ウタを最後に犯して10年。
その間に祖父であるガープに無理な修行をさせられたり、サボとエースという片方は全く知らない奴らと義兄弟になったり、サボが死んだり、エースが海賊になるために海に出たりといろんな事があった。
「しっかし、いいのか。ルフィ。そんな船で」
「ああ、いきなり
そして今日、俺はフーシャ村を出る。
魚屋のギョルさんが漁で昔使っていた小舟をもらっての出港。
本当ならもっとしっかりとした船のほうがいいのだろうが、偉大なる航路を行くにはこの辺鄙な村の船では心もとない。
どうせ途中で乗り捨てるのならこれぐらいでちょうどよかった。
「にしても、あのルフィが冒険家ねぇ」
「じいちゃんには最後まで反対されたしな。多分海賊になるって思われたんだろうけど」
ガープには船乗りになるのではなく海兵になることを強要されていた。
しかし、ルフィの目的は変わらずにこの能力でいろんな女を犯してハーレムを作ること、軍隊なんて規律だの任務だの冗談じゃなかった。
そのため、村の連中には【冒険家】として世界を回ると言っている。
元の世界だと未開の地なんて海外でほんの一握り程度の土地にしか無いが、この世界だと偉大なる航路が磁場を乱して海図も作れないし意味もなさない。そのために冗談半分の航海記録なんかが出版されている。
それを確かめるため、または世界を見るために冒険家になる人間は少なくない。この村にも僅かながらそういった冒険記の本があるぐらいだ。
「シャンクスたちはいいやつだったけど、好き好んでお尋ね者になる気はないから」
ちなみにルフィはヒグマとかいう山賊に海に捨てられたりしてない。というより原作のルフィが正面から挑んで捕まったことでシャンクスとの騒動があった。だからこっそりとヒグマの情報のタグを操作して二度とフーシャ村に来れないようにしたのだ。
だからシャンクスは隻腕になってないし、麦わら帽子も受け取ってない。
つまりは【麦わらのルフィ】が生まれる可能性は完全になくなっていた、そもそも海賊になる気はないから【麦わら海賊団】も今後生まれないだろう。
「じゃ、波が穏やかなうちに行くよ」
「おーう!」
「気をつけてなー!」
「達者でいろよー!」
ルフィの出港に村人たちは手を振ってくれた。まさか、今見送っているのが性犯罪者であるとは思いもしないだろう。
残念なことに能力を船に使っても海に浮かんでる以上まともに動作しないため手漕ぎで進める必要がある。
「それで、ルフィ。まずはどうするの?」
「少なくとももっとしっかりした帆船はほしいなぁ。それと航海士。その2つは最低条件になる」
船を漕ぐルフィに『マキノ』が聞いてきた。
本来なら最初の話にしか出番がないマキノだが、なぜ船に乗っているのか。簡単な話、彼女もルフィの作るハーレムの一人だからだ。
もしもマキノが麦わら海賊団の一員だったらONEPIECEを読んでたかもしれないぐらいキャラデザが好みだった。最初の話だけの出番しかないみたいで残念だったが、ここは原作漫画なんて関係のない世界。
となると自分の好きなようにすればいい。
「航海士は大事だけど、他の船員とかはいいの?」
「海賊じゃないんだから、戦闘はおれに任せればいいし…あとは船大工と船医と…人数が増えればコックもだな。マキノ一人だけだと負担もあるだろうし」
マキノはルフィの船のコックとして認識を貼り付けておいた。
そうすれば村人はマキノが航海に同行することに違和感を持たなくなる。コックにしたのは、酒場を経営していた経験から料理も得意で適任だったからだ。
「負担だなんて、そんなことを考えなくても…」
「流石に犯しすぎて料理抜きになるのはゴメンだからな。マキノもお預けは嫌だろ?」
