ゴソ……ゴソゴソ……
(ん……?なんの音だ……?)
その日の夜。
風呂場での出来事が恥ずかしくて早めに寝てしまったオレは、不意に聞こえる物音に目を覚ました。
薄めを開けて周囲を見れば既に夜の帳は深く降りて、朝日はまだまだ上りそうもない。
そんな暗闇と静寂に包まれた寝室の中、オレの背後でゴソゴソと物音がする。
(位置的には……亮だな)
右向きに肢体を横たえたオレの背後には亮の布団がある。
そこから聞こえる音の正体に、オレは寝たふりをしながら寝返りをうつフリをして亮の方を向く。
そこにいたのは――――自らの肉棒を必死に扱く亮の姿だった。
「ハァ……ハァ……だ、ダメだ。こんなんじゃ全然……!」
眼前で繰り広げられる親友の自慰行為に、びっくりはしたもののオレも男だ。
それ自体はちょっと見ちゃいけないもんを見ちゃったなと言う程度ではあった。
だが、同時にあることを思い出す。
『定期的に精を吐かねば性欲が膨れ上がり、内臓は作り換えられ、暴走して牝を喰い荒らす人外になる――――』
結局俺がそうなる前に
その呪いが、亮の身体を蝕んでいるのだ。
だが、今のオレに出来ることは……そんな亮が語りたがらないであろう恥部を見なかったことにしてやることだけだ。
(亮……辛そうだな……)
寝たふりをしながらギリギリまで薄目のオレの目に映る亮の姿。
自慰に浸りながらも、満足できずに何度も何度もチンポを扱き続ける辛そうなその姿に、オレはわずかな無力感を感じて見ていることしか出来なかった。
だが、そんな亮が不意にオレの方を向く。
(ヤバい……気付かれたか?)
恥ずかしい行為に浸る亮を見るオレの存在に気付かれたかと身構えたが、亮はオレが寝ていることを疑う様子は見えない。
でも……ならなんで俺の方を?
「しゅ、俊……女……」
苦しそうにオレに手を伸ばす亮。
その瞳に浮かぶ情欲は密かに……しかし確実にオレの事を『牝』として見る視線だった。
(もしかして……俺の事……襲うつもりなのか?)
最悪の想像に身体が強張る。
この村では男が女をどれだけレイプしようが咎められることは一切無い。
そんな女にとって地獄のような村でなんとかやっていこうと思うことが出来るのは、男である亮がオレのためにあれこれと考えていてくれるからだ。
でも……その亮がオレの身体を求めたら?
オレは人権も何も無いただの牝。
村の掟ではそれを拒むことは出来ない。
(どうする……!?どうする……!?)
これから亮によって引き起こされる陵辱劇を想像してパニックになっていると、急にオレに伸びた亮の手が止まる。
「ば……バカか俺は……!俊がこんなに大変な事になってるっつうのに……!欲情なんて……してんじゃねぇよバカ!」
オレに向かって伸びた右手を左手で必死に抑える亮。
下半身丸出しでプルプル震えるその姿は端から見たら滑稽にも見えるかも知れないが、オレには、オレだけにはそれはこの不条理な村の淫習に必死で抵抗する男の姿に映った。
(亮……)
結局、そのまま朝まで下履きをはき直して布団を被った亮が起きてくることは無かった。
* * * * *
翌朝、お互い寝不足の状態で目覚める。
「おはよ……亮」
「ああ……おはよう、俊」
昨日自慰が上手く行かずに俺を襲いかけた亮。
そんな亮の姿をうっかり見てしまったオレ。
互いに相手に言えない気まずさを抱えた朝だった。
本当であれば、今日からは脱出のためのヒントを探すために村を散策しなければならないのだが……昨夜の事が頭から離れないオレはイマイチ気が乗らなかった。
亮を見れば亮は亮で溜め込んでいるものがあるようで、脱出のために動かなければいけない義務感とそれをやらずに不貞寝していたいと言う欲求が綱引きしているようなアンニュイな表情をしている。
そんな状況をなんとか打開しようと、オレは一計を案じることにした。
「なぁ亮」
「ん?どうした……俊」
「朝飯食わねぇか?」
「朝飯……か。なにかあるのか?」
「とりあえず冷蔵庫漁ってみるよ」
このカクリヨ村では腹も減らないし喉が渇く事も無い。
だが、それでも食事を作れる様な設備は一通り揃っているし、実際に食事を摂っている者も多い。
娯楽のため……そう幽は言っていたがなるほど、こうやって気分を変えるには一番だろう。
キッチンに行って冷蔵庫を開けると、塩と卵に米がある。
