※この作品はR-18です。

復讐教室 ーevil must dieー   作:獄華

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 確実にノア・ベルガーの家に迫りつつある詩織だが……。


恐怖を跳ね退く者

 

 

 

 「ハハハハハハハハ!その程度で俺に勝ったつもりか!」

 

 

 エンジンを蒸しながら男は詩織に近づく。

 

 

 「銃が怖くないのか!?」

 

 

 「ガハハハ!撃ちたきゃ撃ってみな!」

 

 

 「クソ!」

 

 

 詩織は直ぐ様装填し男に銃を向けるが男は全く怯む様子がない。

 どんどん距離が近づいてくる。

 

 

 「悪く思うなよおっさん!」

 

 

 

 バァン!と大きな音を立て男の片足を狙って発砲した。

 「ガァッ」と男は吹き飛び仰向けに倒れる。

 だが……吹っ飛んだのは男だけではない詩織もだ。

 小学6年生の身体ではやはり反動に耐えるのは難しく大きく退き壁に当たった。

 

 

 「いってて……」

 

 

 嶺臣に体当たりされた場所が再び熱を持つ。

 

 「グゥゥ……やってくれるな」

 

 

 恨めしそうに男は口にした。

 

 

 「あんたの片足は潰れた。そこで大人しくしてろ」

 

 

 

 

 「グワハハハハ!これだから人間は……!。これしきで俺がへばるか!」

 

 

 

 

 「何……!」

 

 

 

 信じられない光景だ。

 男は片足を撃たれたのに何事もないように立ち上がるや否やチェーンソーを担いでまた襲い掛かってきたのだ。

 先程と変わらぬ動作からまるで撃たれたような様子はない。

 

 

 

 「冗談だろ?また吸血鬼か!」

 

 

 「吸血鬼?。ふん!あんなクソガキ共と一緒にするな!俺は手術により生まれ変わったんだよ」

 

 

 

 ブォン!とチェーンソーを振り回す男から詩織は必死に間合いを取る。

 

 

 「逃がしはせん!」

 

 

 滅茶苦茶に振るわれるチェーンソーの刃が医務室内の机や棚を斬っていく。

 スボンのポケットにハンドガン、レミントンM870を即興で作った紐で背中に巻き付け脱出を図る。

 

 

 

 「……クソ!作戦失敗か!あんなヤバい親父がいたんじゃ、ノア先生のとこにまで辿り着けない!」

 

 

 『弱音は早いぞ。詩織。俺がサポートする』

 

 晴人の声に詩織は自身を取り戻す。

 

 「オーケー。ナイト様。今度はどうすればいい?医務室をとびだし左の廊下を全力疾走中だ」

 

 

 『そのまま突っ走れ。詩織ノア・ベルガーの家は近いぞ』

 

 

 「マジ?。だったら嬉しいんだけど」

 

 

 

 『道なりだ。だが君が遭遇したチェーンソー人間がいっぱいそちらに向かっている』

 

 

 ブゥゥゥン!ブン!ブン!ブゥゥゥン!とチェーンソーを蒸かす音がまた近くで鳴り響く。

 だが人の姿はない。

 音は『間近』で鳴ってるのに……。

 

 

 

 「まさか……」

 

 

 

 

 「イヤァァァァァァァァァァァァ!」

 

 

 

 不気味に赤い光を放つ火災報知器の真横から壁を破壊して雄叫びを上げ、今度は女性のチェーンソー人間が襲い掛かかってきた。

 

 

 「うそだろ!?こんなおばさんも軽々とチェーンソーを……」

 

 

 

 「誰がおばさんだぁ!この小娘ぇ!」

 

 

 

 

 低い音と共に火花が散った。

 触れそうになったチェーンソーをすんででパリィして女は空を斬る。

 バランスを崩した瞬間に回し蹴りを食らわした。

 

 

 「グゥ……よくもやってくれたねぇ!」

 

 

 

 「やべぇな…」

 

 

 女は全くダメージを受けた様子はないし、大量のチェーンを鳴らす音がこちらに向かっている。

 

 

 『短距離走は好きか?』

 

 

 「それなりに!」

 

 

 『まっすぐ走れ!100mもない!』

 

 

 「嘘ついたら鉛玉ぶち込むわよ!」

 

 

 全力でダッシュする詩織。

 「行かせるか!」と女がチェーンソーを振るうが真横に飛び壁を蹴って交わす。

 ゴールは目前と胸が高鳴るが最後に一人チェーンソー男が待ち構えていた。

 後ろからは複数のチェーンソーの音が迫る。

 

 

 

 「お前のゴールは死だ」

 

 

 「残念、まだ死ねないんだよ!」

 

 

 絶対絶命の状況を彼女は諦めない。

 身を低くして交わし男の横を通り抜けた後ハンドガンを構え、2つの目の場所に正確に射撃した。

 

 

 

 

 「ガァァァァァァァァァァァァ!」

 

 

 

 男は目が見えなくなり痛みのあまり見境なくチェーンソーを振り回した。

 

 「おい!お前邪魔するな!」

 

 

 「あの女が逃げるだろう!」

 

 

 他のチェーンソー人間も男の暴走に妨害される形で足を止める。

 大きな隙が生まれたのだ。

 

 

 チャンス到来だな。

 

 

 

 奴等が戸惑う隙に重い鋼鉄製の扉を開けると豪邸が見える廊下に出た。

 

 

 「嘘つきね。まだ先生の家じゃないわ」

 

 『安全地帯だ。開けた扉の開閉センサーを破壊しろ。センサーは真横にある。君から見て右隣だ』

 

 タァンとセンサーに向け銃声を響かせる。

 すると……扉に灯っていた灯りは全て消えセンサーは完全に壊れた。

 

 

 

 

 『これであのイカれた遊び人共は来ないだろう』

 

 

 

 「……何であんな頑丈なのか分かった気がするわ」

 

 

 

 

 『虎やライオンよりもある意味悍ましい怪物の隔離用だとはな。さぁ今度こそゴールだ』

 

 

 「良かったわ。家に入る前からこんなに歓迎されてるんだもの。断ったら失礼よ」

 

 

 

 笑いながら晴人に「面白い人」だと言われ「ありがとう」と言い返す。

 詩織は最後の扉の前に立つ。

 

 

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