本作のヒロインは基本シラフの状態で行為へ及ぶことはありません。大体酔った状態で行為へと及んでいます。
これが後々のフラグ……というわけではなく、当時は単に飲んだくれのお姉さんを書きたかっただけでした。
次回がパイズリ、その次は本番となります。
「ありがとうございました。」
声を張り上げることもなく会計を済ませた客に挨拶をする鉄斗。一日に何十、何百と繰り返す行為を、彼は効率よく済ませていた。
「………ふぅ。」
由利恵の部屋に足を踏み入れてから数日後。彼はすでに日常といえる生活へ戻り、日々の生活を送っていた。しかしその間、彼女は店に現れていなかった。
「さすがに……あれだけやらしていれば、飲む気はなくなるだろうな。」
道端へと倒れ込み、惨めと言える姿を晒していた由利恵。鉄斗が通らなければ、彼女はそのまま路上で一夜を過ごしたか、あるいは何者かによってさらなら仕打ちを受けていただろう。
「断酒するような人とは思えないけど、もし酒をやめていたらここへ来ることも……あっ、いらっしゃいま……せ。」
客が来ないのをいいことに思索していたが、客らしく気配がしたため業務の体制を整える。しかしそこに立っていたのは、彼がたった今まで考えていた神谷由利恵その人であった。
「………」
声を発することも笑みを浮かべることもなく、彼女はあくまでも客の一人としてレジへと並び、鉄斗に対して接客を要求する。彼もまた一人の店員として応対しようするものの、彼女と共に過ごした一夜のことを思い出して胸が高鳴っていく。
「………」
「………」
互いの無言のまま、店内音声だけが響き渡る空間。だが、鉄斗が会計を行う商品はいつもとは異なっていた。彼女が自分一人で飲んでいたはずの1本の缶酒は2本へ。そして、決して女性が一人では使うことない製品がそれら2本と共に台へと置かれる。
「………!?」
小さなダンボール箱に入り、極力用途が判別をしにくいデザイン。それでも大多数の人間には判別であろう避妊具のパッケージを、彼女は無表情のまま買い求めているのであった。
「せ、1165円です……!」
声を上ずらせながら応対する鉄斗に対し、由利恵は何食わぬ顔で札と小銭を出す。彼女の後ろに並んでいた客はその光景を複雑な表情で見つめ、彼は羞恥に襲われるのであった。
「ありがとうございました……」
結局彼女は退店するまで声を発することも、表情を変えることもなかった。しかし、鉄斗の応対したレジに置いた商品が、彼にとって言葉以上の意味を持っていた。
「い、いらっしゃいませ。」
その後鉄斗はしばらくの間、彼女の言葉を発さぬ辱めを引きずりながら接客を続ける。とりわけ避妊具の会計を行う彼と彼女のやり取りを見ていた客は、鉄斗に同情的な視線を向けながら会計を待っているのであった。
◇
多少のアクシデントはあったものの鉄斗はこの日の業務を終え、帰宅の準備を整えながら自身の携帯に目を通す。
「……やっぱり。」
新着通知は由利恵からメールが入っていることを知らせていた。彼女と過ごした夜の明け方、彼は彼女と連絡先を交換していた。必要最低限の連絡で十分だとは彼女の意見であり、電話番号とメールアドレスのみを教え合い、その最初のメールが今日来ているものであった。
「まぁ、こういうことだよな。」
自宅へ誘うための連絡。しかしその文面は今日店に訪れた由利恵をそのままに、飾り気はおろか抑揚すら感じ取れない業務的な内容であった。
「酒が入っていないと、ここまで堅い人だったりするのか。」
鉄斗はとりあえず仕事が終わったことと、すぐに向かうという旨の返信をして職場を後にする。この前のようなことを期待しつつ、彼は夜道を一人歩き始めるのであった。
◇
「んっ……んっ……んっ……ふぅぅぅぅっ!やっぱり、一人で飲むよりもおいしく感じるわね。」
「んぐっ、んぐっ……んんっ。そんなもんなんですか?」
「もちろんよ。まぁ、外で騒いで飲むのよりは、家で一人酒のほうが気楽でいいかしらね。」
