ハイスクールD×D 夢幻の想像者(ファンタジー・クリエイション) 作:ナハト・リコリス
アーシア登場回になりますが、アーシアはリアス眷属になりませんし、死にません。
浩司がリアス・グレモリーの眷属となって数日が経った。
最初は2大お姉様と呼ばれるほど人気のあるリアス・グレモリーが、そこそこ有名な兵藤浩司と共に学校に登校したことで少しの間は学園の噂になったが、それも現在は落ち着いていた。
俺は昼休みに生徒会室で生徒会メンバーと、リアス眷属の子猫と朱乃の二人を加えた状態で、昼飯を食べながらの互いの報告会で参加していた。
特に重要なのが新たにリアス眷属となった浩司の現状で、俺の予想通りに浩二の目的はリアスとリアス眷属であることが子猫や朱乃との話し合いで分かってきた。
何しろ二人とも眷属となった浩司から、何かしろの精神的な攻撃を受けていると感じており、俺との行為で俺の女となった二人には、その手の精神攻撃を防ぐ耐性が俺の女になる前の時よりも強くなった上に、念のために精神攻撃を防ぐアイテムも渡しているので影響は余り受けないのであるが、この数日間ほぼ毎日部室で自分達への精神攻撃を仕掛けてくるので、二人ともうんざりとした様子であった。
「あれにはホント迷惑です(怒)」
「そうですわね。受けている感じ的には私達が浩司君を好きになるように、といった感じで、木場君も一誠君から貰った精神防御アイテムで防いでる節が有るそうですが、そちらは仲良くなりたいと言う感じらしいですが、木場君の方も私達と同じくらいの心境ですわ」
「・・・現状であいつの神器が聞いた限りだと普通の【竜の手】らしいけど、それだとあいつには精神攻撃系の異能の力を保持してることになるな。だがしかし、それだと未来予知みたいなあの時の俺の予想と辻褄に会わないしな。おまけに転生する際の時を見てたけど、あいつは兵士の駒8個全てで転生したから、その神器もただの竜の手でも無さそうだからな」
「ですね。おまけに神器と異能の力を合わせて二つも保持している存在の話は極稀に有りますが、彼の周りに未来予知系の異能の力を持つ存在との接点を持っているなんて話は聞いた事はありません。おまけに未来予知系の異能の力を持つ存在は希少ですから」
浩司への不信感も残りつつも話を変えたら、昨日はぐれ悪魔のバイサーを倒したと朱乃から報告を受けたのだが、こちらで約一ヶ月前から侵入したのを確認し、数人の人命被害を出した存在をやっとかと思った。
「それと堕天使側はどうなのですか?」
「町の廃教会に居座ってるよ。浩司が転生悪魔になった次の日に零課としてグレゴリに確認し、その後で今この町にいる堕天使側の名前とかも調べて再度報告したら、昨日向こうから返答がきて、内容的にはグレゴリ側は【全く知らない】で、序に奴等の処分許可も受領した。まぁこっちで調べた限りの現状で分かったのは、あいつ等が【何を待ってるか】って事で、今はそれを調べてる最中だ。」
「【何を待ってるか】?どういう事ですか?」
「監視してる側からの調査報告で、堕天使達ははぐれ神父を入れたりしながら【何か】を待ってる様子らしいんだ。ただ、それが何なのかが分からないんだ。だから現状はこの街に来る【全て】を警戒してる。そんな訳でソーナ、飯が終わったら俺は早退して調査任務に参加するから、あとは頼む。ここでの報告に関しては向こうにも報告する。あと、何時ものようにリアスにはここでの事は内密に」
「分かりました。ですが、気をつけてください」
ソーナからの忠告を聞き、俺達は残っていた昼飯を食べ終え、俺は外に出るのであった。
因みにリアスに報告しないのは簡単で、俺達零課の面々はリアス・グレモリーを全く信用も信頼もしておらず、ここにいる面々もそれを理解しているので、ここでの報告はしない扱いなのだ。
おまけにこの報告会も稀に女性悪魔同士の愚痴の言い合いみたいな時もあるので、その時には俺は参加しないようにしているのだ。
