今はまだ、平和な日々を味わえる。
……学校までへの競争にぶっちぎりで勝利し、教室で待っていると……息を切らしながらみんなが来た。二着は……いろはだな。抱っこしていたぽこべぇが抜け出して、いろはの方に行った。
「はーいいろはが二着、銀メダル!」
「まだまだ修行が足らんでござるな……ぽこべぇは励ましてくれるでござるか? ありがとうでござる、ぽこべぇ」
「……!」
非常食とは思えない扱いだ。それからみんなも来たが……不満そうな顔をしている。
「速いってば……ぜぇ、ぜぇ……」
「悪いな、これは競争だったんだ」
「大人気ないぞぉ……」
まだ一応19だ、成人ではない。
「……まぁ、過ぎたことはいいや。作戦タイム! はい、みんなクジ引いて!!」
「……」
「……」
みんな真面目な顔をしている……あれはなんのクジなんだろうか。
「それ、何のクジ?」
「次に誰が守男とえっちなことするかだけど?」
「ぶっ!? そ、そんなクジ学校で引いちゃ……」
そんなクジ、学校で引いちゃいかんでしょ。
「恨みっこなし、せーのっ!!」
「聞いてねぇなこれ」
「……誰だ!?」
ココは除外らしい、昨日したもんな。
「わためじゃないよ?」
「ルーナでもねぇのら」
「吾輩でもないぞ」
3人除外、と……
「ボクじゃない……くっそ~!」
「トワじゃないね」
「こよでもない……ってことは?」
……2位の人かよ。
「……風真でござるか!?」
「よかったじゃん、おめでとう!!」
「いや~めでたいねぇ、めでたいめでたい」
祝福するココの目が笑ってないな……いろはに近づいて……小声で言った。俺には聞こえたけども。
「……めちゃくちゃ気持ちいいから気をつけて。頭おかしくなって、本当にキャラ崩壊するよ……嫌でも『もっとほしい』とか『すき』って言うことになるから」
「そ、そんなこと風真は……照れちゃって言えないでござるよ……!」
「私ですら言うことになったんだから無理だよ、諦めな」
……すごい会話だ。野次馬の量がすごい……俺はライブ会場の警備員かなんかかよ。
「見えないぞ~?」
「見えなくていいんだよ!」
「ぜ、絶対無理でござる……触られるのを想像しただけで照れちゃうのに、そんなこと言ったら死んじゃうでござるよ! 何があっても、絶対に言わないでござる!!」
……そこまで言われると、挑戦心が湧いてくるな。どこで湧いてんだって話だけど。今日の夜挑戦してみよう、そんなことを考えた俺であった。
「そう上手くいくかねぇ……」
「『感度が3000倍になる薬』使う?」
「絶対やめるでござる!!」
こよりはなんでそんな危険物を持ち歩いてんだよ、おかしいだろ……いや、腕にマシンガンを仕込んでる俺が言えた義理じゃないけど。
「危険な薬しかないの?」
「う~ん、あとは……『胸が大きくなる薬』とか?」
「ボクに寄越せぇぇぇ!!」
かなたがすごい勢いでぶんどりにいった!! 成功だ、飲むまで僅か1秒!