由利恵の部屋でソファーに並んで座り、鉄斗は夕食兼ねた晩酌、由利恵は買ってきていた缶酒の最後の一口を飲み干していた。酒のつまみよりは手が込んだ料理が置かれ、2人はそれを口へと運びながら会話を続ける。
「どうかしら。少しでも口に合えばいいのだけど……」
「うまいに決まっているじゃないですか。そうじゃなきゃ、こんなに食べることなんて出来ませんって……はむっ、んぐっ、もぐっ。」
「ふふっ……仕事帰りだから、お腹が減っていたのね。」
空き缶を片手に笑みを浮かべて鉄斗を見つめる由利恵。自らの作った料理を平らげていく姿に、彼女は細やかな喜びを感じているのであった。
◇
「職場の同僚はほとんど結婚してしまったわ。後輩にも先を越されていくし。まぁ、会社の人間関係で疲れるなんてことはないのよ。」
「俺は、神谷さんのことを仕事が出来る女性だって思っていました。実際こうして話してみると、想像通りの人だとも思えていますし。」
「はぁ……でしょうね。少なくとも、職場でやらしかしたことは無かったわ。あなたのイメージしていた私が、会社や普段の私、だったんだけどねぇ。」
しかし、あの夜だけは酒に溺れるだけの出来事があったと由利恵は言う。長い付き合いとなっていた同性の友人が結婚。その事実を知った彼女は荒れ狂い、新妻となる友人と別れた後に一人で梯子酒を繰り返していたという。
「最悪な日だったわ。綺麗なお月さまを見ながら、道端の石ころになりたいと思っていた。」
「それで、あんな場所で不審物と化していた、と。」
「ええ、本当に酷い日だったわ。あなたが見つけてくれるまでは、ね。」
事の顛末の最後に、由利恵は彼を見つめながらそう言葉を口にする。気恥ずかしそうに俯く鉄斗を見ながら、彼女はさらに続ける。
「あんな姿を晒す女に、男なんて寄り付くわけないのよ。そう思うでしょ?」
「えっ……いや、俺は別にそんなことは。」
「私みたいに酒浸りの女なんて嫌だって思うでしょ?酔い潰れて道端で泣いている女なんて、犬だって襲わないと思うでしょ?」
気の利いた答えを由利恵は求めていた。少なからず厄介さを感じている鉄斗であったが、単純に彼女の言葉を否定するだけで済む話ではないと考える。そんな思い至った彼は、意を決したように口を開く。
「俺はそんな由利恵さんでも、構わないと思っていますよ。」
「もう……そんなこと言っちゃって。喜ばせたってナニ以上のことはないわよ。」
「本当ですよ。だって、酒に溺れていた由利恵さんがいなかったら、俺はこうして一緒にいることなんて出来なかったんですから。」
「………!?」
ソファーで寛ぎながら、ふざけ半分に鉄斗の話を聞いていた由利恵は咄嗟に身体を起き上がらせる。暗に運命を感じていると言う彼に対して、彼女の心は大きく揺れ動き、酔いとは異なる熱さが身体へ広がっていく。
「ふっ……ふふっ、ふふふっ。あははぁっ……!」
「な、なんですかそんなに笑って!俺は由利恵さんが傷付かないように言葉を選んだんですからね。」
「あはははっ……ふふっ……!ごめんねっ……急にそんなこと言われて、ちょっとビックリしちゃった……はぁ、ふぅぅぅっ……!」
「もう……今日は店であんなことがあったのに、またこんな……」
「ふふっ……ありがと。でも、そんなに気を遣わなくたっていいのよ。それとも、また背伸びをしたい年頃だったりするのかしら?」
「ううっ……ゆ、由利恵さん……!」
酒に溺れてしまっていた自らを咎めることがなかった鉄斗に、由利恵は自らの年上としての魅力を見せながら彼に対して迫っていく。
「ねぇ、今日もシましょう。ただ空腹を満たすだけに来ただなんて、言わせないわよ。それくらい分かっていたでしょ?」
「くぅっ……!」
誘いの言葉と共に由利恵の手は鉄斗の太股を這う。あくまでも求めではなく誘いであることを示すように股間へは手を伸ばさず、彼が自らを求めてくることを待っているようであった。
「んんっ……!んちゅっ、んっ、ぢゅぶっ、ちゅっ……れろぉっ!」
