性技の指揮官:ORE NIKKEがえちえちで困る 作:もみにい
「ああっ!痛いじゃない!」
朝早くからアニスの悲鳴が木霊した。毎日必ず起こしに来てくれるのは嬉しいんだが、日に日に起きるのが早くなっている気がする……今日なんて五時に起こされたんだが―――正直眠い……。
「……なんかあった―――か?」
カウンターズの溜まり場になっている部屋に顔を出すと、太腿を押さえて蹲るアニスと、鞭を撓らせ興奮気味に舌を垂らしたユニの横顔が見え、思わず言葉が途切れた。
「へへ……痛いんだ……へへ」
「……ふぅぅ」
ユニとアニスなら、アニスの方が数段強い。鞭を避ける事も可能なはずだが……もしかして、そっちの趣味に目覚めたのか?
「アニス、痛い?あ、痛いよね?そうだよね?」
「……痛くない」
「あれ?」
「ちっとも痛くないけど?くすぐったいだけだけど?」
目に涙を溜めながら強がるアニスは可愛いが、真性のドSに対してそれは悪手だと思うんだよな。
「え、痛くないの?本当に?」
「うん、痛くない。ふぅ、痛くない」
「え……痛くなかったらダメなのに」
ユニの小さな手がブレ……ピシィィィッ!!と甲高い音が鳴り響く―――うおッ、内腿は……痛そうだなー。
「うあぁぁっ!!」
「へへ。よ、よかった。痛がってくれて」
頬を赤く染め舌を垂らしたユニの横顔を見て、俺はそっと部屋を後にしようとした。
「あ―――指揮官……へへ」
しようとしたが……見つかってしまった。崩れ落ちたアニスを放置して、ユニが距離を詰めてくる―――アニスは、大丈夫そうだな。ユニの技術が高いのか、アニスの防御力が高いのかは知らないが、剥き出しの太腿はぷるぷる震え、いつも通りえろかった。
「ユニ、あんまりアニスに―――」
体ごとぶつかって来たユニが―――ん?……な、なんか、めっちゃ押されてるんだが?……は?強ッ!?
「―――んで?」
壁に押し込められ、両手を広げ抱きついたユニが俺を見上げてくる―――瞳が完全にキマっていた。
「なんで?なんで会いに来てくれなかったの?……ユニは、ユニはこんなに指揮官を思ってるのに―――お仕置き、お仕置きしなくちゃ……ダメな指揮官は、お仕置きしなくちゃいけないよね……ねえ―――指揮官はどう思う?」
どんどんハイライトが消えていく瞳……ヤンデレに捕まったような、そんな気配がぷんぷんする。
「わ、悪かった。会いに行こうとは思ってたんだがな」
「……そんなの、どうとでも言えるよね」
「そうだな、会いに来てくれて嬉しい。ありがとなユニ」
「―――そ、そうなんだ……そうなんだ―――へへ、ユニが来て嬉しいんだ〜」
壁に押し付けられた俺を尻目に、そろりそろりと足音を殺したアニスが俺に向かって合掌し……ぴゅーっと逃げ出した。
「な、なあユニ、取り敢えず、座らないか?」
「……いいよ、でも指揮官がユニの椅子ね」
「あ、ああ―――それでいい」
ハイライトの消えたユニに対しYES以外の選択肢は無かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「へへ……あったかぃ」
膝の上に座りぴったりとコアラのように抱きついたユニが見上げてくるが……瞳のハイライトは消えたままだった。頭を撫でたりしたが、ハイライトの消えた瞳は変わらず、可愛いと怖いを内包した少女は……ちょっとえろい。幼い見た目に反して下半身は豊満で、ぷりぷりの太腿やお尻が触れ、嫌でも女を感じさせた。
