バカと恋と友情~もう一つの現実ともう一つの恋 作:ハラミハラ
今回はいつもより長めになってます。
ここはどこだろう?きれいな桜が並んでいてすごくきれいな坂道だ。
「...い..。よ..い」
あ、そうだ。ここは学校の坂道じゃないか。
「おい、...しい」
あれ、坂の上にたくさん人がいる。て、僕の知っている人ばかりだ!一体どうして...
「おい!吉井!」
左から雄二に、秀吉、木下さん、姫路さん、姉さん...。そのほかにもA~Fクラスの知り合いがたくさんいる。みんなこっちに向かって手を振っている。ひょっとして僕のことを迎えに来てくれたの?だとしたらこんな坂なんてすぐ登り切ってみんなのところに行こう!
「みんな...すぐ、いくからね...」
「死にたいのかバカ者が!!!」
「ぐは!?」
いきなり体が浮いて体が後ろに吹き飛んだ。何事だ!?
「あれ、ここは」
「ようやく正気に戻ったか、吉井」
「あ、鉄人先生おはようございます」
「ついにそれはあだ名ではなくなったのか...」
目の前には筋肉ダルマの鉄人、もとい西村先生がいた。さすが鉄人。11月になるというのに半袖を着ているなんて。トライアスロンやプロレスを中心に様々なスポーツをこなすこの、外国人を思わせるゴツゴツした肉体はいつ見ても暑苦しい。まあそれはいいとして...
「それよりお前、少しは周りに気を配れ。車に突撃しかけていたぞ」
「え!?って僕はなんで校門にいるんですか?」
「学校に来る以外に理由があるか?あと、坂道のことは早く忘れるんだな」
?なんで僕が今聞こうとしたことをなんでわかったんだこの人?ついにTー800と呼ぶ時が来たのか?
よく考えると姉さんのお仕置き以降の記憶がない、ついでに日曜の記憶も。何されたんだ僕は...
「まあ、復帰したようで何よりだ吉井。あと七日休んだら留年確定だったからな」
「あ、はい。えっと、ご迷惑おかけ...いま、なんと?」
「なんだ?坂本から聞いとらんのか?」
「全く聞いてないです!!」
あいつ!あんな偉そうに怒鳴っといて!
「おう、来たか明久」
都合よく本人登場
「しゃあああああー!!」
「うお!?危ねえ!いきなり何しやがる!」
チッ、拳が逸れたかっ!
「それはこっちのセリフだよ!なんで留年のこと言わなかったの!?」
「あー、そのことか。すまん、忘れてた」
「ころーーす!!」
「よしい、落ち着いて...」
誰だ邪魔をするのは!?
「あれ、霧島さん?」
「...久しぶり」
雄二の後ろからコッソリ出てきたのは、このバカのことが好きだと言うことを除けば完璧な黒髪美少女、霧島さんだ。
「久しぶり、ところで霧島さん、土曜日の夜雄二が女の子をナンパしてたよ」
「それ、ほんと?雄二」
「ぎゃあああー!頭があー!」
うん、いつ見ても霧島さんのアイアンクローはすごいなぁ。
「落ち着け翔子、それはこいつの嘘だ」
さっきまで叫んどいて普通に喋るこいつも相当あれだけど...
「...そう」
「はぁはぁ...死ぬかと思った」
あ、解放された雄二が崩れ落ちた。
「貴様らじゃれるのはいいが、予鈴5分前だぞ?」
「「げ」」
「遅れた奴は補習室だな」
鉄人がいやらしく笑う。この鬼め!
「よし、雄二行こ....ってもういない!?まあいっか」
「おい、ちょっと待て吉井」
「はい?」
足を出す寸前で鉄人に引き止められる
「俺はお前に何があったかは聞こうとは思わない、だがな吉井。お前は困ったとき人を頼る術を覚えるべきだ」
「.......」
「生徒が困っていれば全力で力を貸す。それが俺たち教師だ」
.....はっ!?一瞬鉄人の教師モードに感心してしまった!
「なんか、今日はかっこいいすね」
「おれはいつもこうだ。ほれ、遅刻は見逃してやるからさっさと行け」
「うす!」
なんだかんだで憎み切れないひとなんだよな~。普段は暴力教師ぐらいにしか思ってないけど
~Fクラス~
久しぶりの教室というのはなんだか妙に緊張する。扉の前に立って深呼吸してっと...
「よし!」
行こう!
「いいからさっさと入りやがれ」
ゲシッ
「いったあ!何するのさ雄二!」
「何するじゃねえ、邪魔だから早く入れ」
先に行ったはずの雄二が後ろから出てきた。いきなり蹴ることはないでしょ。でもその勢いで教室に入ってしまった。
『............』
教室中がシンとした雰囲気になる。うわ、気まずい...
