※この作品はR-18です。

ぼっち・ざ・せっくす!   作:麻戸産チェーザレぬこ

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大好きなショタくんを気持ちよくさせようと中盤まではリードしていたお姉ちゃんが、お姉ちゃんのせいでいっぱい感じてしまいお姉ちゃん大好き状態になったショタくんに、一生懸命気持ちよくされてショタ君と一緒に堕ちちゃう純愛いちゃラブおねショタ(ショタおねではない)コンセプトのノンケ版ぼっちちゃんの山ぼ(リョウぼ)。



山田リョウに食われるノンケぼっちちゃん 前編

 防虫剤の香り漂う暗い押入れの中で、少し湿った桃色の髪を美容院で手入れをせずに腰まで伸ばしきった、猫背の少女が一人寂しくギターを鳴らしていた。

 その子は後藤ひとり。

 青春の華のJKだと言うのに瑞々しさが控えめなどころか、幽霊だと勘違いさせるほど生気がない。顔は病人を思わすほど白く、無表情。その上、目にはクマをつくっていた。

 ただ、ひとりの顔自体はとてもキュートだ。アイドルグループの小動物枠に入れるだろう。なのに、彼女の纏うオーラのせいでヴィジュアルの良さがかき消されていた。

 

「あ~あ、まぁた歌詞思いつかなくて次にうpする曲の練習しちゃった……。はは」

 

 ひとりは自嘲気味に笑った。練習はしているが、バンド活動やバイトに追われているため、いつ動画を出せるかは分からない。

 そんな中、ぴこん、とひとりのロインに通知が届く。

 

 ロインをしてきたのは結束バンドのベース担当、山田リョウ。

 バンドを結成したことでオリジナルソングをつくろうとして、ひとりが作詞に苦労してた時にリョウにロインを送ったことがあった。

 その時もメッセージを送るのに緊張したが、今はそれ以上。リョウの人となりはバンドを通じて理解してきたが、陰鬱なぼっち人生が染み付いたひとりにとって人付き合い自体が難しい。だから、強ばる。

 

 それでもと。

 

 大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出す。さっきまで鳴らしてた相棒をそっと置き、代わりにスマホを手に取る。

 

『ぼっち、今週末の土曜日に遊ばない? 中身は主に廃墟探索』

 

 目を、ひとりは見開く。

 

 え――あっ、えええッ!

 

 友達とのお出かけ。陰鬱ぼっちなひとりが望んでいた夢だ。先日にバンドメンバーで江ノ島に行き、楽しむには楽しめたが、陽が強すぎてひとりは心穏やかではなかった。

 今回の誘い人である山田リョウは、イソスタ民陽キャ向けの遊びを提案した喜多郁代とは違い、ひとりでも大丈夫そうな遊びを計画してくれていそう。しかし、途中で古着屋に行くことになったらひとりは死ねるだろう。

 

 ひとりの青春史には黒歴史しか記されていないが、ようやく彼女にも完璧(・・)な輝かしい1ページが追加されるかもしれない。この誘いは乗るしかない。

 

『逝きます!』

『逝ってよし』

 

 誤字ってしまったひとりのロインに、リョウは某王子様達が活躍するテニス漫画のテニス部顧問の画像付きで返球。

 

『じゃあ、服装と持ち物だけど――』

 

 続くリョウのロインをひとりは眺めながら、うひひひひと湿り気が混じったように笑う。

 

 ――リョウさんは一匹オオカミみたいな行動とる人だし、とりあえずリョウさんに鬱陶しいと思われなければマイナスな時間を過ごすことにはならないよね? どうプラスにもっていけば分からないけど……。でも――。

 

 でも、廃墟に赴くのは怖い。ヤンキーや、ホラー映画に出てくる危険な場所を撮って動画投稿サイトにあげるキラキラ大学生系サークルなど。厳つい、陽キャといったひとりの天敵達とエンカウントしそうで恐ろしい。