「ユニ一人で来たのか?」
「うん。ミハラも連れてきたかったけど、シュエンがダメって……アイツ嫌い」
「あー、俺からも言ってみるわ。ユニもミハラと一緒がいいだろ?」
「それはそうだけど……指揮官と二人きりっていうのも―――いいなぁ♥」
「お、嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか、可愛い奴め」
髪をわしゃわしゃと撫でると、目に見えて表情が緩んでいくのが分かった。
「んっ―――うん、うん……凄くあったかい♥」
瞳に光りが戻り、もじもじするユニが物凄く可愛いんだが、先程までの光景が忘れられない。俺は鞭で打たれる趣味はないから、どうにかそっち方面に進まないようにしなければ。
「そう言えばご褒美、あげてなかったよな」
「―――ご褒美?ユニ……役に立たなかったから、貰えない……」
「俺があげたいんだが、要らないか?」
「!?―――いる!ほ、本当に、ユニにご褒美くれるの?」
こうやって喜ぶ姿は見た目相応に幼く見える、可愛い。嗜虐趣味がもう少し緩くなれば、皆から好かれると思うんだよなー。
「ああ、ユニは凄く頑張ってくれただろ。ご褒美をあげても足りない位だ」
「―――そ、そうなんだ!ユニ、ご褒美貰えるんだ!―――ならね、指揮官……ちゅー♥ ……したい」
恍惚な表情を浮かべて、真っ赤な舌ベラを垂らしたユニが蕩けた瞳で見上げてくる。あー、若気の至りだ―――見た目幼女のユニに、ガッツリベロちゅーを決めた過去の俺を殴ってやりたい。
「あー、あれか……他のじゃ駄目か?」
「……ユニに、嘘……ついたの……」
イカン、ハイライトが……。
「分かった。でもその前に一個聞いていいか?」
「……うん、いいよー」
「ユニは……感覚を感じ辛いんだよな」
「……うん、何も感じないの―――でも、指揮官はあったかい……」
「なら、俺がユニに触れてみてもいいか?」
決してえろい意味ではない。ラピやアニス……エクシアなんかが聞けば誤解を招くが、幸い此処には俺とユニしか居なかった。
「指揮官が……?」
「ああ、俺はあったかいんだろ。なら訓練しよう、俺以外からも暖かさを感じられるようにな」
「……ユニは、ミハラと指揮官だけでいい……二人がいれば、それでいい」
俯いたユニの言葉には重みがあった。過去に何かあったとしか思えないが……今度、ミハラにでも聞いてみよう。今はただ押すだけだ!
「―――俺は皆と仲良くしてるユニが見てみたいけどな。俺の為に頑張ってくれないか?」
「指揮官の……為?」
「ああ、俺の為にだ」
「……指揮官は優しいね。なんでユニに優しくしてくれるの?」
「なんでって……ユニが俺を助けてくれたから、ってのもあるな」
「ニケが指揮官を助けるのなんて当たり前だよ」
「俺はそれを当たり前とは思いたくないんだ。ユニはニケだから、俺を助けてくれたのか?」
「―――そ、それは……違うけど……」
「そうだろ、なら俺がユニを助けてもいいよな」
「??……指揮官が、ユニを助けてくれるの?」
「ああ、俺が助けてやる」
「……へへ♥ ……やっぱり、指揮官大好き、ユニを感じさせてね」
そんな恍惚した顔をするな……決してえろい意味ではないぞ?
