若干、エロあり? ですかね?
「こういう人工ペニスもいいかもね」
ヒューマノイドの機体に装備する際のことを考えながら優一郎は呟いた。それから下に視線をずらして優一郎はおや、と目を見張った。無毛の凪の股の間には淡い色をした女性器がある。だがその色味といい、作りといい、とても人とは似ても似つかない。つるんとした肌の間にあるクリトリスは丸い珠のようだ。すっかり濡れそぼった陰唇は測られたように左右対称だ。
「いや、まさか。そうか、栄子さんの傍には……」
優一郎は呟きながら生唾を飲んだ。必死で身をよじろうとしている凪の股間をもう一度、覗きこむ。凪は相当、恥ずかしいのか真っ赤になって目を閉じたままだ。そんな凪の膣口から透明な愛液が筋になって伝い落ちる。
「どうしたの? 優一郎くん。もしかして水輝に触りたい?」
よほど熱心に見ていると感じたのだろう。立城がくすくすと笑いながら告げる。優一郎は頷いて告げた。
「立城さん、もっと観察してもいいですか?」
「ちょっと待ってくれる?」
そう言って立城が膝立ちになる。持ち上げられた凪の尻に小さな手をかけ、立城は凪の肛門に舌を伸ばした。その瞬間、凪が大きく呻いて腰をひくつかせる。しばし舌で肛門を舐めてから立城は優一郎を仰ぎ見た。
「いいよ。こっちでいけそうだから」
そっちは任せるね。そう続けて立城が再び凪の肛門に口を寄せる。優一郎は凪を愛撫し始めた立城に苦笑を向け、改めて陰部を覗きこんだ。赤い珠状のクリトリスに指先で触れる。凪は嫌がるように首を横に振りながら力なく呻いた。
「あはははははははははは。そうか、そうだったんだ」
笑い声を上げて優一郎は凪のクリトリスを指先で捏ねた。自動的に巻き上がっていた包皮のかわりの小さなカバーを爪の先で何度か動かしてみる。優一郎が笑いながら凪を弄る間も立城は肛門を執拗に攻める。が、優一郎の邪魔にならないようにだろう。出来るだけ陰部を頭で隠さないようにしているらしい。
「構造的には斎姫の以前のものに近いな。そうか! ここをこうすれば」
優一郎は凪のクリトリスを指先につまんで軽く回した。するとあっさりとクリトリスが回転する。
「お久しぶりです。栄子さん。優一郎です」
優一郎は静かな声で告げた。立城が不思議そうに瞬きをして優一郎を見上げる。その後、凪の身体から直接、栄子の声が響いた。
『お久しぶり、優一郎さん。娘がいつもお世話になっています』
穏やかな栄子の声に優一郎は微笑みを浮かべた。
「いえ、要さんには助けられてばかりいます。栄子さんの薫陶の賜物かなとか」
『まあ、お上手だこと』
ころころと笑いながら栄子が言う。優一郎はちらりと凪を見下ろした。凪は真っ赤な顔をして横を向いたままだ。
「しかし、悔しいな。使い魔の機械化でも父に遅れをとっていたとは」
『あらあら。総一郎様がお相手では、優一郎さんも大変ね』
そう言って栄子が小さく笑う。確かに今の凪の身体は生身ではない。紛れもなく、ヒューマノイドのそれなのだ。優一郎は凪の珠状のクリトリスを指先でつつきながら苦笑した。
「会話に割り込んでいい?」
それまで黙っていた立城が小声で言って優一郎の袖を引く。
「立城さんどうぞ、クリトリスに向かって喋るような感じでお願いします。そこに音声センサーも内蔵されているはずですから」
「ありがとう」
にっこりと笑って立城が凪の股間に向き直る。
「初めまして。吉良瀬立城と申します。あなたは風の息吹、ですね?」
静かに立城が語りかける。しばしの間の後、微かな笑い混じりの声が届いた。
『ええ。わたくしは如月栄子と申します』
それを聞いた立城が嬉しそうに微笑む。
「なるほど。今まで判らなかった筈ですね……。随分と強固な結界だ」
苦笑して立城が肩を竦める。どうやら電話で会話しながら立城は栄子のいる場所を探っていたらしい。思った以上に力が回復しているようだ。
「あの、ひとつ質問よろしいですか?」
優一郎は凪の股間に目を戻して告げた。
『あら、何かしら』
穏やかな声で栄子が答える。それに頷いて優一郎は言葉を継いだ。
「栄子さんはこの方を手放すつもりだと聞きました。最初は水輝さんへ譲るつもりだと思っていたんですけど……」
『まあ。そうですの? 確かにわたくしの許に居てはそのお嬢さんは辛いでしょうね』
くすくすと笑いながら栄子が告げる。つまり、栄子は例え凪がストレスを感じて欲情しても抱くつもりは一切ない、ということだろう。
「そして、この方の思惟を探ったんですが、水輝さんには既に振られてらっしゃるんですね」
そう言いながら優一郎はちらりと凪を見た。それまで恥ずかしそうに横を向いていた凪が目を吊り上げて優一郎を睨む。もし、枷がなかったら罵詈雑言が口からとびでていたかも知れない。そう思わせる凪の視線をしばし見つめてから優一郎は目を戻した。
『でも何も感じない殿方があんな風に女の子を振るかしら?』
楽しそうに栄子が笑う。それを聞いたのだろう。立城が額に手を当てて深々とため息をつく。
栄子さんが楽しそうでなによりです。