バトりはチャンピオンクラスなのに、パコりはビギナークラスなのかい?
そんなんじゃ、ナンジャモちゃんを満足させられないぞ〜?
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明かりの消えた部屋に、スマホロトムのノイズが響いた。
――今の音は、確か配信開始の音だったかな……?
そう思うやいなや何かが僕の身体を押し倒した。
誰かな……? と一瞬訝しむがそこには予想した通りの姿があった。
「また君かい、ナンジャモ?」
問われた少女はニヒヒ……といたずらを成功させた子供のようにニヤついている。
「さぁ、挑戦者氏~? いきなりボクに押し倒されちゃってびっくりしちゃった? 泣いちゃった?」
すっかり配信モードの彼女だけど、別に初めて見る姿でもないし、こういう経験も初めてじゃない。
相変わらずドギマギはするけれども、びっくりもするけれども、さすがに泣いたりはしない。
だって、相手はナンジャモだから。
可愛い女の子だから。
「そりゃ驚くよ、だから突然襲いかかってくるのはやめてほしいんだけど……!」
そう言うと、ナンジャモは嬉しそうに笑う。
むしろテンションが上ってしまったようで、僕の制服のネクタイを緩め始める。
「ふっふっふ~、さぁさぁ挑戦者氏~! ナンジャモちゃんは飢えたレントラーのように挑戦者氏の衣服を脱がそうとしているぞ! どうするどうする~?! 挑戦者氏はこのままナンジャモちゃんの毒牙に掛かってしまうのか~?!」
もがこうとするが、ナンジャモちゃんを怪我させたくないと思うと、抵抗する力はあまり込められない。
……なんて考えているうちに上半身をはだけさせられていた。
ナンジャモのスマホロトムが僕の痴態を捉えていた。
おそらくその先はナンジャモの裏垢だ。
欲求不満になったナンジャモが使う、エロ専用の配信アカウントである。
「ねぇ、だいじょうぶなの? ジムリーダーなのにこんなの配信して良いの?」
ナンジャモは楽しそうに笑う。
「おやおや~、挑戦者氏は何を言っているのかな~? そもそもナンジャモちゃんコスプレセットは大人気発売中だし、ボクはナンジャモちゃんのコスプレをしているだけの赤の他人だよ? 君だってチャンピオンじゃなくて、ただのアカデミーの制服でコスプレをしているだけ。何もおかしくなんてないんだよ~? あ、今ならナンジャモちゃんの公式アカウントでコスプレセットを発売チュウ~! 配信を見てるみんなもナンジャモちゃんにコスプレしてコスパコしちゃお~!」
どうやらそういう設定らしい。
というか、コスパコしちゃお~とか公式が言うな。
……あ、公式じゃないのか、少なくとも設定上は。
いや、そうではなく……。
「ね、ねぇ、ナンジャモ? ちょっと今僕は……!」
起き上がろうとした僕の手を、ナンジャモが掴んだ。
ナンジャモの大きな瞳が僕の眼と心を射抜く。
「ポケモン図鑑完成おめでと。ずっと逢えなくて寂しかったよ……」
そんな「ふいうち」めいた彼女の言葉で、僕の心のタガが外れた。
ナンジャモと両手を組み合ってキスをした。
お互いに唇を貪り合い、ナンジャモの唇と舌を念入りに味わった。
息をするのももどかしいとばかりにそのままベッドに横倒しになった。
しばらく誰も使っていなかった寮のベッドにナンジャモの匂いが染み込んでゆく。
「ねぇ、キミのここ、こんなになってるよ?」
配信のときとは違う、ナンジャモの優しい声が耳を撫でる。
ナンジャモが僕のモノをズボン越しに触れると、思わずビクンと身体が跳ねてしまう。
「ちょっとちょっと~! 敏感すぎじゃないか~い?! そんなにボクとの夜が待ちきれなかったのかな~?! みたいな~?!」
僕は観念して吐き出すことにした。
「毎日君のことを考えてた。でも一人だとイケなくて、もう爆発しそうなんだ。このまま、その……シちゃったら、手加減なんてできそうになくて……」
そんな僕の独白にナンジャモは「おおぅ……」と露骨に引いていた。
と思ったら……唐突にパクンっ!
