※この作品はR-18です。

【書籍化】クラスで2番目に可愛いボーイッシュ幼馴染を、二泊三日の修学旅行で寝取って種付けセックス漬けにする話   作:月見ハク

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幼馴染と一緒に登校した(十五日目 金・朝)

 ――起きろ。

 

 直感が頭の警告を発し、俺はハッと目を覚ました。

 時計を見ると、朝六時前。

 頭をかきむしりながら、寝ぼけた頭で考える。

 

 昨日は、公園で深夜遅くまでアヤを抱いた。

 その後、アヤを家まで送って。

 俺も帰ってそのままベッドにダイブして、気を失った。

 

 今日は……そうだ、文化祭の初日だ。

 学校までは四十分くらいだから、二度寝しても十分間に合うが。

 

 ――迎えに行け。

 

 そうだな。

 アヤは最近疲れ気味の上に、昨日はバイトして、その後一時間半の道のりを一緒に歩いて、俺にさんざん揺らされて……。

 誰よりも睡眠を愛するアヤは、間違いなく寝坊する。

 アヤは今日、お化け屋敷の足首つかみ係なので、早く行ってセッティングやら準備やらをしないといけなかったはずだ。

 

 俺は、急いで登校準備を整えると、家を出た。

 

 

 

 

 ピンポーン――。

 

 アヤの家のインターホンを鳴らす。

 ガチャリとドアが開いて、アヤのお母さんが顔を出した。

 

「あら、ぼーやんおはよう。アヤ?」

 

「おはようございます、今日アヤ、早く行かないといけないんですよ」

 

「え、そうなの!? あの子、絶対まだ寝てるわよっ、ちょっと待っててね!」

 

 ガチャンとドアが閉まる。

 かすかにダッダッダッダッというアヤのお母さんが階段を走る音が、家の中から聞こえてきた。

 

 俺は、門扉から離れ、二階のアヤの部屋を見上げる。

 その窓の中から、アヤのお母さんの声がかすかに……いや、結構な音量で聞こえてきた。

 

『アヤ、起きて! ぼーやん来てるわよ! アヤ! …………そうよ、ぼーやん! あなた今日早く行かないといけないんじゃないの? …………そう、ぼーやんが迎えに来てくれたのよっ』

 

 俺はスマホを取り出して、アヤに電話を掛けてみる。

 一回目のコール音で、アヤが出た。

 

「アヤ、おはよう。起きれる?」

 

『うぅ……』

 

「今日、文化祭の準備あるって、言ってなかったっけ?」

 

『う゛ぅぅ……ぼぉやん゛……おはよ……ぅ……』

 

 アヤがかすれ声でうめいた。

 これは……アヤが一番眠いときの声だ。多分、電話を切った瞬間に三秒で寝る。

 俺はそんな確実な未来を予見し、ふっと笑ってしまった。

 

「アヤ、好きだよ。一緒に学校に行こう」

 

『………………う゛ん』

 

 

 やがて、電話の向こうからガサガサと音が聞こえた。

 アヤがのっそり起きて、支度を始めたのだろう。

 

『ぼーやん、下にいるの?』

 

 声を取り戻しつつあるアヤが聞いてきた。

 

「うん、道のところにいる」

 

 アヤの部屋のカーテンが、ほんの少しだけ開いた。

 

『ごめん、ちょっと待っててね』

 

「ああ、待ってるよ」

 

 カーテンの隙間から猿のヌイグルミが現れ、窓際にポンと置かれた。

 これを見て、待っていろということだろうか。

 

 俺はぼーっと猿のヌイグルミを眺めながら、アヤが出てくるのを待った。

 

 

 

 

 ガチャリとドアが開き、アヤが出てきた。

 

「ごめん、お待たせっ」

 

 アヤは、黒いTシャツを着ていた。

 胸元にピンクのおどろおどろしい文字で「Haunted house」とプリントされている。

 時田が発案した、有志のオリジナルTシャツだ。

 前に、時田がみんなからお金を集めていたっけ。希望者だけという話だったので、俺は買わなかった。

 

 それはいいとして……。

 

「アヤ、下もその格好で行くの?」

 

「ん? あっ……」

 

