【書籍化】クラスで2番目に可愛いボーイッシュ幼馴染を、二泊三日の修学旅行で寝取って種付けセックス漬けにする話 作:月見ハク
凍えるような冷気で目を覚ました。
「……さむっ」
掛け布団から手を伸ばし、スマホのホームボタンを押す。
『1月1日 木曜日 09:07』
平日にしては遅い起床だ。けど、昨日の大晦日も夜遅くまで仕事だったので、まだ少し眠い。
ぼーっとしながらメールをチェックする。
アヤからの新年の挨拶はまだない。ということは、彼女も昨晩は年を越す前に寝てしまったのだろう。
俺はさっそくアヤにメールを送った。
『あけましておめでとう』
送信ボタンを押すと、すぐに返事が来た。
『あけましておめでとう!!』
元気のいい挨拶とともに、着物姿の猿が扇子を持って小躍りしているスタンプが送られてくる。彼女のお気に入りの「うっきーモンキー」スタンプだ。
『15時に神社集合でいいよね?』
送られてきた二通目のメールに、俺は『うん』と返す。
今日俺は、アヤと初詣に行く約束をしていた。
クリスマスイブのデート以降、怒涛の仕事ラッシュに見舞われていたため。この冬休みは彼女と一度も会えていない。
久々にアヤと会えるとなると、冷えていたはずの体温も急上昇してくる。
「よし」
ゆっくり体を起こすと、部屋のドア近くに立っている姉貴と目が合った。
「なにが『よし』なん?」
「……ノックしてよ」
「したよ、それで起きたんでしょ」
「なにか用?」
新年早々、最初に会話をしたのがアヤではなく姉貴なことにちょっとだけ腹が立つ。
俺は寝起きで機嫌の悪いフリをしつつ、姉貴に怪訝な視線を送った。
「私ちょっくら用事あるからもう出るわ。夜には帰ってくるから。あ、注文したおせち冷蔵庫に入ってるから勝手に食べなね。あと、あけましておめっと~」
「……おめでとう」
「眠そうだな~、ちょっと働き過ぎなんじゃない? リュウジも元旦くらいは休みなよ~」
「姉貴もな」
二十四時間
「んふふ、私も今日は仕事じゃなくてお楽しみだよ~」
「……恋人でもできた?」
「はぁ……色ぼけ男子はこれだから」
姉貴は深いため息をつきながら部屋を出ていった。
どうやら元旦を一緒に過ごすパートナーはまだ見つけていないらしい。
スウェット姿のままリビングに下り、速攻でこたつに入り込む。
テレビをつけると、お笑いのスペシャル番組が流れていた。
特に面白味の感じられない番組をぼーっと眺めながら、姉貴の言葉を思い出す。
――リュウジも元旦くらいは休みなよ~。
この冬は、ずっとアヤを抱くのを我慢していた。直感の提示してくる未来に抗い、もっと幸せな未来を手に入れるために。
誰に頼らなくても安定した生活を送れるように、がむしゃらに仕事を頑張って、なるべくアヤとは触れ合わないようにして。
一度でも彼女を抱いたら、決心が揺らぎそうになるから。
嫉妬と快楽にアヤを溺れさせる、そんな未来に甘えてしまいそうになるから。
だから、必死に我慢してきた。
でも。
元旦くらいは、頑張るのを休んでもいいよな。
――家に呼んで抱け。
――快楽に溺れさせろ。
「……はぁ」
この冬、何十回目かの直感の囁きが脳内に反響する。
我慢は続ける。
ただ、今日くらいはちょっとだけアヤの温もりを味わえればいいと思っているだけだ。もちろん彼女がよければだが。
俺は暴走しそうになる股間を押さえると、こたつの上に置いてあるミカンを食べて煩悩を鎮めた。
こたつに入りながらおせちを食べたり、ファッション雑誌をペラペラめくって最近現場で関わった振袖特集のページを眺めたりしていると、あっという間に午後になった。
シャツに着替えて、コートを羽織る。
クリスマスイブにアヤからもらった茶色い手袋をはめて外へ出ると、空は快晴だった。
見慣れた道を、てくてくと歩く。
