世界最強の男がTS憑依して範馬勇次郎に負けた挙句同意レイプされる話 作:白髪ロング娘スキー
金利関係の云々等はよく分からないので、ネットで調べた情報のごっちゃ混ぜです。
契約の日から今日で2か月。
最近になって、ようやく翁から勝利を捥ぎ取れるようになってきた今日この頃。
因みに最初に翁から一本を取った時、翁はこのような反応を示していた。
『……ふ、フゥフェアハハハッ!! 素晴らしい、素晴らしいッ! たったの2ヶ月でこの私を打倒するだと!? この【漆黒】から一本をォッ!? フゥヒヒヒィァアッ、すぅばらしぃ! やはり私の見立てに間違いは無かったッ! 貴女はあのオーガすら超えるであろう才能の持ち主だァッ!! さァ次の技を教えさせなさい、貴女は更に成長する。しなければならないッ! さァ行きますよ準備をしなさい、ハリーハリーハリィーッッッ!!!!』
怖い。
思わず逃げたよね、捕まったけど。
……思い出したら体が震えて来やがった。これトラウマにならねぇだろうな……?
震える体を無理矢理気力で落ち着け、再び足を動かす。
俺は今、まるで迷路の様な屋敷の中を歩いていた。
朝食を摂った後、クソ野郎に屋敷のとある場所に来いと指示をされたため、そこへと向かっている途中なのだ。
まぁ俺は正確な場所を知らないので、後ろから飛んでくる絹代の指示に従って足を動かしているだけではあるのだが。
「絹代」
「次は右で、なんでございましょう輝夜様」
「俺、何の用であのクソ野郎に呼ばれたんだ?」
歩きながらもずっと気になっていた事だ。
あのクソ野郎は此処に来いと言うだけ言って退散した。
そのため、何の用があるのかを俺は知らない。
まぁどうせ禄でもないことだろうけど。
「申し訳ありません、私は何も……」
「だよなぁ」
「……あ、そう言えば」
「何か分かったのか?」
「いえ。ただ、昨日の夜に御屋形様が暗殺対象をその場で殺さず、捕縛して館まで連行したと聞いたのを思い出しまして」
ふむ……? なるほど。
詳しい事は何も分からないが、やはりあのクソ野郎が何かを企んでいるという事だけは分かった。
一昨日、クソ野郎が仕事で館を出る時、一人で家を出るの寂しいじゃ~んとごねられたので俺は仕方なく奴の出立を見送った。
その時、奴は車などを使わず徒歩で目的地に向かっていた。というか、少なくとも俺がこの体に憑依してから、奴が車を使っている所は一度も見ていない。
事実、他の男衆いわく「いざという時に逃げ場が無くなるから、オジキは他人の操縦する乗り物を嫌うんすよ」とのことだ。海外での仕事の時はどうするのだろうか。自分でセスナでも飛ばすのかね?
兎も角、奴には人を運搬するための手段など、対象を担いで歩く以外に無かった事になる。
人というのはかなり重いもので、女が平均73kg、男が平均87kg*1もある。
暗殺対象がどちらかは知らないが、捕縛手段は現地調達で運搬は土方。そんな面倒な事を何の思惑も無くするとは思えない。
もしそんなアホだったとしたなら、こちらとしては殺し易くて助かりはするが。奴の頭の出来の良さに拍手喝采を送りたいので、個人的にはぜひともアホの方であってほしい。
……ん?