「―――ああ、感じさせてやる」
「うん♥ ……一杯触って、指揮官♥」
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
ピンク髪の幼女をあすなろ抱きにして肌に触れていく光景は、なかなかにヤバい光景な気がする。
「ユニは、叩くのが好きなのか?」
「ふぅ……んっ、ユニに取って、叩く事は会話なの」
「会話か……こうやって喋ったら駄目なのか?」
「んぅ♥ ……ダメじゃないけど……叩かないと分かんない。相手がユニに何をして欲しいのか……分かんない」
「じゃあ、俺がユニにして欲しいことを言うから。少しずつ想像していくんだ、次は俺が何をして欲しいかってな」
「ふぅ♥ 指揮官は、ユニに何をして欲しいの?」
「そうだな、今は俺の手に集中して欲しいな」
「へへ♥ うん、分かった」
笑顔を浮かべる少女は年相応に可愛いが、手に持たれた鞭が物騒極まりない。そういう趣味の男から見ればユニは最高なんだろうな。
「……ふぅ……ふぅ……ふぅぅ♥」
吐息にえろすを感じる。別にえろい事はしていない……ただ、肌を手で擦り、所々カリカリと刺激を与えているだけだ。
「―――ん♥ ふぅぅ」
少女が出していい色気じゃねぇだろ。確かにミハラとSMプレイで楽しんでいたのは知っているが、それでも見た目は中くらいの学生か……こんな色気を教室で振りまいたら、ガキ共の性癖が歪むこと間違いないだろう。
「どうだ、手の感触は?」
「……んっ、うん……あったかい♥ 指揮官の手が触れたトコ……ぴりぴりする♥」
「ちょっとずつでいいから、ゆっくりな」
「―――うん♥」
露出した肌に手を這わしていく、最初は手から始まり、頭を撫で、耳を触り……頬を擦る。
「ふぅ、ぽかぽかする……あったかぁい♥」
俺の手にすりすりと頬を擦り付けるユニが小動物チックで可愛らしい。右手は掴まれてしまったので、左手で首筋を撫であげた。
「!?ひぅ♥ ……ぴりって……ぴりってしたぁ! へへへ♥」
瞳をキラキラ輝かせ嬉しそうには笑ったユニに笑顔を返し、両手で首筋と顎にかけて擦っていく。
「んっ、んんぅ♥ ……あ、あつぃ♥ 身体、ぽかぽかして、あつぃよ指揮官♥」
え、えろい……ほ、本当にこれで正解なのか?……幼気な少女に悪戯している気分なんだが……せ、性的に感じてる訳じゃないよな?
「ど、どんな感じだ?」
「ん、なんか……お腹がむずむずする、熱くてぇ♥ 指揮官にもっと触って欲しい♥」
……うん、分かった―――割り切ろう。俺にはコッチ方面の才能しか無いらしい。
「いい感じだな。次に進もう」
「ぁ、太腿♥ 気持ちいい、ぞわぞわって、鞭で叩いた時と似てる♥」
むっちりすべすべの太腿に手を差し込み、足を開いた。膝付近から手を進め、ショートパンツの縁まで手を滑らす。何度か撫でる手を往復させ、すべすべもちもちの感触を楽しみ……ショートパンツの内側に手を差し込もうとして……はっとした。
完全にスイッチが入っていた……さ、流石にヤる訳にはいかない。
「ぁ♥ ふぅふぅ♥ し、指揮官♥ どうしてやめちゃうの?ユニ……悪いことした?」
「……いや、ユニは何も悪くない……悪いのは、俺だ」
「へへ♥ 指揮官は悪くな―――あっ、指揮官が悪いから、ちゅー♥ してぇ」
あざとい……そういうずる賢さもちゃんと持ち合わせているようだ。まあ、ニケだしな、見た目通りの年齢って訳では無いだろう。
「舌出せ」
なんかどうでも良くなった。ユニが幸せそうだから、ヤッてしまっても良い気がする……せっかくだから、ちっさな胸も揉んでおこう。
「ん〜……んんぅ♥ はっぷっ、んぢゅりゅ♥ ―――〜〜〜ん゛ん゛♥」
どれだけ小さくてもおっぱいはおっぱいだな。柔らかい。調子に乗って服のボタンを外し手を差し入れる。ツンと尖った乳首はこりこりに立ち上がり少女と言っても女であると思い知らされる。
「んぅぅ、んぅぅう゛♥ ―――〜〜〜ん゛ん゛ぅ゛ぅ゛♥♥♥」
乳首をこね回すだけで簡単にイクんだな。感じにくいんじゃなかったのか?感度いいじゃねーか。
「はっむぅ、し、しきかっ―――んんぅ♥ ぢゅれりゅ♥」
何勝手に唇を離してんだ。お前がやりたがったんだろが、俺が満足するまで逃さねぇよ。
「んぅぅう゛♥ ん゛♥ ん゛ん゛♥ ―――〜〜〜♥♥♥」
ユニの唇を凌辱した。ツンと尖った色素の薄い乳首に舌を這わし、何度も快楽を刻みつけ、小さな身体がびくびくと跳ねるのを楽しみながら、ユニとの訓練は……長く続いた。
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やっちまった。結局、少女の肉を貪り、小さな肉芽での快楽を刻みつけてしまった。上も下もたっぷりと可愛がり、3つの肉芽をこりこりに仕上げてしまった―――言い訳をさせて貰えるなら……ヤッてない!ヤッてないからな!!滅茶苦茶我慢したからなッ!!