待ち合わせ場所は、徒歩15分くらいの場所にある大きくも小さくもない神社だ。
徐々に人通りが多くなってきて、神社の入り口に着くとそれなりに混んでいた。
時刻は14時50分。彼氏の到着時間としてはちょうどいいだろう。
『入り口にいるね』
アヤにメールを送り、鳥居のところで待つ。
目の前を、振袖姿の女性が何人か通り過ぎていく。
アヤは、どんな格好で来るだろうか。
彼女と最後に初詣へ行ったのは中1のときだ。そのときはアヤの家族も一緒だった。
格好は確か、普通のダッフルコートだったと思う。
その後も、アヤが着物を着たという話は聞いたことがない。
だから多分、今回も普段着で来るのだろう。
『神社着いた』
アヤからのメールを受け取り、顔を上がる。
「……ん?」
神社の石畳を、振袖姿の美少女……いや美人が歩いてくる。
カランカランと下駄を鳴らして近寄ってくるのがアヤだと気づくのに、数秒を要してしまった。
「ぼーやん、お待たせ~……」
目の前に立つ彼女に、思わず息をのむ。
アヤは、オレンジを基調とした振袖を着ていた。
ところどころに桜や牡丹の花があしらわれ、彼女の明るい雰囲気を引き立たせている。
茶髪のショートカットをアップにして、綺麗なかんざしで留めている。露出した白いうなじに目を奪われてしまう。
「ぼーやん?」
小首を傾げるその顔にはほんのり薄化粧が乗っていて、彼女の整った目鼻立ちを強調させていた。
うっすら紅を差している唇が色っぽくて、大人の感じを醸し出している。
「おーい」
やばい。
アヤの着物姿の破壊力がすごい。
「ああ、ごめん……ちょっと見惚れてた」
「ぅ、あ……ありがと。これ、レンタルなんだけど……」
恥ずかしそうに頬を染める彼女に、俺も首の後ろをポリポリとかく。
顔が真っ赤になっているのが自分でも分かる。これでは付き合いたての
お互い目線をチラチラと交差させていると、先に口を開いたのはアヤだった。
「着物、どうかな……ヘンじゃない?」
不安そうに上目遣いで見つめてくるのをやめてほしい。
心臓が鷲掴みにされて息が止まりそうになる。
もう一度、恋に落ちるなんて思ってなかった。
「……とても、似合ってる。ごめん、アヤの着物姿がこんなに可愛いとは予想してなかったから、言葉を失ってた」
「そ、そか……ん? それ褒めてる?」
「褒めてるよ。すごく綺麗だ、本当に」
今すぐお持ち帰りをしたいくらいだ。
「そっか……ぼーやんにそう言われると、う……うれしいです」
照れてつい丁寧語になってしまうところも、とびきり可愛い。
これは、本当にやばいな。
「とりあえずお参りしようか。このままだと俺、見惚れたまま固まって地蔵になりそうだよ」
緊張をほぐすために軽い冗談を挟んでみる。
「うん、そだね……」
アヤは唇を結んで恥じらうようにうつむいた。
参ったな。
いつもなら「お地蔵―やん」とか言って茶化してくるはずなのに。
互いの緊張が伝わり合って、心拍数が全然下がらない。
カラ、カラと小さい歩幅で歩く彼女に合わせ、ゆっくりと境内を進む。
さっきからすれ違う男……だけじゃなく女の人もアヤに目を奪われているのは、気のせいじゃないだろう。
「着物、レンタルってことはお店からその格好で来たの?」
「ううん、家からカエデさんに送ってもらったんだ」
「姉貴が?」
「うん、この着物もカエデさんが用意してくれてね、着付けも手伝ってもらっちゃった」
朝、姉貴が「お楽しみ」と言っていたのはこれだったのか。
「その姉貴はどこ行ったの」
「あ、なんか仕事の付き合いがあるんだって。相変わらず忙しいよね、ぼーやんもだけど」
隣を歩くアヤがチラリと視線を送ってくる。
その瞳から、彼女の心情が伝わってきた。
――ぼーやん、また背高くなった気がする。
ひさしぶり、だからかな。
……手、つなぎたいな。
「アヤ、下駄慣れてないでしょ」
