世界最強の男がTS憑依して範馬勇次郎に負けた挙句同意レイプされる話 作:白髪ロング娘スキー
「んぅ……」
目が覚めた。
気怠さに纏わり付かれた体は、更なる睡眠を求めている。
包み込むような温かさが、睡眠欲を煽っていた。
こびり付く様な眠気を何とか引き剥がし、瞼を開ける。
「っ……?」
すぐ目の前に、勇次郎の顔があった。
キスを求められているのかと思い、口を僅かに窄める。
キス待ちの姿勢になった私に、しかし勇次郎は動かない。
それを見て、ようやく私は今がセックス中ではない事に気が付いた。
一定のリズムで行われる呼吸。
勇次郎は眠っていた。
周りを見渡す。
特に変哲の無い、昨日泊まったスイートルームだ。
壁に嵌め込まれた、巨大なガラス窓から覗く日の出の光を除いては。
「え、朝……?」
青白い空を地平線から覗く日輪が照らしている。
夜を終わらせる為に、太陽が昇っている。
紛れもなく、それは朝焼けの光だった。
「珍しいわね」
強烈な快楽で叩き起こされた訳じゃないのか。
昨日のアナルセックスでも優しくしてくれてたし、激しい抽挿はしなかったのかな。
どれだけ出されたのかを確認しようと、手を股間に伸ばす。
その道中で、お腹に勇次郎の手が回されている事に気付いた。
抱きしめるように、というよりどう見ても抱きしめられている。
私の体は、抱き枕にされていた。
それに加えて、漸く気付いたが、私の頭の下に勇次郎の二の腕があった。
どうやら私は勇次郎の腕枕で眠っていたらしい。
硬質的で、なのに暖かく柔らかい筋肉枕。
取り敢えず顔をすりすりと擦り付けておいた。
止めていた手を再び伸ばし、股間に触れる。
さて、眠っていた間にどれだけ出されたのやら。
マンコを割り開き、そっと膣に触れる。
しかし、どれだけまさぐっても、乾いた精液特有のカピカピ感は一切感じられなかった。
「……?」
私が気絶する前、陰茎を洗ってくると言っていたから、アナルの次はマンコだと思ってたんだけど。
どうやら違うらしい。というか、睡姦をされた痕跡自体が無い。
アナルも乾いた精液が付いてはいるけど、尻穴のヒリヒリ具合からして、気絶する前と全く変わっていない。
私の体を気遣ったのだろうか。
多分そうなんだろうな。
「~♪」
本当に女心をくすぐるのが上手い男め。
こういう気遣いをサラッと、何も言わずにやるから、私がどんどん好きになってくんじゃないか。
まぁ勇次郎限定でチョロい私の事だから、セックスの痕跡があったとしても、それはそれで喜んでたけどさ。
右を行っても左を行っても、私は勇次郎に溺れるしかないのだ。
二兎を追う勇次郎は、三兎の私を得るのだ。何という一石二鳥。
何処まで私の好感度を上げれば気が済むんだろうねー、この男は。
眠っていている勇次郎の鼻を、反対の指でツンツンと押す。
すると勇次郎は少し不快げに顔を顰めた。しかし起きては来ない。
出会った頃は、布団に潜り込もうと近付いただけで目を覚まされていたものだが、今の勇次郎は直接顔を弄っても起きない。
それだけ、勇次郎が私に心を開いている証拠なのだろう。
心がキュンキュンする。可愛い。
「んむ?」
「おはよう、勇次郎」
「ン……」
結局、勇次郎が起きたのは、それから1時間ほど経った頃だった。
その間、私はずっと勇次郎の寝顔を眺めていた。
まつ毛の長さや本数を数えたり、乾燥した唇に舌を這わせて濡らしてあげたり。
正直、最後辺りは何処までやれば勇次郎が起きて来るかを確かめる、一種のチキンレース染みていた。
決まり手は朝勃ちしたチンコを、足で挟んでの擦り上げ。
射精まで行けるか期待していたのだが、流石に無理だった。
「朝勃ち、処理する?」
「いらん。それよりシャワーを浴びてこい」
「はーい。あ、先にトイレ使うわね」
「あァ」
先にトイレに行き、中の精液を出せるだけ出してしてからシャワーを浴びる。
温かいお湯で、肌に張り付いた汗と精液を洗い流す。
中に出された精液については、膣ではなくお尻のため、少し手古摺った。
とはいえ、何回も繰り返してきたこと。もう手慣れた作業だ。
今回は出された精液の量が少ないのもあり、割とすぐに終わった。
シャワールームから出て、勇次郎と交代。
待っている間に、バスローブから着物に着替える。
昨日着ていたドレスは、皺にならない様に綺麗に畳んでバッグに仕舞う。