オレは米を炊飯器にかけながら、卵をボウルに3つほど割って空ける。
風呂上がりのオレの習慣を見越してか入っている牛乳の瓶を開けて三分の一ほどをボウルに注ぐ。
塩とコショウで軽く味付けをしたら、フライパンに油を引いて卵を焼く。
火が入りかけてはいるがまだ固まりきらないフライパンの中の卵を菜箸でガシャガシャとかき混ぜながら、最後に2、3度クルクルとフライパンの端で折りたためばオムレツのできあがりだ。
ホントなら他にバリエーションも欲しいところだが生憎冷蔵庫には卵しか入っていないようだ。
仕方が無いので追加で目玉焼きも作って置く。
使い終わったボウルやフライパンを洗って片付ける頃にはちょうど米が炊き上がったので、茶碗にそれをよそって机に並べる。
「…………ふぅ、できた。おーい亮、こっちこいよ!」
「ああ……」
奥から顔を出した亮を机に座らせて、オレも反対側に座る。
「そんじゃ喰おうぜ」
亮は無言で箸を持つが、オムレツを箸で一切れ切って口に運ぶとフッと口元が緩む。
「……相変わらずメシ作るのうまいよな俊は」
「母ちゃんが忙しくて家に入れないことが多いからな」
「見た目はガタイのいい悪ガキの
「冷蔵庫に卵しか無かったからこんなラインナップだけどな」
「別に旨いし感謝してるよ」
パクパクとオムレツと目玉焼きを上手そうに食う亮。
オレも朝食を口に運ぶ。
自分の作ったものだから別に驚くような味では無いが、久々の食事に口元がほころぶ。
(今なら切り出せるか……)
オレはそんな明るくなった2人の雰囲気を頼りに、亮にあることを切り出す。
「なぁ亮、その……大丈夫なのか?」
「ん?なんのことだ?」
「いや……ほら幽が言ってたろ?我慢しすぎると……って」
ぴく、と亮の動きが一瞬止まる。
「あぁ、心配するな……と、言いたいところだが、正直結構キツい」
「どんな感じなんだよ?」
「1日我慢しただけで1週間オナ禁したみてえ」
「……大分ヤベぇな」
思春期まっただ中のオレ達高校生男子にとって、3日以上のオナ禁は拷問として法で規制すべきだと思うほどの苦痛だ。
それが1週間は想像すら出来ない。
それを耐えろという方が無理だ。
同時に昨晩オレに思わず手が伸びそうになる亮の気持ちも十分に理解できた。
オレに……と言うより、もはや女なら誰でもいいと言うほどの溜まり具合だ。
この村にはオカズになりそうなものも見つかってないし、手近なところに女体があればそれが誰であれ手が伸びるのがありありと想像できる。
だからというわけでは無いが、オレはそんな亮の様子から昨日の事を忘れて無かったことに出来ると思った。
「だけど……なんとかはしないとダメだよな?」
「正直あまり気は進まないが……村の鬼娘で解消するしか無いだろうな」
「そっか……そうだな」
「まぁ、お相手を見つけるためにもまずは村を散策しないとな」
「……ああ、そうだな。だがひとつ問題があるぞ?」
突然亮が『問題』を口にする。
(なんか問題があったっけか……?)
頭の中を探って考えてみるが、特に思いつかない。
そんなときは亮に聞くしかないだろう。
「問題?考えてみたけど何か問題あったか?」
「お前の服だよ俊」
「オレの服ゥ?別に昨日も来てたのでいいじゃねぇか」
「こんだけ縮んじまったらサイズ合わねぇだろ。昨日だってブカブカだったし」
まぁ……確かに大分だるんだるんな感じにはなってたな。
「それに、男の時の格好をそのままするのは『
「あっ……なるほど」
「いざとなりゃあ伝家の宝刀『オレの命令』があるけど、トラブルになるってわかってて地雷を踏みに行くことも無いだろ?」
「まぁ……そりゃそうか」
でも、女らしい格好って言われたって、こちとらちょっと前まで16年間正真正銘の男をやっていたのだ。
いきなりヒラヒラの女物の服なんて着たくねぇぞ?
「とりあえずタンス開けてみるかぁ……」
手早くメシを食ったら食器を片付ける。
ゲンナリしながらもタンスを開けて見ると、そこには今まで無かったはずの女物のパンティやブラウスが並んでいる。
「む?もしかして……」
どうもこの家の家具はオレ達の趣向にあわせて中身を変えているような気配がある。
まさかそんな簡単に出てくるとは思えないが、一応実験がてら試して見ることにする。
一度タンスを閉めて強く念じる。
(女物の水着女物の水着女物の水着女物の水着……!)