「…それは……うん…❤」
残念なことに料理スキルが壊滅的なルフィだとまともに料理ができない。それに船員のモチベーションや体調管理に料理は必要不可欠になる。それを理解してるが、周りで他の女が「あんあん」言ってる中自分は料理だけをするのもストレスになるのだろう。
それを否定できないのか、マキノは顔を赤く頷く。
「あっ、ほ、ほら!ルフィ!前に大きな渦!」
こう見えて結構なむっつりスケベなマキノは話を変えようと航路の先にある大きな渦を指さした。
動きやすさ重視の薄いスカートが濡れていることを誂おうとも思ったが、流石に無視できない大きな渦に航路を変えることにした。
「(…そういえば、原作だと渦に巻き込まれてどっかに流れ着いてなかったか?)」
あまり覚えてはないが、原作と違う流れになっているような気もしてきた。が、すでにマキノが乗船してる時点で「今更か」と思って深く考えずに島を目指すことにした。
実を言うと、ルフィがアルビダの拠点に流れ着くことがなかったためコビーと出会うこともなく、またその流れでシェルズタウンに行くことも無くなったためとんでもない原作崩壊が起こっているのだが本人が気づくことはなかった。
「ん…?ねえ、ルフィ。あれって」
「船だな」
フーシャ村でもらったコンパスと島に訪れる行商人から買った海図を見て進んでいる中、航路上に船があるのを見つけた。
海賊船とかなら厄介なことになるのだが、帆にはそういったマークはない。
だが、気になるのはぐったりとうなだれている存在。
「船員…?具合でも悪いのかな?」
「…とりあえず、近づくか」
見捨ててもいいが、人の縁なんて巡り巡ってどう回るのかわからない。
下手なことをして敵を増やす必要もないが、人助けをして敵が増えることもないだろうと近づく。
「あのー!大丈夫ですかー!」
「…あ、だ、大丈夫大丈夫!」
「!!」
顔が視認できるぐらいまで近づいてマキノが声をかければ、その人物は体を起こした。
具合が悪そうな表情で発汗もひどいが、その顔に見覚えがあった。
「(あれって…ナミ、だったか?いずれはおれの船の航海士になる)」
流石に原作漫画を斜め読みしてるような記憶でも、メインキャラクターの顔ぐらいは覚えていた。
後の麦わら海賊団で数少ない女乗組員で、作品初期では読者のおかずになっていたという少女だ。
「ちょ、ちょっと船酔いしただけで…」
「ねえ、ルフィ。船をつけて。あの子具合が悪そう」
「ああ」
少なくとも主人公が乗る船の航海士ということは、普通以上の航海術があるということだ。
拒否をする理由もないため、横につければマキノは船を渡った。
「ひどい汗よ。顔も赤いし…」
「だ、大丈夫ですって!」
たしかこの頃は泥棒稼業をしていたらしいが、根は優しい性格でこういった善意丸出しの行為は慣れてないのだろう。
こうしてメインキャラクターと遭遇できたのは幸運だが、一つだけ問題がある。
「(…どうやって仲間になったんだ?)」
確かナミの故郷が海賊に支配されてそれと戦ってみたいなのがアニメ名場面とかで流れていた覚えがある。
だが、そこまでどのような流れで行動を共にするようになったのか全然覚えてないのだ。
本筋の流れを汲み取る必要性はないのだが、無理に仲間にしたところで故郷の一件があるのならいずれ離脱するかもしれない。
それならーー
「なあ、どうかしたのか?この広い海の上で」
「えっと、だからその、船酔いを…」
「ふーん…妙だと思うんだけどな」
疑ってますという雰囲気全開にして言えば、マキノは不思議そうにしているが心当たりがあるようにナミの表情がぎこちないものになっていた。
