世界最強の男がTS憑依して範馬勇次郎に負けた挙句同意レイプされる話 作:白髪ロング娘スキー
安藤と初めて戦ってから、約8週間の時が経った。
最初は正直、地下闘技場にはもう行きたくなかった。
今は良くても、明日はどうなるか分からない。
今怯えずにいられるとしても、明日も私に怯えを抱かずにいられるとは限らない。
もしかしたら、今日は怯えられるかもしれない。
不快な仮定に眉を顰めながら、私は嫌々ながらも地下闘技場へと足を運んでいた。
光成に安藤との試合を組まれること4度。
その全てに、一方的な試合で勝利を納め続けた。
二度目は一度目と変わらず、むしろ力押ししかないと私が理解した分、一度目よりも早く決着。
三度目は、対策をしてきたのか、安藤が投げをしようとしてきたが、狙いがあからさま過ぎたため、そのまま投げ返し。
四度目は初心に立ち返ったのか、多少のフェイントを入れつつゴリ押しをしてきたため、向けられる力をそのまま安藤に返して倒した。
傷どころか汚れ一つ無い、圧倒的な大勝利。
身体の質で見れば、人類という大きな分類で分けても、勇次郎を除けばもしかすると一位を取れるかもしれない。
それほどの体躯と筋肉量を誇る巨漢である安藤。
彼を相手に、決して恵まれているとは言えない肉体で、それも女が一方的な試合をする。
力を求め、地下闘技場へとやってきた格闘家としては、私は興味を持たざるを得ない対象だったらしい。
噂を聞き、私と戦いたいと願い出る者が、多数現れ始めたと光成から聞いた。
実際、私もそんな噂を聞けば、もしかしたらと興味をもっただろう。
光成は、彼らと試合をしてみないかと私に提案した。
私はその提案に対して、即座にNoを返した。
正直言ってしまうと、安藤は体の質は高いし、喧嘩屋としては強くはある。
しかし、格闘家としては、恵まれた体で思いっきり殴るだけに近いので、あまり強いとは言えない。
そして、私のような技術屋からすると、そういった相手はカモだ。
何度繰り返そうと瞬殺。
毎回30秒以内に終わるそれは、弱いものいじめに近いものがあった。
けれど、何度倒しても、何度瞬殺しても、安藤は一切怯えた目を浮かべない。
その目には常に、私に勝つための算段があった。
そんな安藤に、私の抵抗も段々と薄れていった。
ぶっちゃけ、私は弱い者虐めが嫌いだ。
けれど、それは自分よりも弱い相手とは戦いたくないという意味ではない。
正確には、自分よりも弱い者を倒した時、弱者に転落した相手が向けてくる、私に怯えた目が嫌なのだ。
それを微塵も向けてこない安藤との戦いは、正直少しだけ楽しみにすらなり始めていた。
光成が組むままに、私に勝とうと工夫を凝らし、段々と強くなって行く安藤の成長を楽しむ。
少しづつではあるが、地下闘技場へ行く拒否感も薄れ始めていた。
けれど、安藤以外となると話は別だ。
安藤はもう、どれだけ私が叩きのめそうとも、決して怯えた目を向けてはこないという安心感がある。
だがそれ以外の闘技者はどうなるか分からない。
光成と安藤は問題無いというが、ネガティブ思考の抜けきらない私の脳には、もしかしたらという単語が浮かぶ。
悩み、悩み、私は勇次郎との夜伽の休憩中に、布団に横になったまま相談した。
相も変わらずな私のネガティブ思考に、もしかしたら苛立たれるかもしれないと思いながら。
私はどうすればいいのだろうかと。
けれど、意外に勇次郎は苛立つ事も無く。
フンッと鼻を鳴らして私に答えた。
「人間とは闘争を求める獣だ。自己の確立の為に己と戦い、発展の為に外敵と戦い、未知の探求の為に常識と戦う。闘争無くして人間は人間足りえん。闘争無くして人間は獣から成長せん。とっくに答えなど出ているのだろう。背中を押して欲しいだけの子供め」