言いながら手を差し出す。我ながら
手なんて散々握ってきたっていうのに。
「うん、ありがとう」
アヤが嬉しそうに微笑み、細い手が俺の手のひらにおさまる。
彼女のなめらかな手は、ポケットの中で温めておいた俺の手よりも温かかった。
パン、パンと二人で拍手をして、目を閉じる。
たいして順番待ちをすることなく、俺たちは参拝のお祈りをしていた。
最後に深くお礼をし、目を開ける。
隣では、アヤがまだ目を閉じていた。
一心に何を願っているのだろうか。
なんて思いつつも、つい露出したうなじに目が吸い込まれてしまう。
化粧をしたアヤの横顔は、やはり美人だ。
あらためて。
こんなに可愛い子が恋人だなんて、昔の俺なら信じられないだろうな。
見惚れること数秒、アヤが深いお辞儀をして、長いまつ毛がふわりと上がった。
「お待たせ。行こっか」
「ああ」
一緒に石段を下りると、俺たちはアヤの視線の向かう先、屋台のほうへと歩みを進めていた。
「ぼーやんはなにお願いしたの?」
彼女が上機嫌そうに聞いてくる。
参拝を済ませたからか、はたまた屋台に意識が向かっているせいか、すっかり緊張もほぐれたみたいだ。
「俺は、お願いは別に。ただ感謝しただけだよ」
「感謝?」
「うん、アヤと一緒にいさせてくれてありがとうございますって」
直感の力に目ざめたのは大仏さまの前だったから、神社で感謝するのはお門違いかもしれない。
ただなんとなく、この力はどこの神様とか、そういうものではない気がする。
「へへ、そっか……」
今度は頬を朱くしながらも、しっかり俺の目を見ながらはにかんでくれた。
普段のアヤだったら、「ぼーやんはそういうこと真顔でいうよね~」とか言って照れていただろう。
今日の彼女は、着物で可動域が制限されているせいか、動きや仕草がいちいちしおらしくて可愛い。
わずかに顔を傾けて微笑む表情なんて、大人の色気すらある。
「……アヤはなにをお願いしたの?」
「あー、えっとね……私もぼーやんとおんなじ感じ」
「同じ?」
アヤがちょっぴり恥ずかしそうに、俺の胸のあたりを見る。
「……うん、ぼーやんと、これからも一緒にいられますようにって」
「……」
彼女の熱を帯びた視線で胸が焦げてしまいそうだ。
「あ、あとはみんなが風邪引きませんようにとか、いろいろっ!」
相変わらず視線を俺の胸板に固定しながら、頬を赤らめている様子がたまらない。着物姿でなかったら、思いきり抱き寄せていただろう。
今のアヤは、間違いなくこの境内で一番可愛い存在だ。
さすがに照れくさいのか、彼女がふいっと踵を返した。その拍子に下駄がカランと音を立てよろける。
「あわっ」
危ない――。
傾いたアヤを包むように、胸の中へおさめる。
よかった、着物も崩れていない。
「ごめん、やっぱ下駄慣れなくて」
「腕、組んでようか」
「うん……」
腕をくの字にして差し出すと、その中へ彼女がそっと手を置いた。
今度は絶対によろけないよう、注意して足を進める。
着物姿のアヤと慎重に歩いていると、神社でやる和風の結婚式みたいだ。確か神前式っていうのだっけか。
心なしか周りの人たちも俺たちを――厳密にいえばアヤを温かい目で見ているようだ。
当の彼女はといえば、恥ずかしそうに斜め下に視線を固定している。
俺はもう一度、神に感謝した。
「アヤ、お団子食べるよね?」
いい匂いのする屋台に近寄ると、アヤも顔を上げて目を輝かせた。
「ふふ、いいよ。ぼーやんお腹すいちゃった?」
「めっちゃすいたな」
多分、俺よりもアヤのほうが空腹だろう。
着物は体をぎゅうぎゅうと拘束するし、着付けにも時間が掛かる。だから彼女はお昼もあまり食べていないはずだ。
現に、屋台の人がくるくると串をひっくり返して焼き色がついていく様を、アヤは夢中で見つめている。
ふと、文化祭二日目の屋台を思い出す。
