世界最強の男がTS憑依して範馬勇次郎に負けた挙句同意レイプされる話 作:白髪ロング娘スキー
右手を股間へと伸ばし、恥丘を手で覆う。
指を、ピッタリと閉じた、一本スジの女性器に乗せた。
さて、早速オナニーを……と思った所で、ふと気付く。
私、女のオナニーのやり方知らない……と。
当然の事ではあるけれど、男として愛撫をした経験はあっても、女として自分の性感帯に触れた経験など無い。
この体になってからも、洗うために自分の体に触れる事はあっても、触れる事を目的に触れた事は無い。
正真正銘、これが私にとって初めての、女の身でのオナニーだ。
どうやればいいのか、よく分からない。
クリトリスを弄る……とか?
膣内に指を入れる……とか。
どちらも濡れてなければ痛いだけだ。
流石にこの開発され切った体とて、濡れてない時にいきなり突っ込んだりすれば痛いだろう。
となると、まずやるべきは胸を弄ったりして、膣を濡らす事だろうか?
というか、さぁオナニーするぞ! って段階になって、今さら気付いたんだけど、オナニーって手を使うわよね。
でも、屋敷を出る時の私は腕どころか、力が入らず指すら持ち上がらない状態だった。
私は一体、怪我をして指一本すら持ち上がらない体で、どうやってオナニーをするつもりだったのだろうか。
……この事は考えない事にしよう。
性欲で頭が焼かれていたに違いない。
股間に添えた右手を、恥丘を揉むように動かしながら、空いている左手を右の胸にやる。
月明かりを反射して眩しく光る、真珠のように真っ白な私の肌。ふっくらと膨らんだ乳房。
その頂点にある、白を彩るピンク色の乳輪に、ゆっくりと指を這わせた。
それだけなのに、体全体の筋肉がピクリと震える。
「んぅ……」
乳首ではない。乳輪だ。それなのにこの快感。
果たして乳首に触れたら、一体どうなってしまうのか。
少しだけ恐怖を覚え、乳首は後回しにした。
乳房の側面へと手をやり、付け根を指でなぞる。
相変わらず敏感過ぎる体は、それでも強い快楽を与えて来る。
それでも、乳輪を触れるよりかは弱い快楽に、これならまだ耐えられると、手を動かす。
「はぁ、はぁ……」
下乳の付け根を、親指と人差し指の指間腔で挟むようにして持ち上げる。
左右から圧迫する様にして揉みしだき、胸の谷間から腋の下まで、乳の付け根を指でなぞっていく。
脇の下と胸の境界線の辺りが特に気持ち良く、ひたすらにそこをなぞり続ける。
乳腺が刺激されるせいか、乳房の中にある芯が熱を放ち始めた。
乳首が立ち、早く触れとばかりに疼きを発する。
それに応えて、乳首へと手を伸ばした。
多少の愛撫はしたし、刺激にも少しは耐える事が出来るだろう。
とはいえ、いきなり触るのは怖いため、乳房を覆うように手を被せ、手の平で圧し潰す形だ。
アンダーバストに搔き始めた汗を指で拭い、手を胸に添える。
上から押すようにして、ゆっくりと乳首に圧を掛けていく。
「んんぅっっ! ッふぅっ」
それでも尚強い快感に、体が強張る。このやり方でも、まだ刺激が強すぎるらしい。
どうするかを悩み、口で咥える事にした。乳房を持ち上げ、乳輪ごと口の中へと含む。
口から零れ落ちないよう、唇を肌に張り付かせ、赤子の様に乳房に吸い付く。
空いた手は、もう片方の乳房に添え、持ち上げるようにして刺激する。
「んじゅっ、んはぁ……れろっ、ぷぇ……」
柔らかい舌で舐めているのがいいのか、適度な気持ち良さに吐息が漏れた。
口の中で舌を忙しなく動かしながら、ひたすらに乳房を舐め続ける。
ゆっくりと乳輪を舐める舌が、時折乳首に当たり、その度にひくりと足が震えた。
「んじゅっ、んぁ、ふぁっ、んぅ……っ」
体の奥からこんこんと湧き出す蜜が、私の手を汚す。
股間に添えた右手を動かす度に、ぐちょっぐちゃっ、という泥水を掻き回す様な、重い水音が響いた。
その音が、私の興奮具合を示しているかのようで。
誰が聞いているという訳でもないのに、少し恥ずかしい。
「んんっ、んぷっ、ふぁ……」
目を閉じて、舐める事に集中する。
そうすると思い出してくるのが、私の胸を舐める勇次郎の舌の感触だ。
段々と、乳房を舐め回す自分の口が、勇次郎のそれではないかという錯覚を覚えだす。