「は、早い……!」
「これでデカくなる、ざまぁみろ!! ……あれ? なんで?」
「……希望が全くない場合は大きくならないよ」
無慈悲すぎる真実。
「……ふざけんなよぉぉぉぉ!! ボクの希望を!! 期待を!! 未来を返せぇぇぇ!!」
「席につけ、授業始めるぞ……堀川、今度は何の話をしてるんだ?」
「胸が大きくなる薬を飲んでも、胸が大きくならなかったので詐欺だって言ってるみたいですよ」
そう言うと……先生はまた頭痛と胃痛がするようで、バ○ァリンとガス○ーDを服用したのであった。ご愁傷さまです、先生。
「……美味い。味見した時からわかってたが……本当に味覚が戻るなんてな。これも、みんなのおかげだよ」
「それだって、守男が頑張ったからでしょ? 昔から頑張りすぎだよ、守男は……」
「趣味は頑張ることだ、やめられない止まらないってやつだな。昔は誰も守れなかったけど、力を持ってようやく守れるようになってきたんだよ」
本当によかった、大事な人は誰1人零してない。上々の結果だ……
「ストイックというか、無茶苦茶というか……」
「休憩させたくなるよね、そりゃ」
「やっぱり心配性はお互い様だな……!」
そう言って、笑う。これができるのも、平和だからだ。俺が色々と捨てて手に入れたもの……
「当たり前でしょ~?」
「心配してねぇと絶対死ぬのら!!」
「それはそう」
全員口を揃えて……この景色がずっと続けばいい、そう思う俺だった。そして、放課後。
「堀川、今日も家でなんかするのか?」
「はい、多分……」
「……やり過ぎて倒れないようにな?」
大丈夫だと思う。そう思いつつも……いろはのところに向かった。
「じゃあ、楽しんでこいよ」
「頑張れ~、いろはちゃん!!」
「……!」
ぽこべぇも応援してくれている、空気を読んだのか、アジトに帰るようだ。気の利く狸ぽこべぇ。
「……頑張ってきます、でござる……」
「じゃあ、行こうか。お家訪問だ」
「それはいいんでござるが……ちょっと場所が……」
場所……? そう思いながら、電車に揺られて移動し、少し歩いて計2時間程。その場所に着いたが……
「……獣道があるな」
「ここが里に続く道でござる……剣は持ってるでござるか?」
「勿論、これはルカヌスさんが作ってくれた剣だからな。宝物だよ」
戦闘態勢でなくとも持ち歩いている、もう癖だ。
「ならいいでござる……警戒して進むでござるよ」
「……里は地雷原かなんかなのか?」
「それと同じくらい危険でござる」
そう言われて進むと……気配を感じる、10人はいるな。
「出迎えでござるか……殺さないようにしてほしいでござる」
「わかってる……!」
「……御免!」
切りに来たか……後ろから軽くパンチし、気絶させた。次の奴は剣の持ち手でぶっ叩く。いろはも戦ってるが……これで全部か?
「終わったか?」
「とりあえず、これで全部でござるな……先に進むでござるよ」
「わかった」
それからも罠は続いた……ルサンチマンの会社の罠みたいだ。ある時は弓矢が飛び……
「うぉ……危なっ」
「こういうところなのでござる」
「いいトレーニングコースだな……だからいろはは強いんだな」
気づきがありつつ、危険な罠を全て掻い潜り……里に着いた。これ、荷物とかどうしてるんだろう。
「……いろは!? みんな、いろはちゃんが帰ってきたよ!!」
「なんだってぇ!?」
「本物かい……!? 久しぶりだねぇ、いろは!!」
全員若々しいな……不老長寿の人が多いらしい。
「おばさん、今帰ってきたでござる!」
「……あれ? まさか余所者!?」
「ま、待ってくださいでござる! 彼は風真の、その……」
恋人。それが言えないようでモゴモゴしている。
「恋人です、いろはさんのね。私は堀川守男、以後お見知り置きを」
「~っ!」
「なんだ、そうかい! いろはちゃん……アンタも隅に置けないねぇ?」
そう言って、気さくに話し合う二人……その間に状況を把握する。普通の集落、昔の感じそのままだ……うぉ、長屋がある。
「江戸時代なのか、ここだけ?」
「そんなことないでござるよ? 電話はあるでござる、テレビやネットはないけど」
「ないのかよ……ここは風真の里でいいんだよな?」
そう聞くと、いろはが肯定を返してくる。
「そうでござる! ここは風真の里、遥か昔より刀を打ち、技術を後世に繋ぎ続けてきた者達の場所……今では、数が少なくなってしまったのでござるが……それでも、こうして健在でござる! 風真一族が代々里長なんでござるよ、おばさん里長は?」
「里長なら、家で修行中だと思うよ? 恋人さん気をつけなよ? 里長って気難しいから……」
「わかりました、警戒します」
今度こそ、いきなり襲いかかられそうだな。
「行くでござる、守男!」
「あぁ……ここか。お邪魔します……」
「ただいまでござる!!」
そう言うと、部屋の中のみで吹き荒れる嵐が止まり……人が現れた。
「……いろはか。最近はどうなんだ、仕事は」
「いい感じでござる、慣れてきたでござるよ!」
「……そっちの男は誰だ。名乗って、職業なども洗いざらい答えろ」
答え次第では、そういう雰囲気だ。
「堀川守男です。私が魔王を殺しました、この剣のおかげでね。学生ですよ」
「嘘をつくな。その目は学生の目ではないぞ」
「……軍人だ。羅譜殲滅戦争時代、ラミア国フィオル軍殲滅部隊ヘカトンケイルズ所属、階級は伍長。これでいいか?」
剣を抜く、これでいつでも戦えるぞ……
「……いい剣だな。余程腕のいい鍛冶屋が作ったと見える……軟弱そうな若者だ、これを使えるとは思えんが」
「父上、悪口を言うのはやめるでござる!!」
「いいんだ、いろは」
威圧感がすごい……俺なんかに渡したくない、ってか?