「へへ♥ へへへ♥」
ぽやぽやと夢見心地の少女が腕に抱きつき、身体をさすさすと擦り付けてくる。コマンドセンターの外までぴったりと寄り添ったユニが、何度も手を撫で、離れるのを嫌がるように名残惜しげに手を離した。
「ぁう……しきかんっ、またね〜♥ つぎはも〜とも〜〜っと、いっぱい、しようね♥」
「あ、ああ……またな」
「へへ♥ へへへ〜〜♥」
ぼんやりと焦点がブレた瞳でうっとりと笑みを零したユニは、少しフラフラしながら帰っていった。ユニを見送りがてら外で煙草を吸っていると、重低音の排気音が凄いスピードで―――近づいて来てる?
「あ?……なんだ―――バイク?って、コッチ来てねーか!?―――ッオォ!?」
危っねぇ!?暴走バイクじゃねぇか……。危うく轢かれる所だった。
「動くから危なくなったじゃない……ぎりぎりで止めて驚かそうと思ったのに」
銀髪の女が無表情で呆れたように呟いた―――おまッ!?マジか!?フザケンなよッ!
「危ねぇことすんじゃねぇ!」
「あら、随分な言い草ね。動いたのはそっちでしょ」
「ア!?バイクが突っ込んで来たら避けるだろがッ!」
「……それもそうね。初めまして、シュガーよ。アイラブユー」
「ハァ?―――初対面だろ?」
銀髪で赤目、パンク風なファッションをしている女はそう言って……投げキスを飛ばした。久しぶりに普通のファッションセンスをしているから、ほっとしたが……残念、頭がオカシかったようだ。
「恋に時間は関係ないの、まあ冗談だけど……ファ●クユー」
ビシッと指を立てた女は、やはり何を考えているのか分からない表情で喧嘩を売ってきた。端正な顔立ちなのが……なんかムカつく。
「……それも、冗談か?」
「いいえ、本気よ」
「アア゛!?喧嘩売ってんのかッ!」
「―――いいツッコミ。ミルクみたい……貴方とは仲良くなれそう」
「俺が仲良くなれねぇんだよッ!」
「……え、どうして?」
「本気で言ってんのか!?」
信じられないと言わんばかりに小さく呟かれた声、それでも表情が変わらないのは普段からこんな調子なのか、それとも頭がイかれてるのか……どっちにしろ、会話をするのが辛いタイプな気がする。
「冗談よ……パートナーとは仲良くしたいから、どうすれば仲良くしてくれる?」
冗談ばっかじゃねぇか、初対面からハードル高すぎだろ……。
「仲良くしたいのか?」
「ええ、これは本気。第一印象から決めていました」
クールな反面、必ず冗談を言わないといけない縛りでもあるのか?
「―――そうだな、じゃあバイクに乗せてくれよ。そのカッコいい奴にな」
バイクは久しぶりに見た。しかもかなり馬力がありそうだ。これには胸が躍る。
「!?ブラックタイフーンに……乗りたいの?」
「ブラックタイフーンって言うのか……乗りたいな」
ぷるぷる震えたシュガーは、ズンズンと距離を詰め、俺の手を両手で握った。表情の違いは分からないが、心なし嬉しそうな顔を浮かべている気がする。
「……私は今―――猛烈に感動してる……まさか、ブラックタイフーンの良さを分かってくれるなんて、パートナー!乗って!飛ばすわよ!!」
「お、おい!? 強ッ、引っ張んじゃねぇよ!?」
強引に引っ張られ、有無を言わせぬ鋭い目つきで睨まれる。しぶしぶシュガーの後ろに跨り、肩に手をかけた―――乗せてくれより、運転させてくれの方が良かったかと、後悔したのは内緒だ。
「ほら!しっかり掴まってて、後これ……ちゃんとヘルメットするのよ」
「あ?お前の分はいいのか」
「私はいいの―――ニケだから」
決め台詞のように呟かれた言葉と同時に、猛烈な重力が襲いかかる。
「―――うぉ!?ちょ、おいコラッ!!メットが吹き飛ぶトコだったろが!」
吹き飛ばされそうになりながらヘルメットを付け、咄嗟にシュガーの身体にしがみついた。
「ぁん……パートナーって積極的なのね、ん……良いと思う」
「勘違いすんな、いきなり飛ばすからだろッ!」
胸をガッツリ掴んでしまったのは、不可抗力だろッ!?
