クール系のキャラが乱れるのっていいですよね……
カポンと、水の滴る音が耳に心地好い。
ブリオニアは長い黒髪をタオルでまとめ、温泉に浸かっていた。火照ったうなじが艶かしい赤みを帯びている。
うんと背伸びをする。今のところ、他に客はいないようだ。温泉や風景を独り占めするのは、普段騎士団で多忙なブリオニアにとっては、贅沢な時間だった。
そこに、
「んっ♡ んぅっ♡」
声が聞こえてきた。女性の声のようだ。岩の影を覗いてみると、そこには……
(ヘチマさん……!)
この温泉の女将であるヘチマが、金髪の少年と性行為をしていた。岩に手を当てて、尻を突き出したヘチマに、少年がパンパンと腰を打ち付けている。
「あんっ♡ 気持ちいいよぉ♡」
だらしなくよだれを垂らし、甘い声を上げるヘチマ。それを見ていると、ブリオニアの頬も赤くなっていく。
(何でこんな所でセックスしてるの……!)
────
「ヘチマさん!」
温泉から上がるや否や、ブリオニアはすぐさまヘチマの元へ向かった。
「ひゃっ! どうしたの、ブリオニアちゃん。珍しく大声出して……」
「どうもこうも……さっきのは何!?」
「あぁ、デリへルだよ、デリへル」
特に隠す様子もなく、ヘチマは言った。恥ずかしがっているのはブリオニアだけだった。
「ブリオニアちゃんにも紹介しようか? 溜まってるんでしょ?」
「た、溜まってない!」
「またまたぁ。男娼はいいよぉ。可愛い男の子なのに、チンポはすっごく大きくて、テクニックも大人顔負けなの♡」
「うぅ……」
温泉で情事に及んでいたヘチマと少年の姿を思い浮かべてしまう。大きなペニス、熱い肉体のぶつかり合い、そして蕩けるようなヘチマの顔を……。
「……」
いつの間にか、ブリオニアの股は濡れていた。
────
「どうも、ブリオニアさん。俺は
「よろしく……」
ゆったりとした浴衣からはだけた、白い肩を少年に抱かれる。
ヘチマがデリへルとして呼んだのは、金色の短い髪が美しい、色白の美少年だった。背はブリオニアよりも少し低く、身体の線は細い。源氏名の通り、緑色の瞳が特徴的だ。
「ブリオニアさんの黒髪、凄く綺麗だね」
「あ、ありがとう……」
少年に頭を撫でられると、ブリオニアの股はシーツを濡らしていく。
桃色のライトが二人を照らし、情欲を更に誘う。
『ブリオニアちゃんには特別な部屋を貸してあげる。その名も……情欲の間!』
『名前が直球過ぎる……』
『いつもはお盛んなカップルに貸し出してる部屋なの。宿泊が終わる頃には、二人とも脱け殻みたいになって帰ってくよ』
『何それ怖い』
この情欲の間、確かに空気感が違う。お香を焚いているようで、その匂いを嗅ぐと頭がくらくらしてくる。内股をもじもじ擦り合わせ、男根を挿入されたい衝動に駆られてしまう。
(これ……ちゃんと合法なヤツなのかな……)
「ん……んっ♡」
二人はどちらともなく唇を寄せた。まだキスだけだというのに、身体は火照り、浴衣がはだけていく。互いの体温がねっとりと共有される。
(何か……変な気分……)
翠は唇を離すと、ブリオニアの身体に舌を這わせていく。
「綺麗だよ、ブリオニアさん」
「んぅ……♡」
火照った身体がビクンと震える。くぐもった声が漏れる。
(この子、上手い……)
舌は胸から腹に下りていき、そしてブリオニアの最も大切な部分へ……
「ひゃぅっ♡」
「可愛い声が出たね」
「も、もう……変な所舐めないで……」
「変じゃないよ。凄く可愛い」
部屋のお香のせいか、あるいは翠のテクニックのせいか。ブリオニアは自然と脚を広げ、桃色の秘肉を翠に見せるように広げた。翠もペニスを固くそそり立たせていく。
「くっ……んっ♡」
大きな亀頭がブリオニアの割れ目に入り込み、秘肉を押し広げていく。それが奥に向かうごとに、ブリオニアはくねくねと身体をくねらせる。
(すご……おっきい♡)
頭の中が真っ白になる。いつもは思慮深いブリオニアが、何も考えられなくなり、顔を綻ばせてよだれを垂らしている。
「凄くだらしない顔になってるよ」
そう言って、翠はブリオニアのよだれを舐める。ブリオニアは自然と彼の身体を抱き締めた。
「ふぁぁ♡ す、凄い……♡」
ペニスが最奥まで埋もれた。圧迫感と異物感があるが、それ以上に快楽が勝っている。
「狭いけどすんなり入ったね。ビショビショだったからかな?」
「も、もう……♡」
翠の言う通り、シーツはブリオニアの愛液で濡れている。
恥ずかしがるブリオニアをよそに、翠は一旦腰を引き、一気に最奥を突いた。
「んおっ♡ おっ、あぁ♡」
パチュ、パチュと淫らな音が鳴り響く。肉体と肉体がぶつかり合う音だ。それと共に、結合部からは愛液が飛び散っていく。
「ブリオニアさんの腟内、気持ちいいよ」
「わ、私も……翠君のチンポ気持ちいいっ♡」
ブリオニアは自然と脚を翠の身体に絡めてしまう。同時に、舌と舌も絡まり合う。下半身は激しくぶつかり合うが、上半身は優しく絡み合っている。
「わ、私、もう……♡」
ブリオニアの背が弓なりに反り、甘い嬌声が上がる。
全身がビクンと跳ね、結合部からはプシャッと液体が飛び散った。