僕の先端がナンジャモの口に咥えられていた。
「待って! せめてシャワー! シャワー浴びさせてよ! まだ汚いのに……」
ナンジャモは咥えたままなのに器用に喋った。
「あむ……一緒だよ。我慢できないのは、ちゅる……ボクも一緒……はふ」
僕のモノの舐り方を知り尽くしているナンジャモの口撃は、一瞬で僕の心の堤防を決壊させる。
僕は我慢できなくなってナンジャモの頭を掴んでしまった。
そして道具のように前後させてしまう。
ナンジャモが苦しんでいるかもしれない。
脳裏にそんな気持ちがよぎるものの、頭の中が快楽で支配されていてどうにもならなかった。
ナンジャモはそれをなんとも思っていないのか、艶美な舌が僕のモノに絡みついて快楽を更に加速させていく。
一人では全然達せなかったのに、今なら一瞬だ。
僕は手触りの良いナンジャモのサラサラな髪の毛を指に感じながら欲望の塊を彼女の口内に吐き出した。
ビクビクと痙攣する僕のモノをナンジャモの舌が優しく包み込んでいた。
「ああっ! 出る! 全部出ちゃうよ!」
頭が真っ白になるような快楽の中、ナンジャモは最後の一滴まで逃さないとばかりに先端を吸い続けた。
僕はあまりの快楽にベッドに横たわってしまったが、僕の欲望を吸い尽くしたナンジャモが僕の身体に覆いかぶさった。
「さっすが! チャンピオンランクのチャンピオンはチャンピオンの名に恥じないチャンピオンだったね~!」
チャンピオンという名前を隠語みたいに使うのはどうかと思うけど、そんな底抜けな明るさも彼女の魅力だった。
「でもでも挑戦者氏~?! 自分だけ満足してハイ終わりじゃあ、ボクも視聴者諸君もガッカリだぞ~?! それともキミのチャンピオンは一発だけで、持久力はビギナークラスなのかな~?!」
そんなふうに言うナンジャモの顔色はどことなく寂しそうに見える。
そうだよね。自分だけ満足するようなことは良くないよね。
一緒に笑い合える関係が良いよね。
「……えっと、ナンジャモ?」
「何かな~? 挑戦者氏~?」
「前戯はいる?」
「……要らない。早く欲しいのっ!」
本当に僕は最低だな。
愛しい相手にここまで言わせなきゃわからないだなんて。
でも、こんな察しの悪い僕でも、彼女は僕を愛してくれている。
それがたまらなく嬉しいしたまらなく愛しい。
気づけば僕は彼女の衣装を半分だけ脱がした状態で挿入していた。
彼女の中はトリトドンの粘液のようにぐちょぐちょで確かに前戯は要らないようだった。
正常位で抱き合うように互いを求めあう。
それだけで達してしまいそうだったが、今度は彼女を満足させなくては。
僕はそんな使命感に燃えていた。
腰をグラインドさせ彼女の中の気持ちいい部分を探り当てる。
いろんな角度を試し、いろんな速さで責め立てる。
喘ぎ声からスポットを導き出し、そこを執拗に責め立てる。
もちろん両手を空にはしない。
両手で彼女の乳首を刺激し、口はキスで埋める。
漏れる吐息で彼女の絶頂の兆しを感じる。
ナンジャモが僕の身体を強く掻き抱いた。
「出して! 全部出して!」
言われるままに僕は彼女の中で果てた。
お互いの腕の中でお互いに絶頂した。
ナンジャモの爽やかな匂いと汗の匂いが混ざり合って倒錯的な興奮を覚える。
ふと気づくと、絶頂するナンジャモをスマホロトムが撮り続けていた。
「あ、そうだ。こういうときはアヘ顔ダブルピースで配信終了しなきゃ……」
そんな彼女の言葉を待たずに、僕はナンジャモの腰を抱えると、モノを構えた。
「え?! ちょっとちょっと挑戦者氏~?! そろそろ配信は終了の時間なんだけど?!」
そうは言われても、まだまだ衝動は収まりそうになかった。
「ナンジャモちゃんの可愛さに僕の性欲がシビルドン昇りなんだ。もう少しだけ付き合ってくれないかな」
ナンジャモは少し呆気にとられた表情をしたが、すぐにその顔は笑みに変わった。
「性欲がシビルドン昇り~?! そ、それじゃあ仕方ないなぁ~! それじゃあ延長線、行っちゃおうか――なぁっ?!」
言うが早いか、僕は彼女のお尻を掴むと後背位で挿入した。
「ちょっとちょっと~! こっちにも心の準備ってものが――!」
遮ろうとする彼女の手を掴んで引っ張る。
そんなちょっと強引な感じが好きなのか、すぐにナンジャモの昂りを感じた。
そうして僕は何度も何度も彼女の身体に欲望を吐き出し尽くした。
何度目かもわからない絶頂で眠るようにナンジャモが配信を終了したが、コメント欄には「絶倫チャンピオン草w」「そっちもチャンピオンクラスなのかよw」といったコメントで埋め尽くされていた。
そのなかにちらりほらりと「末永く爆発しろ」というコメントが流れていったのを見て、僕は思わず吹き出してしまった。