(雄二この空気を何とかして!)
(あ?....いいぜ、やってやるよ)
ニヤリと悪そうな笑みを浮かべて頷く。おお、ダメ元で言ってみただけなのに頼んでみるものだ。
「みんな、聞いてくれ!」
雄二がみんなに聞こえるようにハッキリした声で呼びかける。
「週末、明久が木下家に一泊したぞぉ!!」
ハッキリした声で、このFクラスには厳禁なネタをぶちまけやがった。何言ってんのこいつー!?
『よしいいい!!久々に来たと思えばーーーー!!』
『姫路、島田に続き木下姉妹だとぉ!?俺の夢を返せこの屑野郎!!」
『全員武器を持てーー!!吉井をここで殺るぞーー!!久しぶりのFFF団出陣じゃあー!!』
『おおおおーーーー!!』
雄二の爆弾発言によりクラスの男子たちは見事に大爆発。これ、どうしよう....
「雄二!?なんてことを言うんだよ!?」
「お前が空気を変えてくれって言ったから変えてやったんじゃないか」
ぐっ、やっぱりコイツに助けを求めたのは間違いだった!
『ヨシイクン、カクゴ、ワ、デキテル...ヨネ?』
しまった!!雄二に文句をつけてたらいつの間にか囲まれてた!...殺られる!!
「貴様ら何やっとるか!もう本鈴は鳴っとるぞ!」
『...........』
いきなりの鉄人の再登場によりクラスの殺気が萎んでいく。た、助かったぁ~
「...島田以外全員来ているな?全員今から体育館に集合だ」
なんで名簿も見ずにわかるんだこの人
「「体育館?」」
さっきまでバーサーカーと化していたクラスメイトの声が重なる。
「なんでも試召戦争についてのことで集会をやるそうだ。ほれ、さっさと動け」
鉄人は言い終えると教室から出ていった。と思った瞬間
『『これで終わったと思うなよ』』
全員がこっちを一斉にギロリと睨む。あの、めっちゃ怖いんですけど....
睨むだけ睨むとノソノソと教室から出て行くクラスメイト。
「...あの程度で済んでよかったな、明久」
「わ!ってムッツリーニ」
後ろにはムッツリでは右に出るものはいない小柄の生徒がいた。
「....久しぶり」
「うん、久しぶり」
こいつと会うのもかなり久々だ。
「....無事でよかった」
「ごめん、心配かけたね」
「...別に、それよりさっきの話を、詳しくっ...」
あれー?おかしいな~、久々に会う友人の右手にカッターが握られているよー?今は使う用なんてないのに不思議だねー。
「偽りがあれば...切る」
「例の本5冊で手を打とう」
「....10冊...」
無言の握手を交わす僕ら。
「お主らさっきからなにやっとる?もう行かんと鉄人にどやされるぞ」
「あ、秀吉おはよ」
「おはようなのじゃ」
「また、このメンバーが集まったな」
「雄二、さっきはよくもやってくれたね」
「どでかいネタさっさと片付けれたろ?感謝してほしいもんだ」
偶然じゃんか。
「それでは行くのじゃ」
秀吉が二度促してくれる。
「うん、行こう」
集会であのクソババア(学園長)から得た情報をまとめると、一つ、今回の戦争で不正が起こることはセキュリティの強化により100%ありえない。二つ、不正のペナルティとして2年は3年の代表を3人落とせば勝利。3年は2年全代表を落とすのが勝利条件。勝った学年は相手のA、B、Cクラスと自分たちのD、E、Fクラスと入れ替える。それ以外は前の戦争と同じ...
「で、良いんだよね?」
「あ、明久が集会の話を聞いて理解しているだと....?」
「ありえん...」
「...明日は槍が降る...」
「失礼な」
放課後、集会のことを確認するためにザクッとまとめたらえらい扱いを受けた。今までの僕ってそんなにひどかったのか?
「あ、しまった。今日料理当番だった」
「んむ?雄二もか?ワシも当番なのじゃ」
「そうか、なら一緒に行くか」
「うむ」
「じゃあな明久」
「うん、おれかれ~」
「明日もちゃんと来るのじゃぞ?」
「わかってるよ。留年はしたくないからね」
挨拶をしたら二人はさっさと帰ってしまった。
「あれ?ムッツリーニ?」
隣にいたはずのムッツリがいない。きっと部活の女の子を撮りに行ったんだろう。
「...僕も帰るか」
みんな、思ってた以上に温かく受け入れてくれたな。ほんと、涙が出そうだ。
「...でも」
美波のことが気がかりだし、きの、じゃなくて優子と少し話がしたかったな...。もう帰ったよね?
モヤモヤ考えつつ僕は教室を後にした。
もうちょっと量増やした方がいいかなと思うこの頃です。