「……いろは、こいつはお前より強いのか?」
「勿論でござる、信じられないくらいに強いでござるよ!!」
「……軍人だと言っていたな、お前は。ついて来い」
奥に案内される……そこは、広い道場だった。
「修行の場所……?」
「……いろはが欲しいならば、私を倒してみろ。どんな手段を使ってもいい……私にも勝てぬような軟弱者に、いろはを渡してたまるか!!」
「そういうことなら……お相手しますよ」
娘思いの、いいお父さんじゃないか。これが普通だ……勝負するからには、手加減なしだけどな。
「も、守男……父上は強いでござる、気をつけて!!」
「ジャスティーにも、魔王にも勝てたんだ……大丈夫さ、俺を信じろ!」
「闘志は十分か……! その意気やよし、その力如何程か……確かめさせてもらおうか!!」
消えた……後ろか! 速い……!! 応急処置だ!!
「フェンスオブガイア!!」
「ぬぅ、岩の壁……凄まじい怪力、これがお前の武器か!」
「本当は剣なんですけどね!!」
岩を殴って飛ばすと……木刀なのに切り裂いてきた。
「真剣でもないのに岩を切るとは……!」
「剣気を極めれば、どのような得物でも切れぬものなし!! それが風真流よ!!」
「いろはのお父さんってのは伊達じゃないらしい、いろはも強かったし……!!」
喰らったらまずいかもな……! 踏み込みの音が聞こえた、どこにいる!?
「風真流……!」
「……上か!」
「崩れ牡丹ッ!!」
音もなく、地面が裂けた……風圧だけで頬が切れる。達人ってレベルじゃないぞ! 高所から着地したのに、体勢は全く崩れていない。
「父上は本気だ……! 守男、剣を使って!」
「ダメだ! あっちは真剣を使ってない、これは戦争じゃなくて、正々堂々とした戦いなんだ!」
「その矜持、尚良し……! だが、防戦一方では私に勝てんぞ!?」
そうだな……軍人のルール、武器にできるものはなんでも使うべし……!!
「練習用の竹刀、見っけ……!!」
「それでどうする!? 風真流……!」
「こちらも剣技をお見せしよう……!」
溜めて……踏み込んできたところに放つ!! 横薙ぎに一度切り裂いたように見えるが、今七発は切ってきている。いろはと同じだな。
「こぼれ梅!!」
「グレイトスラッシュ!!」
「剣気が残像となって残るとはな……お前もまた極めた者か! 面白い……!!」
あっちにはダメージなしかよ……どうにかして隙を突かないと。そう思ってはいるが、風のように素早い踏み込みと、鉛のように重たい一撃。いつまでも耐えていられないぞ……俺の構えを見て、彼はそれを受けるために居合の構えを取る。
「風真流、落ち椿!!」
「ダッシュスラッシュ!!」
「父上は相変わらず強い……このままじゃ!」
どうにか勝負を決めたいが……如何せん速い。見えないほどに速い……防ぐので精一杯だ。どうにか見えるようにならないと……その間にも、踏み込みと同時に連続攻撃が俺に襲いかかる。左切り上げ、切り下げ、唐竹……同時に思えるくらい素早い攻撃達だ。
「どうした! そんなことでは、いろははやれんぞ!?」
「……ッ、グレイトスラッシュ!!」
「守男! 目で見ようとしたらダメでござる、気配を感じ取って!!」
気配……そうだ、気配だ。感じ取れ……どんな動きをしているか、わかるくらいに戦ってきたはずだ!
「方法がわかっても、それがやれねば意味はなし! 果たしてお前にやれるかな!?」
「やれるとか、やれないとかじゃない……やるんだよ!!」
「ならば……風真流、奥義!!」
来る……! 感じろ、できるはずだ!!