「ん、も、揉みながら言っても、説得力無いわ」
「揉んでねーよッ!ちょっと速度落とせ、掴み直す!手ぇ離したら飛ばされんだろーがッ!」
最初からクライマックスレベルの速度が出てる。初速がヤバ過ぎる。手を離したら絶対に怪我するッ。
「……ブラックタイフーン!速度をあげるわよ!―――ブアアアーン!!」
シュガーの胸をガッツリ掴んだまま―――俺は風になった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
つ、疲れた……。
「またね、パートナー。気持ちよかったわ……あと、ニケだからって女性の胸を無遠慮に揉むのは関心しないわ」
「―――揉み……オイィィ!?言い訳ぐらいさせろやッッ!!」
せめて文句を言おうとしたが、シュガーは既に凄い速度で走り去っていた。手は幸せだったが、いかんせん速度が早すぎた。景色を楽しむ事など出来ず、カーブの度に車体が傾き、余計に胸を強く掴むことになったが―――絶対に俺は悪くない。
「―――クソッ、何だったんだよ……」
シュガーと名乗ったパンクなニケは一体何者だったのか、前哨基地に来てくれるニケは、まだエクシアだけだったと思うが……どうなってんだ?
「てか、メット……借りとくか」
ヘルメット片手にコマンドセンターに入ったところ、ソファーには身覚えのあるオレンジ色が座っていた。
「ん……おっかえり、随分と無用心じゃないかな、セキュリティとか大丈夫?」
千客万来だな。ユニから始まりシュガー……次はマクスウェルか。比較的常識があると思っていたんだが、不法侵入する程度には、ミシリスに染まってやがる。
「マクスウェルが泥棒じゃないなら、大丈夫だな」
「なら、安心だね」
悪びれもせずニカッと笑ったマクスウェルはソファーから立ち上がりニヤニヤと笑みを浮かべた。
「実験のお誘いに来たんだけど〜……手伝ってくれるよね」
「あー、約束したな……今からか?」
そういえばそんな約束をした記憶がある。戦う力が欲しいか的な事を言われたな。
「もっちろん!あっ、聞いたんだけど、エリシオンの外骨格を使ったんだって?あれ、どうだった?あんまり良くなかったでしょ?」
「ん?いや……助かったぞ」
「ふうん〜そう?あんなポンコツでも我慢して使ってたぐらいなら、私が作ったら、超良いと感じるに違いないわ!」
テンション高いな。私が作ったらって……戦うだけじゃなくて作る事も出来るのか……凄いな。
「何を作るんだよ」
「指揮官用の身体強化スーツ!今回は足だけでなく、全身が強化されるの!」
「スーツ……もしかして戦う力ってそれか?」
「そう!地上でもっと早く、安全に動けるようになるのよ。どう?いいでしょ!」
「それは、良いな!」
キラキラと瞳を輝かせたマクスウェルを見て、今日は忙しくなりそうだと心の中で呟いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
マクスウェルの研究施設まで連れられる途中、マクスウェルがミシリスの研究員であることを知った。表向きシュエンと対立している事はマクスウェルにも共有されており、大手を振っての支援は不可能なため、何故か地上に向かうことになった。
ラピに連絡を入れたらマクスウェルに対して滅茶苦茶怒っていた。帰ったら根こそぎ搾り取られそうだ……因みにラピとの通話中に端末をマクスウェルに奪われた。適当なことを言ったマクスウェルに通話を切られ端末も奪われたままだから……マジで帰ってからが怖い。
「そんなに戦う力が欲しいの?」
地上に向かうエレベーターに乗り込んだ俺に対し、マクスウェルからそんな言葉が掛けられた―――別にドンパチやりたい訳では無い。ニケと人間では戦闘力の溝が深すぎる……正直、生身の俺が武器を持って戦っても、仲間の邪魔にしかならないだろう。守る対象が銃器片手に動き回るとか、俺ならごめんだ。
「……せめて自分の身を守れる力が欲しい」
「ニケを盾にすればいいんじゃないかな?」
「盾にされて嬉しいか?」
きょとんとしながら頬を掻いたマクスウェルは、少し間を置いて答えた。
「ん?私?……私は嬉しくないかな〜」
「そういう事だ」
これ以上の質問は無くなり、考え込んだマクスウェルが言葉を発する前に、地上に到着した。
「……オッケー、指揮官の事、少し分かったよ」
「それは、良かったのか?……まあ、お手柔らかにな」
「うん、まっかせて……じゃあ、そこに有るの着てみて」
ずっと気にはなっていた……マクスウェルが持ち込んだドでかい黒光りする人型の機械……まさかこれがスーツなのか?こんなゴテゴテした物を着込んで速度があがるのか?