この後、私は気絶するまで抱き潰された。
……いや、違う。そうじゃない。話が逸れた。
私は、光成の提案を受けたのだ。
「続ける?」
「負けだ負け! ハハッ、つッえェなお前……!」
光成や安藤の言う通り、彼らは強かった。
どれだけ叩きのめしても怯える事無く、むしろ興味津々に目を輝かされた。
一体どうやってその力を手に入れたのかと、鍛錬法を聞かれる事もあったし、再戦の願いもされた。
彼らは、弱い者ではなく、立派な闘技者だった。
「続ける?」
「……っ……ぁ」
当然というべきなのだろうか。
私に怯えた目を向ける者も、居ない訳ではなかった。
少しだけ落ち込みながらも、私は勇次郎の女なのだ、この程度で傷など付かないと心を守った。
その度に勇次郎に抱き着いて癒され……怯えた目を向けてきた者達ですら、後日再戦を希望してきた事に驚かされた。
怯えながらも、立ち上がった者達がいたのだ。
同じように瞬殺はしたが、立ち上がった者は、もう怯えた目を向けて来る事は無かった。
どうすれば私に勝てるのかと観察し、ここが悪いと無言で指摘すれば、次回には直してくる。
その目には、自身の成長に対する、一種の楽しみすら感じられた。
皆が皆、そういう訳ではない。
しかし、もしかしたら今怯えた目を向けて来る者達も、立ち上がってくるかもしれない。
そう考えると、怯えた目を向けられる事に、むしろ楽しみに思う気持ちすら湧いてきた。
地下闘技場で戦う事に嫌厭感が薄れ、光成の組むままに戦う事を続ける日々。
すると、次第に私の異名が囁かれるようになり始めた……らしい。
「ッシャアス!」
「来なさい」
あらゆる格闘技を納める者達の上澄み。
同じ流儀の者達との戦いでは満足出来なくなった、超一流達。
ある者はムエタイ、あるものは空手、ある者はボクシング、ある者はMMA。
それぞれの分野で、血の滲むような訓練を経て、地下闘技場へとやってくる格闘技の専門家達。
そんな中にあって、明確な流儀を持たない天津神てるよという女。
空手ではなく、ボクシングでもなければ、キックでもなく、MMAですらない。
敢えて言うのなら、天津神てるよ流格闘術。
地下闘技場とは、あらゆる流派、あらゆる闘技者の最強を証明する場所だ。
地上最強を決める場所とも呼べる、正に格闘家にとっての聖地だ。
そんな場所の玉座に、なんの流儀も持たない。どころか、成人すらも迎えていないような小娘が君臨する。
当然の事だが、自分の
自分達のやっている事は遊びではないのだと。
そう憤り、次々に新たな闘技者がやってくる。
「シィヤァァッッ!!」
「こう、かしら?」
しかし、我流のままに戦う私に技術を吸収され。
加えて技の欠点などを改善した上で、そのまま即座に自分に返され。
しかも、その技術を次の試合で、完全に自分のものにして扱う私を見て。
次第に彼らは、天津神てるよという女が、決して武道を愚弄している訳ではない事に気付く……らしい。
自分達と同じ、未だ未熟な修練者であるのだと。
流儀を持たないのではなく、流儀を持てていないだけなのだと。
そうなると話は早い。
面白がって私に技を教えに行く者。
編み出した技の欠点を指摘して貰いに行く者。
私を自分の流儀に染めようとする者。
自身の最強を証明するために奮い立つ者
どんな技術だろうと、スポンジが水を吸収するように覚えていく天津神てるよ。
戦いながら成長を続ける彼女に、闘技者達はそれぞれの思惑を胸に秘めながら、対戦を希望する。