屋上でキスをした後、校舎の下に降りてたこ焼きを一箱ずつ買って。
あのときのアヤは、「はふはふ」と息を吐きながら、軽快なテンポでたこ焼きを頬張っていた。
でも今日の彼女はきっと、丁寧に口に運ぶのだろう。
俺たちはみたらし団子を二本ずつ買って、神社裏にある人けのないベンチに移動した。
「うふふ、いただきまーす」
アヤが嬉しそうに口を開ける。
だがタレが振袖にかかるのが恐いのか、串を持ったまま口を開いては閉じを繰り返していた。
着物は思った以上に窮屈だ。
体をちょっとしか動かせないし、常に背すじをピンと張っていないといけない。
その点アヤは普段から姿勢がいいので、自然に背すじを伸ばしている。
胸の大きい人は着物が似合わないとよく聞くが……彼女はめちゃめちゃ似合っていた。
きっと姉貴の着付けが上手いのだろう。
「ん~っ、んぁんまぁ~!」
アヤが、初めて甘いものを食べた人みたいな歓声を上げた。
食べ方のコツをつかんだのか、いいペースで団子を口に入れていく。
俺も、美味しそうに団子を頬張る彼女を
やっとこさ食べ終えたころ、アヤはすでに完食しきっていた。
「お腹いっぱいになった?」
自分が足りないときに限ってそう聞いてくるからアヤは面白い。
団子を追加してもいいが、多分彼女はこれ以上お腹がふくれるのを嫌がるだろう。
「うん、もう満腹」
「そっか~」
妙に満足げな、なのに残念そうな複雑な表情にぷっと笑いそうになる。
愛おしさがこみ上げてきて、体がどんどん熱くなってくる。
「アヤ、口の端っこにタレついてるよ」
「え、うそ」
思わずといった感じで拭おうとした細い指を、そっとつまむ。
「拭いてあげるよ」
「うん、ありがとっ」
アヤが「ん」と、タレなんて付いていない口元を差し出してくる。
俺はその無防備な唇にキスをした。
「んぅ……っ」
ついでに口端をペロリと舐める。彼女の口元はやっぱり温かくて、お団子のような柔らかい感触だった。
顔を離し、申し訳程度にティッシュで拭く。
アヤは、頬を染めて困ったような顔をしていた。
「ぼーやん、不意打ち……」
その表情が可愛くて、俺はもう一度顔を近づける。
アヤはチラリと周囲に視線を泳がせると、俺をまっすぐ見つめた。
――もっかい、する?
そんな心の声に誘われるように、ゆっくり唇を重ねた。
「ん……、っ……」
グロスでぷるんとした唇を、徐々に唇で押し込んでいく。形が分からなくなるくらい密着させると自然に唇が半開きになる。互いに差し出された舌先がゆっくり触れ合い、舐め合っていく。
「……んっ、ふ、ぅ……ん、ぇ、ぁ……」
吸着音のしない、静かで濃厚な口づけ。
アヤとのキス始めは、甘いみたらしタレの味がした。
「ぼーやん、ぁ……ん、んむ、んっ……」
吐息混じりに名前を呼ばれ、ますます止まらなくなる。舌の絡まるキスをするのは1カ月ぶりだ。だからか、初めてのときみたいに気持ちがいい。
アヤもやめようとしない。懸命に舌を伸ばして、俺のむさぼるようなキスに応えようとしている。ぬるぬるした舌腹同士がぬめり合い、快感で頭がぼーっとしてくる。
蕩ける舌を通して、彼女の心情が流れ込んでくる。
――きもちいい。
ぼーやんのキス、優しくて。
舌、溶けちゃいそう。
好き。
もっと、して。
もっといっぱい。
熱い欲求に、股間が燃えるように熱くなる。
アヤの露出した首の後ろを押さえ、さらに舌を押し込む。
彼女はピンと背筋を伸ばした体勢で、必死に俺のディープキスを受け入れていた。されるがまま、ぎゅっと俺のコートをつかんでいる。
「んぁっ、ん……く、ぇぁ、っ……あっ……」
漏れる吐息が互いの顔を温める。
当然のように誰もいない神社裏で、俺たちはひたすらキスをむさぼり合った。
数十秒か、それとも数分が経っただろうか。
さあっと風が吹き、それを合図に俺たちは舌をほどいた。