「ふぁ……あぁ……♡」
蕩けた顔で結合部を見つめるブリオニア。身体は未だにビクンビクンと痙攣している。自慰のそれとは比べ物にならない程、甘い快楽を味わっていた。
「どうだった?」
ブリオニアの黒髪を撫でながら、翠は爽やかな笑顔で聞いてきた。あれだけ激しく交わっていたのに、ほとんど汗をかいていない。体液まみれのブリオニアとは対照的だった。
「き、気持ち良かった♡」
「悦んでくれて俺も嬉しいよ」
そして優しくキスをする。激しい交わりから一転、恋人のような甘い至福の時間が過ぎていく。
────
「ふぅ……凄かった……」
その後再び交わり合い、ブリオニアは3度絶頂し、翠は2度射精した。ドロドロと熱く濃い精液が、今も子宮に残っている。
体液まみれの身体を洗うため、ブリオニアは情欲の間にある個室の温泉に浸かっていた。
(何か……普通の温泉より熱いような……別に温度が高いわけじゃないのに……)
ブリオニアが違和感を覚えた、丁度その頃、
「ブリオニアさん、お背中流します」
「っ!?」
翠が戸を開けて入ってきた。タオル一つ身に纏っておらず、ガチガチに勃起したペニスが露出している。何度も致したというのに、凄まじい絶倫っぷりだ。
「み、翠君! べ、別にいいから……」
「まぁそう言わずにさ♪」
翠はブリオニアの隣に腰掛けた。ちゃぽんと水音が反響すると同時に、二人は唇を合わせる。
「ん……ぷはっ♡ も、もう……強引なんだから……」
「ブリオニアさん可愛いからね。サービスだよ」
「それ、お客さん全員に言ってるんでしょ? 全く、商売上手なんだかんっ♡」
話を遮るように、翠は再びブリオニアの唇を奪った。同時に、指が股の間に入り、くちゅくちゅと音を立て始める。
「んっ、あっ、あんっ♡」
(おかしい……さっきより感じてる……♡)
「ここの湯って特別製らしいよ。媚薬が入ってるんだって」
(ヘチマさんっっっ!!!)
二人は湯の中で繋がった。そして湯から出て、繋がったまま身体を洗い始める。
「こ、これじゃあ洗ってるんだか汚してるんだか分からない……」
「まぁいいじゃん。そういうお店もあるし」
ボディソープをヌルヌルとブリオニアの尻や背に塗りたくる翠。ブリオニアの身体は思わずピクンピクンと反応してしまう。
「う……んぅ……♡」
自然と腰が動き、膣がペニスをギュウギュウ締め付けていく。
「ブリオニアさん、凄く気持ちよさそうだね」
(も、もう……どうにでもなれ……)
ブリオニアの中で何かがプッツンと切れた。同時に腰の動きが激しくなっていく。ぱちゅんぱちゅんと肉のぶつかる音が温泉内に反響していく。
「あっ、気持ちいいよぉ♡ もっとして、もっとぉ♡」
自分からキスをおねだりし、手足を抱きつかせる。それに応えるように、翠もピストンを強めていく。
「はぅ♡ 凄いぃ……凄いよぉ♡」
「俺のチンポ、そんなに好き?」
「好き好きぃ♡ チンポ大好きなのぉ♡」
騎士団きっての軍師が少年のペニスを飲み込み、激しく乱れている。関係者がこの光景を見たら腰を抜かすのではないか。
普段聡明そうなその顔から、だらしなくよだれが垂れている。的確な指示を伝える落ち着いた声色が、今は甘い嬌声に変わっている。
「しゅごい……しゅごいのぉ♡」
切ない喘ぎ声が、温泉中に響き渡るのだった。
────
「んっ、んっ……♡」
温泉で何度も交わったが、ブリオニアも翠もまだまだ物足りない様子だった。
脱衣所で、バスタオルで身体を拭きながら、後背位で繋がる。床にポタポタと水滴が滴っていく。
まだ髪も湿らせたまま、二人は布団に潜り込んだ。火照った身体にシーツの感触がこそばゆい。
「はっ、んっ、ちゅっ♡ じゅぷっ♡」
どちらともなくキスをし、どちらともなく腰を打ち付ける。
まるで発情期に入った獣のようだ。
結局、二人の営みは一晩中続いたのだった。
────
「さて、ブリオニアちゃん達どうなったかな~」
旅館の廊下を小気味良いリズムで歩いているのは、この旅館の女将、ヘチマである。
(ブリオニアちゃん、男娼とするのは初めてみたいだったし、満足出来たかな……?)
期待と不安を抱え、情欲の間へ向かおうとした、その時である。
「ヘチマ……さん……」
廊下の向こうから、黒い人影が見えた。はだけた浴衣に、透き通るような白い肌、長くボサボサの黒髪。どんよりとした負のオーラを背にしている。
「あ……あわわ……」
ヘチマは悟った。あれは人ならざる者だと。逃げなければ……捕まったら最後、向こう側に引きずり込まれる!
「ぎぇあぁぁぁ!!!」
腰を抜かし、四つん這いになって逃げるヘチマ。その尻を、黒い影はぼんやりと眺めているだけだった。
「ヘチマさん……どうしたんだろう……?」
致し過ぎて生気を失ったブリオニアがそこにいた。
その日、桃源郷の霊媒師が集い、除霊の儀式が行われたのはまた別のお話である。
男娼の源氏名は宝石から取っています
現実の源氏名は花の名前から取ることが多いですが、花騎士と被りまくってしまうので……
ここまで読んで頂き、ありがとうございました