外に出て調査をしている時に知り合いの零課の方面から連絡がきて、最近浩司が学園を抜け出して外に出ているようなのだが、外に出ている時の様子が、まるで【誰か】を探しているような様子だと言われたのだ。
「【誰か】を探してる?どういう事です?」
『どうも監視しているこちらからへの報告ではそのような様子らしいわ。上にもこのことは先に報告しておいたわ。もしかすると、私達が探してるのと同じかも知れないわね』
「分かりました。俺もその点を考慮します」
そう言って少し話をして電話を切り、浩司の不審な行動を考えながら少し歩いていると、金髪のキリスト教関係の少女とぶつかってしまった。
「(かわいい、それになんて、綺麗なんだ)」
頭のブーケがずれ、彼女の顔を一目見てそう思うほど、太陽に照らされて輝く金髪のロングヘアーに、綺麗なエメラルドのような瞳、綺麗な白い肌に、本人の持っている優しい雰囲気もあり、まさに可憐に咲く一輪の花のような存在であった。
無論彼女と似た感じの容姿の女の子を知ってはいるが、目の前の彼女とは持っている雰囲気が違うので、比べるだけ無駄だと思うほどであった。
『だ、大丈夫ですか?』
『いえ、こちらこそすみません。考え事をしてたので』
『英語が分かるんですか!?』
『えぇ。自分は神永一誠と言います。貴女は?』
『あ、はい。私はアーシア=アルジェントと言います』
彼女が大きな旅行カバンを持っていたのでこの町に来た理由を聞くと、この街にある教会に来たと言われたのだ。
だがしかし、この町にある教会は今堕天使達の住処である廃教会だけで、おまけに零課の方面からも新しいシスターの派遣や、教会の修繕等を聞いていなかった。
逆に近々あの廃教会の土地を更地にしようかという計画があるほどなのだ。
「(まさか、この子が堕天使達の目的の存在なのか?だが、この子に一体何があるんだ?)」
そう思った俺はアーシアと話し合い、彼女が行こうとしている教会へと道案内をする事にした。但し、本当に連れて行く気は全く無く、途中で彼女を救うための準備でもあった。
そして一緒に歩いている時に怪我をした子供を見つけた彼女が、その怪我を治したことでアーシアが回復系の神器保有者と判明し、彼女と同じ神器保有者として話をした。
そして今アーシアへの信頼を得られないと、アーシアの命が危ないのも理解したからだ。
『アーシア、実は俺も君と似たような力を持っているんだ』
そう言って俺は彼女に翻訳機になるアイテムを渡し、不思議そうにしている俺はアーシアの手を引き、少し離れた場所にいる人の日本語が分かると、アーシアは嬉しそうにした。
そして俺はアーシアが行こうとしている教会は近々更地にされる計画があることを話すと驚いていた。
更に念のためにアーシアのパスポートを確認すると、アーシアのパスポートは観光用のビザで、アーシアの言うような長期扱いでないことが判明し、アーシアは途方に暮れてしまった。
「アーシア、俺の家に来ないか?」
「い、いいんですか?」
「あぁ。この国に始めて来て、おまけにどう考えても騙されて来てしまった君を助けたいんだ。どうかな?」
俺がそう言うとアーシアも納得し、俺と一緒に家にまで来てくれることなった。
同時に今まで見えてこなかった堕天使達の目的がはっきりし、内心怒りに燃えていた。
「(恐らくだが目的はアーシアの神器を抜き取る事か(怒)神器は命と連動してる。神器を抜き取られたら、アーシアは死んでしまう。堕天使ども、絶対に、許さん!!)」
堕天使達に怒りを燃やしつつ、家族兼上司のグレイフィアに連絡し、家にアーシアを急いで連れ帰ることにした。
実はアーシアに渡した翻訳機アイテムには、翻訳と同時に人外からは彼女を見ても似たような存在としか認識できないようにする術式を刻んでおり、もしも浩司の狙いも彼女であった場合、彼女を手に入れないようにしたのだ。
