※この作品はR-18です。

【書籍化】クラスで2番目に可愛いボーイッシュ幼馴染を、二泊三日の修学旅行で寝取って種付けセックス漬けにする話   作:月見ハク

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幼馴染を美術準備室に閉じ込めた(十二日目 火・午後)

 机に座り、窓からぼーっと校庭を眺める。

 サッカー部員たちが朝から活発に練習をしていた。

 

 その中に、エースであるはずの時田の姿はない。

 朝から文化祭実行委員の打ち合わせがあるんだと、何度も嘆いていた。

 

 

「やっほーぼーやん、また外見てるの?」

 

「おはようアヤ。うん、外見てた」

 

「そ、そっか……」

 

 目の前に、茶髪のショートヘアの美少女が立っていた。

 白い半袖ブラウスがまぶしい。

 

「アヤ、もう体調は大丈夫なの?」

 

「あ、うん……多分、気圧のせい、かな」

 

 昨日の月曜日、アヤは学校を休んだ。

 一昨日の遊園地とか、その前日の大会の疲れがドッと出たのだろう。

 体力だけは自信があると豪語するアヤだけに、かなり心配した。

 

「気圧か、俺、感じたことないな」

 

「まあ、ぼーやんだもん、ね……」

 アヤは、窓のほうを向いてぎこちなく笑った。

 少し頬が赤らんでいる。

 教室で俺と目を合わすのが気まずいようだ。

 

 修学旅行以来、学校では挨拶くらいしかしていない。

 教室でこうやって会話するのは、ずいぶん久しぶりだ。

 

 急に、アヤが振り返った。

 どうやら女友達たちに呼ばれたらしい。

 アヤの横顔が、貼り付けたような明るい笑みに変わる。

 

「はいはい〜……じゃね、ぼーやん」

 

 アヤは軽やかに俺の視界から去っていった。

 教室の入り口近くで、女友達たちに「アヤ大会残念だったねー」とか「ドンマイだよ!」とか声を掛けられている。

 そんなアヤを、クラスの男子たちがチラチラ見ていた。

 

 

 昨日、アヤが休んだ日。

 大会でのアヤを撮った写真を、女子の一人がみんなに見せていた。

 本人が休みなのと、時田が実行委員でいないのをいいことに。

 

 男子たちも「おお~…」とか「あー結果どうだったん?」とか、さりげない風を装ってスマホを覗き込んでいた。

 俺のとこにもその女子がきて、悪気のなさそうな顔で「ぼーやんも見る?」と言うので、素直に頷いた。

 

 部員たちの集合写真と、試合中の様子が数枚。

 さすがにアヤだけをアップで撮ったものはなかった。

 あれば、削除するよう言っていただろう。

 

 アヤは、ピンクを基調としたTシャツに、黒の短パンという指定のユニフォームを着ていた。

 

 思わず、目を奪われる。

 ユニフォーム姿を見たことなかったし、ピンク色に身を包んだアヤを見るのも初めてだった。

 

 だからすごく新鮮で、可愛くて、意外なほど似合っていて、試合中の表情は格好良くて……なんというか、また一目惚れしてしまった。

 

 俺がぼーっと眺めていると、その女子は「ぼーやん眠いの? はい終わりねー」と言って去っていった。

 他の男子にも見せようとして、アヤと仲のいい女友達たちに「やめなよねー」とやんわり注意されていた。

 

 なんとなく。

 その空気が少し不穏な感じがして。

 ああこれが、アヤがむやみに刺激したくない人間関係なんだなと思った。

 

 

 そんな女友達たちにアヤは今、頭を撫でられたり、逆に撫で返したりしている。

 

 楽しそうに笑うアヤを横目で眺めていると、教室に時田が入ってきた。

 

「おいみんなー、ちょっと聞いてー!」

 

 サッカー部で培った通る声で、クラス中に号令を掛ける。

 時田は教卓まで行くと、アヤをチラリと見てから、真面目な顔になった。

 

「えーっと、文化祭の準備の話です。うちのクラスは二組とお化け屋敷だけど、今日から本格的な準備が始まります。みんな一人ずつに仕事を依頼してくから、お願いします。今日入れて、あと三日しかないから」

 

 時田が話しているうちに、クラスはスッと静かになる。

 席に着き始める生徒もいた。

 

 さすがのリーダーシップだ。

 多分、こういうところに、アヤも惹かれていたんだろう。

 

「江藤が……あー、文化祭準備を引っ張ってくれてた江藤先生が急に辞めちゃって、わりと実行委員もバタバタしてるんで、ここは一つ、みんなよろしくお願いします!」

 

