バカと恋と友情~もう一つの現実ともう一つの恋 作:ハラミハラ
正直遅いです。
そんな作品と作者でもよろしければ、お立ち寄りください。
「ごめん....姫路さんっ。僕は君になにもしてあげれなかった......」
「いいんですよ明久君。これは別に誰かが悪いわけじゃないんです。もしそんな人がいるとしたらそれは、力不足だった自分です。」
彼女は俯きながら言う。それがここに居たいという彼女の本心だと解っているのに...わかっているのに!
「そんな顔をしないでください。大丈夫ですよ。死に別れるわけじゃないんですからいつかきっと...またあ、会えます..よ」
彼女が涙を流しながら言葉を絞る。目の前で女の子が泣いているのに僕は、僕はっ...!
「ごめん....姫路さんっ、本当に......ごめん」
「明久君!!」
普段はほとんど聞くことがない彼女の大声に僕は八ッと顔を上げる。
「笑顔で見送ってくれるって言ったじゃないですかっ。もう当分会えないんですから見せてください、私の大好きな人の笑顔を...」
「っ!!」
胸が裂けるような感覚になって気を許せば止まらないほどの涙が出そうになったけど僕は必死にブサイクな笑顔を作った。
「そう言えばまだ告白の返事を聞いていませんでしたね...」
「あ...]
そうだ。僕は試召戦争の最中に姫路さんに告白されてその返事をしていなかった。
「ごめん、まだ答えは出せていないんだ....」
なぜか僕は返事ができなかった。彼女はとてもとても真剣で本当に僕のことを好いてくれているのもわかっているのに答えは....でない
「そう、ですか。なら次に会う時までに決めておいてくださいね?」
「うん、あのひめ「もうごめんはなしですよ」え?」
「次にごめんなんて言ったらおこります」
恐らく精一杯の笑顔だったんだろう。その笑顔を最後に彼女は背を向けた。
「それじゃあ、さようなら明久君」
「さようなら姫路さん」
その別れのあいさつで彼女はふわりとした髪をなびかせて......行ってしまった。
僕にできたのは見送ることだけだった。僕は彼女の想いに応えるどころか返事をすることさえできなかった。なんで姫路さんはこんななにもできない僕を好きになってくれたんだろうか。
本当にわからない。まったくこんな情けない僕をいったいどうして?
それに僕はどうして答えが出せないんだ?彼女のことを嫌いなわけでもない。それどころか好きなのかもしれないと思ったこともあった。
「なのにどうして?」
わからない.....わからないわからないわからない!
いったいなんなんだよ!
どうして僕はこんなにも苦しんでいるんだ?
苦しい。この胸の痛みから逃げ出したい。
でもそうすることも僕にはできなかった。彼女の顔を思い出すとどうしてもこの気持ちが離れてくれない。
「本当に何もできないやつだな、僕は...」
そうして僕は負の感情に堕ちていった。