だがしかし、もしも浩司の目的が彼女だとしたら、奴は一体どこでアーシアがこの町に来ることを知っていたのだろうかと、さらなる疑問が浮上するのであった。
兵藤浩司 Sids
「(くっ!?何処なんだ、アーシアは)」
俺は時期はズレているが、アーシアが来訪すると知っていたので、ここ最近は学校を抜け出し、アーシアの捜索をしていたのだ。
何しろアーシアは原作においてリアスと双璧をなすほどのメインヒロインであり、おまけにリアス眷属の中で凄腕の回復役にもなれ、最後には上位の龍を操れる龍使いになれる存在なのだ。
「(時期的にはもうこの町に来ているはずだ。早くアーシアと出会って、後々で俺から絶対に逃げられないようにフラグを立てないとな。そしてレイナーレ達の事件が終わった後で、家でゆっくりとアーシアを調教してやる。リアスはライザーとの婚約破棄の後でゆっくりと料理してやる予定だからな。上手く原作乖離を防がないとな)」
俺の考える未来予想図には、原作の主人公であった一誠と同じハーレムメンバーを得られ、そして彼女達全員との楽しい行為に、一誠が得られるはずだった輝かしい功績を手に入れられる。
だがしかし、結果的にはアーシアを今日も見つけられず、次からは生徒会のメンバーや先生達に見つかって反省文等を書かされてしまい、結局アーシアを見つけることは出来ずにいたのであった。
そして俺の予想と違い、恐ろしいほどの原作乖離が起きてしまうのであった。
神永一誠 Sids
アーシアを保護して家に連れて帰り、グレイフィアを混じえて食事をし、俺はアーシアにこの町に来た理由を聞いた。
そしてアーシアの身に起きた事案を聞き、俺達二人は耳を疑った。
少し前まで聖女と呼ばれたアーシアのいる場所に怪我をした悪魔が現れ、彼女は悪魔の怪我を治したと言った上に、その悪魔は何度もアーシアの前に現れたといったのだ。
流石におかしいと思って現れた悪魔の名前を聞いて俺達は納得し、同時にアーシアに起きた不幸の元凶に対しての怒りが湧いた。
何しろアーシアが言った悪魔は有名な存在でもあった上に、教会側がしたアーシアの追放処分には怒りしか無かったからだ。
アーシアは自分が悪いのだと言ったので、俺達はアーシアを抱きしめ、何も悪くないと言った。
「聖書には【汝の隣人を愛せよ】って言葉があるじゃないか。アーシアは怪我をしている人を助けただけだ。それがただ悪魔であっただけだ」
「えぇ。それは貴女の優しさであり、人の持つ善意です。それを相手が悪魔だからと言って追放処分にするとは、教会が間違っています」
「で、でも……」
「アーシアは何も悪くない。それに、アーシアが望んで、俺達でできる範囲の事なら何でもしてあげるよ」
俺達がそう言うと、アーシアは色々と自分は何もできないと言ったが、俺達はアーシアがゆっくりとできないと思う点を解消すれば良いと言って、そして俺と【友達】になって欲しいと言ったので、少し唖然としたが、俺としてはアーシアとはもう【友達】だと言った。
アーシアはそのエメラルドの瞳から大粒の涙を流し、俺達はアーシアを抱きしめながら、彼女が泣き止むまで、アーシアの頭を撫でたりした。
そして俺はアーシアに、俺のいる駒王学園に入学できるようにすると話をした。
流石の内容にアーシアも驚いたが、俺はアーシアがいた教会側と似た仕事をしている事と、学園を運営しているのが悪魔で、そこの悪魔と知り合いだと話した。
「で、でも、それだと何故悪魔と仲良くしてるのですか?」
「色々と悪魔側とも話し合ったりして、俺達との協力体制を持ってるんだ。アーシアの今後も考えたら、一番信頼できる学園側の悪魔の眷属候補として入学させてもらう。それなら、アーシアを他の悪魔達が無理矢理アーシアを眷属にさせる事も難しくなるからね」
「無理矢理に他の悪魔の眷属ですか?何でそんなことに?」