ついでにベッドのシーツを剥がし、脱いだバスローブを使った事が分かる様に、わざと少し崩して畳んだ。
こうすると、後で客室係の仕事が少し楽になるからね。
シャワーから上がった勇次郎のバスローブも、同様に少し崩して畳む。
最後に使ったタオルを上に乗せて、片付けは終わり。
これでチェックアウトの準備は整った。
振り返り、勇次郎に声を掛ける。
勇次郎は何時ものカンフー着に着替え、ソファに座って待っていた。
「それじゃあ、絹代に声を掛けて朝ごはんに行きましょうか」
「そういえば起こしには来なかったな、あの女」
「折角のホテルだし、絹代もそこを考慮に入れたんでしょう。起きてはいると思うわよ?」
錦帽子を被ってから部屋を出て、もう一つの部屋を尋ねる。
鍵は掛かっておらず、ドアノブを回せばカチャリと静かな音を立てて玄関の扉が開いた。
「絹代―? 起きてるー?」
「起きてますよー!」
試しに声を掛けると、部屋の奥から声が響いてきた。
パタパタと音を立てて、着物姿の絹代が走り寄ってくる。
「おはようございます、てるよ様、勇次郎様」
「うん、おはよう」
「おう」
ぺこりと頭を下げて来る絹代に、挨拶を返す。
部屋の中を軽く見回せば、左右反対になっているだけで、私たちの使っている部屋と設備やアメニティに差は無い様に見えた。
ベッドのシーツは剥がされて畳まれており、チェックアウトの準備は既に終わっているらしい。
「いかがしましたか?」
「朝食を食べに行こうと思って。大丈夫?」
「ええ、私は何時でも問題はありませんよ」
「良かった。じゃあ行きましょうか」
客室係以外が来るとも思えないが、一応鍵を閉めて。
エレベーターに乗り込み、レストランがある階まで降りる。
開いた扉から足を踏み出せば、フレンチの少し甘めの香りが鼻を突いた。
昨日のコースも美味しかったし、期待が出来そうだ。
レストランに向かって歩を進める。
すると、入り口に立っていた男がゆっくりとこちらに歩み寄ってきた。
ワックスを使ってピッシリと決められた髪型に、パリッとした黒のスーツ。
レストランマネージャーの野中さんだ。
「おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」
「ええ、いいお部屋だったわ」
「それはそれは。では、私めも気持ちの良い一日を迎えられるよう、良い朝食をご提供しなければいけませんね」
「期待してるわ」
「はい! では、こちらです」
マネージャーが先頭を歩き、案内を開始する。
着いた部屋は、昨日と同じ個室。
壁一面の窓から見える眺めは、夜から朝に変わった事で違う印象を与えていた。
眼下に見える車や人の姿が、一日の始まりを強く意識させる。
「どうぞ、こちらへ」
マネージャーが椅子を引き、私をそこに座らせた。
絹代も同様に椅子を引いてもらい、勇次郎は自分で椅子を引いて座る。
それを確認して、マネージャーがメニュー表を取り出した。
「お飲み物はいかがですか?」
「ん、私はフレッシュオレンジジュースにするわ。二人は?」
「そうですね……では、トマトジュースでお願いします」
「グレープフルーツを。大きめのグラスで」
「かしこまりました。少々お待ちください」
メニュー表を片手に、マネージャーが部屋を出て行く。
それを見送ってから、私は口を開いた。
「ね、勇次郎」
「なんだ」
「子供の名前、考えない?」
「ふむ」
まだ男の子か女の子かも分からないが、考えるだけならタダだ。
元々、前から名前を考えようとは思っていたのだ。
しかし、結局話題を振る機会も無く、今までを過ごしてきた。
まぁ今が最適のタイミングかと言われると、少し首は傾げるが。
今振っておかないと、何時まで経っても考えないままでいそうだしね。
というわけで、話題を振った私に勇次郎が顎に手をやり、悩み始めた。
それを見て、絹代が話しかけて来る。
「お二人はどのような名前がよいのですか? というか、そもそもどちらの性別の子がよろしいので?」
「男の子ね」
絹代の問いに、即座に返した。
「元々、私が子を産むのは勇次郎が、自分に並ぶ強い子を欲しての事だもの。男でなくては意味が無いわ」
そうでしょう? と。
勇次郎に問いかけて、ふと気付いた。
まだ勇次郎は、絹代の問いに答えてないなと。