 パチパチと、まばらな拍手が上がる。

 他の生徒も口々に「おっけー」とか「了解ー」とか返事をしていた。

 

 江藤先生――修学旅行でアヤと俺の情事を隠し録りし、それをネタにアヤを襲おうとしていた男は、修学旅行が終わってすぐに、自ら学校を去った。

 親の介護でという説明だったが、噂では他の女子生徒に手を出していたのがバレたらしい。

 

 俺が江藤先生のデジカメを没収したのも、辞めた理由の一つだろう。

 

 デジカメは、今も俺が厳重に保管している。

 多分、もう江藤先生がアヤに手を出すことはないだろう。

 でももし、アヤに近づいてきたら。

 その時は――。

 

 

「――じゃあ午後から準備始めるから、みんなよろしくなー!」

 

 時田はもう一度拍手を催促していた。

 

 クラスは、今日も平和だ。

 

 

***

 

 

 午前の授業が終わり、いよいよ文化祭の準備が始まった。

 時田のテキパキとした指示のもと、みんなで一丸となって動く。

 

 修学旅行のときにも感じた、独特の非日常感が漂い始める。

 

 俺は、お化け屋敷の看板の色塗り係を任命された。

 

「やべっ、絵の具切れそう……ぼーやん美術準備室から取ってきてくんない?」

 

 一緒に色塗り係をしていた男子に頼まれ、俺は立ち上がる。

 教室にアヤの姿はない。

 どうやら二組のほうで仕事をしているらしい。

 

 俺は廊下に出て、美術準備室に向かった。

 

 

 

 

 美術室の引き戸を開けると、中には誰もいない。

 でもなんとなく、アヤがいるような気がした。

 

 絵画やキャンバスの並ぶ美術室を通り抜け、奥にある美術準備室の扉を開ける。

 

「おおぅっ! って、ぼーやんか……びっくりした~」

 

 アヤが絵の具の箱を十箱ほど抱えて、立っていた。

 目を見開いて、俺を見上げている。

 

「あれ、アヤも絵の具取りに来たの?」

 

「あ、うん、私たちは壁塗り係だからね」

 

 アヤは、なぜか誇らしげな口調で言った。

 俺の横を通り抜けて、美術室のテーブルに絵の具の箱を置いていく。

 

「俺も手伝おうか?」

 

「ううん大丈夫。もうすぐ援軍が来るから」

 

「そっか」

 

「ぼーやんも絵の具?」

 

「ああ、俺は看板の色塗り係だからね」

 

 俺も、少し誇らしげな感じで言ってみる。

 

「うんうん、ぼーやん絵とか上手だもんね」

 

 アヤは、なぜか得意気に頷いている。

 まるで、若い才能を発掘したパトロンのような顔だ。

 

「アヤの絵も、独特な世界観あるよな」

 

「うーバカにすんなよ~っ」

 

 アヤはなかなかユニークな絵を描く。

 小学校の頃、俺の似顔絵を描いたと言って見せてくれたのは、ひょうたんに三本の毛が生えた不思議な生き物の絵だった。

 俺はそれを、大事に保管している。

 アヤが描いてくれた、最初で最後の似顔絵だったから。

 

 中学に上がっても、アヤの絵は独特なままだった。

 ある日、時田に「この絵はヤバいだろ~!」とからかわれたのをきっかけに、アヤの絵を見る機会はなくなった。

 バカにされ、かなり気にしていたのを覚えている。

 

 そういえば、俺もあの時はかなり時田にムカついた。

 あんなに可愛い絵はアヤにしか描けないのに、と。

 

 

「……俺はアヤの描く絵、好きだよ」

 

 低い声で、平然と伝える。

 

「あ……りがと……」

 

 アヤはうつむきながら、絵の具の箱を意味もなく並び替えていた。

 

 ――連れ込め。

 

 神様の直感が、俺に囁く。

 

 俺も、元からそのつもりだ。

 

 

「ごめんアヤ、ちょっと手伝ってくれない?」

 

 言いながら、美術準備室に入る。

 

「あ、うんいいよ」

 

 アヤも美術準備室に入ってきた。

 室内はカーテンが閉まっていて、薄暗い。

 絵の具独特の匂いが充満していた。

 

 とりあえず、文化祭用にたくさん用意されているという絵の具の箱を探す。

 アヤが俺の隣に来て、戸棚のほうを指さした。

 

「ぼーやんそこ、戸棚の下のダンボールにいっぱい入ってるよ」

 

 俺は、戸棚の前でしゃがみ、ダンボールから十箱ほど絵の具の箱を取り出す。

 

