性技の指揮官:ORE NIKKEがえちえちで困る 作:もみにい
22
命令に従い召集に応じた俺に対し、アンダーソン副司令閣下は自然体のまま話を進めた。
「久しぶりだな。足を折った人を呼び出してすまない。今回は、大変な事件があったと聞いた」
「は!」
大変な事件……か。どこまで知られているのか。眼の前のナイスミドルが味方とは限らないのが怖い所だ。
「こちらも、彼女には手を焼いていてね。今回の件に関して君への咎めは無い。むしろ良く生き残ったものだ」
「は!」
首謀者も当然分かっていると……。俺への咎めという点は気になるが、下手に突っ込むと藪蛇になりそうだ。
「そう堅苦しくなる必要はない。楽にしたまえ」
はあー……嫌な予感がする。こういう事を言われる時は……大体が悪い時なんだよな。
「ふむ……以前、君は私に訪ねた。マリアンの侵食について、何か知っているのかと」
細められた瞳が鋭く俺を見据える……どうやら、ここからが本題なようだ。
「……教えて、頂けるのですか」
ラピはマリアンの侵食を、アークから始まったものである可能性が高いと俺に言った……発電所奪還作戦後の会合時、去り際に俺は口を滑らせた……その時は笑って誤魔化されたが、どういう風の吹き回しだ。
「秘密厳守を約束するなら、私が知っていることを話してあげよう」
「……分かりました」
約束はするが、約束を守るかどうかは俺が決める。
「……全く誠意を感じないが、約束は約束だ……話してあげよう。アーク内でニケに侵食させて地上へ上げ、作戦を邪魔するやつらがいる」
俺の反応を見るように閣下は言葉を区切り、話を続けた。
「ふむ、これも正確な表現ではないな。個人なのか団体なのかも不明だから……とにかく、私たちは彼らがラプチャーと内通していると判断した」
私たち……か。それが誰を指しているのか……いちいち含みを持たせるのは閣下の悪い癖な気がするが……それを俺に伝えた所で、閣下を白だとは断言出来ない。
「驚かないのだな」
「は、予想は出来ておりました」
「そうか……君が出会ったコードネーム・トーカティブ。思考し言語を駆使するラプチャーだ……ニケの脳にコードを埋め込んで、自由自在に意志を操作する、いわゆる侵食は人類には扱えない技術。ラプチャー固有の技術と見て間違いない。そんな固有の技術がアーク内でニケに埋め込まれ、地上へ送られる」
閣下の目つきは話が進むにつれ鋭さを増していく。
「内通者がいるとしか考えられない」
「……閣下は検討がついているのでは?」
「いや、調査は進めているが依然として不明だ」
カマをかけてみたが……閣下は反応を示さない。閣下がもし黒ならば俺にここまで話すメリットはあるのか?
「そして、そんなことは、普通の市民にできることではない。防護壁を操作できる権限、誰にも気づかれない単独回線が使えるほどの……アーク内でもしっかりした立場にある人物に違いない」
閣下は自身がそこに含まれる事を分かっている。俺に多少なりとも疑われている事も……俺の主観としては、閣下は白だという前提で話を進めて良さそうだ
「私は彼ら、もしくは彼を捕まえたい。君も同じ気持ちだと信じている」
「当たり前だ」
俺の吐いた言葉には力が籠もった。あの日のことを忘れた事など一度もない。借りは必ず倍にして返す。それが……どんな結果になろうと、変わらない俺の答えだ。
「内通者はトーカティブと繋がっているようだ。これは間違いない。だから君は、これからトーカティブの追跡に力を入れてくれ。そうすれば自然と真実に近づくだろう」
……話の終わりを感じ取り、少しばかり気が緩んだ俺の耳は閣下の小さな呟きを拾った。
「……ピルグリム……」
ピルグリム……その言葉に僅かに反応した俺を閣下は見逃さなかった。
「……君はピルグリムを知っているのか?」
誤魔化すことはできそうに無い。
「……トーカティブとの戦闘時、助けられました」
「やはりか……どのような姿をしていた?」
脳裏には眼前に舞い降りた白銀の長い髪と無骨な……機械が剥き出しとなった右腕。うっすらとしか見えなかった素顔は、意志の強い大きな瞳が金色に輝き脳裏に焼き付いていた。
「白銀……白銀の―――」
俺の答えに閣下は少し考え―――
「……そうか。では、直ぐに準備して地上の北部へ行ってくれ」
俺を殺しにかかった。
「―――は?」
おいおい……可怪しくないか……いい感じに仲間になる流れだったはずだ。何故いきなり俺を死地に追いやろうとする?
