「あ……お、ね……ちゃ、ん」
小声で呟いた果穂がびくりと震える。壁に寄りかかった果穂は指を巧みに使って自慰をしていた。クリトリスを貫くピアスのリングに指を通し、その指で膣内を弄る。もう片方の手はブラウスの中だ。きっと乳首を刺激しているに違いない。果穂のブラウスの胸元は蠢いている。
一時間、ね。多輝は内心で呟いて嗤いを浮かべた。保美は最初からここで果穂が自慰に耽っていることを知っていたのだ。
多輝はもう一歩果穂に近付いた。その瞬間、果穂がびくん、と震えて慌てたように振り返る。柔らかな果穂の尻に股間を押し付けながら多輝は嗤った。
「相手しろよ」
「あ、えっ、あの」
声を上ずらせて果穂がめくれていたタイトスカートを戻す。乱れていたブラウスの裾を慌ただしく納め、果穂は振り返った。紅潮した果穂を多輝は黙って見つめた。
「何故、私が多輝の相手をしなければならないの」
果穂の口調は流暢で舌足らずな以前の喋り方が嘘のようだ。多輝は口許に嗤いを浮かべたまま、果穂をじっと見つめていた。気丈に振る舞ってはいるが果穂の足は微かに震えている。絶頂に至る前に自慰をやめてしまったため、身体が焦れているのだ。
「何だ。その身体、気に入らなかったか?」
そう言って多輝は素早く果穂の腰に手を回した。片手で果穂の口を塞ぎ、身を寄せる。勃起しきったペニスを服越しに果穂の身体に押し付けながら多輝は嗤った。
「お前に拒否権なんざないだろ。おれが壊してやったからその身体を手に入れてるくせに」
果穂を身体で壁に押さえつけ、多輝はタイトスカートに手を伸ばした。口を塞がれた果穂が多輝の手を手でつかんで力をこめる。必死で口を覆う手を外そうとしている果穂を嗤いながら多輝は片方の足を腿の間に入れた。強引に開いた腿の間に手を伸ばす。クリトリスの勃起具合を指先で確かめ、多輝はピアスのリングに指を通した。その瞬間、びくんと果穂が腰を震わせる。
指を膣口に入れる。多輝はリングでクリトリスを引っ張りながら果穂の膣内を乱暴に弄った。湿った音にずくん、とペニスが脈打つ。濡れ具合を確かめてから多輝はズボンの前を開いた。手早くペニスを引っ張り出して果穂の腿を持ち上げる。
必死で首を振る果穂の口を押さえたまま、多輝は一気にペニスを濡れた膣内に挿入した。果穂が呻いて背を仰け反らせる。眉を寄せて苦しむような顔をする果穂を見つめて多輝は小さく笑った。膣奥にペニスを突きこんで腰を果穂に押し付け、密着している部分に無理やり指を入れる。指先についたものを口に運びながら多輝はくすくすと笑った。
「処女の身体にしてもらったのか? こんな玩具がついてるくせに」
唇に残った赤いものを舐めながら多輝は果穂のクリトリスについたリングを指で引っ張った。果穂が多輝の手の中で呻いて腰を跳ね上げる。
「あ、今のいい感じ。もっとしろよ」
果穂に身を寄せて耳元に囁きながら多輝は指でリングを弄んだ。そうしながら腰を微妙に動かして亀頭を膣奥に擦りつける。
目を閉じて果穂に圧し掛かる。多輝は執拗に果穂のクリトリスを刺激しながら腰を動かし続けた。次第に多輝の息が上がる。多輝は無意識のうちに立城の嬌声を思い出しながら腰を揺すり始めていた。
あの時、優一郎は多輝を放り出して部屋を駆け出していった。乱れた着衣を整えながら部屋を出て行く優一郎を多輝は呆然と見つめた。それまで感じていた快楽が瞬く間に消えていく。多輝は誰もいない部屋で一人ぽつんとベッドに座っていた。ほどなく優一郎に呼び出され、客室に赴いた多輝はそこで立城を見て驚愕した。