乳房に優しく歯を立てながら、乳輪の外から円を縮めるようにして舐める、あの大きな舌の感触。
乳首には触れず、ひたすらに乳輪の中と外を行き来して、私を焦らす舌。
触れて欲しいのに触れられない乳首は、早く触って! と疼きを発してアピールしていた。
ビンビンに勃ち、なんとかして自分から舌に触れられに行こうとする乳首。
それに応えて、口に含んだ右の乳房を、舌でねっとりと舐め回しながら、乳首の側面を優しく刺激する。
「っは、はっ、じゅぷっ、へぁっ、んじゅ……」
左手の指を立て、指の間に左胸の乳首を挟んで、乳房全体を包み込むように揉む。
痛くないように優しく、挟んだ乳首には少し強めに力を込めて。
触れるだけで、痛い程に快楽を受信していた乳首は、快楽の送信出力に見合うだけの、受け入れ態勢を整えていた。
もはや直接乳首を触れに行っても、強すぎる快楽に痛みを発する事は無い。
むしろ、それに触れている、折れた治りかけの指の方が物理的に痛い程であった。
そんな痛みすら、燃え上がる快楽の薪に過ぎない。
「んんっ、んじゅぁ……れろ、っぷぇ……」
乳首を嬲る口と指を止める事無く、股間に添えていた指を動かす。
親指と薬指で割れ目を割り開いて、人差し指でその割れ目の輪郭を確かめるように触れていく。
上から大陰唇の盛り上がりを下るようにして、辿るようになぞる。
肛門に触れる直前までなぞったら手を返し、今度は小陰唇を辿るように、下から上に撫で上げていく。
クリトリスに触れるのはまだ怖いため、そちらには触れず、膣口へと指を添えた。
「フぅー、んぇ、ふっ、ふぅーっ、んぅ……」
膣から漏れ出ている、サラサラとした愛液が人差し指を濡らし、挿入の準備を整えていく。
ふやけそうな程に指が愛液に塗れた頃、つぷりと小さく指を前に進めた。
「ん……ッ!」
体内に異物が入り込む違和感。膣が侵入者を追い出そうと、きゅうきゅうと締め付けを強くする。
そんな体の反応を無視して、少しずつ、少しずつ指を奥へと挿れていく。
指の付け根が膣口に密着する頃には、締め付けは少しだけ弱まっており、自由に動かせるだけの隙間が出来ていた。
「んッ、ふぅ……んぅ、じゅる、っぷぁ……」
どうやら、この体は膣が深いらしい。
人差し指を丸ごと入れているというのに、それでも子宮口には届いていない。
膣は基本、7から8センチ程度の深さしかない。
なのに指が奥まで届かないという事は、深いタイプの膣だという事だろう。
……もしかしたら、勇次郎の男根で深く掘られた影響が出てるのかもしれないけど。
細かい所は分からないから、取り敢えずこの思考は放っておく。
「ン、あっ、っぅ……んぁっ、あっ、んぅ……っ」
中に入れた指を曲げるようにして動かし、気持ち良いところを探る。
奥から入口へと向けて、媚肉を押し上げながら、膣の天井を擦る。
人差し指が半分ほど外へと出た辺りで、天井にざらりとした感触を感じた。
Gスポットだ。
「っぷぁ……はっ、はぁ、はぁ、はぁ……」
口に咥えていた乳首を放し、丸まる様に座った体勢から、そのまま布団の上に寝転がる。
Gスポットに触れた時、確実に訪れる、予想を下回る事はまず無いであろう快感。
それが少し怖くなり、休憩も兼ねて、動きを止めた。
ふと、視線の先に、脱ぎ散らかされた襦袢が見えた。
あれを着たまま、汗でびっしょりの勇次郎に抱き着いたのよね……
その事に思い至ると、ひったくるようにして襦袢を手に取り、鼻に押付けて匂いを嗅ぐ。
私のミルクのような、甘い体臭の染み付いた襦袢。
そこに少しだけ混じった、酸味のある強い匂い。
胎を刺激する、男らしい獣臭。
……少しだけ、勇気が湧いた。
「よし、いく、いくわ、いくわよ私……」
襲い掛かる快楽に対する覚悟を決め、匂い立つ襦袢を鼻に押し付けたまま、上顎と下顎を強く噛み合わせる。
触れているだけで甘い熱を発する、ザラリとしたそこ。
それを、勇次郎の匂いに包まれたまま、ゆっくりと撫で上げた。
「ッァ……ッ!? あっ、あっ、んんんッッ!!?」
爆弾が弾けたかのような閃光。明滅する視界。
我慢するために噛み合わせていた歯が熱に浮かされ、空いた隙間から自然と声が漏れ出していく。