「君を助けたであろうピルグリムが北部に現れたらしい。彼女なら、トーカティブの行方が分かるかもしれない。会ってみるといい」
そんな遠足感覚で言うんじゃねぇぞッ!やっぱ駄目だ。お前は黒だッ。
「か、閣下……お言葉ですが、この脚で地上へ迎えと?」
この野郎最初からそのつもりだったな……だからカウンターズを全員連れての召集命令か……クソが。
「そこは心配ない。イングリッドが特別に用意した外骨格がある。それを使うといい」
はいはい、俺の反論も予想済みですと……外骨格か、そこまでして俺に行かせたい理由が、ピルグリムとトーカティブ。
「……拒否権は?」
ピルグリムなら良い。だがトーカティブに遭遇すれば……死闘は免れない。
「当然無い。その為の外骨格だ。彼女たちは神出鬼没、追跡もできない。この機会を逃す手は無いだろう」
言いたいことは分かる……分かるが……いつか殴る。
「……分かりました」
「研究基地の座標をシフティー君に伝えておいた。取り敢えずそこに向かいなさい。着いたら、研究基地で何をすべきか、教えてくれるだろう」
目が死んだ俺を残し……そう言い残した閣下は会議に向かった。
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閣下からのありがたい招集命令が終わり、外骨格を付けた俺はカウンターズと合流すべくロビーへ向かう。正直、行きたくない。行きたくはないが、あのピルグリムに用が有ることは俺も同じ。退路も潰され、覚悟を決めた。
外骨格を付けた事で歩行に支障は無く、左脚を駆使すれば咄嗟の回避も問題ない。すれ違う人達が一様に二度見してくるのは、俺が怒りを抑えているからだろうか?
「―――何か質問はあるか?」
カウンターズに作戦を説明した所、真っ先にラピが反応した。
「今回はカウンターズの単独任務ですか……指揮官、私は反対です。せめて他の分隊との共同作戦であるべきです」
「そうよね。脚が治ってからじゃ駄目なの?」
俺を案じてくれるのは素直に嬉しい。でもな……。
「拒否権は無いらしい」
遠くを見詰める俺を見て、ネオンだけがきょとんとしていた。
「指揮官様……一緒に逃げる?」
小さく呟かれた言葉に頷けば、冗談ではなく本気で俺と逃げてくれる気がする。
「……いや、……。こんな物まで貰ったんだ、前に進む……これが終わったら休暇でも貰おう」
外骨格を叩き、任務に望む姿勢を見せるとアニスは拳を握り決意を固めた。
「指揮官様がそう言うなら……うん、守ってあげるねっ」
「行きましょう、師匠!そして、火力の真髄を学びましょう!」
まぁ、ネオンはそうだろう。その感じが俺は嫌いではない。
「各自、装備品の点検を済ませた後、地上へ上がる。準備が終わり次第出発するから手短にな」
話を区切り、一度解散しようとした俺に対し、アニスから声がかかった。
「ちょっと待って指揮官様……北部の研究基地に行くのよね?」
「そうだ……どうした?」
「う〜ん……私が知る限り、あそこは通行証がないと、入ることすらできないって」
は?……あの野郎……どういうつもりだ。
「研究基地とはいえ、防護用の武器が充実しています」
「そうそう、ハチの巣になりかねないわけよ、指揮官様」
二人の呟きが更に後ろ暗い考えを助長させる。やはり消しに来ているのか……。
「アンダーソン副司令官から、何か貰ったものはありませんか」
「何も……通行証か、貰ってくるか」
ついでに一発殴り、真意を聞き出そうと踵を返した俺は通路に歩を進め……光りに目が眩んだ。
「No.その必要はNo.」
眩しいんだよッ!クソがッ!!
「……何ですか?急にどこからか光が……」
「……ちょっと、このミラーボールのライトは、まさか!」
眩んだ目が視力を取り戻し……巫山戯んな!な、なんだコイツ……化物か!?
「Yes!そのまさかDESU!アークのEntertainmentを担当するテトララインのC!E!O!」
眩い光を背に、俺とさほど身長が変わらない大男が姿を見せ……肌に張り付いたボディースーツに身を包みポージングを決めていた。
「マスタングDESU!Everybody!SayEntertainment!」
……この世界には、変態しかいないのか?