「疾風断破ッ!!」
「グレイト……!!」
「甘い! 風真流、菊の舞!!」
疾風断破をキャンセルし、後ろに回った父親さん……だが。
「……なんてな?」
「っが……な、なにっ……!?」
「これって……!」
グレイト……って言ったからって、その技を撃つとは限らない。
「サイクロンスラッシュ……」
「ぐっ……み、見事だ。風真流七代目、風真柳、敗れたり」
「……やったぁぁぁ!!」
いろはが喜んでいる、勿論俺もだ。
「……とてつもなく強い相手だったな……」
「……私は生まれてから、一度も敗れたことがなかった。君は規格外らしい……無礼を詫びさせてくれ」
「いいんです。それじゃあ……」
柳さんは立ち上がって、深く一礼した。
「娘をよろしくお願いします……この老いぼれが死んでも、どうかいろはを守ってください」
「お任せ下さい、お義父さん」
「急に戦い出すから、ビックリしたでござるよ……もう! 心配性すぎでござる! 大丈夫だって電話で言ったはずでござるよ!?」
いろはが怒って、柳さんを正座させている。強いな……
「も、申し訳ない……やはり顔を見るとつい、な」
「つい、な……じゃないでござるよ!! 怪我でもしたらどうするでござるか!? お互いに!!」
「……怒ったら怖いな、誰でもやっぱり」
そう思いながら、その光景を見る。そろそろ可哀想になってきたな……
「その辺にしてあげてよ、俺は大丈夫だから」
「ありがとう、君は優しいな……優しいいろはが惚れるのも納得だ」
「そうでござるよ、とっても優しくて……あ!! 頬切ってる……! 絆創膏貼るでござる!! もう、父上!!」
「すみません、申し訳ございませんっ……!」
その後、大袈裟に心配されながら治療を施された。毎回死にかけるからか、心配の度合いが高いな。
「これでOKでござる!」
「急に襲いかかってすまなかったな」
「ありがとう、いろは……大丈夫ですってば!」
二人揃って心配性だな……
「あなたは相当に強かった……竹刀であそこまで行けるなら、真剣を持った時の強さは……想像がつくな」
「守男はどんな時だって、風真達のために頑張ってくれるのでござる!! 風真達より努力してるのに、それを態度には出さないし……いつでも風真達のことを思って行動してくれるし!」
「そうか……よし、今日は宴会をしよう! みんな、宴会の準備だ!!」
ノリのいい人達だ、その瞬間に準備が始まった……そして、夜ご飯の時間。
「いただきまーす!!」
「今日は無礼講だ、みんな遠慮なく飲み食いしてくれ! 守男くん、君もな!」
「はい……でも俺、19歳なもんで。まだお酒はね……」
そう言うと、違うものが出てきた。
「木の実のジュースだけど、よかったら……」
「……甘い! 美味しいです!!」
「よかったよ、都会の人の口には合わないかと……」
松茸が入ってるし、新鮮な野菜に新鮮な魚の塩焼き、野生の獣の肉……完全に自給自足してるんだな。
「っはぁ……酒は美味いなぁ……」
「いろははもうそんな時期なのかよぉ~、寂しいなぁ」
「もう酔ってるでござる……」
楽しそうだな……みんなで集まるって、こんな感じなんだ。
「ん、この野菜美味い……」
「それは家の野菜だね!」
「ここの土は肥沃でいい野菜が育つんだぜ!!」
そう思いながら飲み食いし、夜は更けて……酔い潰れた人達を、家に送り届けたあと……タクシーを拾って家に帰った。いろはも一緒に……
「あ~、疲れたでござるぅ……お邪魔しまぁす」
「どうぞ、いろは」
「みんな酔って絡んできて……大変だったでござるよぉ~」
お疲れ様……そう思って、こっそりおばさんに貰ったナスを出す。
「お疲れ様、はい」
「あ、これ……ナス!」
「おばさんがくれたんだ、いろはちゃんにお土産だって!」
嬉しそうにかぶりついているな……こっちまでいい気分になってくる。
「美味しいでござる……ありがとうでござる!」
「お礼ならおばさんに、俺は届けただけさ」
「昔から謙虚なのは変わらないでござるな……」