 アヤは、黒いハーフパンツを穿いていた。

 ついでに、青いベースボールキャップを被っている。

 実にボーイッシュ……というかパンクな格好だ。

 

 Tシャツを着た後、つい普段着のテンションで着替えてしまったのだろう。

 まだ少し、寝ぼけているらしい。

 

 アヤは「ごめん、ちょい待ってて!」と言い残し、家に戻っていった。

 

 

***

 

 

 俺とアヤは、朝の通学路を歩いていた。

 

 アヤは黒いTシャツに、学校指定の紺スカートという格好だ。もちろんキャップも被っていない。

 茶髪のショートカットが、眠そうに揺れている。

 

 俺はアヤの意識をつなぎ止めるために、言葉を掛ける。

 

「昨日、あの後すぐに寝れた?」

 

「あ……うん、シャワー浴びて、すぐ寝たよ」

 

 顔がほんのりと赤らみ、恥ずかしそうに斜め下を向いている。

 

「てことは、四時間ちょっとしか寝れなかったか。アヤにはちょっとキツいな」

 

「いやいや、もうバッチリ起きたっ」

 

「ほんとに大丈夫? さっきのアヤ、ゾンビみたいな声だったよ」

 

「ゾン……ビ……!? ゾンビ、なめんなよ~!」

 

 アヤは恥ずかしいのか、ごまかすように意味不明なことを叫んだ。

 そんないつも通りのアヤの調子に、俺はまた笑ってしまう。

 

 アヤとこうして一緒に登校するのは、いつぶりだろうか。

 

 確かアヤが時田と付き合い始めてから、俺たちはあまり一緒に登校しなくなった。

 アヤの部活の朝練が忙しくなったというのもあったが。

 俺のほうが、何となく遠慮してしまったんだ。

 そのくせ、たまに駅でアヤと出くわしたりすると、その日一日いいことが起きそうな気がしていたっけ。

 

 

「ぼーやんゴメン、コンビニ寄らせて!」

 

 朝ごはんを食べないで出てきたのだろう、アヤは眠そうに目を細めながら、適当なパンとジュースを買った。

 

「駅前の広場で食べる?」

 

「ううん、ここで食べちゃうからちょっと待ってて」

 

 そう言って、アヤはコンビニの前でパンの袋を開いた。

 

「広場なら座れるところもあるよ?」

 

「だって、駅前は誰かに会うかもしれないし」

 

「アヤが食いしん坊なのはみんな知ってるよ」

 

「そういう問題じゃなくて……あむっ」

 

 しばらく、はむはむとパンを頬張るアヤを待つ。

 ジュースをごくごくと飲み干し、ゴミ箱に捨て、また一緒に歩きだす。

 

 並んで歩いていると、ちょんっとアヤの手が触れた。つい当たってしまったのだろう、

 その瞬間、アヤの心情が伝わってくる。

 

(ぼーやんの手、当たっちゃった。

 う……ドキドキする。

 この、手で……)

 

 パッとアヤの手が離れていった。

 この手が、何なのだろう。

 

 アヤには、さんざん触っているというのに。

 それこそ、隅々まで。

 なのに……俺もなんだか恥ずかしい。ドキドキする。

 ここが日常の、通学路だからだろう。

 

 この通学路で、アヤと手を繋いで登校する日は来るのだろうか。

 

 ――来る。

 

 そうだな。

 もうすぐそんな日々がやってくる。

 だからそれまでは、我慢だ。

 誰かに見られてしまったら、アヤは気まずいだろう。

 

 

「ねぇぼーやん」

 

「ん?」

 

「私、食いしん坊じゃないよ」

 

 少しムッとした顔で、前を向いている。

 その様子が可愛くて、つい抱きしめたくなってしまう。

 これで恋人同士になったら、俺はアヤを抱きしめながら登校してしまうのではないだろうか。

 

 いかん。

 俺も寝不足だからか、つい思考がお花畑の方向にいってしまう。

 とりあえず、やや不機嫌な幼馴染をなだめることにする。

 

「知ってるよ」

 

 アヤはここ最近、急にケーキやお菓子を食べなくなった。

 そういえば、時田に「ぽっちゃり系」と言われたのを気にしていたっけ。

 

 その割に、さっき美味しそうにアンパン頬張ってたけど。

 そう言ってからかおうとして。

 