アーシアは自分の持っている神器の力や、容姿に無頓着というよりも、ある種の箱入り娘であることが分かったので、簡単に理由を話した。
「まずアーシアは悪魔すら癒やすことのできる回復の使い手だ。回復役として狙われるのが一つと、アーシアが可愛いからだ」
「か、可愛いって(顔真っ赤)」
「だからこそ、悪魔の中にはどんな手を使ってもアーシアを手に入れようとしてる存在は多い。アーシアみたいな見た目の子はあまりいないし、アーシアを自分達の玩具にするのが目に見えてる」
俺がそう言うと、アーシアは少し意味が分からないような感じだったので、グレイフィアが耳打ちをしたら顔を青くし、泣きそうな顔になっていた。
「まぁアーシアをそんな酷い目に合わせないために、信頼できる悪魔の眷属候補としているって事にするんだ。何しろ悪魔の中でも高い力を持ってるから、そうそう簡単には手を出せなくなるからね」
アーシアにちゃんと説明するとアーシア本人も納得し、明日にはソーナを連れて来て、アーシアとの話し合いをさせることにした。
まぁ序にこれであの無能のリアスでも、ソーナの眷属候補になったアーシアに手を出すことはできなくなるし、例えトレードの話を出しても、アーシアのようなレベルの存在とトレードするだけの対価を出すのは難しいだろうと俺も理解しているからだ。
そしてアーシアを空いている部屋の一室で眠りについた後、俺はグレイフィアと話をした。
「まさかここであそこまでの大物が関わってるとはな」
「えぇ。ディオドラと名乗る悪魔で、しかも聖女と呼ばれる程の存在に手を出すとなれば、【聖女喰らい】と呼ばれるディオドラ・アスタロトしかいません」
「念の為にソーナにも協力してもらって裏をとってもらう。しかし、まさか噂に聞くゲス野郎が関わっていたとはな(怒)」
「えぇ(怒)噂でも眷属全てが元教会のシスターや聖女と呼ばれるほどの信心深い存在だと聞いていますからね。恐らく、アーシアに起きた事件全てが手に入れるための手段でしょうね(怒)」
俺とグレイフィアも、アーシアに起きた事件を聞いてブチ切れており、おまけに問題の悪魔であるディオドラは、俺達ですら噂だが本気でゲスな存在としか言いようのない噂を耳にしているので、もしも来たら速攻で潰すと心に決めるのであった。
そして俺達は堕天使達の方面も少しだけ話した後、自分達の部屋に入って休むことにしたのだった。
そして次の日、事前にソーナに連絡をしていたので、朝一で生徒会室に生徒会メンバーが全員揃い、俺はアーシアのことを話した。
ソーナも俺からの話を全て聞いて、アーシアの入学を即決で決めてくれた。
同時にディオドラの事になると、ソーナは不機嫌そうな顔をした。
「何かあったのか?」
「実は一度会ったことがあるんです。まぁ若い次期悪魔の当主候補としてのパーティーでしたが、その際に良い顔をしてましたが、女性悪魔の身体を楽しそうな顔で見ていたので覚えています。私も姉様の妹と言う点もあってか、そういう風な感じで見られてましたからね」
流石にそれを聞いて俺も更に怒りのボルテージが上がったが、ソーナには今日アーシアとの話し合いをしてもらう段取りにしてもらった。
ソーナも了承し、序にアーシアの事件に関しても調べてもらうように頼んだ。
「それと、廃教会にいる堕天使達はどうするのですか?」
「多分アーシアの神器が狙いってのは分かったからな。念の為に監視調査をして、狙いが確定したらその後で処分する。その際には零課の職員だけでなく、木場と子猫ちゃんも参戦してもらうつもりだ。朱乃にはリアスが動かないように情報統制さてもらう。何しろはぐれ神父の数が多いからな。神父側はできたら全員確保し、法的な罰を受けてもらうつもりだ。三人には後で話をする。報酬も出さないといけないからな」
「なるほど。確かにそれが一番楽ですね」
そして俺達の話し合いは終わり、俺達は教室に向かうのであった。
今回はアーシアの登場による話にしてみました