軽い一撫で。それだけで、私は軽イキしてしまった。しかし、それで指を止める事は無い。
どうせ勇次郎は、これよりも気持ち良くしてくれる。
この程度で無理だと根を上げていたら、キリが無い。
「んぅっ、あっ、あっ、あッ、ッ~~~!!」
指を止める事無く、何度も何度もGスポットを擦り上げる。
その度に軽イキを繰り返し、押し寄せる快楽の波に、体を丸めて力を入れる事で耐える。
足の付け根辺りに自然と力が入り、腰が浮きそうになるのを我慢する。
は、は、は、と吐息が荒くなり、間隔が短くなるのに比例して、指の動きも激しくなっていく。
「っあ、あ、っは、はぁ、ッッあああァッ!?」
一際深く指がGスポットを抉った瞬間、体が強く震えた。
振動で、閉じようとする大陰唇を抑えていた親指が滑り、クリトリスを押し潰す。
瞬間、背筋を駆け上っていく、恐ろしいまでの電流。
意識が一瞬飛び、強すぎる快感に脳が焼ける。
「~~~っ、んッ! ンぅ、あ、っは、ああッっ!」
それでも尚、指は止めない。
確かに、頭が吹き飛びそうな深い快楽だ。
しかし、それでも尚、勇次郎に抱かれた時に比べれば、まだまだ浅い。
クリトリスに親指をつけたまま、ぐにぐにと捏ねるように指を回して、クリトリスの根本を撫で回す。
胸を弄んでいた手は、遠慮なしに力を入れて、圧し潰すように乳首をしごいている。
膣内で暴れ回る指を、勇次郎の指だと思い込む。
指が細いのが不満ではあるけれど、そこに関しては想像で補う。
「んぃ、んみぃっ、んぅ、んぁっ」
野太い指が私の膣内に挿入っている。
一切の遠慮なしに、私の性感帯を開発して、自らの色に染め上げようとする指。
いくら私が泣こうが喚こうが、それは止まらない。
乳首を握り潰し、クリトリスを抓み上げ、Gスポットを擦り上げる。
軽イキすらも深イキと化し、それでも手を止めてはくれない。
正に快楽地獄。
想像して、腟内の指がきゅッ、と食い締められた。
「んあああああっ、だめ、だめっ、だめえええッ!!」
体の中から込み上げてくる、私の意識を削り飛ばして尚余りある高熱。
噴火にも等しいそれが、私の建てた快楽の防波堤を容易く呑み込んだ。
クる。
「イク、イッックッ、イグうぅぅぅぅぅぅッッッ!!!」
絶頂と共に、頭の中で巡っていた様々な不安や懸念が消し飛んで行く。
足はピンと伸ばされ、丸めていた筈の体は、腰を反らせてイキ狂っていた。
「ハッ、ハッ、っハッ、はっ、はっ、ふっ、ふぅ……」
……どれほど経ったか、硬直した体が、少しずつ弛緩していく。
完全に弛緩しきった時には、体はくたりと倒れ込んだまま、指一つ動かなくなっていた。
深呼吸を繰り返し、平静を取り戻していく。
体に力が入るようになった頃、未だ膣内に挿入ったままの人指し指を引き抜いた。
人差し指は、サラサラとした透明の液体に塗れていた。
「……これでも、足りないな」
本気イキはした。
それでも、勇次郎に抱かれた時に比べればまだまだだ。
確かに気持ち良くはなれたが、女としての欲求はむしろ強くなってしまっている。
やはりオナニーをしても、余計欲求不満になるだけか。
予想はしていたこと。
されど、その事実に対して体は兎も角、気持ちが冷めてしまい、オナニーを止めた。
どれだけやっても満足出来ないなら、やるだけ無駄だ。
勇次郎はまだかな。ぼうっと何をするでもなく、ただ横になって天井を見上げる。
小さなシミを探して時間を潰していると、小さくガチャリと扉の開く音が聞こえた。
私の部屋の扉ではない。恐らくは脱衣所の扉の音。
勇次郎が、お風呂から上がったのだ。
しかし、勇次郎は私の部屋には来なかった。
聞こえたのは、勇次郎の部屋のものであろう扉の開閉音。
なにやらモゾモゾと物を漁る音が聞こえてくる。恐らく着替えを取り出しているのだろう。
音の一つ一つに耳を研ぎ澄ませ、早く来ないかなと心躍らせた。
勇次郎の動きを予想しながら歩く音、何かを漁る音に一喜一憂する。
少しして、勇次郎が動いた。
ザッ、ザッという、床を擦るような足音。
それが隣の部屋から出て、曲がり。そして止まった。
場所は、私の部屋の前。
コンコンコン、と。
静かなノックの音が、三回響いた。
来たッッ!!