「アヤごめん、これ置いてきてくれない?」

 

「はいよー」

 

 アヤが絵の具の箱を抱えながら、扉へ向かう。

 

 俺は、手ぶらでその後ろを付いていく。

 アヤが美術準備室から出ていこうとする瞬間。

 俺は手を伸ばして扉を閉め、アヤの進路を塞いだ。

 

 アヤが、ピタッと立ち止まる。

 後ろから伸びてきた手に、目の前で扉を閉められたのだ。

 戸惑うか驚くかすると思ったが、アヤは無言だった。

 

「ハァ……」

 

 アヤから、小さなため息が漏れる。

 困ったなという感じだ。

 どうやら、俺の悪だくみは想定の範囲内だったらしい。

 

 アヤが絵の具の箱を抱えながら、ゆっくりこちらを振り向いた。

 少しムッとしている。

 

「私にだけ持たせたんか」

 

「ぜんぶ持つよ」

 

 言いながら、体が触れる距離まで近づく。

 

「ぼーやん、ここ、学校だからね……?」

 

 さとすような、説得するような口調だ。

 まるで、聞き分けのない子どもに言い聞かせるような声色。 

 アヤがお母さんになったら、こういう感じで子どもをたしなめるのだろうか。

 

「そうだね」

 

 俺は、アヤの頭を優しく撫でた。

 

「はぁ……」

 

 アヤがまた、ため息を漏らす。

 今度は、呆れたという感じだ。

 

 そんな態度とは裏腹に、アヤの頬はさっきから桃色に染まっている。

 ゆっくり手を伸ばし、触れてみる。

 俺の手よりも、ほんのり温かい。

 薄暗い部屋の中で、しばし見つめ合う。

 

 手のひらを通して、アヤの心が伝わってきた。

 

 ――キス、なら。

 いいのかな。

 キス、だけなら。

 ぼーやん、したそう。

 私、も。

 だけど。

 ……むり。

 むりむり。

 むりだ。

 学校、だから。

 もし見られたら。

 時田に。

 友達に。

 見られたら。

 知られたら。

 いろいろ壊れる。

 壊したくない。

 こわい。

 

 

 アヤは、唇をギュッと引き結んだ。

 修学旅行でもアヤの家でも、かなり大胆なことをしたはずなのに。

 学校だと、俺とキスをするのにも抵抗があるらしい。

 

 学校は、アヤにとって一番気を遣う場所だ。

 一番、怯えている場所と言ってもいい。

 

 もし俺とのことが知られて、友達との関係や、いろんな人間関係が壊れてしまうのが恐いのだろう。

 アヤの不安な心が、痛いほど伝わってくる。

 立っている場所が、ガラガラと崩れ落ちてしまうような恐怖だ。

 

「ぼーやん、出よ……?」

 

 アヤが、俺を見上げて言った。

 その表情は引きつっていて、今にも泣きそうだ。

 

 以前の俺だったら、アヤにこんな顔をされたらアタフタしていただろう。

 ごめん、と謝って扉を開けたはずだ。

 

 ――出るな。

 

 神様の直感が、俺に警告する。

 

「アヤ、もう少しここにいて」

 

「どうして?」

 

 俺はその問いには答えずに、ゆっくり顔を近づけた。

 両手を絵の具の箱で塞がれたアヤに、俺の接近を妨げるすべはない。

 アヤの瞳は不安げに揺れているが、顔をそらしたりはしなかった。

 

 互いの唇が重なる、その瞬間。

 

 美術室のほうからガララッと引き戸の開く音がした。

 数人の足音が入ってくる。

 俺とアヤは、鼻先が触れ合う距離でかたまった。

 

 

『――あれ、アヤはー?』

『おや、いないね~』

『アヤ、いるー?』

 

 アヤの女友達たちの声が、扉ごしに聞こえてくる。

 そういえばさっきアヤは、もうすぐ援軍が来ると言っていた。

 絵の具運搬を手伝いに来たのだろう。

 

 アヤを見ると、俺の胸のあたりに視線を泳がせて、硬直していた。

 顔から血の気が引いていっている。

 アヤがパニックになったり、頭が真っ白になったりしたときに、アヤはこういう感じになる。

 

 何食わぬ顔で出ていって、「ぼーやん手伝ってた」とでも言えば、何も怪しまれないだろうに。

 後ろめたい気持ちが、正常な思考を奪っているのだろうか。

 

 ――出すな。

 

 神様の直感が、ここに潜んで様子をうかがえと言っている。

 

 俺は、美術準備室の扉をそっと押さえた。

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