一段落が少し長いので別エピソードにしてアップします。
エロシーンは……ないといえばないです。
眺めてるだけ、という感じですかね。
優一郎、自分の性癖を再確認する
軽い感嘆の声を漏らしながら優一郎はモニタ画面に向かって拍手した。工作室の一角に設えられたそのモニタ画面には立城の部屋の様子が映し出されている。ぐったりと脱力した立城を凪が静かにベッドに横たえ、その場から離れる。どうやら汚れた立城の身体を拭き清めるつもりらしい。そう優一郎が予想した通り、凪はしばしの後、洗面器とタオルを持って立城のベッドに近づいた。
まさに絶妙のタイミングとしか言いようがない。立城から真也への拘りの部分を斎姫に吸い上げた。その後でなければあれほど上手く立城を嵌めることは出来なかっただろう。
それに凪のあのサディスティックな攻めが重なり、立城はあっけなく落ちた。なるほど、と呟いて優一郎は再度、モニタ画面に目をやった。先ほどまでの情事がまるでなかったかのように凪は落ち着いた様子で立城の身体を拭き清めている。
凪は風龍神の使い魔だと言っていた。が、実際には通常の使い魔とは少々異なるのではないか。優一郎は考えを巡らせながらしばしモニタ画面に映し出された凪を見つめた。やがて凪が立城の身体を拭き終え、静かにパジャマを着せて布団をかけてからベッドを離れる。
優一郎は静かに工作台の傍に戻った。台に寝かされたヒューマノイドは計四体だ。斎姫、多輝、要、そして真新しい機体の鈴が台にそれぞれ横たわっている。優一郎はゆっくりと四人の間を歩いた。
斎姫は眠るように目を閉じている。機体には紫宝珠と金宝珠が入ったままだ。だが例えこのまま斎姫の機体を起動させても斎姫自身は宝珠を使うことは出来ないだろう。斎姫は力の受け入れ口にはなれるかも知れないが、それは自身で使うためではない。あくまでも別の誰かに引き渡すための器に過ぎない。
しばし斎姫を見つめてから隣の台に目を移す。黒い服を身につけて横たわる多輝の背には銀色の翼がまだ生えている。どうやってヒューマノイドの機体にくっついているのかと調べてみた。が、どうやらこの羽根は実体化はしているが、基本的には力で構成されているらしく、厳密に言えば機体とは全く接触してはいない。服も突き抜けてしまっているのだ。恐らく多輝が目を覚ませば消せるのだろうが、今は取り外すこともしまうことも出来ない。
隣に眠っているのは要だ。要には特殊な加工をしなければならないため、一時的にこうして機能を停止させている。じきに要の機体には斎姫とはまた別の意味で力を組み込む予定だ。
そして優一郎は鈴の横たわる台に近付いた。どうやらあの時の多輝の様子がおかしかったのは鈴に影響を受けたかららしい。カメラで撮影された現場の様子をチェックした優一郎は、多輝が倒れた鈴を治療した際、力を使うと同時に口づけしていたことを見て取った。どうやらそれで多輝の器に鈴の中にあったものが移動してしまったようだ。
裸で横たえられた鈴は眠るように目を閉じている。優一郎は鈴の腿に手をかけて足を持ち上げた。左右に開いた腿の間を覗き込んで微笑む。鈴があの時に実は房中術は使っていなかったことははっきりしている。そうでなければ処女血に優一郎が囚われることはなかった筈だ。あの術を使用しないのであれば、女性器を人そっくりに仕立てる必要はない。優一郎は鈴の股間を覗きこんで軽くクリトリスに触れてみた。小さな鈴形のクリトリスを指先で左右に振る。だが形は鈴でもクリトリスは外部から触れても音を出さない。音が出るのは優一郎が鈴に電話をかけた時だけだ。
台に身をさらに寄せ、優一郎は鈴の腿を強く押し上げた。白衣のポケットから細いスティックを取り出す。それを台の隅に乗せ、優一郎は上体を傾けた。鈴型のクリトリスにそっと唇をつける。小さな可愛らしいクリトリスを唇で軽く吸ってから優一郎は指で鈴の陰唇を分けた。
作り物であることが一目で判るよう、鈴の陰唇は光沢のあるプラスチックで出来ている。弾力性に富んだ素材を用いているため、優一郎が指で押さえるとそれに合わせて形を歪める。小さな唇そのものの陰唇の奥にあるのは淡いピンク色をした膣口だ。それも光沢のある素材で作り、誰かが覗けばすぐに作り物であることがわかるようになっている。だが鈴の女性器は特殊素材をふんだんに使っているため、他の作り物めいた女性器を持つ機体と比べると格段に値が張る。