ガバッ! と勢いよく立ち上がってから、自分の息が荒い事に気付く。
少し興奮が過ぎているようだ。深く深呼吸をして、気持ちを落ち着ける。
部屋には来てほしくないという建前。
それを盾に、息を整える時間を稼ぐ。
「……何の用かしら」
「お前を抱きに来た」
あまりにもストレートな言葉に、心臓が跳ねる。
整えようとしていた呼吸は、手が付けられない程に荒くなっていた。
顔が熱い。これはもう駄目だと、呼吸を整えるのを諦めた。
扉へと向かう。
「い、今……開けるわ」
木製の、何と言う事は無い扉。
この先に、勇次郎がいる。私が扉を開けるのを待っている。
すぅー、はぁー、と最後に一呼吸。
よし。
「いらっしゃい、ゆうじ……ろ?」
扉を開け、その先に立っているであろう勇次郎を歓迎する。
……歓迎しようとして、勇次郎がジャケットを着用している事に気付いた。
黒いカンフー着の上に、裏地がワニ柄のパリッとしたフォーマルな黒ジャケット。
このままパーティに出ても違和感の無い、正式な礼装。
カンフー着はまだしも、ジャケットなど、着ている所を見た事は無い。
というか、そもそも
しかし、あれだけ綺麗に箸を操ってご飯を食べたり、色々な知識を知っていたりするのだ。
本来守る必要が無いからこそ、時折気分でマナーを守ってみたくなる。そんな事もあるのだろうと納得する。
何より、私を抱く直前に、わざわざそれを羽織ってくれたという事が、私はとても嬉しかった。
……けれど、ある事に気付いて頭が冷える。
礼装を纏う勇次郎に比べて、今の私はどうか。
全裸のままに加えて、オナニーをしていたせいで、肌には珠の汗が浮かんでいる。
股間は乾きかけの粘液体で汚れており、何処に出しても恥ずかしいフリースタイル。
人と会うのに、最適解の真逆を突っ走っている。
私を見た勇次郎も、私を見下ろしたまま動いていない。
「ご、ごめんなさい……服、着て来るわ……」
自分が恥ずかしくなり、身を縮こまらせる。
そもそも、男を誘っているのだから、それに値する服装をするのは必然。
ナイトドレスなどは無いにしても、少し艶やかな着物を裸の上に羽織る。それくらいの事はするべきだった。
セックスで脱がす、あるいは脱いでもらう。それを見て愉しむ。
その愉しみも無く、最初から素っ裸などあり得ない。
そんな事にも気付かない程、浮かれていた自分に呆れる。
そろそろと扉を閉め……扉の隙間に指が差し込まれた。
右から左に、スパァン! と勢いよく扉が開けられる。
「うぇっ、んむっ!?」
思わず勇次郎を見上げれば、その大きな口で私の唇を塞がれた。
舌が私の口の中へと差し込まれ、口内をまさぐられる。
体に手が回され、上から体を被せるようにして抱きしめられた。
強く抱きしめられた上でされるディープキスに、段々と息が苦しくなってくる。
というか、普通に抱きしめる力が強すぎて痛い。
鯖折りされてしまいそうだ。勇次郎の背中を叩き、離れてもらう。
「っぷは、はぁ、はふ……いきなりなに……?」
呼吸を整えながら、意図を尋ねる。
私の疑問に対し、勇次郎は指で唇を拭ってから答えた。
「着込んだ俺の恰好を見て、自分の恰好が相応しくないとでも思ったか」
「ぅ、その……」
「お前のネガティブ思考にも、いい加減うんざりだな」
「ご、ごめんなさい……」
「謝るなッ、開き直れッッ!!」
顎を手で掴まれ、持ち上げられる。
上がった視線の先にある勇次郎と、目が合った。
「いいか、俺が認めた女はお前じゃない。俺と対等に殴り合った女だ」
「……男の私は、殆ど消えてるわよ」
「些細な問題だ。俺と面と向き合って引かず、媚びず、恐れず。そんな女を俺は自分の女にしたいと思った。事実、俺の女となってもお前は銃弾を弾き、幻想に近い放華を習得して見せた。変わらぬその強さに、流石は俺の女だと昂った。だからこそ余計に今のお前は気に入らん」