「あそこかな?」
「あそこですね」
輝夜の部屋から5分程歩き、やがて辿り着いたのは一面に砂利が敷かれた庭園、その一角だった。
周りではなにやら忙しそうにニンジャ達が駆けずり回っており、庭園には絹代と一緒に見たジダイゲキにあった切腹をする場のようなものが整えられている。
そんな陣の中心に、頭に白い帯を巻いた、腹のでっぷりと出た男が全裸で十字に張り付けられていた。
「随分と太ましいイエス・キリストがいるが、もしかして今日はクリスマスだったか?」
「ブフッ……い、いらっしゃいますね。クリスマスはこの間過ぎたので、あれはただの肥満男性だと思いますよ」
知ってる。男衆から色々と貰ったしな。
珍しい宝石やペンダントといった普通のプレゼントから、暗器に銃火器にペニスバンドといったものまで多種多様な物を贈られた。
まぁ使う場所も必要性も感じないし、殆どが部屋のインテリアと化しているけど。
あとペニスバンドを贈ってきた馬鹿野郎には全力の鞭打をプレゼントしてあげた*2。
「お、来たね」
肘置きに肘をついて暇そうにデブ・キリストを眺めていたクソ野郎。隣には左腕の無い見知らぬ男がどこか緊張した様子で座っている。
今回の依頼人かな? 近くを誰かが通る度にビクビクと震えているが、目線だけは磔にされた男から一瞬も離していない。何か恨みがあって暗殺を依頼したってトコか。
そんな男をぼうっと眺めていると、此方に気付いたクソ野郎が俺達の姿を見るなりニヤリと笑ってこっちに来いと手招きをする。
「何の用かしら?」
「いやぁね、例の課題、早速一個やってもらおうかなと思って」
「期日までにはあと一ヶ月ある筈だけれど?」
「知ってる知ってる。でも輝夜には人を殺した経験が無くてね、そんな奴をいきなり暗殺依頼に放り込めないのよ。戦闘力があるからってイコールで殺せる訳じゃないし」
つまり中身が俺であることに関係なく、お嬢様である【輝夜】に殺しの経験を与えるという事か。その為に、あの水に触れたら豚骨出汁が出来上がりそうなキリストもどきを殺せと。
そちらに目をやれば、先ほどまで絶望顔を浮かべていた豚が俺を凝視していた。そして視線が合うと同時に、何やら興奮した様子で唾を飛ばしながら叫び始める。
「そ、そこの女! 今来た着物で黒髪の!」
「私の事かしら?」
「そうだッ! 今すぐ俺を助けるんだっ! そうしたら極上の快楽と使い切れんほどの金をやろう! 悪くない取引の筈だ! だからこの縄を解けっ! 早く、早くお前を抱かせろぉっ!!」
「うわぁ……」
この死が確定した絶望的状況で、それでも尚性欲を優先するのかこいつ。如何にクズなのかはよく分かったが、ここまで来ると一周回って笑えて来るな。
加えて、俺が課題に失敗したらこのレベルの変態と政略結婚する羽目になるんだろうなぁとも。
変態の口に猿轡が噛まされるのを他所にちらりと依頼人の方を見ると、こちらもこちらで呆けた様子で俺の事をぼうっと見ていた。
とはいえ豚とは違って、俺が見ているのに気付いた瞬間に恥ずかし気に目を逸らしたが。今は変に俺に目を向けないようにか、豚を殺気の籠った目で睨んでいる。
……仮に政略結婚する事になったとして、このレベルならまだ許容出来るんだがなぁ。性行為云々は兎も角として。
……いや、駄目だ。絶対に失敗して堪るか。俺はクソ野郎を殺さにゃならんのだ。
脳に浮かんだ弱音を首を振って振り払う。
「で、あの豚を殺せばいいのよね。もうやっていいの?」
「ああちょっと待って、今設営準備してるから……おーい、マダー?」
「申し訳ありませんッ! あと10分ほどで完成致しますッ!」
「なるべく早めにね~」
唯でさえ慌しかったのが、クソ野郎の催促で更に慌しくなる。
別に急いでる訳じゃないだろうし、そのままゆっくり準備してても良かったと思うけどね。
でもあと10分か。長い訳ではないが、何もしないで待つとなると少し退屈に感じてしまう時間だな。手伝えればいいんだが、俺が混ざるとむしろ気を遣う羽目になって逆に時間かかる事になるだろうしなぁ。
だからってクソ野郎と話をする気は起きないが。絹代はこういう公の場だと、お付きに徹さなければ自らの立場を分かっていない不敬者として冷遇されかねないから、迂闊に話しかける事も出来ないし。
仕方ないため、依頼人の横に腰掛ける事にした。
「ねぇ」
「な、なんでしょう」
声を掛けると、ビクッと震えて若干挙動不審になる依頼人。
そんな彼の前に茶托*3に乗せた湯呑を置き、用意されていた緑茶を注いでどうぞ、と菓子折りと共に差し出した。
それを受けて喉が渇いていた事を思い出したのか、湯呑の緑茶を一気飲み。茶托の上に乗せられた空の湯呑に再度緑茶を注ぐ。
というかこの程度お前がやれよ、お前の依頼人だろうが
「貴方、随分とあの男を恨んでいるようね」
「あ……分かってしまいますか」
「さっきからずっと睨みつけてたし、相応の殺意が無ければ暗殺依頼なんて出さないでしょう?」
「そ、そうですね……あはは」
顔を赤く染めて、分かりやすく照れる依頼人。目線はこちらに向けられてすらおらず、俯きながら右手で頭をポリポリと掻いている。
丁度良い暇つぶしとして、あの豚が何をやらかしてきた罪人なのかを知りたかったのだが……俺が話しかけたのは失敗だったか?