 嗚呼、遊びに誘われたことで反射的に賛同してしまったがよく考えればよかった。いや、よく考えてたとしても結局行くだろう。断る勇気をリョウに対して全く持てない。

 

 ひとりは終わることのないネガティブモードに陥りそうになったが、リョウのロインの続きに気になる言葉を発見し、それどころではなくなった。

 

『――旅館に一泊 翌日の午前あたりで解散予定』

 

 旅館に泊まることが予定に組み込まれた理由をひとりが聞くと、リョウの親が懸賞で当選したらしい。しかし、その日のリョウの親は懸賞はがきを送った後で、友人とのお付き合いで日帰り旅行に行くことが決まった。そのためこのようになったと。

 

「は、はじめての遊びで、はじめてのおとまり……。これで高校デビューしてやりたかったことが叶う」

 

 薄暗い押し入れの中にて、ひとりは小さな笑みをこぼす。

 

 

 

 山田リョウとのお出かけ当日の朝、ひとりはリビングにて母と持ち物の確認をしていた。

 

「ひとりちゃんがお友達と遊びにいくようになって、お母さん嬉しいわぁ! 前は実在するお友達を本当に連れてきたし、成長しているのねひとりちゃんっ」

「そうだよお母さん、小中の頃の私とは180度違うんだよ。わたしだって本気を出せば友達3人どころか10人、25人つくれる子に成長したんだ!!」

 

 ひとりは虚言を混ぜて自身の成長を語る。

 だが、母はうんうんと微笑ましく頷くだけ。頷きながら、母はそっと、ひとりの頭に手を置いた。

 

「えらい、えらい」

 

 ひとりは頭を優しくなでられる感覚にくすぐったさを覚えつつも、机に置いたカメラに手を伸ばす。

 

「……お母さんのカメラで写真、撮ってくるから。いっぱい。あ、あと旅館のおみやげも……よさそうなの買ってくるから……」

「ええ、楽しみにしてる」

「おねえちゃんがお友だちと遊ぶだなんて、またきょげん? ってやつなの?」

「ふたりっ! そんなこと言ってるとお姉ちゃんお土産買ってこないよっ」

「は~い」

 

 ひとりは妹のふたりを注意するも、パックのぶどうジュースを飲みながらけらけら笑っていた。どこまでも姉をナめている。

 

「ていうかどこでそんな言葉覚えたの?」

「んーとね、ギターヒーローどーがのコメント見てたおとーさんがいってたよ!」

 

 ひとりは言葉を失った。

 

 その後、ひとりと母はガマ財布に宿泊券が入っていることを確認し、それを最後に持ち物のレ点チェックを終えた。

 

「それにしてもお医者さんのお子さんをお友達に持つだなんて、う~~~んと頑張ればできる子なのねぇひとりちゃんは。でも、将来何かがあったとしてもご迷惑をかけすぎちゃだめよ?」

「たっ、たからないよ!! リョウさんには絶対に!!」

 

 そもそも、自分が家族以外の誰かに頼ることが出来ようか。

 あと逆だ。自分がお金を貸している方だ。しかも春に貸したカレー代を夏休み明けても返してもらっていない。

 

 お金を返してもらっていないのを思い出してひとりはため息をつくと、父が保冷バックを彼女に渡しにきた。

 先ほどまで父はひとり達の昼食を作っていた。

 

「っう、結構ずっしりしてる」

「そりゃあ、今まで友達がいなかった愛娘が初めてのお友達とピクニックに行くんだぞ!! しかもお泊り!! うちの娘(こ)の話にしては出来すぎてちょっと不安さ。でも嬉しいことに変わりはない。お父さん張り切って作っちゃうぞ! あとはちみつ漬けの冷たいレモンも入れといたけど、熱中症には気をつけなよ」

「ありがとお父さんっ」

 