優一郎は鈴の腰を手で支えて軽く持ち上げ、陰唇に口をつけた。顔を近づけるだけで鈴の膣からは仄かに甜茶の香りがする。鈴の愛液には甜茶の香りがつけてあるのだ。が、今は殆どの機能を停止しているため、鈴が感じて愛液を漏らすことはない。今の鈴から漂っているのは実験の残り香だ。
つるんとした感触の膣口に舌を差し込む。鈴の女性器を口唇で愛撫するうちに、優一郎は強い欲求を感じ始めた。が、ここで鈴にペニスを挿入する訳には行かない。今の優一郎が下手に挿入してしまったら、壊れる危険性がある。まだ力加減をきっちりとは覚えていないのだ。
しばし鈴を愛撫してから優一郎はのろのろと顔を上げた。電灯に照らされた鈴はやはり穏やかな顔をしたままだ。愛らしく、下手をすれば幼く見える顔立ちに合わせ、鈴の機体はほっそりとした作りになっている。無駄な肉は一切ない。鈴の機体はパワーより敏捷性に重点を置いて作られているのだ。
台に乗せておいたスティックを取り上げる。優一郎は少し残念に思いながら鈴の股間にスティックを向けた。いつもならここで自分が真っ先に性交能力を試すのに。だがそうも言っていられない。優一郎は唾液に濡れた鈴の膣内に静かにスティックを挿入した。
「感情制御プログラムのダウンロードを開始します」
スティックを接続した後、鈴が小さな唇を動かして感情のない声で告げた。このまま少し放置しなければならない。優一郎はそっと台を離れてため息をついた。少し鈴を弄りすぎたかも知れない。優一郎は深い情欲を抑えながら机に戻った。
並んでいるモニタに目をやる。幾つものモニタの一つには複数の女性が戯れる映像が映されている。優一郎はリモコンを操作してその画像を拡大した。
大きなベッドの上で四人の女性がもつれ合うようにして睦み合っている。その中の一人、白銀だけが手足を縛られているのは、勝手に自慰をしないようにだろう。その白銀を囲む三人は黒妖牙から貰い受けた女性たちだ。彼女たちは白銀の身体に跨ったりして好き放題に快楽を得ているのだ。が、三人にもみくちゃにされている白銀にだけは快楽は与えられていない。時折、もどかしそうに腿を擦り合わせているが、すぐに三人の誰かにその動きを遮られる。優一郎は微笑を浮かべてしばしそのモニタを眺めた。
彼女達は予想よりずっと使えそうだね。嬉しい誤算だ。そう胸中で呟いて優一郎は薄い笑みを口許に刷いた。冥界の女性たちの身体は相当に魅力的なのか、白銀は夢中で彼女たちに愛撫をしている。唯一、自分に快楽がないのが物足りないだろうが、それでも白銀に抵抗する様子はない。三人はあらゆる手管を用いて白銀の昂奮状態を一定レベル以上に維持しているのだ。
やっぱり僕は変態なんだろうなあ。そう思いながら優一郎は苦笑した。人らしくない女性器を持つ、人形としか思えない梨恵に白銀は拒絶反応を示した。そのことは記録された画像データを見てもはっきりとしている。だがその白銀が昂奮を煽られている三人の女性の身体は優一郎の目には少しも魅力的に見えないのだ。どの部位を拡大してみても、彼女たちの身体は獣のそれにしか見えない。しかも三人の身体はどちらかと言えば龍神より人間に近いように思える。もしかしたら黒妖牙の趣味がそうなのだろうか。
それよりも、と呟いて優一郎は三人に弄ばれる白銀を見た。獣の匂いに囲まれて陶然とした面持ちをしている白銀をじっと見つめる。白銀は多輝が力をかけたため、女性ではあるがその身体はヒューマノイドの機体そのものだ。優一郎は吸い込まれるようにモニタに映る白銀を見た。
どうやら多輝は白銀を食わなかったらしい。白銀がヒューマノイドの梨恵や由梨佳をばかにしたからなのだろう。多輝は自分で食う価値なしと判断したようだ。それ故、白銀の処女はまだ破られてはいない。
ありがたく、いただくかな。モニタを見つめつつ優一郎は目を細めた。勃起しきったペニスが優一郎の思いを受けて大きく脈打つ。
変態といえば変態ではあるんですが……。
そもそもこの作品にノーマルがいるのか。そこが問題だw