まぁ知れなかったとしてもそれはそれでいいけど。殺す事に変わりは無いし、その様を見て多少はスッキリ出来るだろうし。
「貴方、あの豚に何されたの?」
そう思いながら軽く話しかけた瞬間、依頼人の様子が急に変わった。
俯いていた顔はバッと上げられ、赤く染まっていた顔も蒼白に。でれっと溶けていた表情には最早何も浮かんではおらず、その目はガン開かれこちらを真っ直ぐに見つめていた。
……軽く踏み込んだつもりだったんだが、そこすら地雷原だったか。
「いいわよ、別に話さなくても。暇だから知りたかっただけだし、話したくないのなら」
「いえ、大丈夫です。そうですね、話しましょうか」
そう言って、彼はポツリポツリとこれまでされてきた事を一つずつ零していった。
初まりは大学の学費を借金した事だったという。奨学金は成績優秀者にのみ適応される学校だったため、そちらは断念。仕方なく、出来る限り真っ当そうな所を探して選んだのだとか。
学校生活の傍ら、バイトをして少しずつ返していたのだが、ある時借金をしていた金貸し屋がヤクザの抗争で潰れて取り込まれてしまった。
それが彼の転落人生の始まりだった。
まず、奴らは契約の形式が変わったと書状を送ってきた。内容は今までの金利年20%から、金利年5%に変わったというものだった。
ヤクザ、契約方法の変更という単語に怯えていた彼は、むしろ最初よりも大幅に金利が下がった事に安堵した。
だが、問題はここから。卒業時に払いきれなかった分の借金の積み立てをしてもらおうと、金貸し屋の元へと向かった時だった。
金利年5%、それはあくまでも最初の事。金利は5%、25%、125%と5倍式になっていたのだ。彼がそれを知った時には金利は年3125%にも跳ね上がっていた。金額にして一年ごとに3千5百万を超えた金利である。
契約形式変更の書類にはそんな記述は無く、そうなったという知らせも受けていない。当然身に覚えのない彼はそんなものは知らないと突っぱねようとしたが、相手はヤクザ。ボコボコにされて摘まみ出された。
返しきれる訳も無く、その手段も無い。そう判断した途端、ヤクザ達は家探しを開始。
次々に物を押収して彼の妹や姉、母も含めて何もかもを奪っていった。
ヤクザ達は言った。これからは金利を増やさないでいてやるから、きっちり返しきれと。それまで、彼の妹や姉たちは風俗で働いて借金返済の手伝いをしてもらうと。
警察に連絡すればどうなるか分かってるよな? と脅され、誰かに助けを求める事も出来ず。彼は今までの人生でこれ以上は無いというほど猛勉強に明け暮れた。
手が擦り切れ、プラスチックのペンには指の形に凹みができ、山ほどの参考書は一冊たりとも余さず彼以外には一文字も読めない程にメモで埋め尽くされた。
体調は崩れ、血を吐き、関節炎を起こしても勉強していたせいで腕には細菌が入り込み、左腕を切断しなければならない事態に陥るほどに勉強に勉強を重ねたのだ。
その結果、彼はやり遂げた。
総額4967万1786円。それを25にも満たぬ若い身空で返済しきったのだ。
……しかし、それでも彼は遅すぎた。
彼の姉妹や母達は、見知らぬ男に体を許す事に精神が耐え切れず、とっくに自殺していたのだ。
彼は慟哭した。俺がバカだったばっかりに、俺の所為で。されど命を賭した猛勉強のストレスで鍛えられてしまった彼の精神はその嘆きにすら耐えた。
壊れた人形の様になった彼は、されど壊れきる事は無く。時間を掛けてゆっくりと再生し、最終的にとある感情を導き出した。
『あ、あいつらブッ殺したい』
そこから彼の復讐は始まり、そして今に至る。