恐る恐るタンスを開けると、そこには女物の水着と思われる撥水性の水着が一番上に載せられている。
「まじか……」
恐るべしマジカルハウス。
だが、これならなんとかなりそうだ。
(あんまり女っぽすぎない女物あんまり女っぽすぎない女物……)
やや難しい注文だったが、タンスを開けるとそこにはシンプルな柄無しの薄手のタンクトップみたいなトップスと、薄手のパーカーにデニム地のホットパンツが出てきた。
キャミソールとか言うんだっけかこのトップス……
少々露出が多い気もしたが、夏の暑い日差しを考えればこれくらいでちょうど良いか。
「亮ー!少し着替えるわ」
「おお!終わったら声かけてくれ」
亮にしばらく席を外して貰い、寝間着を脱ぐ。
ダボダボのトランクスともしばらくお別れだ。
パンティを手に取ると、こんな薄い布で股間を隠せるのかと心配になってしまうほど小さい。
サイズがあってるか不安もあるが、とにもかくにも穿いて試してみるしか無い。
「んしょ……っと」
脚を通してパンティを引き上げると、伸縮性の高い布地がピッタリとオレの股間を包む。
やや圧迫されるような女物下着の感触に戸惑うが、なんとかフィットするようだ。
ホットパンツに合わせてかローライズ気味のパンティではうぶ毛程度に生えた薄い陰毛がなんとか隠れるくらいの面積しか無いのが心許ない。
胸はそこまで大きくないので面倒なブラは着けずにキャミソールを着る。
最後にホットパンツを穿き、前開きのパーカーを羽織れば完成だ。
姿見の前でくるりと回ってみると、健康的なエロスを振りまく快活な美少女と言った趣で、これなら男のフリをしているなどと言われる危険性は皆無だろう。
割と動きやすいのがオレとしても嬉しい。
「亮、できたぞー」
「おおー……ってお前それ……露出高くね?」
部屋に入って来た亮の開口一番の感想はそれだった。
確かにこれは性欲で脳が出来ている男子中学生に見せるにはやや刺激が強すぎる。
オレ達が高校生で良かったぜ。
「あんまフリフリの女っぽい服はイヤだったんだよ。かといって男に見えるような格好もダメってなったら残ったのがこれだった」
「なんかコーディネートに悩んだみたいなこと言ってるけど、そんなに選ぶほど服あったのか?」
「ああそれは……」
亮にも不思議タンスの事を教えてやると「不思議空間め……」と頭を抱えていた。
だが、亮的にもOKが出たので、この格好で外出することにする。
* * * * *
「そんじゃ、まずはどこ行きますかね?」
家を出てすぐのところに食料の販売所らしき者を見つける。
「ワリぃ亮、まずはあそこ見て良いか?」
「ん?……ああ、食材か。金かかるのかな?」
手持ちはせいぜい2千円と言ったところだったので心許ないが、最低限のものだけでも買いそろえられればと思って覗いてみると、どうやらここは無料の無人販売所らしい。
無料なのに販売所というところがやや引っかかるが、要するにご自由にお持ち帰り下さいと言うことだ。
見てみると野菜や肉に味噌や醤油も揃っていて、これなら料理のラインナップにも困らなそうだ。
「嬉しそうだな俊」
「まぁな。腹が減らないとは言え、やっぱり定期的にメシを喰うってのが大事ってのがわかったからな」
「俊のメシは旨いから期待してるよ」
「教えてやっからお前も手伝え。オレばっかにやらせんじゃねぇよ」
へいへい。と軽く返事をする亮。
元の姿に戻れる方法を見つけて脱出するまで、しばらく腰を据えてこの村に滞在しなきゃいけなくなったオレ達にとっては大事な事だ。
だが……そんなオレ達に早速『村の洗礼』が襲いかかってきた。
「へぇ……こんなカワイコちゃん村にいたのかよ」
無人販売所にいるオレ達に絡んできたのは軽薄そうな男。
ニヤニヤと笑いながらオレの肢体を品定めしている。
「おっ、コイツ耳が普通だぞ。この村の牝じゃねぇ」
俺の耳を無造作に掴んで喜んでいる。
(さて……どうしたものかな……)
普段なら一発ぶん殴ってやるところだが、この村の掟っつうもんがあるせいでソイツは悪手だ。
オレが対応に悩んでいると、亮がそこに割って入る。
「俺の牝になんか用っスか?」
亮の言葉に怯む男だったが、すぐに手を合わせて亮に謝っていた。