「これを……着るのか?」
「いいから、早く〜、ちゃんと説明するって」
メカメカしい見た目の機械をマクスウェルの指示に従い身に纏う―――くっそ暑いんだが……。
「ああ……この滑らかなメタルボディー。冷たい血が流れていそうなクールなグレーフェイス!!」
機械を身に纏うと、マクスウェルの瞳に熱が籠もった。……どうやら機械フェチだったらしい。
「よーし、今からテストしにレッツゴー!!」
お、おいマジか、引っ張るなッ!クソがッ、どいつもこいつも力が強いんだよッ!!
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
黒光りする機械は太陽の熱を吸収して地獄のような熱さを生み出していた。お誂え向きに砂漠に連れられ熱さが倍増した気がする。
「暑い」
「ごめん、まだ換気オプションがないから暑いでしょ。でも〜マジでカッコイイよ。これ普段着にしない?」
「しねーよ」
「え〜、残念……じゃあベビー、これちょっと持ってみてくれる?」
「あ?なんでベビーなんだ?」
「そのスーツを着ているでしょ?だから私のハンサムベビー。制作もろもろ全部、私!」
フェチに走ったマクスウェルが何を言っているのか理解が出来ないが、この手の輩は確実に話が長い。極力無視する方向にシフトし、ベビー発言は受け流す事にした。
「どう?楽ちん?」
手渡された黒い塊がどれだけ重量があるのか分からないが、持ってきたマクスウェルの足音で、少なくとも二百キロは超えている事は分かる。
「まあ、楽だな、片手でも問題ない」
「おお、良いね〜、これ着たまま、走れそう?」
「走れるが、うっとおしいな。余り早くは走れそうに無いぞ」
「よし、それでいいんだよ。どうせ、着用して走るのが目的じゃないからね」
「あ?走るのが目的じゃないだと」
地上でもっと早く、安全に動けるようになるスーツじゃなかったのか?
「じゃあ、次は火力テスト、腰のボタンを押してみて」
黒い塊が回収され、言われた通りボタンを押すと、腰の装備が開き、中から銃が出てきた。
「撃って、あの建物を狙おっか!」
若干どころか、かなり不安は残るが、銃を構え、引き金を引く―――轟音が鳴り響き……強烈な反動で脚が後方に滑った。
「ッ、うるせ―――!?」
マクスウェルの指差した古い建物が、ガラガラと崩れ落ちる。ま、マジか……凄ぇ。
「ふ〜ん〜よし!火力も音も完璧ぃ!」
た、確かに火力は申し分ない……これが実用化されれば、俺もラプチャーと戦う事が出来るかも知れない……だが。
「音、デカすぎるだろ」
この音のせいで的になる可能性が非常に高いのが懸念点だな。
「それがいいんでしょ!これくらいしないと、ラプチャーが集まらないからね」
「!?……どういう意味だ」
「さぁ、これでベビーの役割は終わりね。ベビーは後ろで見ていなさい!本当のテストはこれからなんだから!」
本当のテスト……そう言ったマクスウェルは武器を構え、集まってくるラプチャーを蹴散らしていく。危なげなく一撃で一体以上のラプチャーを的確に処理する手腕は流石だが―――態々ラプチャーを集めた目的が分からない。
―――取り敢えず、ラピには黙っていてやろう、殴り合いの喧嘩じゃ済まない気がする。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
集まったラプチャーを全て薙ぎ払ったマクスウェルは、だらりと肩を落とし、とぼとぼ歩いて帰ってきた。
「うあぁ……しんどい。火力は悪くないけど……バッテリー量が……!!!10……10%!?これじゃ、帰り道に倒れちゃうよ。帰ったらエネルギーの効率から調整しなきゃいけないな」
はあ?帰り道に倒れるって―――もしかして俺を殺そうとしてんのか?