そう言われつつも、部屋の用意をしておく。毎日してたら死にそうな気がしなくもないが……まぁ、その程度じゃ死なないだろ。出血多量で死ななかったのに、テクノブレイクしたらお笑い草だ。
「……じゃ、じゃあ……お風呂に入るから、お湯を……」
「わかった、ちょっと待ってろ」
「……うぅぅ……」
緊張するんだな、そりゃあする。恐怖だって凄まじいはずだ……
「怖いなら明日でも、明後日でもいいぞ?」
「そんなわけにはいかないでござるよ、やると言ったからには……」
「……侍である前に女の子だろ? 怖いなら怖いって言っていい」
お湯を入れながら、座り込んだいろはと目を合わせる。翡翠の瞳が揺れている……
「……怖いで、ござる」
「だろうな……やめとくか? いいぜ、無理矢理したりしないぞ、そこまで俺も腐っちゃいないさ……信じられないか?」
「そんなことないでござるよ……な、何を!?」
信じられないなら、こうしたっていい。そう思って……剣に手をかけた。
「腕を切り落とす。それなら、俺は絶対に襲えないだろ?」
「そこまでしなくてもっ……! ただ、風真は……ネットで見たのでござるよ、え、えっちなことをすると……離れちゃう彼氏がいるとか。他にも付け上がって酷いことを強要する、とか……」
「……わかった」
情報を知って、心配になっているんだな……なら、いい方法がある。
「え……? これ、チャキ丸……?」
「少しでも怖いとか、嫌だとか思ったらこれを抜け。俺の首を切り落とすんだ……簡単にできるだろ?」
「そ、そこまでするなんて……」
驚いているのか? 普通のことだろう、そんなのは最低の行いじゃないか。切り捨てられても仕方ない。
「あと、前者に関しては安心しろ。そんなことしたら、俺は他のみんなにまとめて攻撃されて処分される。いろはにはずっと一緒にいたholoxのみんながいるはずだろ? 俺が信じられなくても、みんななら信じられる。そうじゃないか?」
「holoxのみんな……」
「それだけじゃない、かなたもトワもココも、わためもルーナもいる。俺は殺す気でかかってくる、全員を相手しなきゃならんわけだ……生き残れるわけないだろ? だから、友達を信じてあげてくれ」
俺を信じろ、なんて言ったって仕方ないさ。俺のことで心配事があるのに……付き合った期間だって短い。だが……担保に、ずっと連れ添った仲間達を出せば、契約の信頼度はぐっと上がるはず。
「……ありがとうでござる、守男。おかげで……勇気が湧いてきたでござるよ。守男は、励ますのが昔から得意でござるな……」
「……本当にいいのか?」
「みんなにも約束したのでござる! 約束は破れないでござるよ!!」
そこまで、本気の目を見せられたら……俺だけ無理ですなんて言えないじゃねぇかよ。
「ありがとうな……いろは、君は強いよ……かっこよくて優しい、最高の侍だ」
「褒めすぎでござるよ……えへへ」
「謙遜するな……なんでそんなにかわいいんだよ、みんなは」
すごいよ、本当に……心の底から尊敬してる。
「そうやって言うから、女たらしなんでござるよ……? いいでござるか、もうたらしちゃダメでござるよ? 絶対でござるよ!?」
「フラグ建築をするな……たらしたらどうするんだよ」
「……その子とも友達になるでござる」
優しいな。
「……お湯入ったぞ、入ってくるといい」
「はいでござる!」
「……本当によかったんだがな。くれぐれも優しくしねぇと……」
俺の方が緊張してきた、震えてきやがるぜ。
「……お先でござる」
「おう……先に行っててくれ、刀は置いといたからな」
「はいでござる……」
俺はそう言って、風呂に入る……そういえば、最近は勝手に体が動かなくなったな。いい事だけど……
「よし、上がった……覚悟決めるぜ」
そう思って上がる……頬を2回叩いて、気合を入れた。
「……お邪魔してるでござる」
「あぁ……じゃあ、行くぜ?」
「は、はいでござる……」
する前から顔が真っ赤だ、とりあえずキスをしてみる。
「んっ……は、ファーストキスで、ござる」
「レモンの味、しないだろ?」
「ネット情報って、宛にならないでござるな」
2人してニコニコ笑う、安心してくれただろうか?