 ――やめとけ。

 

 神様の直感に注意された。

 アヤが、ほんの少し傷ついてしまうらしい。

 

 なら、代わりに――。

 

「……ただ、アヤってほんとに美味しそうに食べるよな、と思ってさ」

 

 俺は、アヤが食べている姿が好きだ。

 それを伝える。

 

「あ、りがと…………って、やっぱり食いしん坊ってことじゃん!」

 

 

 アヤと無駄話に花を咲かせていたら、あっという間に駅に着いた。

 ここから電車に乗って、一駅目で降りてちょっと歩けば、学校だ。

 

 そろそろ、同じ制服を着た生徒の姿もチラホラ見えてきた。

 アヤの口数は少なくなり、なんとなく緊張が伝わってくる。

 俺は、アヤに聞いてみた。

 

「こっからは別々に行こうか?」

 

「大丈夫でしょ」

 

 アヤはあっけらかんと答えた。

 涼しい顔をしようとしているが、顔が強張っている。

 

 

 だが、その不安は取り越し苦労だった。

 

「アヤおはよ~、お、ぼーやんもおはよう~!」

「アヤ~、ぼーやんも、いよいよ初日だねぇ~!」

「おぉ、ぼーやん早いじゃんっ!」

「おっす、ぼーやん、今日早いな」

 

 俺たちの姿を見かけたクラスメイトたちが、ニコニコ笑いながら声をかけてきた。

 そこには一切、俺たちを疑うような眼差しはない。

 

 「安心マン」とまで呼ばれる俺への謎の信頼感と、時田と「おしどりカップル」とまで呼ばれるアヤへの謎の安心感。

 幼馴染同士である俺とアヤが一緒に登校したところで、誰も、何も思わない。

 今は。

 

 俺たちは一気に賑やかな集団へと様変わりし、電車に乗り込んだ。

 アヤは女子たちと楽しそうに笑い、俺はぼーっと車窓の風景を眺める。

 

 いつもの日常だ。

 

 それが、この文化祭で終わる。

 

 一駅目で降り、学校への短い道のりを歩く。

 校門に着くと、「文化祭へようこそ」と書かれたアーチ状の看板が立っていた。

 その下をくぐり、生徒たちでざわめく中を校舎へ向かう。

 

 みんな、不思議な高揚感に浮足立っている。

 俺も、アヤも、朝からなんだかテンションが変だった。

 

 修学旅行と同じ。

 短い、非日常が始まる予感。

 

 

 お化け屋敷に様変わりした教室前に着くと、アヤたちは中に入っていった。

 俺は、今日は特に役割は割り振られていないので、ブラブラと時間を潰すことになる。

 

 ふと、教室に入りかけたショートカットの茶髪が立ち止まった。

 半歩後ろに下がると、俺のほうを向く。 

 

「じゃね」

 

「ああ、頑張って」

 

 アヤは軽く手を振って、教室に入っていった。

 

 

***

 

 

 文化祭初日は、平日の金曜日に開催される。

 だから、校内には一部の保護者や、小さい子ども連れ、近所のヒマな人以外は、うちの生徒しかいない。

 来場者がそこまで多くないので、どのお店も出し物も、和やかな雰囲気が漂っている。

 本番は、人でごった返す明日――文化祭二日目だ。

 

 そういうわけで、俺は朝からぶらぶらと校内を散歩し、ベンチに座ってぼーっとしたりと時間を潰していた。

 

 そこへ、セミロングの黒髪が特徴的な、真面目そうな女子が近づいてくる。

 

「ぼーやん、お待たせ」

 

 ユカリが、にこやかに笑って立っていた。

 

「お化け屋敷はもういいの?」

 

「うん、抜け出してきちゃった」

 

「そう」

 

「じゃあ、回ろ?」

 

「午前中だけな」

 

「はいはい、分かってるよ~」

 

 ユカリが軽い感じで言った。

 

 俺はゆっくり立ち上がると、ユカリの後ろについていく。

 

 スマホの時計を見ると、午前十時を回ったところだった。

 アヤの足首つかみ係が終わるまで、あと二時間くらいだ。

 

 だが俺は。

 ユカリといる時間はそんなに長くない気がしていた。

 

 

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