詩織を主人公にして書いてみたくなったので書きました。
復讐の唄2と復讐教室〜連鎖〜の要素は少しだけ取り入れる予定でいます。
とある一人の男とその血を受け継いだ子供により狂った二人の少女の余波は彼女らが在席するクラスに伝播し、互いを貪り合う復讐劇が発生した。
二人の少女は共に死を迎えその魂は冥府へと堕ちる筈だった――――――――――。
3年後―――――。
「嫌だ‥‥!こんな運命嫌だ!。あの男のせいで皆死んだ!。真莉も!彩菜も!美穂も!」
とある山中、腹から血を流し一人の少女は地べたを張りながらある湖を目指していた。
先程、藤沢総一郎に呼ばれた渋谷真央‥‥‥否、奥井詩織は用済みとして銃で処刑される筈だったがすんでで蹴りを放ち腹に一発だけですんだ。
と言っても致命傷に変わりはないのだが。
(私はあいつを殺せなかった‥‥。ならもう神でも死神でも呪いでもいいからそれに縋るしかない!)
詩織の後方から無数の足音が聞こえる。
「どこへ行った!探せ!」
「こちらに血らしきものがあります!」
「クソ‥‥。確実に私を殺ろうってか‥‥‥」
どうやらあの宮崎なる男、逃した詩織を例え死体になろうが回収し肉体事この世から消したいようだ。
「毒蛇のような奴め‥‥」
ライトの光が詩織の数cm近くを掠めた。
サイレンサー付きの
だけどそれはこちらも同じ、今あの男を殺せないなら『過去』に戻り悲劇が起きる前にでも殺してやればいい。当人達がどう思ってるか分からないが真莉の憎しみも彩菜の怒りも美穂の哀しみも勝手ながら自分なりに背負わせてもらったつもりだ。
その怨嗟の系譜が今の詩織にこの行動を取らせている。
「あった‥‥湖だ‥‥!」
この方法はあくまで時間があった時にやろうと思ってたがもう自分の時間は残り少ない‥‥‥。
『時を戻す書』
古本屋で最初この本を見た時は半信半疑だった。
実際ネットでタイムリープ成功談の話は聞いた事はあるがどれもガセネタだとばかり思っていた。
しかしこの本に書かれている内容は変に現実性があった。
『自分の命が真に危うし時、暗夜の湖を見つめ己の血を湖に垂らせ、さすれば湖にお前が本当に戻りたい時代が写し出され、お前の肉体と魂はその時代に回帰する』
(決まってる。私が戻りたい時代はあの血生臭い復讐劇が行われた中3の時代だ)
「はぁ‥‥‥はぁ‥‥はぁ。頼む‥‥‥」
青ざめた顔で詩織が血を垂らすとそこは中学生の時代ではなき自分が小学生の時の時代が写し出された。
「な、なんで中学の時じゃ‥‥‥!」
「おい!こっちから声が聞こえたぞ!」
「チッ!。悩んでる暇はないわね。今度は真莉も彩菜も死なせない!」
走馬灯と焦燥感が同時に発生する瞬間彼女は他にもあの本に書いてあった言葉を思い出した。
『お前が回帰に成功した時、お前は自身の記憶を他の者へと伝える事が可能となる。‥‥‥但しそれはお前が互いを信頼しあえる程、絆を結んだ者と反対にお前が互いを殺したい程、憎しみを抱いた者だけだ』
真莉は前者を彩菜は後者を余裕でクリアしている。
「貴様観念しろ!」
背後にライトが当てられ包囲されたが詩織は全く動じない。
「誰が観念なんてするかよバーカ。私はもう絶対諦めない!」
「小娘が!この状況下で何を強がりを‥‥‥何!?」
追っての男達が驚くのも無理はない。
詩織の身体は闇と同化するように消えていくのだから。
(オッキー。由奈と幸せにね‥‥‥。私はやらなきゃいけない事があるから)
『ザマアミロ』
曾てオッキーこと、『愛川広樹』の姉である『塚本美穂』に言われた言葉を連中に言うと詩織はこの時代から姿を消した。
復讐の唄3を私はいつまでも待ち続けています。