誰と当たろうと負けず、傷一つ付けられず。
どころか、錦帽子を脱がす以前に、着物を汚す事すら出来ない。
全勝無敗の、間違いなく、地下闘技場における最強の存在である天津神てるよ。
そんな彼女に、彼らは尊敬と畏怖と愛念の気持ちを込めて、地下闘技場のプリンセスと呼ぶようになり始めた。
……らしい。
やたらとらしいが多いのは、光成に教えられて初めて知った事だからだ。
私自身は、そんな事になっているとは、微塵も気付いてはいなかった。
言われて初めて、そう言えば最近、やたらキラキラした目で見られるなと思った程度。
まさかそんな事になっていたとは……
というか、話を聞く限りだと、私の扱いがまるでアイドルみたいになってるわね。
別に嫌な気持ちはしないけどさ。
男から女に変わったというだけで、こうまで対戦相手の反応が変わるのかと、少しだけ複雑な気分だ。
立場的には、男だった私と殆ど同じ筈なんだけどな……
まぁいいけどね。
世界が変われば、反応だって変わりもするでしょ。
もし私が男のままだったら、なんて仮定は想像するだけ無駄。
それに、男では勇次郎の女になれない。
勇次郎の女に加えて、地下闘技場のプリンセス。
現状得になっているのだから、それでいいのだ。
「で、私はそんな感じだったけど、勇次郎は?」
「変わらん。気ままに野生と戯れていただけだ」
「それは知ってるけど、楽しかったかなって」
最近、勇次郎はふらりと何処かに出かけては、巨大な肉の塊や食べられる植物を手土産に帰ってくる。
肉の種類は鳥や鹿、猪と多岐に渡り、時折魚も持ち帰る事があった。
多種多様な肉や植物に比べ、魚は大体鮭であり、またその内臓を好んで食べていた。
絹代曰く、めふんと言うらしい。勇次郎の好物なのだろう。
後で絹代に作り方を教えてもらった。
絹代と言えば、最近料理が美味しくなったのよね。
別に今までの料理が美味しくなかった訳じゃないけど。
ただ、何と言うか、上手く言えないけれど……暖かくなった? というか。
今までの様な、機械的な美味しさとは別のものに変わった。
正直、私は今の方が好きだ。
変わった理由としては……やっぱり大山かな。
私が地下闘技場で戦う時以外にも、大山が戦う時に暇を貰い、応援に行っているようなのだ。
お弁当を携え、少し楽しそうに家を出る絹代を何度か見送った。
因みに大山は、絹代がいる時は全敗している。
多分、好きな人の応援に緊張しちゃうんでしょうね。
おかげで、絹代の彼への認識は弱い男のままだ。
まぁ、そんな事は今はいい。話を戻そう。
ちょくちょく狩りに行く勇次郎だが、帰ってくる勇次郎の顔が、常に仏頂面なのだ。
食材があっても行く辺り、勇次郎の趣味なのだろうが、肝心の勇次郎は全く楽しそうではない。
それが気になるのだ。
私は地下闘技場での戦いの日々を、それなりに楽しく過ごせている。
対勇次郎用の技術も培えるというのもいい。
けれど、勇次郎はそうではない。
何度も狩りに出る姿を見送っているし、帰りだって迎えた。
しかし、その一度として、満足したような顔を見た事は無い。
「お前はどうなんだ」
「さっき言った通り、それなりに。勇次郎は?」
もう一度問いかけると、勇次郎は嘆息を漏らした。
目を据わらせ、膝に乗っている私を抱きしめてくる。
「つまらん」
吐き捨てるように、そう呟いた。
あまりにも強い抱擁に、痛みで顔を顰めてしまう。
しかしそれを勇次郎に言う事は無く、静かに勇次郎の言葉を聞く。
「お前と
「え、それって……」
「最高を味わったが故の贅沢だ。お前が気にする事じゃねェ」
いや無理でしょ。