「あん?ああ……男がいたのか。ワリぃ兄ちゃん、はぐれの村の穴牝かと思ってよ。この村に来たばっかか?」
「ええ……まぁ」
「男付きだってわかってりゃ手は出さねぇよ。詫びにこれをやるから許してくれや」
そう言って男が亮に冊子を渡す。
亮が冊子を拡げると、どうやらそれはこの村の地図のようだった。
「ちゃんと自分の牝にはわかるようにマーキングしとけよ兄ちゃん」
そう言って冊子を渡した男は去って行った。
なるほど……今なら亮がオレを「自分の牝だ」と幽に宣言した意味が腑に落ちる。
そうで無ければ、オレは今頃あっさりとあの男の性欲処理に付き合わされていただろう。
あの男も話してみればそう悪い奴ではなさそうだったが、それでもこんな簡単に貞操の危機が訪れるのだ。
改めてこの村が女にとって地獄であることを認識させられたオレは、無意識に亮の服の裾を掴んでいた。
亮はそんなオレの手を掴んでギュッと握る。
「俺から手を放すなよ俊」
「ああ、思ったよりヤベえってのがわかった」
だが、ケガの功名かこの村の地図を手に入れることが出来た。
次は……亮の性欲解消相手か。
正直亮もオレも気が進まないが、こればかりは仕方の無いことだと自分たちを言い聞かせて探す。
「客人様♡そんなにキョロキョロと何をお探しですか?」
村の娘の1人が声をかけてくる。
まさか『性欲処理用の牝を探してる』なんて言えるはずも無くオレ達が言い淀んでいると、村娘はおもむろに着物をはだけ素っ裸になる。
「もし牝をお探しでしたら私などいかがですか?まだまだ二桁しかおチンポ様を咥えていない経験不足のオマンコではございますが、精一杯お相手務めさせていただきますよ?」
あっけらかんと自分を犯せと言う少女に毒気を抜かれてしまうが、さて亮はどう答えるのだろう。
「いや……」
断ろうとしてるぅぅ!?
いやいや何断ってんだ?ちょうど良いだろ?
亮の手をグイッと引っ張って耳打ちする。
「亮なんでダメなんだよ?とっととこの娘に決めちまえばいいじゃん」
「いや、俺向こうからグイグイこられんのダメなんだよ……」
「あっ……ちっ、まあそれじゃしょうがねえか」
初めての時のトラウマが払拭できてないらしい亮の答えに、思わず納得してしまう。
「だけど……それって要するに亮の方から声かけるって事だろ?できんのかよ?」
「…………頑張る」
ちょっと頼りない亮の言葉に一抹の不安を覚えながらも、とりあえずは目の前の娘に断わりを入れなければなるまい。
「あー……ごめん、コイツ今そう言う気分じゃ無いらしくてさ……」
「なるほど、それは残念ですね!でもこの駄穴を使いたくなったらいつでも言って下さいませ!」
裸のまま元気に去って行く村娘にあっけにとられながらも、オレと亮は次の場所へ赴くことにした。
* * * * *
しばらく亮のお相手探しと並行して脱出方法探しを続けたものの、結局それらしい手がかりを見つける事が出来ずに陽が傾く時間になってしまった。
「うーん、流石にそんな簡単には見つかんねぇか」
「まぁ、村にどんな施設があって、どんな連中が住んでるかは大体わかったな」
この村にはオレ達のように迷い込んだ
ただ図書館にはエロ本ばかり、学校ではインモラルな授業、病院の主な仕事は出産のための産婦人科だけと、とにもかくにもセックスに絡むこと以外興味が無いのではないかと思うような施設ばかりだった。
後は田畑が多少見つかった程度だが、話を聞くとやはりちょうど良い暇潰しとして作物を育てているとのことで、無人販売所で金を取らない理由もこれで理解できた。
村に住む者達はほとんどが気さくに声をかけてくれるし、この村に来たばかりのオレ達を快く歓迎してくれた。
一部引きこもって出てこない人達もいるようだが、全体的にはいい人の多い村だなという印象だった。
だがその全ての村人は……爛れに爛れまくった性生活を送っている。
オレ達に気さくに声をかけてくれつつも
優しく村の事情を教えてくれつつも全裸の四つん這いで愛おしそうに首輪を撫でる客人の女。
そんな女の首輪にリードをつけて村を練り歩く女の『ご主人様』。
どいつもこいつもセックスセックス……村中に充満する淫気にあてられて、こっちがおかしくなりそうだ。
オレですらそうなのだから、既に相当の我慢をしている亮は大変な事だろう。
