようになってからその性癖が周知されるようになったが、それにしてもあまりにも盛大なマゾっぷりにノジコはちょっと心配になった。

痛みなどで快感を得るのなら戦闘中にも発情してしまうのではないかと――世の中にはそのようにして痛みを求める変態マッチョもいるのだが、その事実を知る由はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「元帥殿からの連絡ではまずは停戦を秘密裏にさせ、その間にバロックワークスの実態の調査を行うとのことです」

 

 

あれからやっと回復したたしぎが説明を始めた――衣服は乱れておりレイプされた後のようだが今更それを指摘するような船員はいなかった。

しかし、それを聞いてルフィとビビはあの話を思い出した。

 

 

「政府の介入、か」

 

「大丈夫、よね」

 

 

「何て顔してんのよ、元帥からの命令があったってこれほど心強いことはないでしょ」

 

 

 

ビビが本当にクーデターを止めることができるのかと心配してると思ったノジコがそう宥めるが、心配事はそこではなかった。

酒場で聞いたのは「自分は政府の人間だ」と名乗っていたということだ。あくまでクロコダイルにバレないように極秘に動くはずなのにバラすような人間が来て心配になっても不思議ではない。

 

 

「それと近海で部隊も待機しており、クロコダイルとバロックワークスの繋がりが証明できればそのまま制圧作戦を展開できるとのことです」

 

「…よし、俺たちの第一目的はその証拠を届けることだな。その政府の人間がいるのは?」

 

「調査以外にコブラ国王の護衛についてると言っていたので王宮には必ず一人はいます」

 

 

今現在政府がどこまでバロックワークスの実態をつかんでいるのかは分からない。

しかし、ビビが持つ情報がその足しになるのは間違いない。そのために直接政府の人間と接触する必要がある。

 

 

「だとしたらまずはアルバーナへビビを送り届けることだな」

 

「はい、元帥もそう考えのようで到着の連絡と同時に迎えをよこすと。ただ、今日の夜には到着すると言ってたんですが…」

 

「今日の夜?」

 

 

今の時刻は夕暮れ前、もうすぐ傾き始めるころだ。カヤがアラバスタの地図を見ると現在地のナノハナと首都アルバーナまでの間には巨大な砂漠がある。

たとえ足の速い馬だとしても到着まで相当な時間があるはずだ。

 

 

「…あ、そうだ。超カルガモ部隊ね」

 

「超カルガモ部隊?」

 

「アラバスタで最速の超カルガモで編成された遊撃部隊よ。彼らの足なら私たちを乗せて首都からここまで遅くとも4時間で到着するわ」

 

 

「「「「「「…カルガモ…?」」」」」」

 

 

水辺の生物であるはずのカルガモが砂漠で最速。どうもそのギャップに一同が首をかしげるがこの国のことを一番知るビビが言うんだからそうなのだろう。

とにかくその部隊が来ればひとまず安心だと一行はホッと息をついた。

 

 

「なら出発は明日の朝だ。そうしたら昼過ぎぐらいには到着できるだろう」




R18要素が少なく申し訳ありません。
ストーリーとの両立をしようとしたら描写だけで1話になって全然進まないから少ししか入らない…
残念ながら次話も同じぐらいの薄いものとなります。

本来なら投稿間隔の統一で2週間開けますが、ローグタウンやウィスキーピークの時と同様に次回と次々回も1週間の間隔で投稿する予定です。



さて、作中の話ですがアラバスタとリトルガーデンの直線航路から離れてるためボンちゃんとは遭遇はしてないです。
そして酒場での情報収集――原作だとスモーカーとの遭遇で多分できてなかったのかな?
そこでユバの現状と反乱軍の現在地を知ります。

とはいえ、政府の介入もあってもう直接アルバーナへと向かうこととなります。
本当はガープや青キジと言った戦力の投入を考えてましたがCP9のほうがそれっぽいかなと思いエニエスロビーに待機してるであろうメンバーが来たことにしてます。


あとはエースとの再会
実を言うと前回でたしぎがマゾの気があるようにしたのはエースと遭遇したときに刀を向けそうだなと思って。
ルフィがそれを止めようとしても頷きそうにないなー…と思ってこうなりました。
……たしぎがどんどんチョロくなっていく
受け取ったものに関しては今後。


あとはカルーに関してはウィスキーピークでイガラムに任せてしまったから移動の足が必要になったので残りの超カルガモ部隊が来ることにしました。
次回はそれによる移動からになります。


先に一つ注意をしますが、次々回のアルバーナ後編(仮題)で性転換(TSF)描写があります。
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