私の所為で、勇次郎の楽しみが一つ潰れちゃったんだから。
正直、私の影響で勇次郎が変わった事に対する悦びが湧いてるけど、今はそれどころじゃない。
勇次郎の女として、勇次郎に退屈などさせない。
その程度の事も出来ない女に、勇次郎の女たる資格など無い。
勇次郎自身が言っている様に、勇次郎は別にそこまで気にしないだろう。
けれど、私が気にするのだ。
しかもこの場合、私の所為で退屈させているのだから。
「ぃよいしょっ、と」
「あん?」
モゾモゾと勇次郎の抱擁から抜け出し、体を反転させる。
正面から勇次郎へと抱き付き、彼を見上げる。
「ごめんなさい、退屈させてしまって。久々に戦う?」
「
「う……」
勇次郎の言う通りだ。
理由は分からないが、ここ最近、朝起きるとやけに気分が悪い。
最初は抱かれた影響で、押し上げられた内臓などが疲弊しているのかと考えた。
しかし、抱かれていない時にも気分が悪くなるため、どうやら違うらしい。
なら軟弱な体の所為かと思ったけど、放華がカバーしているのか、発作は無い。
原因不明の体調不良。
朝だけではなく、日常生活の中でも、ふとした瞬間にめまいがする事がある。
地下闘技場での戦いの時にも、ふとした瞬間に少しフラついてしまう。
今はまだ何とかなっているが、このままでは錦帽子を剥がされる日も遠くないだろう。
変に顔を晒したくないため、早く原因を突き止めなければいけない。
まぁ、それはそれとして。
「変な事言ってごめんなさい。じゃあ……」
勇次郎の首へと手を回し、腕に力を入れて体を持ち上げ、勇次郎にキスをする。
「代わりに私の事、抱く?」
「お前がセックスしたいだけだろう」
「そうとも言う♡」
時刻は夜。
もう絹代は自分の家に戻っており、家の中には私達だけ。
何回も勇次郎を誘う内、もう誘うのにも羞恥心は感じなくなっている。
抱き着いたまま、足を勇次郎の胴体に絡ませ、チュッチュッ、と何度も顔に唇を落とす。
腰を前後にグラインドさせて、女性器で男性器を刺激して勃たせていく。
あまり乗り気ではなさそうな勇次郎に、抱いて頂戴と娼婦のように強請る。
「全く、随分と淫らな女になりやがって」
「そうしたのは勇次郎でしょー?」
「……次は貞淑さを教え込まねばならんか」
——— ———
むくりと身体を起こす。
日が差す部屋の中、乾いた白濁液が纏わり付いた裸体を見下ろす。
凄まじい臭いだ。胎が刺激される。
また抱かれたくなる良い臭いだ。
しかし、このままだとまた絹代に叱られてしまう。
最近は絹代も諦め気味であり、汚れてても構わないから、せめて換気だけはしてくれと言われているのだ。
換気の為に、窓だけは開けておかなくては。
寒くない様に勇次郎に布団を掛け、体を起こす。
……酷い頭痛がして、頭を抱えた。
「っ、ぎぃ……ぁッ、……ッッゥ……」
ドレスで叩きつけられた時にも匹敵する程の、鈍い痛み。
我慢出来なくはないが、凄まじく不快な痛みだ。
深呼吸を繰り返し、何とか和らげようとするが、焼け石に水。
幾ら呼吸を繰り返そうとも、ちっとも楽にはならない。
なら本当に水を掛けてやる。
洗面所に行こうと、痛みを我慢して立ち上がる。
……立ち上がろうと、布団から体を起こした瞬間、めまいがして足から力が抜けた。
身体を支えられず、コロンと布団に倒れ込む。
「っ、うぷ……っぉぉ……ッ」
込み上げ始めた吐き気に、口を手で覆って体を丸める。
朝気分が悪いのはもう慣れたものだったのだが、どうやら今日は特にらしい。
さっさと吐いて楽になりたいが、今吐くと勇次郎に掛かってしまうかもしれない。
勇次郎の腕にしがみ付く様に抱き着き、吐き気を我慢する。