「船を見る限り島から島への航海に必要な備蓄があった形跡はない。それに女の一人旅にしては装備も軽装すぎる。海賊なんかに襲われる可能性や漂流を考えて電伝虫ぐらいの装備があってもいいだろう」
「それは…高波で、海に」
「俺達はここ数日の天候の予測からこの近海が穏やかで島を渡るのに最適だと聞いた。それに船の状態も高波にさらされたような形跡もない。第一気になるのはその宝箱…」
あからさまに目立つように置かれている宝箱。中身は見えてないが、その外見からはとんでもないお宝があるようにも見える。
「これは、その大事な宝が…!」
「そうよルフィ!大事なものが入って」
「いや、船に対して明らかに浮いてる宝箱。まるでその中に大事なものが入っていると言ってるように見せつけるようにしか見えない。もし本当に大事なものを運搬するならもっと目立たないようにしておくのが普通だ。だからその宝箱はフェイク…中身は空っぽなんだろ?」
「!!」
図星のようにナミは黙った。マキノはなんでこの少女がそのような真似をするのかわからず目を白黒させている。
するとルフィは手元にあった海図を丸めた。
「この海図を売った行商人が言ってた。ここ最近、年若い泥棒がいるって」
「泥棒?」
「ああ、名前はナミとか言って、か弱いふりをして近づいては金品を盗んでいくってな。だから海に出るときは気をつけろって言われたよ」
ちなみにこの情報は嘘でそんな話は聞いてない。もともとは読んでいた原作にあったうろ覚えの情報だが揺さぶるには十分すぎる効力があったようだ。
「くぅッ!!」
「きゃあぁ!!」
ナミはどこかに隠し持っていたナイフを取り出してマキノに向けた。
「バレてたんなら仕方ない!!おとなしくーー」
「【ペースト】」
「はへ?」
「あっ」
マキノを人質に取ろうとしていたナミに対して、能力を発動すればそのまま倒れ込むナミ。
とっさにマキノがその体を受け止めたが、持っていたナイフは音を立てて落ちた。
「(な、なんなの、力が…!!)」
必死にもがこうとするナミだが、手足が引きずるようにしか動かせず、頭も持ち上げることができないほど力が入らない。
その間にルフィはロープで2つの船を結びつけていた。
「ルフィ、何をしたの?」
「そいつにペーストしたんだ、赤ん坊の情報」
「(ペ、ペースト?情報?)」
一体何を言ってるのかわからず目を丸くするナミ。するとルフィは落ちていたナイフを手にとってナミの前に掲げた。
「わからないだろう?俺はタグタグの実を食ったタグ人間。ありとあらゆる
「!!」
すると、そのナイフの形状が変化して赤いリンゴに変わった。一口齧ればシャリシャリとみずみずしく美味しそうな音が響く。
「こういう風に姿や形、そのモノが持つ情報を操ることができる。それでお前に生まれたばかりの赤ん坊の情報を付与した。赤ん坊の筋力じゃまともに動けないだろ?」
「あ、ぅ…ぅぁ…(ふざ、け…う、動かない…)」
体の筋力だけじゃなく、声も出ない。マキノはまさかルフィがナミの命を奪うような真似をしないとは思っていたが、どこかホッとしていた。流石に目の前で誰かが殺されるような場面に耐性がない彼女はそれが心配だったようだ。
「それで、ルフィ。この子…どうするの?」
「そうだな。まあまずは…」
「ぅ、ぁ(服が!?)」
脱力した相手の衣服を脱がせるのが面倒くさいため、服に砂の情報をペーストすればサラサラと体を覆っていた服が粉になって一瞬でナミが全裸になった。
「へえ、キレイなもんだな。人を騙してるから誰彼構わずに股を開いてたのかと思った」
「うぅっ〜〜ッ!!(ふざけんな!!)」
声を出さずとも羞恥と怒りをにじませた唸り声を上げるナミ。だが、身動きがとれないのは変わりないため徐々にその目に恐怖が浮かんでいた。