鉄斗は由利恵の肩を寄せると、耐えていたものを解放するように彼女の唇を奪う。驚く様子もなくその行為を受け容れ、由利恵は自らもまた積極的に彼と唇を重ねていく。
「んぢゅっ、ぢゅっ……んぶっ、ちゅぅぅぅっ!!!んちゅっ、んぶっ、ぢゅうぅぅぅぅぅっ!!!!!」
「由利恵さん……由利恵さん……!」
彼女の名を呼んで唇を貪る鉄斗。口内に残るアルコールを粘膜越しに触れ合わせる2人。唾液を絡ませ合うことで水気を帯びた音が奏でられ身体を昂らせていく。
「んぶぅぅっ!んぢゅっ、鉄斗ぉ……鉄斗……んちゅ、ちゅぷっ、んぢゅぅぅっ!」
身体を抱き合いながら立ち上がると、互いの衣服を脱がし合う。彼のベルト外し、彼女のブラウスのボタンを剥ぎ取るように外す。窮屈なっていた衣服から豊満な乳房は弾けるように解放され、先日よりは女を強調した黒いブラが露わとなる。
「んんっ、ふぅ……やっぱりデカいですね。」
「もう……大きければなんでもいいのかしら?」
「大きいのが嫌だなんて言う男は、滅多にいないと思います。」
「まったく、人の苦労も知らないで……はむっ、んちゅっ、ぢゅぶっ、んぢゅぅぅぅぅ……!」
頬を赤らめ不満顔となりながら再び鉄斗の唇を奪う由利恵。背中へと手を回してホックを取ってブラを外し、鉄斗の上着をたくしあげて脱がしていく。そして、互いに一糸纏わぬ姿となり、彼はソファーへ座らされる。
「あら、思ったほど固くなっていないわね。お酒を飲んで鈍っちゃったのかしら。」
「大丈夫ですよ。すぐに固くなりますから……はうっ!あっ……そんな握ったら……ああっ!」
「あぁん……その顔いいわぁ。チンポが固くなって感じちゃっているのね。最初から大きくなっているのもいいけど、こうして勃起させるのも楽しいわね。」
足を開いて座る鉄斗のそびえ立った肉竿を扱き上げ、膝立ちとなった由利恵は満足気にそれを見つめる。さらに先汁が溢れ出る亀頭へと顔を近付け、恍惚の笑みを浮かべる。そして
「すごい匂い……雄臭くて、身体がおかしくなっているわ。んっ、あむっ……!」
「ゆ、由利恵さん……そんなに顔を近付けたら……あっ、あうぅっ!」
「んちゅっ、ぢゅっ、ぢゅぶっ、ぐぶっ、んぢゅぅぅぅ……!れろれろぉっ……んぷっ、んちゅぅぅ……ちゅぽぉっ!」
鉄斗の恥じらう声をかき消すように亀頭を咥え込み、口内で舌を這わせて肉棒を愛撫していく。酒をあおり、口付けを繰り返したその口で彼女は彼の穢れを溜め込んだ肉棒を味わうのであった。
「んんっ……ふふっ。すっごい久しぶりのオチンポの味、とても美味しいわ。」
「そんな……汚いですよ。俺、昨日からシャワー浴びていないんですから。」
「ええ、とっても臭くて汚いわ。本当にくっさいチンポ。でも、とっても素敵よ。んっ……んちゅっ、ちゅぷっ、んんっ……ぐぶぅぅぅぅぅっ!!!!」
生臭さを発する肉棒を再び咥え込み、太竿を口内へと運んでいく由利恵。分泌する唾液を塗り回しながら、纏わりついた汚れを舐め取り、なおも先端から溢れる先汁と共に喉奥へと進める。
「んぐっ、ぢゅぶっ、んぶぅっ、んぐぅぅっ!ぐぶぅっ、んぐぶぅぅぅぅっ!!!!!んぢゅぶっ、んぢゅっ、んぢゅっ、ぢゅぶぅぅぅぅぅっ!!!!!」
「はぁ、はぁっ……由利恵さん、こんな激しいの……!くぅっ……!」
「んぐぅ……ぢゅっ、んぢゅぅぅぅっ……ぷはぁっ!うふふっ……いいわよ、その反応。チンポを咥えられて恥ずかしいのに、感じちゃっているのね。」
「男としたのは、久しぶりじゃなかったんですか?」
「ええ、ご無沙汰だったわ。でも……自分の身体を慰めていた時は、ずっとこうしていたいって思っていたの。いやらしいとは思うけど、この気持ち……分かるでしょ?」
「ま、まぁ……なんとなくですけど。」
口を離して唾液に塗れた肉竿を扱きつつ、物欲しそうな表情を浮かべて鉄斗に同意を求める由利恵。年上の女として余裕を見せていた彼女が寂しさを窺わせることに、不覚にも彼は魅力を感じるのであった。