「とにかく……今日は亮の相手だけでも見つける事にしよう」
「あ、ああ……そうだな……」
イマイチ乗り気で無い亮。
村を回る間に沢山の村娘達から行為を求められては断り続けていたし、こりゃあ難航しそうだと思っていたのだが、このままではロクな成果も無く戻ることになりそうなので一計を案じることにする。
「なあ亮、とにかくお前がNGじゃない娘を見つけたらオレに言え。オレが声かけるから」
「いや……」
「あのなぁ、こんなんじゃいつまでたっても見つかんねぇだろ?いいから俺に任せろ」
そうして村のはずれからオレ達の家に戻る道中、道ばたに腰掛ける村娘に目が止まる。
「あの娘とかどうだ?あの娘じゃダメか?」
「いや、ダメとかじゃないが……」
「よし。じゃああの娘にしよう」
「お、おい……!」
そう言って乗り気じゃ無い亮を強引に引きずって娘に声をかける。
娘は近づいてくるオレに気がついたのか、顔を上げてオレ達の方を向く。
「やぁ。そこでなにしてんの?」
「客人か……。アタシは景色を眺めてたとこ」
少し素っ気ない返事が返ってくる。
「そっか。オレの名前は俊。こっちは
「アタシですか?アタシは
小夜と名乗る村娘。
黒髪にはだけた柄の無い和装をはだけるその姿は少し儚げにも見えるが、気怠げなその表情とあいまって快活そのものと言った他の村娘達と少しばかり異なる印象が特徴的だった。
「ところで……さ、急で申し訳無いんだけども……コイツの相手とか、どうかな?」
手をつなぐ亮のことを指す。
村娘は目線だけを動かして亮を一瞥すると、すぐに目線を元に戻す。
そしてそのまま黙って服を脱ぎはじめる。
裸になった小夜はぷにぷにのお尻とぴっちりと閉じたおマンコのスジを亮に向けて突き出しながら待機する。
「どうしたの?はやくしなよ」
「い、いや……どうって聞いてみたんだけど……」
戸惑う俺の様子に不思議そうに首をかしげる小夜。
「どうもなにも、この村で女に声をかけるって事はそういうことだよ?こっちには拒否権なんてないんだから、さっさと済ませなよ」
まるでそれが当たり前であるかのように語る小夜。
確かに……メスがオスに絶対服従のこの村では小夜の態度こそが正しいのかも知れない。
だが、年端もいかずオレ達よりも幼い小夜が開けっぴろげにマンコを見せつけるその姿はどうしてもまだ慣れそうにない。
「ああ、もしかして特殊なプレイの人?まあそう言われれば横に牝を連れて村を歩いてるのに私に声をかけるくらいだから、普通じゃないのは当たり前か」
「えっと、まぁその……」
普通じゃないこの村において、普通じゃないのはそれに順応できないオレ達。
そんな事実をこともなげに突きつけてくる小夜。
小夜や村娘達にとっては男に声をかけられたらおマンコを差し出すのが『当たり前』。
こうやって声をかけておっかなびっくり了解を取ろうとするオレ達が『異常者』。
わかってはいても、いまだ慣れない村の淫習にどうしても戸惑ってしまう。
「ねぇ、できれば私早くしてくれると助かるんだけど?」
「ああ、えっと、その……一回ウチに来てもらえないか?」
亮の性欲処理のため必要だとわかっていても、こんな往来ではさすがに……と思いオレ達の家に来るよう提案すると、小夜は脱いだ服を拾ってそのままついてこようとする。
長く切り揃えられた黒髪が白い肌にかかるその姿は、夕陽に照らされてやけに煽情的に映る。
「亮もそれでいいな?」
さっきからずっと小夜のことを黙ってみてた亮は、俺が聞いても何も答えない。
だがその沈黙こそが亮にとっては『YES』の合図でもある。
まぁ、お前のタイプだしなこういう清楚な雰囲気の娘。
「そ、そのとりあえず服着てくれないかな……小夜ちゃん」
「どうせ脱ぐのに変わった
「それならオレ達の事も呼び捨てでいいよ……小夜」
コクン、とうなずく小夜。
「わかったよ俊様。亮様」
だが様付けで呼ぶのはやめない様子。
正直小さな女の子に様付けでかしづかれるのは慣れないが、多分小夜としてはそうやってあえて呼ぶことによってオレ達との間の心理的な距離を置こうとしてるのかも知れない。
もしくは……単にオレをからかっているだけか。
こうして俺と亮と知り合ったばかりの村娘の小夜は3人でオレ達の家に戻った。