「……はぁ、は、ぁ……ぼーやん、我慢……しないの?」
こういうことは我慢しようと言ったのは俺なのにと、少し戸惑っているようだ。
「元旦くらいは、ちょっとだけ解禁してもバチは当たらないかなと思って」
「ふふ、なにそれ」
微笑みながら、嬉しそうに指で自分の唇をなぞるアヤが、たまらなく色っぽい。
ああこれは、だめなやつだ。
「アヤ、ちょっと来て」
「え?」
着物が崩れないよう慎重に立たせると、手をつかんで神社裏のさらに裏手へと引いていく。
大きな御神木の陰まで連れてくると、木を背にして後ろからふんわりと抱き締める。
これでもし人が来ても、御神木と俺の体でアヤの姿は絶対に見えない。
「ぼーやん……ひゃぁっ」
背後から、白いうなじを舐め上げる。小さい耳の裏に鼻を埋めると、いい香りがした。甘くて落ち着く、大好きなアヤの匂いだ。
「やんっ、ぁ……くすぐったいよぉ」
「アヤ、ちょっとだけ着物乱すね」
「へ? あ、ちょっ……んッ」
胸元の布の折り重なったところから、ゆっくり手を侵入させていく。
女性物の着物は前がyの形になっているので、後ろからだと右手を入れやすい。
中に着ている肌着の重なりにも手を差し入れ、ブラジャーごと右のおっぱいに手のひらを被せる。俺の手でも覆いきれないほど大きい、アヤの乳房だ。
久々の柔らかい弾力に、股間がさらに硬直していく。
「ぁっ、あんっ……もぉ、だめだよっ……」
アヤがわずかに身じろぎし、彼女のお尻に密着させていた股間がこすれる。それだけで射精衝動がこみ上げてきて、ますます肉棒をお尻に押し付ける。
胸を撫でていると、ブラジャーの布地がほんのり湿ってくる。アヤが性感で汗ばんできている証拠だ。
指を動かし、ブラジャー越しに硬くなっている突起をツンと弾く。これからここを責めるという予告だ。
「やんっ、んッ……まって、そこっ……」
ぴったりと胸を覆っているブラジャーの隙間に、ゆっくりと指を押し込んでいく。指を歩かせるように柔乳を押しながら、目当ての場所を目指す。
肉感が増していき、いよいよ指先が乳首に触れた。
「あぅっ、んん……う、ぁッ――」
アヤの口からとびきり感じ入った声が漏れる。
芯の通った蕾をくりくりと捏ねるだけで、彼女の体がビクンと揺れた。
一カ月ぶりの愛撫だからだろう。アヤがこれまで以上に感じやすくなっている。これなら乳首だけでイかせることができそうだ。
「ね、ぼーやんっ……だめ、着物、くずれちゃう」
見れば、強引に腕を差し込んだせいで胸元が開き、白い着物用の肌着が露出していた。
「大丈夫。ここを責めるだけだから。あとで直せる」
振袖特集の現場で、少しだが着物の構造を教えてもらったことがある。確か腰の帯さえほどかなければ、直すのはそう難しくない。
本当は下もはだけさせて秘所を弄りたいのだが、それはさすがに自重する。
直感がいつものように「犯せ」と囁いてこないのをみると、そこまですると着物を直せなくなるのだろう。
乱れた格好のまま帰路を歩かせるわけにはいかない。
「でもっ……んんッ――」
なにかを言おうとしたアヤの顎をつかみ、振り向かせて唇を奪う。
言葉とは裏腹に伸びてきた舌を絡め取り、円を描くように舐め回す。
ピンと硬くなった乳首をつまむと、彼女の喉奥から「ん゛」とくぐもった音が漏れる。
中指の第二関節あたりで突起を撫でながら、五本の指で乳房を揉む。手のひらに吸い付いてくる触感が心地いい。相変わらずアヤのおっぱいは中毒になりそうな柔らかさだ。
右手で乳房を揉みしだきながら、左手を彼女の顎から離す。
それでも舌がほどけないことを確認しながら、左手の位置を下げていく。首筋をなぞり、左胸をふわりと撫で、脇腹のあたりに触れる。
女物の着物には、わきの下にスリットのような穴があいている。確か身八つ口という名前だった。