「おはようござクッサ!?」
遠くに絹代の声が聞こえた。
トストスと足音が響いた後に、勢いよく扉が開かれ、蝶番が甲高い音を立てる。
そんな些細な音さえも、頭がひび割れそうな程に脳内で反響する。
「ちょっとてるよ様!? 私、換気だけはしてください……と……?」
寝転がってる私を見て、少しずつ声の勢いが落ちていく絹代。
そして、異常事態だと察したのだろう。
慌てて私の元へと駆け寄ってきた。
「てるよ様!? 大丈夫ですか!?」
「っ……とぃれ……」
そう告げると、しかし絹代は私を動かさなかった。
何処かへと駆けて行き、すぐにポリ袋を持って戻って来る。
そしてポリ袋の口を開け、私の体を起こして口元にそれを翳した。
吐いても問題の無い場所。それを前にして、決壊した。
内容物は殆ど無い。
ひたすらに黄色い液体が食道を逆流する。
グゴェ、ゴェッとカエルの鳴き声の様な音が喉から上がる度、口の中に酸っぱい味が広がる。
込み上げた胃液が行き過ぎて鼻に回り、ジワジワと鼻孔を焼かれる痛みに涙が浮かぶ。
それなりの大きさを持つ筈のポリ袋。その約三分の一が黄色い液体で満たされた頃、ようやく吐き気が収まり始めた。
差し出された水の入ったコップを受け取り、口に含む。
ぐちゅぐちゅとゆすぎ、ペッとポリ袋の中に吐き出す。
それを何度か繰り返した後、タオルで顔を拭った。
悪かった気分が、大分楽になった。
「っ、ああああッ! もうッ、なんなのよこれッ!」
横になり、苛立ちのままに叫ぶ。
原因不明の体調不良が長く続き過ぎだ。
もういい加減にしてくれ。
イライラしながら叫ぶ私に対し、絹代は静かだった。
ポリ袋の口を閉じ、更に追加のポリ袋にそれを入れて口を閉じる。
何かを考えているようで、少し目を細めていた。
絹代がポリ袋を捨てに行く。
すぐに戻って来た彼女が、神妙な面持ちで口を開く。
「てるよ様」
「なにッ!?」
「最後に生理が来たのは何時ですか」
「はぁ!?」
唐突に関係の無い話を振ってきた絹代を思わず睨む。
睨み……絹代は悪くないと、気持ちを落ち着かせる。
「……ごめんなさい」
「いいですから、答えてください」
えっと、なんだったかしら?
あぁ、そうそう、生理ね生理。
最後に来たのは……来たのは……あれ、来てないわね。
「最初に来てからまだ来てないわ」
「……やはり、ですか」
絹代が静かに立ち上がり、寝ている勇次郎の元へと歩いていく。
というか、まだ寝てたのね勇次郎……大分音を立てた気がするんだけど。
最初の頃なんて、寝ている時に軽く触れただけで起きてたのに。
私の傍なら、もう警戒をしないでもいいって事なんだろうけど……嬉しさと不満とで複雑な気分だ。
勇次郎の枕元まで歩いて行った絹代が、流れるように足を振り上げる。
振りかぶり具合からすると、どう見ても勇次郎の頭に直撃するコースだ。
……え、ちょっ、
「何時まで寝てンだいッ、この駄目亭主ッ!!」
「……何の用だ」
振り抜かれた蹴りが、危険を察知した勇次郎に止められた。
即座に反撃に移りかけて、相手が絹代だと認識して勇次郎が手を止める。
そんな勇次郎に、絹代が私を指差した。
「つわりだよ」
「……はい?」
「……あ? ……おい、まさか」
絹代の言葉に、思わず呆けてしまう。
つわり? つわ……つわりって何だっけ?
思考が上手く回らない私を置いたまま、絹代が私達に告げた。
「ご懐妊、おめでとうございます」
早朝、私の叫び声が住宅街に轟いた。
・近所住民
普段の嬌声もあり、近所迷惑だと苦情を入れた。
てるよの美貌と勇次郎の存在感に黙らされた。