一度だけ立城が女性の姿をしているところを見たことがある。あの時の多輝は目が見えず、意識でのみ立城の姿を捉えていた。その時にみた姿と立城は同じ姿をとっていた。が、その輝きは雲泥の差だった。とても同一人物とは思えないほど、立城の放つ光は細くなっているのだ。
それと同時に酷く暗いものを感じた。多輝は情報としてこれまでの経緯を優一郎からある程度は聞いている。が、実際に女性になった立城を目にした多輝はあまりの変わりように驚いたのだ。
あの状態の立城を放置は出来ない。それは判る。だが理性とは別の部分で多輝は納得出来なかった。立城は結局のところ、今のこの状況を作り出した一人だ。もしもその結果、立城が弱ってしまってもそれでいいのではないか。わざわざ構ってやることもないだろう。多輝はそうも思った。
だがそう思う心のどこかにはまだ立城を心配する気持ちもあった。どんなに仕組まれていたことだとしても、立城は多輝を育ててくれていたのだ。立城は多輝の衣食住を保証し、時には自分から遊び相手になってくれたこともあった。
複雑な心境のままで多輝は立城を見ていたのだ。だが立城の笑いを目にした多輝はぞっとするものを感じた。弱々しい光を帯びた立城の中には酷く壊れやすいものがあるのではないか。そしてそれは一旦壊れてしまえば二度と修復出来ないのではないか。
何故、そう思ったのかは判らない。多輝は結局、言いようのないものを感じつつも優一郎に命じられた通り、部屋を出た。そして立城のあの嬌声が聞こえてきたのだ。
多輝は舌打ちをして腰を強く押し出した。女になっていた間のことを思い出したところで仕方のない話だ。元々の嗜好がまるで違う。多輝はそれまで膣奥を擦っていた動きとは一転、強い抽迭を始めた。口を塞がれたまま果穂が目を見張る。
「おれに突かれて何度もいっちまってるくせに、嫌がってるんじゃねえよ」
低い声で吐き捨てて多輝は果穂を睨みつけた。そう言っている間にも果穂の膣壁が大きく脈打ち、一定間隔で収縮を始める。また達してしまったのだ。
自然と腰が動く。多輝は自分の快楽を得られる場所を探しながら果穂を夢中で突いた。抉るように亀頭で膣壁を擦りながら腰を斜めに突き上げる。多輝は無意識に心の底で立城の名を呼び、衝動に身を任せた。迸った精液が果穂の膣奥を叩く。ゆっくりと抜き差しするペニスにかき出されるようにして精液が漏れてくる。それを感じた多輝は鋭く舌打ちした。
「汚れちまったじゃねえか」
怒りを込めて吐き捨て、多輝は果穂から手を放した。弱々しい声を漏らしながら果穂がその場に崩れる。膣から抜けた多輝のペニスは精液と赤いもので汚れていた。
「ほら、きれいに掃除しろ。てめえの処理が甘いからだろうが」
不機嫌に告げて多輝は果穂の髪をつかんだ。悲鳴を上げた果穂の口に強引にペニスを押し込む。果穂は苦しそうに顔をしかめつつもおずおずとペニスに舌を這わせ始めた。不慣れなその様子に多輝は舌打ちをし、果穂の頭をつかんで腰を突き出した。
「下手くそ。そんなに下手なら喉でやれよ」
低い声で吐き出して多輝は果穂の頭を腰に引き寄せた。呻いた果穂の喉にペニスが滑り込む。その感触に思わず吐息をつき、多輝は夢中で果穂の頭を揺すった。苦しさに蠢いた果穂の舌がペニスを刺激する。
あいつの口、どんなかな。多輝はぼんやりとした眼差しを宙に彷徨わせ、果穂の頭を前後に強く揺すった。あのきれいな唇で扱かれたらたまらないだろうな。そんなことを思いながら多輝はしばし、果穂を嬲り続けた。
男多輝なので……あ!
TS警報忘れてました……どっちが本性か判らないので悩みますね(汗)