「エンターーーーーーーテイメント!」
「うるせぇ!!」
「「……」」
「……うわ」
おい、ネオン……感嘆するな。ベクトル違いの変態同士、シンパシーでも感じるのか?
「OhNo.アニス、拍手はどうしましたKa?」
大男がくねくねと距離を詰める姿は、これ以上見ると目が腐りそうだ。
「……こんにちは、社長……久しぶり、ですね」
テトララインのCEOって事は、アニスにドスケベ衣装を着させた変態だったはずだが……この変態が本物だとは思いもよらなかった。
「FaceがよさそうですNe」
「あ、はは……そうですか」
「じゃあ、そろそろReturn?」
「え……いいえ、まだちょっと」
「Oh……AllRight、アニス。私は待てますYo」
アニスと変態の間に身体を差し込み、背に庇う。サングラスから覗いた目を見れば、この変態がアニスを大切に思っている事は分かった……だが、アニスを返すつもりなど更々無い。
「何時まで待っても、アニスを返すつもりは無い」
「指揮官様っ……」
「Oh……You.YouがCommanderですNe?」
「……そうだ」
「Hm……Goodな目!Northの研究基地へ行くんですNe?」
胸元から一枚のカードを取り出した変態は、俺に差し出てきた。
「Meが通行許可証をあげまShow。But、このPassはちょっとSpecialなものDESU」
……正直触りたくない。あんなピチピチスーツを来たオッサンの隙間から出てきたカード……む、無理だ。
「あ……どこからか音楽が聞こえてきました」
ネオン言う通り……コミカルな音が響き。
「よく見てくだSAI、Commander!一回しか見せませんkara!」
マスタングは流れてきた音楽にあわせてダンスを踊った。
割れた腹筋まで分かる張り付いたスーツ。鍛えられた強靭な肉体が無駄に躍動し、吐き気が増す。刈り上げられた髪はラインが入り、前髪だけが長く残り、ダンスに合わせてゆらゆらと揺れる。実に……実に不快な光景だ。髭面でサングラスをかけた変態が、両手を広げ止まった。
「ぅ……ぅっぷ」
……目が腐る。
「おおお!」
ネオンが感嘆の声を上げ、俺の中でネオンの評価が少し下がる。
「しっかり見ましたKa?では、今度はこのPassを見てくだSAI」
マスタングが持ったカードが光りを帯び、輝きを強める。
「今、Meがやった動作を遂行するとPassがActivation!MyCompany!テトララインのTechnologyが集約されたPassなのDESU!」
「Wow!Technology!!」
ネオン……頼む、もう黙れ。
「……技術の無駄使いにも、ほどがあるわ」
半眼で呟くアニスには全面的に同意する。
「さあ、受け取ってくだSAI。Commander。今のDance、望むならもう一度お見せしまShow」
「……いや、頼む、止めてくれ」
吐き気を催す邪悪とはお前の事だ。
「Oh、これくらいのDanceは一発で覚えるのですNe。VeryGood!」
違うッ!出来ることなら今直ぐ忘れたいが……忘れたくても忘れられそうに無い。夢に出てきそうだ。
「あの……社長」
「Yeah」
「ありがたいんですけど、なんで社長が急に……」
「GoodQuestion.Myアニス」
あ?……Myアニス、だとッ。
「カウンターズ。Youたちは知らないかもしれませんGA。Youたちは今、アークでHotです。VeryHot.Entertaimentを率いる者として、未来のStarになるかもしれない人に、借りを作っておいたほうがいいからDESU」
「マスタングって言ったか、アニスは俺のだ。取り消せッ」
そこだけは、譲れない。
「Oh!!CrossFireHurricane!!Good!!訂正しまーSU!アニス、良かったDESUNE!!」
無駄に高い身体能力で回ったマスタングは、アニスに向き直り、微笑んだ。
「……あ、その……はぃ♥」
「では、Mission頑張りなSAI。エンターーーーーーーテイメント!」
嵐のような時間が過ぎ去り……全員が疲れを感じる中、ネオンだけはニコニコと笑っていた。
「テトラの社長はすごく派手な方ですね!」
「……ぇへへっ♥」
「アニス……自重」
「!?えっ……も、もう、指揮官様ったら♥ ……はあ……目がチカチカする」
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地上に上がった瞬間……冷気が身を襲った。
「マジか……真っ白じゃねぇか」
体質上寒さには強いと思っていたが……寒い。
『通信状態をチェックします!みなさん、聞こえますか?』
「俺は聞こえてるぞ」
『ありがとうございます指揮官!他のみなさんはどうですか?』
久しぶりのシフティーの声に癒されながら、遊ぶ二人を見つめた。
「アニス〜!え〜いっ!」
「うあっ!こんなに大きいのは反則よ!」
雪合戦に勤しむ二人は普段通りの薄着だった。羨ましい、俺も遊んでいいだろうか?