「……いいか?」
「どうぞで、ござる……」
「……うん」
程よい大きさだ……これもいいな。手の中に収まるサイズだ……
「あんまり見ないで……」
「いや、綺麗なもんでな」
「照れるからやめて……!」
照れすぎてござるが死んだ、南無阿弥陀仏。そう思いながら、胸を触る……
「ひゃう……」
「大きくも小さくもないから、揉みやすいな……丁度いい」
「んっ、言わないでっ、あっ、て、ばぁ……ひうっ」
感度も良好、最高だな……
「嫌じゃないか?」
「んんっ、やじゃ、あっ、ない、けどっ……ひぁっ、はずかしぃ……ふぅぅっ……」
「すぐ慣れるさ、大丈夫」
そう言って俺は、揉むのから先端を弄るのに移行した。
「ひゃあんっ!? そ、そこだめぇ……ひぃっあ、ふぁぁ! んっ、あっあっ……!」
「気持ちよさそうな顔……」
「あぁぁっあ、みないで……ひぁっ、んっ……」
顔を隠してしまった、真っ赤な顔も可愛いのだが……でも、いいか。可愛いし……本心の通りに囁く。
「可愛いよ、いろは……」
「あっあっ、んんっ……しながら、ひぅぅ、いわないで……んぁぁっ!」
「それが可愛いって言ってるんだよ……!」
胸を弄るのは忘れず、深いキスをする……
「んっ、んっん、ふぅぅ……んんっん!!」
「……っはぁ……顔見えた、隠さないと」
「んんっ、あっ……ありがと、う……ひぁっ、くる……あぁっあっあうっ……! ふぁぁぁぁぁっ!!」
イったらしい……気持ちよさそうにしてる。
「どうだ、怖くないか?」
「こわく、ない、よ……ふぅっ、ふぅっ」
「じゃあ、失礼して……」
ココにやったように、ペロリと一口。
「んひぃっ!? 今、したら……!!」
「甘くはないな、やっぱり……」
「んあっ、あっあっあ……!! こんなの、あはっ、しらないぃ……ひぁぁぁ!!」
ぐしゃぐしゃに濡れた下着をずらして……指を挿れたら、優しく動かす。
「……どうだ?」
「んあ゙ぁぁぁっあ゙!! ひぁぁぁぁ……!! だめ、あ゙あっ、ほんとに、ふぁぁ、だめ……!! おかしくなるぅっ……!!」
「っ、ごめん……!」
怖かったか。そう思って、手を止めた。
「え……」
「大丈夫か? やめる?」
「……い、いや、いいよ……つづけて……」
なんだか、様子が変だったが……そう言うなら大丈夫か。そう思って、また手を動かす。
「ひっあ゙ぁぁぁっ!! あ゙ぁっは、だめ……そんなに、ふぁぁぁぁん、したらぁ……また、きちゃう、よぉ……」
「ごめん、じゃあ……」
「っ……なんでぇ……」
涙目になっている……痛かったのか?
「痛かった……?」
「ちがう、ちがう……!」
「違うのか?」
いろはの言いたいことは違うらしいが、何を言いたいんだ?
「おねがいだから……だめっていっても、やめないで……!」
「え……え? 要するに……?」
「だいじょうぶ、だから……わたし、は……もりおにされるの、すき……もっと、してよぉ……とめちゃ、やだ……!」
目標達成しちゃった……そうまで言われちゃ、仕方ないよな……! 指を2本に増やす。
「ごめんな、いろは……じれったいよな!!」
「ひあ゙ぁぁぁっう……!! ゆび、おおいっ……!! あ゙っ、あ゙っ……んぁぁぅぅっ……!! またくる、きちゃう……おっきいの……」
「じゃあ、これならどうだ!?」
指の動きを激しくした……するとココと同じように、俺に抱きついてくる。
「あ゙あ゙あ゙っ!! きもちっ、い……ひいっあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙っ!!」
ココと同じようなことになっている……いろはもか。胸を弄るのは忘れずに……
「本番までするか、いろは?」
「はゔっ、んっ……あ゙っ、しながらぁ、ひぁ、きかない、で……したく、あ゙あ゙っは、なるからぁ……」
「そうか……じゃあ、するか」
まだイくのが止まらないいろはの前に、俺のモノを出そうとした時だった……
「あ゙ぁっ、ん……もり、お……!!」
「うぐ……このシチュエーション、前と同じだぞ!?」
「もりおにもきもちよくなって、ほしい……!」
どうするんだろう……そう思っていると、すべすべの手で俺のモノを掴んできた。
「こ、これは……」
「あはっ……おとこのひとは、いつもこうやってしてるんだよね……どう?」
「うぎっ、口調、ふぅっ、変わってるな……あっが」
これは凄い……挟まれるのと同じくらいに。
「きもちいい……? うれしいよ……」
「ぐぅっ……やべっ、ティッシュ……」
「いらない……わたしの、てに……!」
それはまずいだろ、顔もまずかったけど!!