「心配すんな。痛くはしない」
「ぁぅぁぁ〜!!(くそ、死ね!死ね!!)」
女性として出会ったばかりの男に犯されるという絶望的な状況に心の中で悪態をつくしかなかった。
このまま女性として最低の時間を迎えるのかとナミは涙を流した。
「待って、ルフィ」
「マキノ?」
「ぁぅ?(えっ?)」
しかし、それを止めたのはマキノだった。彼女はぐったりとしているナミを座らせるようにして起こすとまっすぐとルフィの目を見た。
「いくらなんでもそれは可哀想よ。この子にはこの子の事情があるのかもしれないのに」
「っ…」
たしかに、泥棒をするのは故郷の村を買い取るために1億必要としているからだ。ルフィは大体の事情は知っていたが、マキノは知らないはずなのにナミの年齢や様子からそれを察したのだ。
「それにいきなり襲ったらこの子も怖がるでしょ」
「ぅぁぁ…(なんで…)」
未遂とは言え、ナイフを向けた相手に対して慈愛を持って接するマキノにナミはなぜここまで庇ってくれるのかと聞きたかった。
同性だからと言っても、あったばかりの相手で、しかも騙そうとしていたのにだ。
言葉にはできなかったが、それでも分かったのかマキノはナミに笑顔を向けた。
「私、前は酒場を営んでいたことがあるのよ。そのときに山賊とか、海賊とか、悪い人もいっぱいお客さんとして来たことがあるの」
シャンクス以外にも海賊が停泊することもあれば、ヒグマのような山賊が来ることもある。
お金を落とす以上お客ではあるが、全員がそうでもない。中には略奪目的で来る賊もいた。
「けどね、あなたにはそんな感じがまったくなかった。大事な目的のために、誰かのために何かをしようとしてる。そんな感じがしたの」
「!」
人知れず、多くの客の相手をしていたマキノは人を見る目が養われていた。だからこそ、この泥棒も誰かのためにしてるのだと分かった。
まさか、それを言い当てられるとは思わなかったナミは、マキノから感じる母性と自分に付与されている赤ん坊のタグも合わさって静かにその心を向けた。
「誰かのための悪さなら私は怒ったりしないわ」
「ぁぅ…」
笑顔を向けられて、ナミは泣きそうになった。自分の泥棒の目的を知るのは唯一の義姉妹である姉だけだった。
だから本当ならやりたくない危険な行為だということも、それに寄り添ってくれることも初めてだった。
「でも、悪いことは悪いのよ」
「ぅ?」
気がついたら、ナミは正座をするマキノの膝にうつ伏せで覆いかぶさるような態勢になっていた。
人の目が(ルフィ)以外にいないが、この恥ずかしい態勢に顔を赤くしていた。
「悪い子へのお仕置きは、これが一番ね」
「ぅ、ぅぅぅ〜〜!!!(や、やだぁ~~!!)」
誰がどう見てもこれは幼児が悪戯をした際にされるお仕置き筆頭、その名も【お尻ペンペン】の態勢だった。
昔から手癖が悪かったナミも、養母や父親代わりの男性などからされたことがある。
しかし、すでに半分大人とも言える年齢のナミがされるにしてはあまりにも羞恥心が強かった。
「ほら…ナミ、ちゃん!」
「うぅ!!?」
パシンッと高い音が広い海上に響き渡った。楽ではない泥棒稼業に命の危機を感じることも少なくなかった。
その中で痛みを伴うこともあってある程度の痛みには耐えれるようになっていはずだ。
それがただのお尻ペンペン、しかも自分より年が少し上の女性によるものなんて我慢できるはずだった。
「うぅ〜!!(ひゃう!?)」
しかし、痛みに耐えれずに悲鳴を上げる。
涙がこみ上げてきて止めることができない。
思わず身を捩ってしまう。
「もう、逃げちゃダメよ!お仕置きなんだから」