* * * * *
「ここが俊と亮の家なんだね」
「まだオレ達の……って実感はわかねぇけどな」
部屋に戻ると、小夜は早速寝室へと向かおうとする。
とりあえずまだ早いということで一度居間のソファに座らせる。
その間亮はずっと黙ったままだった。
「なあ亮、さっきからずっと存在感消してるけどなんか言いたいこととかねぇのかよ?言っちゃ何だがお前の話何だぜ?」
「……あ、ああ。いや……正直俺一人じゃあんなあけすけに声をかけるなんてできねえと思ってな」
「ハハハ、俺が考えナシにナンパしてるってか?」
「そういう意味じゃねぇよ。お前がいなきゃ俺は今頃相手を探すこともできずに呪いにのたうち回ってたんだろうなってことさ。感謝してるよ俊」
俺が軽く茶化して聞いたのに、予想外に真剣な亮の態度になんだか恥ずかしくなってしまう。
そんなオレ達を見ていた小夜がキョトンとした顔で亮に問いかける。
「ねぇ亮様、ひとつ聞きたいことがあるんだけど」
「あ、あぁ……なんだ?」
ずずいっと距離を詰める小夜に対し、ソファに腰掛けながらも後ずさる亮。
「貴方……一応今ここで一番偉いワケよね?アタシは村人だし、俊様は牝だし」
「ん?あぁ、まあな」
ああ、そう言われればそうなるのか。
オレは横でソファに座ってくつろぎながら小夜の質問に耳を傾ける。
「それに多分、亮様は俊様と一緒にこの村に来たのよね?」
「ああ、そうだ」
「なら俊様は亮様の牝ってことになるじゃない?ならどうして……こんなになるまで我慢してでも私に声をかけたの?」
そう言ってずいと身を乗り出した小夜が亮のズボンのチャックを下ろしてチンポを引き出す。
一昨日宴席でオレと一緒に村娘達と乱交した時よりも一回り大きくなったそれは、今にも射精しそうな程にそそり立っている。
「一日中ずっと我慢してたんだよね?どうして亮様は俊様としないの?」
「…………俊とは、そう言うんじゃない。それに俊は今でこそ女のカラダになってるけどこの村に来た時は男だったんだ。オレ達は親友同士で、男と女じゃないんだよ」
そう説明する亮に不思議そうな小夜。
「でも今は
「この村じゃそうかもしれないが、外じゃ違うんだ……!」
「客人ってみんなそうよね。最初はそうやって強がるくせに、しばらく村にいるウチに連れてきた牝と四六時中セックスばかり。ま、要するにアタシは練習台って事か」
まるで亮がオレを犯すことが確定された未来であるかのように語る小夜。
そんな小夜の言葉にどきりとする。
今は亮もオレも互いを異性だなんて考えもしない。
だがこの村にとらわれた者――――客人達はいずれそんな事を忘れオスとメスとして互いのカラダを貪り合う。
そんな風に変えられてしまうのではないかという未来。
それは、亮のいないところで見知らぬ男に犯される恐怖とは違う――――我が精神を蝕まれる恐怖。
小夜の言葉に、そんな恐怖を感じてオレは身震いしてしまった。
「ま、何にせよするならはやくしましょう?」
そう言ってまた服を脱ぐ小夜。
自分の服を全てはだけて裸になった小夜はソファに深く腰掛ける亮の上にまたがって、むき出しのチンポを右手で自らのおマンコに添える。
「ん……♡」
小夜がゆっくりと腰を下ろして行く度に、綺麗な縦スジがぐにゅり♡と醜く歪みながら亮の凶悪チンポを飲み込んでいく。
「我慢してただけあって……結構おっきいね……♡」
小夜の腕の太さほどもありそうな極太チンポがズブズブ……♡と小夜の膣内に沈んでいく。
ふぅふぅと苦しそうに腰を下ろす小夜の吐息に、段々と甘い色気が混じってくる。
ソファの上で対面座位の姿勢でつながる亮と小夜。
亮は小夜を突き放すでもなく、抱きしめるでもなくただ小夜が亮のチンポを飲み込んでいく様に目を閉じながらされるがままになっている。
「はぁ……♡はぁ……♡ぜ、全部飲み込めた……♡あとは……亮様が動いてよ」
腰を下ろしきって根元までズップリとチンポを飲み込んだ小夜がその上半身を亮に預ける。
とっさに小夜の肢体を抱きしめた亮は、恐る恐る腰を上下にグラインドさせていく。
宴の時はオレと一緒に村娘達を散々犯して抱いた亮が、何故か小夜相手だとおとなしい。
(もしかして……亮はマジで小夜に惚れたかな?)
