30代前半だからお姉さんです。とはいっても筆者の作品の中では最年長ヒロインなんですけどね。
次回は出会ってからの日常、そして健全なゴム有りセックス前の前戯となります。
「……んんっ?」
目を覚ますと、見知らぬ部屋の天井と風景が目に入ってくる。微睡みから抜け出しながら身体を起こし、鉄斗は周囲を見渡していく。
「んっ……ここは……?ああ、そうか……昨日は神谷さんを家に送り届けて……」
ソファーで寝ていたことに気が付き、ようやく自身の置かれている状況を把握する。そして、この部屋の主がいるであろう元へ彼は向かう。
「んんっ……うーん……」
近寄ってことで目を覚ましたのか、彼女は毛布に包まったまま、ベッドの上で身体を動かしながら身体を起こす。
「お、おはようございます……」
「んんっ……?あれ……あなたは……?」
「昨日家まで送り届けて……その、一晩を過ごさせてもらって……」
「一晩を過ごしたって……えっ……あうっ、いたたたぁっ……」
何かを思い出そうとするものの、二日酔いらしく頭痛に苛まれて頭を抱える由利恵。そんな彼女に対して、彼はさらに言葉を続ける。
「まぁ……その、今後は気を付けてくださいね。倒れ込むにしても、外ではなく家で倒れるように……」
「ねぇ……昨日の私って、何か変だったりした?」
「えっ……?」
「わたし、酔った勢いで何かやらしたりしてなかった?」
「い、いえ……特に変わったことは……」
憔悴した様子で、頭を抱えながら鉄斗に問いかけてくる彼女。やらかしていたか否かと言えば、間違いなくやらかしていたものの、全てを理解してしまっている様子の彼女に、彼は掛ける言葉を持っていなかった。
「なにやってんのよ……わたし。こんなんだから、ロクに男が寄り付かずにギリギリ30代前半になっちゃったんでしょ……!?あああっ……もう……!」
負の感情が視覚化出来そうな雰囲気を漂わせ、小言を呟き続ける由利恵。その姿を見続けるのは申し訳なく思った鉄斗は、改めて暇を告げてその場を後にしようとする。
「それじゃあ、俺はこれで……」
「まっ……待ちなさいっ!」
「……っ!?」
部屋中に響き渡る激した声。否応なく彼の耳へと届いたその呼び止める声に、身体は動かなくなっていた。
「な、なんでしょうか……って、ええっ!?ちょっ、神谷さん!服を着て……!」
「昨日も散々見たんでしょ?というか……見る以上のこともやったわよね?何もしていないなんて言えるわけが……あうっ、いたたたっ……!」
毛布を払いのけベッドから飛び上がると、彼女は憤怒の形相で彼の元へ歩み寄る。頭を押さえて裸であることを気にするよりも、二日酔いから来る頭痛を耐えつつ問い詰めてくるのであった。
「昨日のことは黙っていなさい。誰かに言ったら……どうなるか分かっているわよね……?」
「は、はいっ……!」
鉄斗は肯定し、頷くしかなかった。彼女は日頃スーパーで目にする気難しい表情を越えた、険しい表情で彼を睨みながら声を上げる。どちらに咎があるかなど忘れ、ただ自らが思うことを言葉として出す。
「す、すいませんでしたっ!昨日のことは全部忘れます!だからお願いします!許してくださいっ!」
「そんな……寂しいこと言わないでよ。忘れるなんて、許さないわ。」
「へっ……?な、何を言って……?」
「私だって悪いとは思っているけど、その……責任、とってくれるわよね。」
物憂い気な表情と声音で、由利恵はそう鉄斗に対して言い放つ。自信なくそう突き付けるのは、自らも責任を感じているためか、あるいは自らの女としての魅力を認めていないか。彼はその姿と言葉に対して、喜びと共に重さを感じながら首を縦に振るのであった。
「それじゃ、これからもよろしくお願いするわ。鉄斗くん。」
「あ、あのぉ……一体何をお願いされるのでしょうか?」
「そんなの、決まっているじゃない。若いのだから、いつでもOKしてくれるでしょ?」
美しく整った顔に浮かぶ妖艶な笑顔。一糸纏わぬ姿のまま腕を組んで鉄斗を見つめる由利恵。年上の女としての余裕を見せる彼女を前に、彼の股間には朝から血液が集中しようとしていた。