ああ、これか。
ぱっくりと開いていた左脇の穴へと、手を滑り込ませる。中の肌着にも同じ位置に穴があいていて、その先のブラジャーへと難なく潜り込ませることができた。
つくづく、女性の着物は男がエロいことをしやすいようにできているのだなと実感する。
右手で右の乳房を揉み続けながら、左手も左胸のブラジャーの下へと差し入れていく。
「んっ、やぁんっ……――ッ」
両手で生おっぱいを鷲掴みにすると、アヤの後頭部が俺の胸板にトンと寄りかかってきた。
左右の乳首を同時に捏ねると、彼女の腰がガクンと落ちそうになる。だが着物が崩れるのを恐れてか、アヤは必死に直立不動を維持していた。
着物を着ているせいで立ったままの姿勢を崩せない。体も思うように動かせない。
そんな状態の彼女を、後ろからイタズラしている状況に興奮する。しかもここは神社だ。背徳感が股間からゾクゾクと立ち上ってくる。
ぐいぐいと押し付けている肉棒が、今にも射精してしまいそうだ。
きっとアヤも今、あふれた愛液が太ももまで濡らしているだろう。
「やぁ、あっ、ぼーやん……んッ、ちくび……だめだよぉ」
甘ったるい嬌声に脳がとろける。
さっきまで右の蕾のほうが硬かったのに、つまんでいたら左も同じ硬さになってきた。彼女が一番感じる力加減で、ゆっくり焦らすように先端をいじる。
アヤの尖り立った乳首は、コリっとした硬さの中にほどよい弾力があって、いくらでもこすっていられる。
優しい愛撫を続けていると、彼女の求めるような心情が伝わってきた。
――ぼーやんの、ゆび。
ゆび、が……うごいて。
そんなさわり方、されたら。
胸が、ツンとして。
きもちいいの、きちゃうよ――。
絶頂が近いのだろう。
汗でぬめり気の増したブラジャーの中で、しつこく乳首や乳輪を責め続ける。やがて彼女の吐息が小刻みなものになっていく。
「あっ、やだっ、イっちゃ……ぅッ、あんっ、ぁッ、んうぅぅっ――――ッ」
ビクンッと、アヤが背中を反らせるのが分かった。
震える腰が俺の股間をぐ、ぐ、と刺激してくる。
たまらず射精しそうになるのを
アヤは乳首の愛撫だけで果ててしまった。
彼女の痙攣がおさまったころ、俺はやっと着物の中から手を引っこ抜いた。
荒い吐息を漏らすアヤを支えながら、丁寧に乱れた胸元を直していく。
そうしてから、再びふんわりと包み込む。
白いうなじは汗ばんでいて、彼女の匂いを濃くしていた。
「ごめん、解禁し過ぎたかも」
真っ赤にふやけた耳元に、優しく囁く。
それだけでアヤは華奢な肩を震わせた。
「ぼーやん……えっち過ぎ」
アヤが横目で抗議してくる。
「ごめん」
「……ばか」
彼女は俺の胸の中からやんわり抜け出すと、こちらを振り向いた。
胸元が崩れていないかを確認しながら、涙目で見つめてくる。
「着物姿のアヤが、あまりに可愛くて」
言い訳がましく許しを請う。
「……したくなっちゃった?」
するとアヤは心配そうな表情を向けてきた。まるで子どもを労わるような眼差しだ。
「正直、したい。けど、アヤを気持ちよくさせられたから満足だよ」
「ばかじゃん……」
アヤは、今度はおでこをトンと俺の胸板にぶつけた。
彼女の呼吸が落ち着きを取り戻し、俺の股間も鎮まってから、俺たちは帰路につくことにした。
来たときよりもさらに小さい歩幅で境内と通り過ぎ、神社を後にする。その間もずっと、俺とアヤは腕を組んでいた。
着物は直せたが、彼女の前髪は少しだけ乱れている。
それがさっきの淫らな行為の証みたいで、俺は指摘するのをやめておいた。
「……ぼーやんのせいで、下着ぐしょぐしょ」
人けの少なくなった路地で、アヤが俺にだけ聞こえる声でつぶやいた。
「うっ……」
これは不意打ちだ。申し訳なさと再びこみ上げてくる情欲で、息が止まる。
俺は話題を切り替えることにした。