しかし、まるでオレの存在などいないかのようにあけすけにオレの前で亮のチンポをおマンコで咥える小夜。
名前を聞いたことで『村娘A』から人格を持った少女として認識された『小夜』が、オレの眼前で親友である亮と一緒にセックスをしていると言う事実に……なんだか興奮してしまう。
「ん♡ふぅ……♡ふっ……♡亮様、結構ねっとりとおマンコいじめてくるんだね……♡」
亮がゆっくりと腰をグラインドしてその上にまたがる小夜の膣内に深々と侵入したチンポを動かすたびに、小夜から甘く切ない吐息が漏れる。
言葉を発しないまま、段々と小夜とのセックスに順応していく亮。
両手で小夜の尻をわしづかみにしながら段々と激しくグラインドが強くなっていく。
ぐちゅ、にゅちゅっ、ジュパン♡パンッ♡パンッ♡
グラインドはいつの間にか上下に大きく動く抽挿に変わっていく。
亮の上半身に抱きつきながら顔を紅潮させて荒く甘い呼吸をする小夜の顔が、段々と少女のそれから『メス』へと変わっていくのに呼応するように、二人のセックスは激しくなっていく。
「ふぅ♡ふっ♡んっ……♡はぁ……♡はぁ……っ♡」
そんな二人のまぐわいを見ていた時だった。
――――――――じゅん♡
(い……今のなんだ!?)
そんな二人を見ていたオレに、突然伝わる下腹部の違和感。
まるで漏らしてしまったかのような…………
「わ、ワリぃ!オレトイレ行ってくるわ!」
びっくりしてこちらを向く二人を無視して慌ててトイレに駆け込む。
トイレに入ったオレは手早く鍵を閉め、ホットパンツと一緒にパンティをズリ下ろす。
そうすると、そこにあったのはぬとぉ……♡とオレの股間からべっとりと糸を引く愛液で濡れたパンティだった。
オレのおマンコから漏れ出る愛液がとぷとぷ♡とパンティに垂れ落ちて、わずかな液溜まりを作っている。
「うっ……わ……」
もしかしてこれ、二人のセックスでオレが興奮して……『濡れた』ってことか……?
まるで我慢汁の様に粘っこいオレの愛液。
ローションを思わせるそれで濡れそぼったオレのおマンコ。
初めて経験する興奮した女体の反応に、思わずびっくりしてしまう。
恐る恐る股間に手をいれ、指先で股間の
「――――――――――っ!?」
オレはとっさにトイレットペーパーを手に取ってそれを拭き上げる。
おマンコが拭われる感触に軽い刺激を感じるものの、そんなことはお構いなしにおマンコもパンティも綺麗に拭う。
後でパンティは換えなきゃな……なんてことを考えながらも応急処置の終わったオレは努めて冷静を装いながらゆっくりと二人の下へ、二人がセックスしている下へ戻る。
オレが戻った時には既に二人は体位を変え、後背位で壁に手をつく小夜を亮が後ろから激しい
ぱんっ!ぱんっ!ぐちゅっ!ぐっちゅ!ぱちゅん!ぶちゅん!パンッパンッパンッ!
「んっ♡んぅ♡あっ……♡もっ……戻ってきたよ亮様……んくぅ♡」
「俊……スマン、止められそうにない」
オレの姿を認めて一瞥する二人。
だがすぐに激しい交わりを再開する。
貪る、といった言葉がぴったりな二人のセックス。
オレはその激しさに圧倒されてただただ呆然とそれを眺めていることしかできない。
「んっ♡んあああっ♡あっ♡あんっ♡あっ……アハハ、見て亮様、俊様の顔♡」
「俊の……顔……?」
二人が激しくセックスしながらオレの顔を見る。
「な……なんだよ小夜……オレの顔になんかついてるかよ……?」
「ううん♡んぉ゛♡そっ……♡その顔……発情したメスの顔になってるよ♡俊様ぁ……あ゛っ♡」
後背位で亮に突かれながらオレの顔を見て淫靡に微笑む小夜。
そして小夜の幼い肢体を貪りながらオレの顔を見て呆ける亮。
「――――っ!?」
なぜだか突然自分の恥部を晒されてしまったような気分になって頬が熱くなる。
だが小夜の言葉はとまらずにオレの『メス』を掘り起こそうとする。
「ん゛ぅっ♡ん゛っ♡アハッ♡だって、そんなにお股をモジモジさせて物欲しそうな顔してるんだもん♡亮様も意地悪だよね……お゛っ♡自分の
「ぐっ……だ、黙れ……っ!」
「ん゛ぉぉ♡そ、そんな強くしたら……ぁ゛っ♡壊れちゃうって……ぇ゛♡図星なんでしょ……っ♡」
とっさに小夜の言葉を否定する亮。より強い
(まさか……亮、オレの顔見て……興奮してるわけじゃない……よな……?)
