輝きが揺れる。中空に手を差し伸べた翠を取り巻いていたたくさんの宝珠がゆっくりと動き、一つ、また一つと天の彼方へと消えていく。その様子をしばしラスティは無言で見つめていた。
ゆっくりと歩き出す。天空の城とは別に天の住処がここにある。ラスティは無言のままで翠に近付いた。青年の姿をとった翠が手を掲げたまま、ラスティを見る。
「ここに来ることを許可した覚えはないな」
「……黙ってりゃいつまでもあのまんまだろうが」
不機嫌に吐き捨て、ラスティは天井のあるべき場所を見上げた。そこにあるのはだが、天井ではない。暗い、闇色をした虚空だ。色とりどりの龍宝珠が翠の手に導かれ、一つずつ虚空に飲まれていく。
白い石を積み重ねた壁に囲まれたこの場所はラスティも前に一度しか訪れたことはない。ラスティは不機嫌に腕組みをして翠を睨みつけた。
「一つだけ聞かせろ」
「それが必要であれば幾らでも問には答えよう」
そう言って翠が静かに腕を下ろす。すると天井に開いていた虚空は徐々に口を閉じ始めた。漂っていた宝珠がゆっくりと降りてくる。やがて幾多の宝珠で部屋はいっぱいになった。床に最後の一つが降りた次の瞬間、ラスティと翠の立つ位置を中心にして花が一斉に咲く。宝珠が花の形に変わってしまったのだ。ラスティはその様子を無言で見つめてから顔を上げた。
「俺は一体、何だ?」
ひと言ずつ区切るようにしてラスティは質問を口にした。翠が僅かに目を細め、じっとラスティを見つめる。ラスティは真っ直ぐに翠の視線を返した。
考えなかった訳じゃない。何故、あの時に呼び声が聞こえたのだろう。そしてどうしていきなり自分は引き寄せられてしまったのか。幾ら力のある龍神と言っても他者の龍宝珠にああもあっさりと時空を越えさせられる筈がない。
翠が静かに目を閉じる。だが翠は無言のままだ。ラスティは組んでいた腕を解き、こぶしを握りしめた。力をこめて握ったこぶしの中にぬめるものが生まれる。肌が爪に裂かれ、ラスティの手からは血が滴り落ちた。
「……それが、答えか」
呻くように告げてラスティは俯いた。
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文字数が足りないので、ここに無駄話を書いてみます。
このシリーズ? を書いていたのは何年前だろう……えーと、2007年くらいだと思います、多分。なので大体、15年前くらいでしょうか。これは3本目なので、もしかしたら2008年とかかも知れません。
もうちょっと文章が読めればいいのですが……自分では読むのが難しいので修正も最低限になっています。すみません。
以降も読んで下さると嬉しいです。
文字数が微妙に足りなかった(泣)
前のエピソードの後ろにつける手も考えましたが、余りにも話が違うので断念しました。