「そういえば、今年はもう初詣には行かないの?」
確か去年は女友達たちと、一昨年は時田と一緒に行っていたはずだ。
「行くよ。明日はカナッペたちと」
下着の件をスルーしたからか、アヤが若干不服そうに唇を尖らせる。
「また着物姿で?」
「ううん、明日は着ないよ。着物は今日だけ」
「そっか」
「うん」
いや……嬉しすぎるんだが。
俺に見せるためだけに、慣れない着物に初挑戦したってことか。
まずい、今すぐ家に連れ込んで押し倒したい。
――連れ込め。
――押し倒して、抱き潰せ。
「いかんいかん」
ここぞとばかりに煽ってくる直感の声を、慌てて打ち消す。
「ん? イカ?」
すぐ魚介類に紐づけてくるアヤが面白い。
「いや、正月はやっぱタコかな」
「いやカニでしょ」
アヤの家に着くころには、すっかりいつもの無駄話に花を咲かせていた。
「じゃね、ぼーやん。次はいつ会えるかな」
一瞬だけ泣きそうな顔をして、アヤが聞いてくる。
「多分、冬休み明けだと思う」
「そっか……うん、わかった」
小首を傾げてにっこりと笑う彼女を、どうしようもなく抱き締めたくなる。
腕を引き寄せようかどうしようか迷っていると、アヤはもう扉に手を掛けていた。
「ばいばい。……あ、そうだ、今年もよろしくね! ぼーやん」
「ああ、今年もよろしく。アヤ」
二人で手を振り合い、別れる。
早歩きで家に帰ると、一目散にこたつへ向かい、ミカンに手を伸ばした。
「はぁ」
大きなため息をつき、体中を駆け巡っていた熱情を発散させる。
別れ際の悲しそうな表情が、やばかった。
ぐしょぐしょなんて言われて、我慢なんてやめようかと思った。
おっぱいを揉んだときの感触が、まだ手の中に残ってる。
みたらし団子を一個ずつ頬張る口元が、色っぽかった。
初めて見る着物姿が、息をのむほど綺麗だった。
「我慢できるのか、俺……」
会うたびに新たな魅力を見せつけられてしまう。
あんなアヤに、一カ月も手を出さないなんて狂気の沙汰だ。
ミカンを三個ほどお腹に入れて、ようやく心が落ち着いてきた。
テレビを付けると、画面の右端に『17:20』と時刻が表示されている。
気づけば窓の外は暗くなっていた。
おせちの残りでも食べようかと思ったとき、ピンポーンと玄関チャイムが鳴った。
「はい」
玄関に降りてドアを開けると、そこにアヤが立っていた
「やっほ~」
あでやかな着物に身を包んでいたはずの彼女は、今、上下黒のスウェットに赤いちゃんちゃんこを羽織っていた。
足元はサンダルで、かんざしを挿していた髪は下ろされ茶髪のショートカットだ。
つまりは、いつものボーイッシュな姿の幼馴染だった。
メイクも落とされ、美人から美少女に戻っている。
「えっと……どうしたの?」
「おこた入りにきた」
こともなげに言う。
さっきのドラマチックな別れはなんだったのだろう。
「冗談冗談。お父さんが、ぼーやんにもカニ持っていけって」
彼女が手に持った紙袋を掲げる。その中にカニが入っているらしい。
「そっか、ありがとね。……上がってく?」
「上がってほしい?」
「ほしい」
被せ気味に答える。
「んふ……まあ私もそのつもりだったし。今日カエデさん帰ってくるの遅いんでしょ? ぼーやん一人だと寂しかろうと思ってさ」
「俺と二人のほうがカニいっぱい食えるからでしょ」
「バレちったか」
ドアをめいっぱい開け、アヤを迎え入れる。
おじゃましまーす、と機嫌よく言う様子はもう、昔からの幼馴染のそれだった。
心の中を、さっきとは別の温かい気持ちがあふれてくる。
彼女と一緒にリビングに戻ると、照明がひときわ明るくなった気がする。暖房も付けていないのに室温が二度は上がったみたいな心地だ。
本当に、アヤにはいつも驚かされる。
「よし、カニ食おっか」
彼女はこたつに紙袋を置くと、ちゃんちゃんこを着たまま腕まくりをした。