「あぁ〜〜!!(痛いっ!!)」
さらに2回、3回と続けて叩かれていくうちにナミはボロボロと涙を流して泣き始めた。
なぜここまで痛みに耐えれないのか。
理由は簡単、ナミにつけられた【赤ん坊】のタグ。肉体や精神はナミのままだが今のナミは赤ん坊と同じだ。
ちょっとした痛みに涙を流し、ちょっとした恐怖で泣き出す。
「うぅ…うえぇぇぇ〜〜ええぇ〜〜ん!!!!!」
感情を止めることができず、赤ん坊のように泣き出すナミ。体が成長している状態の姿はとてもちぐはぐで、大きな声を上げて泣く姿は痛々しかった。
しかも、その声に混じって激しい水音も聞こえる。
「泣いて!!おもらしして!!駄目な子ね!!」
お仕置きに泣いてお漏らしをするなど、この年齢ではすごい羞恥心だろうが、それを気にする余裕もない。
しかし、それでもマキノはお尻を叩くのをやめない。
一般女性と同じ力だとしても何度も叩けばナミのお尻は赤く腫れ上がり、トマトのように充血していた。
「ほら、反省、した、かしら!」
「おぉぇうぇぁん!!!(こ゛め゛ん゛な゛ざい゛!!)おぉぇうぇぁん!!!(こ゛め゛ん゛な゛ざい゛!!!)」
マキノ言葉に、ナミは謝罪の言葉を述べた。しかし、能力が解除されてないためちゃんとした単語にならない。
これでは伝わらないという焦りからか更に声を上げようとするが泣いてしまって顎もまともに動かない。
「…もう、だめよ。悪いことは」
しかし、その言葉がわかってかマキノは叩くのをやめた。ナミをうつ伏せの状態からひっくり返して仰向けにして膝の上に頭を乗せるようにして優しく声をかけた。
「辛いことがあるなら他の人を頼りなさい。力になってくれる人は少ないかもしれない、だけど声を上げないと誰も助けてくれないのよ」
そう言って自分の服の袖で優しくナミの涙を拭うマキノ。
やっと落ち着いたのか、少しの嗚咽で見上げる形になったマキノの顔を見てナミはある思いを感じた。
「…ぇぅ…ぇ…ぅ…ん…」
そして、マキノに姿を重ねた誰かの名前を呟いた。
血のつながらないその人は最後までナミを娘として見てくれていた。時には叱り、時には甘やかし、時にはこうやって寄り添ってくれていた。
その人よりも若いマキノにそれを求めてしまった。
「ほら、今は寝ていいのよ」
「ぁぅ……」
優しい手つきで頭を撫でられる。安心感と、泣いたことによる疲労感。それらが心地よくナミを眠りへと誘っていく。
「ふーん…アーロンね」
「ええ、そいつとの約束…1億ベリーで村を開放してくれるって」
目が覚めて、ナミは静かに自分の目的を話した。服はルフィが砂にしてしまったため、マキノの服を着ている。
最初は自分が全裸だったことに羞恥心で顔を赤くして怒るも、マキノが自分の着替えを代わりに着たらいいといえばどこか嬉しそうにしていた。
「けど、そんなの…相手は悪い海賊なんでしょ?守ってくれるはずないわ」
「海賊に良いも悪いもないわ。でも、それに縋るしかなかったの」
マキノの言う通り、シャンクスのような相手ならともかく、村を侵略してその上で金を要求する相手なのだ。
約束を反故にされる可能性は高かった。
「…そのアーロンってのはどんなやつだ?」
「魚人海賊団っていう魚人で構成された海賊の船長を務めるサメの魚人よ。人の命を奪うことをなんとも思ってない冷血漢で…私の母親も殺された」
「っ…!」
身の上のことを話すつもりなんてなかった。しかし、マキノに心を向けたせいかその心の内まで無意識に明かしてしまった。
同情を誘うつもりなんてなかったし、慰めがほしいわけでもなかった。
「ナミは、そのアーロンの元で海図を描かされてるんだろ?」
「…ええ」
「海図を描くことが夢だった」
