TS ftnr警報!
「抜かないで、収まるんですか?」
笑いながら優一郎がペニスを捻っていく。立城は身震いして優一郎を濡れた目で見た。やがて唐突にペニスの感覚が途切れる。神経接続が切断されたのだ。だが下腹部には疼きが残っている。男性器のそれと、女性器のそれが一緒に溜まっているのだ。とても少々では解消されそうにない。それでも立城は出来るだけ平然を装って告げた。
「大丈夫だと思うから」
落ち着いてから生身に戻ればそれでいい。立城はそう考えつつ告げた。すると優一郎が目を上げて立城を見つめる。
「それでは、ちょっと待ちますね」
笑顔で言って優一郎が身体を起こす。その手には取り外されたペニスが握られている。立城は深く息を吐いてぼんやりと自分の股間を鏡越しに見た。ペニスを取り外された股間にはぽっかりと穴が開いている。だがその穴は完全な空洞にはなっておらず、銀色の金属の受け口が嵌っている。立城は手を伸ばして震える指でクリトリスを軽くつまんで回した。するとペニスの受け口のカバーが静かに閉じていく。完全にカバーが閉じると継ぎ目は判らなくなった。
「ヒューマノイドのクリトリスは制御スイッチとして機能しますが、基本的には性感スイッチなんですよ」
にっこりと優一郎は笑いながら手の中で取り外したペニスをもてあそんだ。立城はびくん、と身を竦め、慌ててクリトリスから手を離した。身体を起こそうとして上体に殆ど力が入らないことに気付く。え、と目を見張って立城は懸命に腕に力をこめた。だがどうやっても起き上がれない。それどころか情欲は増すばかりで一向におさまらない。
こうなったら。半ばやけになりながら立城は震える指を額にあてがった。元の生身の身体をイメージする。が、力をたぐり寄せても立城の身体は元の形には戻らなかった。
「嘘」
目を見開いて立城は呆然と呟いた。
「精神的な素養によっては、女性龍神の宿体としては生身の身体よりも機体のほうが相性がいいんですよ」
「な、何で」
だって僕は今までずっと生身でいたのに。立城は小声で呟いて恐る恐る優一郎を見た。優一郎はどこから取り出したのか、ドライバーでペニスを分解しにかかっている。皺を伸ばしてならしたシーツの上に小さな部品を一つ一つ乗せ、優一郎は苦笑してみせた。
「逆に言えば、ずっと無理な負荷をかけて来たということですよね? これまで苦労してきたぶん、より維持が楽な身体を知ったら戻れない。特に今は力の回復期ですしね」
すらすらと語りながら優一郎は手際よくカートリッジを交換した。元通りの形にペニスの部品を戻していく。立城は呆然としてそんな優一郎を見つめた。
「そんな……僕は無理をしていた覚えは」
そう言いながら立城は心の底で別のことを考えていた。肉の器を水輝に壊されてからというもの、性別が酷く不安定になっていた。あれはもしかしたら無理をしていた結果だったのだろうか。そんな不安が脳裏を過ぎる。
不意に鋭い痛みにも似た疼きが下腹部に走る。立城は呻いて腹を両手で押さえ、身体を折り曲げた。背中を丸め、身体を震わせる。
「特に、そのタイプの機体は龍神女性の宿体とすることを目的に設計されたものですしね」
「でも……」
横向きになって身体を丸めながら立城は呻くように言った。だがそう言った途端に疼きが一層、酷くなる。まるで否定しようとした立城の思惟を遮るかのようなタイミングだ。立城は苦しい息を吐きながらかたく閉じていた瞼を少しだけ開けた。
立城は震える手を伸ばして優一郎のシャツの裾をつかんだ。優一郎がゆっくりと肩越しに振り返る。
「セックスメンテ、必用でしょう?」
優一郎が囁くように言う。そのにこやかな笑みをうっとりと見つめ、立城は小さく頷いた。お願い、と掠れた声で告げる。
「それでは、股関節を左右に大きく開いてM字に開脚してください」
そう言いながら優一郎が立城に向き直る。立城は弱々しく頷いて身体を何とか仰向けに戻し、足を開いた。腿を左右に大きく開き、手でそれを支える。
「これで、いい?」
立城は泣きそうな声でそう訊ねた。
「これが、ヒューマノイドの基本姿勢。標準M字開脚ポーズです」
淡々と優一郎が語る。立城はその言葉に小さく頷いた。
「制御装置兼セックス処理装置であり、ヒューマノイドの急所でもある女性器ユニットをさらけ出すこのポーズは、マスターや上位者への忠誠の証を示すためにも使われるんですよ」
優一郎は手の中に作り物のペニスをもてあそびながら告げた。立城は瞬きを数回してから赤い顔をしてそっぽを向いた。
「僕、マスター登録はされてないし」
すぐに生身に戻るつもりだったから。そう続けて立城はため息を吐いた。
「マスターが居ないヒューマノイドには暫定管理者が設定されます。母上の場合は僕ですね」
濡れた陰部を露にしたまま、立城は目を見張った。慌てて優一郎を見る。でも、と呟いてから立城は唇を噛んだ。押し殺し損ねた声が微かに漏れる。立城が喘ぐと同時にごく淡い紅色をした陰唇からこぽり、と音を立てて愛液が漏れる。
「僕が暫定管理者では不服ですか? 水輝さんでも呼んで、マスター登録でもします?」
くすくすと笑いながら優一郎が訊ねる。それを受けた立城は何度も首を横に振った。水輝にはとても見せられない。結界を何重にも展開しているから、まさか水輝には気付かれないだろう。
立城はぎこちなく腰をひくつかせた。反射的に腿を擦り合せてしまいそうになる。
「それでは人工ペニスを装着しますね」
そう告げて優一郎は立城のクリトリスに手を伸ばした。その瞬間、立城は掠れた声を上げて全身を硬直させた。過敏になったクリトリスを優一郎がつまんで回す。すると立城の恥丘のカバーが静かにずれていった。優一郎が手にしていた作り物のペニスをゆっくりとねじ込んでいく。とある時を境に立城の性的な欲求は二重になった。
多輝もですが、龍神とヒューマノイドって相性いいのですw