見れば、勇次郎は未だに顎に手をやり、頭を悩ませていた。
「勇次郎?」
「……いや、女でも構わん」
「え、なんで?」
少し間を開けてから出された返事に、思わず疑問の声を投げていた。
私もこれを聞いたのは、一ヶ月半ほど前の事だ。
その時には、確かに勇次郎は自分の退屈を埋める強い雄が欲しいと言っていた。
その為に相応しい母体を探していて、見つけたのが私だったと。
確かに勇次郎はそう言っていた筈なのに。
「特段お前が気にする事ではない」
「えぇー? いや、普通に気になるんだけど……」
「……女でも強い奴はいる。それだけだ」
「私の事? 私は例外だと思うけど……」
「他にも例外が出来んとは限らんだろう」
そうは言うものの、勇次郎の視線は泳いでいる。
嘘ではなさそうだ。しかし本音でもないだろう。
勇次郎の反応からして、明らかに建前の言葉だった。
本音を聞こうと、ねーねーと煽るが、勇次郎は口を閉じたまま何も話さない。
完全に私の言葉をスルーする体勢に入っていた。
そんな私たちを見て、何故か絹代がクスクスと笑う。
「ふふふ、勇次郎様もお可愛いですわね」
「黙れ……いや、そうだな。お前が女の名を考えろ」
「え、私がですか?」
勇次郎に名付けを投げられ、絹代がぱちくりと目を瞬かせた。
こちらを向き、よろしいのですか? と尋ねて来る。
それに対して、私は頷きを返した。
「いいわよ、絹代なら」
「そうですか……というか、てるよ様は考えないのですか?」
「
「何処から出て来たんですかそれ……」
私の考えた名前に、絹代が呆れた様に苦笑いした。
うるさい。ネーミングセンスの無さには自覚があるわよ。
でも、一応理由はあるのよ?
「ほら、刃って鋭いじゃない? 牙って強そうだし。鋭くて強い名前よ。完璧でしょ?」
「だからって組み合わせるのはどうかと思いますが……」
うるせっ。
「ねー、勇次郎はどう思う?」
「
「へ? ……あ、あぁ……名前ね」
唐突に会話に関係の無い単語が差し込まれて、一瞬何の事か分からなかった。
確か、クソ野郎が言うには勇次郎の父親が勇一郎だっけ?
範馬勇一郎に、範馬勇次郎に、範馬勇三郎。
まぁ数字順になっていて、リズムは良いか。
「それで、どう思う? 勇次郎」
「女の名前は思いついたか?」
「あれー? ゆうじろー?」
私の言葉をスルーして、絹代に話しかける勇次郎。
完全に私の発言を無かったものにしようとしている。
ぐぬぅ……いいもんいいもん。どうせ私のネーミングセンスは地の底だもん。
歌姫に笑われた時から諦めてますよーだ。
絹代が、不貞腐れる私の頭を撫でつける。
あはは……と苦笑いしながら、絹代が勇次郎の言葉に答えた。
「こずえ、というのはいかがでしょう?」
「ん、それ大山のお店の」
「ええ。私の子が女の子だった時に名付けようと思っていた名です」
「へぇ……え"、私の子!?」
さりげなく爆弾を落された。
え、え、え? 私の子って何? 絹代妊娠したの?
「いえ、してませんよ?」
「ならなんで……」
「妊娠したのではなく、するのです。これから」
「相手は多分大山よね? 何時の間に付き合ってたのよ」
「付き合ってません。でも逃がすつもりもありませんよ」
「あ、はい……」
目が怖いよ絹代……猛禽類の目だよ。
餌を見つけて、どのタイミングで狩ろうかを図ってる目だよ。
ああああ、絹代まで修羅に染まってしまった……
「言っておきますが、てるよ様達が原因ですよ?」
「え」
「毎晩毎晩あんあんアンアン。片付けの際には、精液や愛液の臭いがプンプン漂ってくるし。私だって性欲を持った人間なンだよ? むしろこの2か月近くをよく耐えたと、褒めて貰いたいくらいなンだけどねェ?」
「は、はい、スミマセン……」
私の頭を撫でつけていた手が、グワシッと鷲掴みにしてきた。
正直痛みは全然無いけど、普通に怖い。笑顔が怖い。
アイアンクローをかましながら、満面の笑みで顔を近付けて来る絹代から目を逸らす。
「まぁ、すぐにはならないですよ。そうですね……てるよ様が出産した後でしょうか。お世話も必要でしょう?」
「その事に関して一つ言っておく事がある」
「ん? なぁに、勇次郎」
「俺と輝夜はあの家から引き払う。松本大山と暮らしたいなら好きにしろ」
「……なんて?」
私は最初、グラップラー