「それは、ぐぁ、まずっ……ぎぃ!? 激しく、するなっ……ぐぅぅ……!!」
「だして、もりお……!」
「その顔は卑怯……くぁっ……!」
精液を被った手が真っ白になっている……拭いた方がいい、もう飲ませるものか。
「いっぱい、でたね……」
「拭きなさい、汚いから」
「え~……あ、ふかないで……」
問答無用、また飲んだら困る。
「はい、おしまい」
「のもうと、おもってたのに……」
「尚更ダメだ。本番やるか?」
そう聞くと、いろはは頷いて……俺に体を預けた。その間に避妊具をつける。
「おねがい、して……?」
「わかった、処女貰うぜ……!」
「んんぅっ、ふといぃっ……!! うっ、ぐぁ……!」
やっぱり痛いよな……
「痛みはどうだ……?」
「この、位……平気でござる……」
「痛いなら無理するな、怖いのと同じさ」
俺の前で我慢はするな……
「……いたい、けど……あったかいよ……?」
「なら、よかった……」
「……もういいよ、やさしくしてね……?」
それを聞いて、ゆっくり動かす……これでマシにはなるはずだ。
「わかったよ!」
「あ゙っ、んんっ……ひあ゙ぁぁっ、ふぁぁ!! これ、すごいっ……もっと、して……」
「痛くなさそうだな……よし!」
動きを激しくすると、収まりきらない液体が漏れ出す。それは俺から出たものか、いろはが出したものかは定かではないが……
「んっ、ひぃぃっ……あ゙っ!! きもちぃの、またくるっ……すき、すきって、いって……! んっ、あ゙っあ゙あ゙っ!!」
「好きだよ、いろは……!!」
「すき、だいすきぃ……!! いっしょ、に……んあっはぁぁぁ!! ひぃっ……あ゙ぁぁぁぁぁぁ!!」
いろはが絶頂すると、膣が急に締め付けられ……俺も達した。
「くぅっ、う……!」
「あ、あぁぁ……きもち、い……よぉ……えへ、へ……すき……」
「あぁ……手、貰うな?」
避妊具を捨てつつ、片手を貰う……恋人繋ぎだ。
「ふぁ……えっへへぇ……すきすき、す……き……」
「……寝ちゃったか。俺も……寝るか……」
「……ずぅっと、いっしょ……だよね……?」
そう言われた……だから、寝る前に一言返す。
「約束だ、もう絶対離れないよ?」
「……」
「聞こえるわけ、ないよな……」
でも、その顔は……最高の喜びに緩んでいた。
……次の朝。俺は先に目を覚ました……今日は金曜だから、今日行ったら休みだ。
「……いろは? 起きろ……可愛い寝顔だな」
「……んんぅ……? もり、お……?」
「そうだぞ、俺だ」
顔を緩ませている……可愛らしいな。
「昨日は……えっと、ありがとう……でござる」
「こっちこそ……」
「……本当に約束で、ござるよ?」
……聞こえてたのかよ。
弁当を届けに行って……また、一緒に登校だ。
「……おぉ、おはよういろは!」
「総帥! おはようでござる! こよちゃんも!」
「おはようっ、いろはちゃん!!」
3人とも仲良くていいな……5人も寄っていく。
「で、どうだった?」
「……えへっ」
「そうか……! よかったなぁ!!」
みんな祝福している……本当によかった。そう思って遠目に見守っていると、いろはが手を繋いできた……恋人繋ぎで、だ。
「……あ、ずるいぞ!?」
「守男がしてくれたんでござるよ~! えへへへ!」
「私にはしてくれなかったのに、何で!?」
悪い悪い、思い出せてなかったんだよ……
「いいじゃん、仲良くて!」
「ひゅーひゅー!」
「……幸せだな……」
……今日も平和だな……この日々ができる限り長く続くことを、願おう。
「どうしたでござるか? 行くでござる!!」
「っ、あぁ……!」
「今日のクジは誰が当たるかな~?」
……まだ、この日々を味わっていたいから。
あなた達が守男くんの幸せを願わなければ、この作品はなかった。ありがとう……