オレはオレで『物欲しそう』だなんて顔を見せるのが恥ずかしくなって両手で顔を覆う。
だが股間はじゅわぁ……♡とさっき拭いたばかりだと言うのにまた愛液を大量に分泌してパンティを汚す。
ホットパンツから愛液が垂れたらマズいと無意識に内股気味に両脚を閉じるが、その所作が余計に『モジモジと男を誘う様』に見えてしまう。
「ちっ……違う……オレは……っ!」
「我慢しなくていいのに俊様♡女の肢体が亮様のおチンポ様に反応してるんでしょ♡んああっ♡このおチンポ様すっごいよ……お゛っ♡おとなしく諦めて亮様にレイプしてもらえばいいじゃん……こんな風……に゛ぃ♡」
ガクガクと脚を震わせながら亮のチンポをおマンコで味わう小夜。
幼い小夜の脚は腰を掴んで持ち上げる亮よりもずっと短く、床に届かないその脚はピン♡と足先まで伸びていた。
まるで自分の胴体を大きなオナホのようににして亮の性欲処理のために『使われる』小夜は、オレにもそうして亮に犯されれば『自分の意思ではなく無理矢理だった』と言い訳ができると言わんがばかりの物言いでオレに亮とのセックスを勧めてくる。
想像すらしていなかったオレと亮とのセックスを、今まさに亮とセックスしている小夜が口にすることで、まるで小夜がオレと亮の行為の想像図を見せつけているかのように見えてしまう。
「はぁ……♡んっぐぅ♡すっご♡すご♡こんなおチンポ様またすぐイカされちゃうよ……♡」
「うっ……うるさい……っ!
オレと亮にセックスを勧める小夜に、ムキになった亮が思い切り腰を打ち付けてぐりぐりと深く互いの腰を密着させる。
幼い小夜の肢体に、あの凶悪な極太チンポが根元まで突き立てられればどこまで深く挿入っているのか、端から見ているオレには想像もつかない。
亮と小夜の肢体が一瞬ビクンッ!!と跳ねると、亮の腰が規則的に拍動する。
「おお゛お゛お゛お゛お゛っ♡♡♡びゅーびゅースゴぉっ♡アタシの膣内でおチンポびゅーって♡びゅーびゅーって♡いっぱい
上半身を大きくのけぞらせて絶頂する小夜。
ガクンと力が抜けて壁に突っ伏しそうになる小夜の肢体を亮が慌てて抱きかかえる。
それでも止まらず拍動する小夜のおマンコから、あふれた精液がたらりと小夜の太腿の内側を伝って垂れていく。
それはつまり、小夜の膣内にミッチリと亮のザーメンが充満して子宮も何もかもを蹂躙しているという事実を雄弁に物語るものだった。
「はぁ゛……♡はぁ゛……っ♡」
なおもピクン♡ピクン♡と肢体を震わせる小夜。
何も言わず甘く淫らな吐息を吐くだけのその姿は、所謂
ゆっくりと小夜の肢体を亮が持ち上げてチンポを引き抜くと、ボタボタ……っ!と小夜のおマンコから大量の白濁が溢れ落ちて床に垂れて白い液溜まりを作る。
亮も小夜も大きく肩を揺らす荒い吐息でセックスの余韻に浸っていた。
オレが小夜を誘って亮とセックスさせた。
だからこうなることはわかっていたはずなのに、二人の痴態を一人仲間はずれに眺めるオレは、そのあまりにも淫靡な光景に無意識に壁を背にしてもたれかかっていた。
焦点の定まらない小夜の瞳は亮の射精によって失神するほどの絶頂を味合わされた事の証。
あふれるほどの大量のザーメンは小夜の極上のメス穴に亮が満足したことの証。
だがそこには――――傍観者である俺の存在はない。
オレにとって亮が他の女とセックスしていることが何かどうこう言うような、そんな意味じゃない。
ただ――――オレだけがその快楽の交わりの中火照った身体を持て余していることへの……猛烈な欲求不満。
そんな切なさに胸がズキンと痛む。
(オレは……何を考えているんだ……?一体二人にどうしろって言うんだオレは……?)
自問自答してみても答えは出ない。
ただ、やたら疼くオレの
「俊……」
「な、なんだよ亮……」
亮の視線にまるで愛撫されているかのような錯覚。
熱を帯びたその視線が、オレに欲情するオスの視線になぜか感じられてしまう。
「お前……小夜の言ったこと、本当じゃないよな……?」
「な、なんのことだよ……?」
「その、小夜のセックス見て、お前が……物欲しそうにしてるって……」
「そんなわけ――――そんなわけないだろ!!」
亮の問いかけに思わず大きな声で怒鳴ってしまう。
とにかくこの場所にいるのが恥ずかしくて……惨めで。
そんな気分で頭がグチャグチャになったオレは、気付けば縁側から家の外に飛び出していた。
別にどこかに行くつもりだったわけじゃない。
とにかく今はあの場から立ち去りたかったのだ。
だが、それがどれほど迂闊な行為なのか、ぐちゃぐちゃの感情に支配されたその時のオレはわかっていなかった。