「―――おい、俺を騙したのか?」
「ええ〜、騙したわけじゃないよ。ハンサムベビーも、間違いなく開発中なんだから」
「……どういう意味だ」
「……まあ〜、開発しなくても問題ないんだけどね」
のらりくらりと、明後日の方向に向いたまま話しを進めるマクスウェルの正面に移動し、強い口調で告げた。
「本当の事を言え」
「ええ〜、知りたい〜?」
―――面倒くさい女みたいになって来た。うるうると瞳を潤ませる演出付きな所が、更に腹立たしい。
「うそうそっ、そんな目で見ないでよ。マイラブリーベビー♥ 私の武器だよ」
自分の武器のテストって事か……地上に来たかったとか、そういう事か?
「……今でも十分強いと思うが」
「いや、ダ〜メ。これじゃ足んない。この程度じゃとても敵わない」
何を仮想敵にしているのか分からないが、少なくとも俺を嵌めるために地上に連れてきた訳ではなさそうだ。自分の見る目をバカ正直に信じてはいないが、やっぱり悪い奴には見えないんだよな。
「そうか……戦って、武器も開発して、大変だな」
「そうなんだよ〜、ベビーだけだよそんな事言ってくれるの……ラプラスなんかこの前バッテリーを水洗いしたんだよ」
……ラプラス。ヒーローヒーローと言い続けていた天真爛漫な子供みたいなニケ……笑顔でバッテリーを洗う姿が容易に想像出来て、苦笑いが浮かんだ。
「……た、大変なんだな」
「そうだよ。だからベビーは私の研究手伝ってくれるよね?ベビーも知っての通り、地上へは必ず指揮官が同行しなきゃ行けないよね。私はここに来てテストをしたいんだ。だから、ベビーが私を連れて来て、ね?」
真剣でもあり、少しの含みを持たせた笑顔を浮かべたマクスウェルを見て、小さく溜息を付いた。結局、俺はニケを……美女を疑う事が苦手みたいだ。
「まあ、今回は許してやる。あんま嘘つくなよ。疑いたくねぇ」
「ふ〜ん、ありがとう、ベビー」
距離を詰めたマクスウェルの唇が、鋼のヘルメットにぴとっと触れた。
「うあっ、あっつっ!!唇火傷するところだった……ベビー、外側めちゃくちゃ熱いんだけど、ひょっとして、中もすごく暑くない?」
「どちゃくそに暑いわッ!」
「はは、分かったよ。これからは着せないから。倒れる前に早く帰ろ……あ、ちょっと待ってね、充電充電っと」
俺の背中に何かを刺したマクスウェルの発言からして、予備バッテリーの役割もあったようだ……俺の反応を見るために試されたのか。全く……食えない奴だよ。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
指揮官を前哨基地まで送り届けたマクスウェルは、真っ暗な部屋でモニターを見詰めていた。
「基本数値の入力。完了。実験の途中で、実験対象の身体、ホルモン上の変化はないことを確認」
小さく呟かれた言葉を最後に―――部屋から光が消えた。
休暇アンケート
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センチ
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ベロータ
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ポリ
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プリバティ
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シグナル
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ブリッド
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ネヴェ
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プリム
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ネオン
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他のキャラ!