 お弁当を受けとったひとりは、着替えや学校の週末課題、虫よけスプレーなどをいれたボストンバックの隣に保冷バッグを置いた。

 ひとりはガマ財布に入っていた宿泊券を取り出してはバックの上に置く。そうしてひとりはカメラを手に取って、カシャッリ。

 荷物を写真に収める。

 

「うぇっへっへへ、へへ……」

 

 さらにもう一枚撮ろうとする。

 興奮しているひとりの行動を見つめながら、母は夫の肩に頭を預けた。

 

「思い出を撮るのは構わないけどね、そうしながら宿泊券を忘れちゃだめよ」

 

 

 

 

 リョウと待ち合わせていた駅に、ひとりは時間に余裕をもって着いたものの、リョウは既にそこにいた。

 人混みから外れ、リョウはイヤホンをかけて、壁に寄りかかっている。

 

 彼女の服装はひとりの全身ピンクジャージと違って、白と水色のボーダーがあしらわれたロングスリーブ。タン色に染められたナイロン生地に、太もも周りはフィットし膝下からは幅が少し緩まったタイプのパンツを履いている。そして、足はネイビー色のトレッキングシューズに守られていた。 

 

 ひとりと同じくリョウの表情にも活気さは見られない。けれども、ひとりとは違う。リョウの瞳は気だるそうだが、ミステリアスな色がある。そして、リョウの顔は氷で創られた彫像のように冷血で美しい。彼女のやんわりとセットされた藍色の髪は、太陽の光に照らされて、見る者を惹き込ませる妖しさをいっそう纏う。

 

 リョウの透き通るような柔い頬に、汗が伝う。頬の火照りも合わせの練習時まではいかないが色濃い。

 待たせてしまった。

 ひとりは重い足取りをなんとか速くしてリョウへ向かう。

 

「あ、りょ、リョウさんごめんなさいっ。待たせてしまって……。あっと、お詫びにな、なにかご馳走します……?」

「ぼっちか、おはよう。謝る必要もお詫びの印もいらない。私的な用事で早くここに来てただけ」

「あっ、お、御勤めご苦労様でした……」

「っふ……、ヤクザかよ。ぼっちは面白いね」

 

 どうもと、ひとりは返答するが心の底では。

 ――でもお金まだ返してもらってないし、闇夜に生きてそうな人では? あながち間違っていないような……。

 

「ぼっちに奢ってもらえるのもいいけどさ、後藤家のお弁当の方を私は食べたいんだ。あやつら(虹育)だけズルい」

「あ、あまり期待しないでくださいね? ……まぁ、つくったの私じゃないですが」

「ほんとに食べてみたいんだけど。ま、さっさと行くか」

「あっはい」

 

 

 

 待ち合わせていた駅から30分弱かけて二人は目的地に到着した。

 その廃墟は、2階建てで、広さもなさそうな小さな宿。そこで夜露をしのぐための簡素な宿であった。

 

 

「ぼっちすまない。またバス代を借りてしまって。近いうちに返す」

「……あっはい」

 

 近いうちって言葉はもう耳タコです。

 そう言いたげなひとりだが、口に出さなかった。

 

「バイト中にも聞いたけどさ、ぼっちは廃墟めぐり大丈夫なの」

「あっはい。気分転換にお散歩に行ったことあるんですけど、なぜか廃墟やお墓を徘徊していたことが何回もあったので慣れてます。たっ、ただ、時々廃墟に肝試しだとかで人間が結構いて、うるさいし怖いしでてそこから逃げ出したことあります。人がいる廃墟は駄目です……」

「……ぼっちって人間じゃなくてお化けだった」

 

 じとーっとした目でリョウはひとりにつっこみを入れるも、私以上の変人がいるものだな、とウンウンと感心する。

 

「あっと、あ、私も聞きたいんですが、私だけだとつまらなくないですか?」

「なんで? ぼっち面白いし、好きだよ」

 

 ほわぁ……、ひとりは控えめに驚き顔を赤らめる。

 リョウはひとりの揺れる瞳を捉えつつ話を続けた。

 