「という訳です」
「へ、へぇ……」
いや、おっっっっっっっも。
小腹が空いたから何か軽い物をくれと言ったら、肉汁滴る5段重ねの肉厚ステーキを出されたかのような気分なんだが。
彼に失礼だとは思いつつも、げんなりとした表情を隠せずに肩を落とす。
そんな俺を見て、しかし特に苛立つ様子も無く、彼は笑った。
「ああ、気にしないで下さい。俺ももう大分立ち直れているんです。あとはあそこの豚野郎が惨たらしく凄惨に血肉と腸をブチまけて死んでくれれば俺は満足なので」
「あぁ……うん」
いや怖いよ……気持ちは分かるけどさ。
俺だってクソ野郎をそうしたいし。
「で、設営は終わったけどそっちの話は一段落ついたかな?」
「はい。ブチ殺してください」
「じゃあほら輝夜、やっちゃって」
興味無さそうな表情でトンコツ君を指差すクソ野郎。
どうやらコイツは隣で今の話を聞いていたというのに、何も思う所は無いらしい。
まぁクソ野郎だしな、仕方ないだろう。むしろこれで激情を浮かべてトンソク君を殺しに掛かったら偽物を疑う。
「さて、オーダーは?」
「地獄で安堵を浮かべさせて下さい」
「あぁ……うん……分かった……」
だから怖ェんだって。
最後に依頼人の空いた湯呑に緑茶を注いでから立ち上がる。
周りを見れば庭園の一角を覆い隠すかのように紅白幕が垂らされており、血が飛び散っても問題の無いようにか、砂利の庭園には一面に白い布が敷かれていた。
その中心で教祖ごっこしてるブタ。
指を別々に動かして解し、体を軽く暖めてからブタへと近づく。
俺が近付けば近付く程に俺の顔が良く見えるようになるのもあってか、ブタのポークピッツが勃ち上がっていく。
サイズは……10cmくらいか?
「ちっさ」
「ぶひぃ!?」
ま、ポークのピッツのサイズなんてどうでもいいわ。
殺しますかねーっと。
「そらァッッ!!」
「ぶぅぎぃいいいいいい!?!?!?」
水のように力を抜いた腕を叩きつける。ベッシィンという音が辺りに響き、一拍遅れてブタの鳴き声が上がった。
涙を流して口を開き、なんとか痛みを逃そうともがいている。
まるでまな板の上の鯉だな。ブタだけど。
「ちょっと強すぎたかしら? あんまり痛くするとショック死してしまうのよね」
「ふぎ、ふぐぅぅううううッ!」
「実はこれ……私は
「ぶぐぐ、ぶび、ぶひぃっ」
「って訳で、今から死なない程度に打ちまくるから……死なないでね?」
この後、力加減を理解出来るまで叩き、理解出来た後もショック死しない程度に抑えた鞭打を延々と食らわせまくって殺した。
例え殺傷力が無くたって、手加減をしてたって、死ぬまでひたすら叩きゃ人は死ぬんだよ。
人を殺した感想? 俺がどれだけ刺客に狙われてきたと思ってんだ。
正当防衛に限り、相手への公的殺害許可が下りるレベルだぞ。数こそ少ないが殺しの経験くらいある。
多少気分は悪くなるが、逆に言えばそれ以上のものはない。
そんな事はどうでもいい。大事なのは依頼人が憑き物が落ちたような顔をしていたということだ。
まぁなんだ。今まで苦しんできた分、これからは楽しく生きていってくれ。
怖いから二度と会いたくはないけどな。
・依頼人の男性。
ボブヘアーの茶髪眼鏡イケメン。
勉強のし過ぎで左腕が無く、精神も少し歪んでる。
ブタで奏でられるクソ汚いレクイエムを聞いて、大満足して恋人と一緒に帰った。
・男性の恋人。
黒髪ロングの清楚系美人幼馴染。
狂気に陥った幼馴染を、それでも愛で支え続けた。
帰る前にブタの死骸の顔面へとナイフを突き立て、輝夜をドン引きさせて帰った。