「指揮官。大丈夫ですか?」
「……寒いが、何とかな」
事務的に心配してくるラピの手が数度握られる。
「……我慢出来なくなったら、言ってください」
多分葛藤してるんだろう。任務中……特にオペレーターがいる場合、以前と同じ様に振る舞うよう二人には頼んだ。それを守り、表情に出さない所は流石だが……端々に愛情が滲み出ている。
「わかった」
そんな不器用なラピと違い、アニスは自由を得た魚のように伸び伸びと行動している。こういう適応能力はアニスの方が高いらしい。
「ふん。分かってないようね。雪合戦で大事なのは、大きさじゃないのよ」
「生産力よ、生産力!早く作って早く投げるの。こう……やって!」
「きゃあ!」
「あははは!」
「おほほほ!」
「ら、ラピも、行って来て、良いぞ」
「いえ、私はあのような事はしません」
『……あの、雪合戦中にすみませんが、聞こえていますか?』
「聞こえてる」
『ありがとうございます!ラピだけでも答えてくれて本当に良かったです!北部はエブラ粒子の濃度が薄めです!ですので浄化シーケンスを作動させる必要はありません』
どいうことは、比較的危険度も低いという事か……良かった。
『研究基地までの道は簡単です!特に障害物もありませんし、ルートもシンプルです!ただ、問題は雪と氷です!アークでは雪や氷の規模がどれくらいなのか、知る術がありません!ですので気をつけてください!特に氷には気をつけてください!』
「氷より、雪がやばそうだが?」
「指揮官。氷は私達を耐えられるか未知数ですのでご注意を、ニケは体重が重たいですから」
ああ、そういうことか。
『指揮官!女の子にそんなこと言わせるなんて、最低です!』
「……すまんかった」
「歩いた方がよろしいですね。アニス。ネオン。いい加減、そろそろ出ぱっ……」
ラピの丹精な顔に雪玉が直撃し言葉を遮る。一瞬だけ怒気が立ち昇った気がする。
「……」
「あれ?当たったぁ!」
雪玉が飛んできた方向には、振りかぶったままのアニスが喜び。視界の端でラピが地面を掴んだ。
「わあ、アニスってもしかして野球選手出身とかですか?この距離から当てるなんて」
「「いえーい!」」
ハイタッチを決める二人にはラピが見えていないようだ……これが報いか。
「私、才能あるかも?……へぶっ!」
「ぶふっ……何で私もですか〜!」
豪速球を的確に命中させたラピは、佇まいを直し俺に向き直った。
「ラピ……鼻に雪が入ってる」
「///っ……ふんっ、出発しましょう、指揮官」
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北部はラプチャーというより自然との戦いだった……そして俺は自然には勝てない事を身を持って実感した。出発当初は晴れていた天候がいきなり悪くなり、吹雪で前も見えない。
『ラピ通信の感度が弱くなっています!何か変わったことはありますか?』
「突然吹雪が激しくなった。視野が悪すぎる」
『近くにバンカーがあるはずです!地図上では肉眼で確認できるはずですけど、見えますか?』
「……いや、見えない」
『では方向と距離をご案内します!北北西へ移動してください!』
「ラジャー」
吹雪は強くなる一方で、景色が変わらず前に進んでいるのかも分からない。汗を掻かないよう注意し進んでいたのが裏目に出た。
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本格的に不味い……かなり、歩いたはずだが……ま、まだか?
