なお、本パート唯一のヒロインがシラフの状態でもあります。今回の投稿でようやく気付くというね……
次回はヒロインが一人で飲み物を買いに行くだけです。あとついでに海で遊びます。
「ねぇ……本当にこの格好じゃないとダメなの?」
「そうですね。地味な水着だと見る人も少ないでしょうから、それくらい見えているほうがいいと思います。」
鉄斗と由利恵はとあるビーチへ訪れていた。砂浜には休日らしい人混みが形成され、暑さを楽しむ客で溢れかえる。太陽が照り付ける中、2人もまた水着に着替えており、鉄斗の指定した由利恵は恥じらうように内腿を擦り合わせ、両腕で自身の身体を抱えていた。
「こんなの……恥ずかしいわよ。」
「俺は似合っていると思いますよ。サイズは……まぁ、ギリギリセーフって感じですかね。」
「私が恥ずかしいのに、セーフはないんじゃないかしら……」
鉄斗はごく普通のトランクスタイプの水着を着用していた。一方で由利恵はビキニタイプの水着を着ていたものの、その布地は極端に少なく、申し訳程度に乳頭や股間を隠すだけのものであった。
「もっと堂々としてくださいよ。自分がエロくてイイ女だって、多くの人間に教えてあげましょう。」
「そんなのことが分かるのなんて、鉄斗だけで十分なのに。」
彼に聞こえぬよう小声で内心を吐露する由利恵。そんな言葉が耳に入っていない鉄斗は、彼女のビキニパンツのライン部分を眺め、訝しい目で見つめる。
「あれ?由利恵さん、何かパンツの間から黒いものが飛び出して……」
「えっ……?あぁっ!?」
「まさか、しっかり処理をして来なかったんじゃ……」
面積の少ないビキニと肌の境界線である鼠径部、Vラインからは由利恵の女を隠すための茂みがはみ出しており、鉄斗に指摘をされた彼女は顔を真っ赤に染めて声を上げる。
「イヤァァァっ!見ないでっ!こんな恥ずかしいの見ちゃイヤぁぁぁぁっ!」
「大丈夫ですよ。よーく見ないと気付かない程度のハミ毛ですから。気にせず行きましょう。」
「私が気にしないわけないじゃない!もう……どうしてこんないやらしい水着がに入るのよ……!」
懸命に飛びだした陰毛をビキニの中へ収めようとする由利恵。鉄斗と共に歩きながら、次第に彼女は布地が少ない水着を着ていることに慣れ始めているのであった。
◇
砂浜に空いていたスペースを見つけ、鉄斗はレンタルのパラソルと2つのビーチデッキを借りて休憩場所を作り上げていく。由利恵が眺める中で速やかに準備を整え、リゾートを楽しむための設備を終えた彼は一息をつく。
「ふぅ……やっぱり熱いと、日陰になるものくらいは欲しいですよね。」
「なんだか……もう既に周りから視線が飛んでいるような気がするんだけど。」
「気がするだけじゃないですか。これだけ人がいるんですから、露骨に見ることは出来ないと思いますけどね。」
彼が設営を進める最中、その様子を見ていた由利恵はしきりに周囲を気にしていた。リゾートを満喫する老若男女な客たちの中でも若い男から中年の男までは、2人の周囲だけでも複数が確認出来ており、彼女に対して視線を注ぐものは少なくなかった。
「多くの男に身体を見られるのは、嫌だって思いますか?」
「ううっ……別に、嫌って思うことはないわ。でも、恥ずかしいって気持ちを忘れることは出来ないわよ。」
「そうやって恥ずかしがる姿を見ると、男たちはもっと喜んだりするんですよ。」
「……っ!も、もう……バカ。」
自身の恥じらう姿を楽しむのは鉄斗だけで十分だ。由利恵はそう心の中で叫びながらも、この状況を楽しむ彼に対して声に出していうことはないのであった。
「さてと……それじゃあ早速海に繰り出しましょう……と言いたいところですけど、あまり肌を焼きたくはないですよね。」
「そうね、こんな裸みたいな格好なんだから、しっかり塗っておかないとダメね。」
ビーチチェアに座り、由利恵は半ば諦めたような声で日焼け止めを塗りたいと声を上げる。そして、ポーチからサンオイルを取り出して容器のキャップを開く。
「背中には俺が塗ってあげますよ。一人じゃ届かないところが多いですからね。」
「う、うん……お願いするわ。」
大衆の視線が突き刺さるのとは異なり、青空の下で肌に触れられることに、由利恵は些か抵抗を感じながらも、鉄斗の提案を受け入れる。そしてビーチチェアにうつ伏せとなり、無防備に背中を晒すのであった。