「郁代は友人達と映画見るらしいし、虹夏はバイト」

「? えっ、えっと今日明日は店舗の点検だからってお休みじゃあ……」

「虹夏はそういった業務もするんだよ。ま、人一倍どころか三倍もスターリーが好きだからね。このことはぼっちも既に知ってるだろうけどさ」

 

 口にするリョウは微笑えんでは、晴天を見上げる。

 

「スターリーがオープンした時の虹夏はとっても喜んでたよ」

 

 そう言われて、ひとりは結束バンドの初ライブを思い出す。結束バンドの為に演奏仕切ったひとりに見せた、天使の如き虹夏の笑顔。夜空の星のもとで夢を告白した虹夏の煌めく瞳。

 彼女の夢を叶えたいと決意した。それに、彼女と共犯者になって結束バンドのロックで社会をぶん殴ってやろうと思った。

 

「わっ、わたしも! 虹夏ちゃんにもっと笑っていてほしいです。結束バンドももっと盛り上げていきたいです」

「……頼るよぼっち。そしてありがと」

 

 リョウはひとりの頭にぽふんと手をのせて撫でる。ひとりはうへへへと顔をとろけさせた。

 

「まぁ、虹夏は怖いの苦手だから今回のには付き合いたくないって本音もある。ちなみに店長もホラーが無理。姉妹そろって可愛いよね、ぼっち」

「あっはい、ソウなんですね」 

 

 そんな会話をしては、二人は宿の中へ入る準備をおこなった。

 

 準備できた二人だが、リョウがドアを開けて先に入り、ひとりが「お、おじゃましまぁ~す」と言いながらリョウに続く。

 館内は外から見たとおりこじんまりしていたが、日光が入射しやすい構造だったようで思っていたより明るい。

 玄関口と向き合うように階段がつくられていた。その階段の右側に受付室が、左側には宿泊室が3つ設けられていた。

 

 ひとりはカメラを構えて、ちょこちょこと動き見まわる。 

 

「ぼっちってカメラの趣味あるの?」

「あ、いえ。えっと、文化祭で国語の授業の一環で俳句と、その詠む対象になったモノを写真に収めて一緒に掲載するんです。あっあと、個人的に友達と遊んだ思い出ものこしたくて……親にも見せたいので」

「ふ~ん。俳句はともかく、ぼっちに忘れられない思い出を提供できる計画にしたつもりだから、めいいっぱい楽しんでおくれ」 

 

 リョウはひとりの背中をさすりながら、自信満々に言い放つ。

 

「ぁ……っ」

 

 顔を赤らめてしまう。

 虹夏や星歌にクズムーブを責められたり、お金を巻き上げるリョウだが、たまに自分を思いやってくれるから、山田リョウはズルい人だと思った。

 

 入館して一階をあらかた探索し終えるとリョウは腕時計を見る。11時23分だった。

 リョウはタオルで首元の汗を拭いつつ、時間を確認した。ひとりに視線を向けると、彼女は壁に寄りかかってスポドリを飲んでいた。ぽわわんとした、赤ん坊の様な顔つきで、ごくごくと喉を鳴らす。柔らかく、暑さと汗で湿ったひとりの首をリョウは見つめる。見つめては、リョウもゴクリと喉を鳴らす。

 

「お昼まで30分ぐらいあるけど、一旦外に出てご飯にする?」

「えと、大丈夫ですよ。でも、もうちょっと休憩していたいです」

「分かった。じゃあぼっちは一階で休んでて。私は上を見て回る」 

「あっ、す、すみません。せっかく遊んでくれてるのに私が体力味噌っかすでリョウさんのペースについていけなくて。まだ人と合わせるの無理で」

「気にするなぼっち。この前の江ノ島で私もグロッキー状態だったし……。あ」

 

 リョウは、パン、と何か思い出したように手を叩いた。

 