「そんな事言われたって……」
「言っただろう、開き直れ。セックスをするというのに、服など着込んでいるんじゃあないと、理不尽に怒鳴り散らしたっていい」
愛でるも自由、汚く穢すも自由。
受け入れようが、拒否しようが無関係。
条件に左右されぬ、道理の通らぬ確固たる力。
自らの意思を、
理不尽の幅広さ。それが強さの最小単位。
「わがままを押し通せ。自分がやりたい事、それを強行しろ。言ってみろ、お前は何がしたい」
「……勇次郎と、セックスしたい」
「だが今の俺にはお前を抱くつもりは毛頭ない。さァ、どうする」
勇次郎に、私を抱く価値があると思わせる。
でも、今の私にはそれが出来る自信が無い。
「ね、勇次郎」
「なんだ」
「いいのかな。私、勇次郎の女でいて、いいのかな」
「それはお前が決める事だ。地上最強の生物の女よ」
それ拒否権は無いって事じゃない。
全く、執着心と愛着心をくすぐるのが上手いわね。
やろうとすれば、かのヒトラーも呻るような演説が出来るんじゃないかしら。
圧倒的な力、それに付随したカリスマ。
「ほんと、人一人を女に堕とすのが上手い男よねぇ……良い腕してるわ」
「女一人を夢中にさせるのに特別な事などせん。俺が俺である、それだけで全てがひれ伏す。そんな俺の前に立つお前は誰だ?」
勇次郎の質問に、私はキッパリと答えた。
「————誰にもひれ伏さない、
今までの、自分を安心させる為の、言葉だけの表現ではない。
私は勇次郎の女だ。私が、私自身を強くそう定義した。
例え勇次郎が二度と私を抱かなくて、その結果性欲に体が蝕まれようとも。
例え地球の反対側にいて、未来永劫会う事が無かったとしても。
勇次郎がハッキリと、お前はもう要らないと、私にそう言わない限り。
誰がなんと言おうと、私は範馬勇次郎の女だ。
故に、もう私に不安は無い。
ネガティブ思考はもう癖になってるから、中々治せないだろうけれど。
精神が不安定になって取り乱す事は、もう殆ど無くなるだろう。
なんてったって、私は勇次郎の女なのだから。
「ね、勇次郎。最後に、弱音を吐いてもいい?」
「聞くだけ聞いてやる」
正面から勇次郎に抱き着く。
勇次郎は、拒む事無くそれを受け入れた。
「ちゃんと私を見ててね」
「おう」
「ちゃんと私に触れてね」
「あァ」
「私に、貴方を愛させて」
「俺が俺である限り」
「……私、めんどくさいわよね」
「女はそれくらいが一番可愛いもんだ」
照れ隠しに一発殴る。
特に痛がりもせず、フフフと笑う勇次郎。
……やっぱり、良い男だよなぁ。
「聞いてくれてありがと、勇次郎」
「おう」
正直言えば、このまま抱いて欲しい。
でも、まだ私はネガティブ思考を捨てきれていない。
今の私では、勇次郎は私を抱いてはくれないだろう。
どうすれば、勇次郎は私を抱いてくれるのか。
思考を回し……ふと気付いた。
「貴方は、私を愛しているとは言わないわよね」
「女とは愛すものではなく、愛でるものだからな」
「……なら、勝負しましょうか」
勇次郎のジャケットの襟を掴み、頭を下げさせる。
真っ直ぐに勇次郎を見つめ、それを告げた。
「絶対、貴方に私を愛してるって言わせてみせるわ」
「……クッ、アハハハハッ! やってみせろッッ!!」
一瞬呆け、思わずといった様子で高らかに笑う勇次郎。
そんな彼の胸に唇を落とし、挑発するように見上げた。
絹代直伝のアイドルポーズ。そこに、不敵な笑みを添えて。
「どう?」
「イイな」
「抱く気になった?」
「立った股座を見せつけたいくらいだ」
勢いよく手を引かれ、鼻から勇次郎の胸板に激突する。
痛む鼻を抑えながら見上げれば、私を見下ろす目と目が合った。
耳元まで顔が寄せられる。
小さく、囁かれた。
「抱くぞ、輝夜」
悦びに、背筋が震えた。