「そうよ」
自分のことをどこまで話したかナミは気づいてない。でも、弱りきった心にそれを気にする余裕はなかった。
だが、ルフィの言葉に正直に返答していた。
「それは、お前の望んだことか?」
「ッ!!!」
その質問にナミは「ふざけるなァッ!!!」と声を荒らげて立ち上がった。
体にはアーロンの一味のマークが刻まれている。
アーロンに指示されるまま海図を書いている。
約束を反故にされると分かっていても泥棒を続けている。
「一度だって本望だと思ったことはない!!ベルメールさんを殺したやつに!!みんなを苦しめてるやつに!!あの生活を壊したやつに!!できることなら逃げ出したい!!だけどみんなを助けれるのは私だけなの!!!私が我慢すればみんなをーー!!」
「できないな」
声を荒らげて響き渡ってるはずのナミの声。だが、静かにルフィの否定がナミの耳に届いた。
正面からの否定にナミが面食らっているとルフィは呆れたようにマキノの方を見た。
「さっきマキノに叱られて言われただろ、誰かに助けを求めろって」
「誰かって…誰によ…海軍だってアーロンの言いなりなのよ。助けを求めて、失敗したら…」
助けを求めることを考えなかったわけじゃない。だが、失敗すれば村人に危害が及ぶ。
だから、できなかったのだ。
「おれがやる」
しかし、ルフィはそう宣言した。一人で何ができると、勝手な真似はするなと言いたかったナミだが、その真っ直ぐなルフィの目を見ると何も言えなかった。
はい、と言うわけで同乗者のマキノと、ナミとの出会いです。
…マキノ、乗せるしかなかったです。
本当はウタがエレジアに取り残された後に次の標的として原作キャラかつ美人のマキノにする、っていう話の流れだったんですけどエースやサボとのこととかを考えてたら全部すっ飛ばすことにします。
一応、そのきっかけの話は後々で小話として出す予定です。
作中で軽く触れてますがヒグマにはタグを駆使してフーシャ村から追い出したので近海のヌシに襲われることもなくシャンクスが腕も落とさないです。
それと海賊に憧れてもないので麦わら帽子も受け取ってないのもあります。
裏でいろいろ原作が崩壊してる…
ただ、その後はダダンのところに預けられてエースとサボと出会い、海賊に興味がないってことと海兵にもなるつもりもないとドライな反応をしたらなんか気に入られたという感じにしてます。
ただ、主人公は頂上決戦とかそこら辺の話を知らない(一応設定だとエニエスロビーあたりぐらいまでの知識)なのでサボについても知らないですしエースの苦悩も知りません。
まあ、2人と今後関わるかもわかりません。
一応、修業を付けられたので並み以上の生命力と身体能力はあります。
話は戻りますけどこのまま出航するのも、と思ってマキノを同行させました。
タグの中には前回のウタを飼い犬にした【立場】のタグもあるため、その認識を変えてるため村人は何の違和感も持ってないです。
本当なら大渦に巻き込まれてアルビダの拠点に流れ着きますけど回避したので話の展開が変わり、バギーの手下と出会う前のナミと遭遇しました。
そのために今後コビーはそのままアルビダの雑用ですし、もしかしたらゾロも処刑されてるかもしれないです。
先に言っておきますが、今後ルフィの仲間に男キャラが加わる予定はないです。戦闘描写も皆無なので戦闘員を入れる必要もないですし、男キャラを入れたらいろいろとややこしいことになりそうなので…
……本当なら男の娘キャラがいたら入れようかとも思ったんですけど、お菊ぐらいしか見つからなかった…
ただ、もしかしたら能力で「ふたなり」もしくは「TSF」の描写があるかもしれないですけど、そこはご了承ください。