「シ……フ、ティー……」
「……シフティー、聞こえる?……通信途絶を確認……指揮官。こうすれば少しは暖かくなりますか?」
ラピの手が頬を優しく包み込む。
「……あったかい」
「うわぁ、ラピったら大胆ですね!」
「少しでも体温を上げないと、ネオンも手伝って」
「はい!」
「指揮官様、唇が真っ青じゃない!……これはいけないわ。ネオン」
二人は示し合わせたように、ネオンに視線を送った。
「服を脱いで、指揮官様を抱きしめて」
「……はい?」
「体を密着させて、指揮官様の体温を上げるのよ!」
「ア、アニスがすればいいじゃないですか。私より色々な面で大きくて、面積も広いですし」
「……わ、私は……その、いいよ」
「どうしてですか?私は合理的な提案をしているだけです」
「だ、だってっ……恥ずかしぃ……し、止ま―――ぅ」
アニスが何を言ったのか聞こえなかったが、頬は熱を持ち、随分と暖かそうだ。
「……私だって恥ずかしいんです!」
「イ、イヤならイヤって言ってよね!」
「私が師匠を嫌がるわけないじゃないですか!アニスこそ師匠が嫌いなんじゃないですか!?」
「な、何っ……!?私は指揮官様が大好きよ!!」
「……えっ……」
「あっ――///////ぅぅ」
「指揮官、速やかに移動しましょう。バンカーに着いてから暖まりましょう」
「……ぇ……ラピ、それはどういう意味ですか?」
「ネオンが指揮官を温めればいい。嫌いじゃないんでしょ」
「……ぇ、ぇぇええ!!??」
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そもそも……ここまで天候が急激に変化するなんて聞いてねぇ……マジで殺しに来てんじゃねぇだろうな。
「指揮官、バンカーを発見しました。もうすぐです。吹雪が収まるまで待ちましょう」
「……そうしよう」
「ラピ、先にバンカー内部を確認してくるわ」
「ん?ラプチャーが入れそうな大きさではないと思いますけど」
「他の何かが、あるかもしれないから。指揮官様にそんなもの、見せられない……行ってくるから、少し待って……うん?」
アニスは立ち止まり。
「前方にラプチャー発見!」
告げられた言葉に、全員が警戒を深めた。
「……何!」
「くそ!吹雪のバカ!こんなに近づくまで気づかないなんて!」
即座に武器を構えた三人は戦闘態勢に移行した。
「エンカウンター!」
ラピの号令に従い三人がラプチャーに向かって駆け出し……小型のラプチャー数機は身体を寄せ白く発光し……大爆発を起こした。
「うそっ、えっ……爆発した?」
轟音は収まらず、自然が猛威を振るう。
「雪崩っっ―――指揮官っ!!」
駆け寄るラピの焦燥した顔を最後に……暗闇に包まれ―――意識を失った。
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白い……真っ白な部屋で……ボヤけた少女は口を開いた。
『あなたの名前は何?』
俺の名前……――――。
『■■■■?あは、変な名前』
変な……。
『あなたはどうしてここに来たの?』
どう、して?
『うん?病気なんでしょ?当然でしょう、ここ病院だし』
病、院?
『私も病気だよ。何だっけ……脳が何とかかんとかって、言ってたけど』
何時まで経っても……少女はボヤけ、輪郭しか把握が出来ず。
『あぁ。自己紹介がまだだったね。私の名前は……』
少女は虚空に消えていった……。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「女王様。こっちで、誰か寝てます」
瞼が薄く開き……ピンク色が目に入る。何か、大切な夢を見ていた気がした……。
「……ん?」
「こんなところで寝ちゃいけませんよ〜、早く起きてくださ〜い」
体を揺すられるも、起き上がれない……体温が下がりすぎた。銃を持った白い服を来た金髪の……女王様と呼ばれた女と視線が合い……瞼が落ちる。
「ふぅん……まだ生きているのね。すごいじゃない……アリス。早く運びましょう」
確か……雪崩に巻き込まれ、どうにか這い上がろうとしたとこまでは覚えている……。
「はい、女王様!」
「そこを持ってくれる?私がこっちを持つから……あ、アリス。そんな荷物を持つような持ち方ではダメよ……そう、そこをそうやって持って」
体を強引に持ち上げられ……意識が落ちていく。……どうやら、助かった……ようだ。
「待ちなさい、そこは触ってはダメ。そこは、かなり親しくなってからでないと、触れてはならないの」
「でも、女王様。ここを持った方が安定しますよ〜。硬くて握りやすいです!」
「硬っ……アリス!やめなさいっ」
「ええ〜〜、どうしてですか〜、女王様〜」
「やめなさい」
「硬くて握りやすいんですよ〜」
新イベ……良いですね。非常に好みです!(何処がとは言ってない
ココアもいいけど……ソーダに全力です!!
マスタングは書くのが面倒なんで、次があってもダイジェストっす。