「ヘンなこと、しないでよ?」
「これだけ人がいるんですから、さすがにそこまではしませんよ。」
苦笑いを浮かべる鉄斗。由利恵から受け取ったサンオイルを掌に出して広げ、彼女の背中へと塗る準備を整える。すると彼は肌に触れる前にビキニブラのホックへ手を伸ばし、不意を突くように紐を外してしまう。
「えぇっ……ちょっ、ちょっと!どうしてオイルを塗るのに外すのよ。」
「いえ、なんだか邪魔になりそうでしからつい……大丈夫ですよ。動かなければ、見えたりはしませんって。」
「あ、当たり前でしょ……!誰がこれ以上、見せるもんですか……!」
若干狼狽えはしたものの、オイルを塗るためだと諭す鉄斗の言葉を受け容れて、彼女はそれ以上声を上げることをしなかった。そしてようやく、遮るものが一切なくなった背中へと手が触れ、大量のサンオイルが満遍なく塗られ始めるのであった。
「んんっ……ちょっと、くすぐったいわね。」
「あまり気持ちよくないですか?」
「いいえ……冷たくて、気持ちいいわよ。こんなに暑いと、背中がひんやりするだけでも涼しいわ。」
鉄斗の掌の熱を奪う程度にサンオイルは冷たく、ビーチチェアに座り、パラソルの影で寛ぐ由利恵は心地よさに浸っていた。
「はぁ……なんだか、こうしているだけで日頃の疲れや悩みも消えていきそう……あぁんっ!もう、お尻のほうは塗らなくていいから。」
「おっとっと……由利恵さんにも仕事での悩みとかがあるんですか?」
「当然よ。それなりに長く勤めているから、責任ある立場なのよ。若い子の教育も任されているし、ちょうど鉄斗と同い年か……もっと若い子もいるかしらね。」
無防備に背中を晒したまま、気までを抜いており、鉄斗が知らぬ職場での話を口にする。彼と年が近い若い男と接する機会、その言葉に鉄斗は若干の嫉妬と興奮を芽生えさせるのであった。
「羨ましいですね。由利恵さんに手取り足取り仕事を教えてもらえるなんて。俺も定職に就くんだったら由利恵さんの会社にするかなぁ。」
「なーに言っているの。私は仕事になると厳しいわよ。こんな関係だからって、容赦しないんだから。」
「うっ……別の場所を探すとします。」
鉄斗によって背中全体に塗り拡げられていくサンオイル。彼は気分よく話を続ける由利恵の露となった肌と、ビーチチェアに押しつぶされた豊満な乳房を眺め続ける。そして、ビキニの紐が解かれて見える横乳に対して、オイルを塗るために手を伸ばす。
「ひゃっ……もう、そんなところまで塗らなくていいわよ。」
「いえ、ビキニ跡が残るのは良くないと思いますから。」
「大丈夫よ……そこは自分でも手が届くから……ひゃぁんっ!ちょっ……やめなさ……あぁんっ!誰が見ているのか分からないのよ……!」
忘れていた羞恥を思い出し、つぶれた双丘の横乳を執拗に触る鉄斗に声を上げる由利恵。しかし、滑り気を帯びた手による愛撫は彼女の感度を高め、口から出るのは抗議の言葉ではなく艶めかしい声であった。
「ダメッ……こんな人がたくさんいるところで、おっぱい触られて感じるなんて……んんっ、くぅぅぅぅっ……!」
「俺はただオイルを塗ってあげているだけですよ。でも、由利恵さんはそんな風には思ってなかったりします?」
「んっ……ふぅ、ふぅ……い、いい加減にしなさいよ。大声を出して、変質者扱いされてもいいのかしら……!?」
ビキニの紐を外されているため、起き上がることが出来ない彼女は目に怒りを宿した顔を鉄斗に向ける。自棄となって騒ぎを起こすことは避けようと、彼は彼女の言葉に従って横乳を触る手を離すのであった。
「すいません、由利恵さんが可愛いからついやり過ぎちゃいました。」
「まったくもう……可愛いなんて言わないでって、言ったじゃないの……」
鉄斗は不機嫌となる由利恵が着ていた首と背中のビキニ紐を取り付け、サンオイルを塗り終えたことを彼女に知らせる。ゆっくりと起き上がり、外れる事がないかをしっかり確認する由利恵。そして彼のほうを向くと、頬を赤らめながら口を開く。
「ああいう変なことはその……もう少しだけ場所考えてしなさいよね。」
鉄斗の横暴を完全には拒もうとしない由利恵。彼に対して持った特別な感情の一方、彼女自身もまた淫らな本性を隠しきることが出来ず、非常識な行為を楽しんでいるのであった。