「ノートとペンは持ってきた?」

「も、持ってきました……。でも何に使うんです?」

「作詞を考えてほしかったんだ。こう、普段とは違う環境に身を起くことで何かしらひらめくだろうって。あと、良さげなフレーズが思いつかなくとも、感性を磨いてほしいんだ」

「あ~なるほど」

 

 たしかに、いつもぼっち菌が蔓延している自室で作詞を考えてたら、生み出すロゴスは停滞したモノばかりになりそうだ。また、ひとりは先日まで歌詞に難航していたため、何かしら考え浮かぶかもしれない。

 さすがリョウさんである。

 

「じゃ、じゃあここらへんで作詞してみます」

「承知した。ただ、水分補給を忘れずにね」

「リョウさんも」

 

 

 

 

「ふぅ~堪能した堪能した♪ お待たせぼっち」

 

 リョウが呼びかけるも返事はなかった。

 ひとりは黙々と書き連ねていた。夏休み前の審査ライブ、観客の無関心とメンバーの不安に支配された無音の初ライブ(世界)を壊した時の顔つきであった。

 しばらくリョウがひとりを観察しだした。

 

 ひとりは深呼吸をして顔を上げるとリョウがいることに気づいた。

 どう、進んだ――リョウがひとりの側に近づく。ぐいっと、リョウは顔をひとりの肩に乗せるように身を伸ばす。

 その行為にひとりは驚きつつ、ノートをリョウに見せる。

 リョウの顔が近いため、彼女の呼吸のリズムや体温がわずかに感じ取れる。リョウの顔を流し目で盗み見れば、綺麗な肌と黄金比に近い美しい、顔付きをしていると改めて思う。

 

「こんな寂れた場所でオチがちょい明るめな詩で〆る構成とは。さすがぼっちだ上手く発想を展開できてる」

「あっ、ありがとうございます!! でも、最後に至るまでが中々思い浮かばなくて空白多めで……」

「まぁ草稿の草稿のようなもんだし後々で詰めればいいよ。じゃあ――」

 

 リョウはヨダレを垂らしてひとりのバックに視線を向けた。

 

「後藤家のご飯を頂くとしよう……!!」

「あっはい。……――ってちょ!?」

 

 ひとりがバックを持った瞬間に、リョウはひとりの肩に手を回した。ひとりは抗うこともせず、リョウとぴったり身体をくっつけてしまう。

 いくら8月が過ぎたとはいえ、ますます暑苦しくなるのではと、ひとりは混乱する。

 

「ご飯☆ ご飯☆」

 

 まだ野草生活が続いているからか、リョウのテンションは高めであった。

 

 

 

 昼食を食べ終えて食休みをしているひとりは、冷却されたスライスレモンを吸いながら思いふけっていた。

 リョウのことである。

 

 ひとりがサンドイッチの中身のナポリタンを嚙み切れず口をすぼめる様に啜っていたいた時、リョウの視線を感じたのだ。その時は、妙な恥ずかしさを覚えていたので彼女に問いかけることが出来なかった。それに、口元についたケチャップを舌で舐めとろうとした時も強い視線を感じた。舐めとった後に恐る恐るリョウを見やれば、リョウは自前のウェットティッシュを取り出した。リョウは手にしたそれをひとりに手渡したのである。

 

 わたしって、変な食べ方してたっけ!? でもリョウさんは雑草食べるワイルドな人だしマナーとか気にしなさそうだけど……。

 

「……そろそろ出発しようか」

 

 ひとりの思考を遮るようリョウは言う。

 

「あっはい」

「時間に結構余裕あるから2軒ぐらい楽器店とか見て回ろうと思うけど、ぼっちはどうしたい?」

「あっ、それなら私でも大丈夫です」

 

 少しだけ悶々しながらひとりは、レジャーシートを片付けだした。

 空は快晴である。でも、見ている者を吸い込んでは宇宙へ放り出しそうな、恐ろしいほどに澄み切った青き大空だった。

 

 




 後編もとい本番は今日中に投稿予定です。遅くなったらすみません。
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